10/07/10 18:42:34 yMS8l1mP
>>338
………まぁ、確かに自然に治るかもしれないものを、
わざわざ借りを作ってまで……というのも、面倒だな。
(参った、と言わんばかりにがりがりと頭を掻いて)
(彼女がそういう分野において苦手としていることは分かる。
特にそういう仕事をしていたのなら、その借りがどういうツケで回ってくるかわからない)
(難しいな、と小さく溜息をついて)
…なるほどな。朱羽さんなら、考えられるな。
俺も今日、あの人にさんざんからかわれたばかりだし――。
(もし、彼女と連絡がついたところで、協力を頼んだとしても、断られるか、
もしくは、それ以上の厄介ごとを招いてしまいそうだ。それは自分としても避けたいところだった)
……どうしたんだよ?
(妙に言いよどむ彼女の様子を怪訝に思ったのか、彼女の顔を覗き込んで尋ねる)
(軽く腰を曲げて、耳を傾けると――合点がいった)
っっ……なるほどな。
もし、本当にそれが効果があるとするのなら――。
(あの女、わざと仕組んだのかもしれない、と内心呟きながら、赤面して溜息をつく)
……俺はそういうことには疎いから、効果が保証されるかどうかは、知らないけど。
どうするんだ? ……このまま、治るのを待つか。それとも……。
(次の句を口にするのを躊躇った。確かに、それをするのはやぶさかではないが、
こういう形でするのは、なんだか彼女の隙に付け込んだようで微妙な気分だった)
(当然のことながら、そんな理屈っぽいことを差し引いても、彼女の魅力を知り尽くしている自身としては、
それを聞いただけで、ごくりと生唾を飲み込んでしまったのだが)