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【伝説のバイブ】だんじょん商店会【はじめました】 - 暇つぶし2ch78:勇者と魔王と魔女の話・4
06/08/26 20:43:04 1c+UkETZ
「友達…か」

魔王候補に笑みが浮かんだ。ボクは奴を睨み付ける。

「…何がおかしい?」
「いや。お前がアイツに抱いているものは、本当に友情なのか?」


「何が言いたい」

ボクは剣を強く握り締めた。
奴はただ笑うだけ。だけどサララさんとは違う、侮蔑を含んだ笑み。

「お前は、サララを─」
「気安く彼女の名を呼ぶな!」

とっさのボクの素早い動きに奴は反応しきれなかった。構えた剣を弾き飛ばし、そのまま押し倒す。

奴の表情は変わらなかった。ボクに剣を突き付けられたその瞬間も。

「お前が抱いている感情は友情などでは無いさ」
「黙れ」
「お前はアイツを」
「黙れ黙れ黙れ黙れ黙れええええ!!」

ボクは剣を振り上げる。しかし、それが下ろされることは無かった。

「ダークスピア」

至近距離で突然打たれた闇の魔法。ボクは剣を落とし、逆に倒れてしまった。
闇の魔法はボクの精神力を著しく削りとり、体の力を一気に抜きさってしまった。そして絶望にも似た虚脱感をボクの胸に植えつける。
外傷こそ目立ったものは無いが、ボクはこの一撃で殆んどボロボロだった。

「な…ッ」

有り得ない。詠晶も無しにいきなり魔法を打つなんて。しかもこんな強力な……!
腐っても、弱小でも、魔王は魔王なのか…?

立ち上がったアイツは笑っていた。最初から最後までボクを見下して笑っていた。

負けるなんて嫌だ、負けるものか、こんなところで負けたりなんて…!
ボクは落とした剣にがくがく震える手を伸ばす。しかし、その手はアイツの足に強く踏みつけられた。

「ぐううう…ッ」
「愚かだな」

奴は剣を蹴り飛ばすと、バサリとマントを脱ぎ捨てた。
それからボクの腹目がけて強烈な蹴りを一撃。

「がはっ」
「…せっかくだ、教えてやろう」


「お前がサララに何をしたいのか、をな」

魔王候補は、本当に魔王の様な顔でボクを見下ろした。


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