10/07/07 22:34:45 izKwmZ8X
>>284
(交渉するつもりがあったのなら―と)
(その言葉に対して朱羽は「ふふん」と楽しそうに笑った。まるで面白い、とでもいうように)
……あらぁ、あたしに最初から交渉する気なんてなかったぁ、とでもいいたいのかしらぁ?
(そこまで隠そうと思っていたわけでもなかったが、こうも綺麗に内心を読まれるとは)
(本当に、ただのオバカさんじゃないらしい。そう思うと朱羽の唇がさらに弧を描く。唇の端がつりあがる)
ま、夜をあるいていればあの子のことに関わらずこの先とんでもない不幸なんて
いっくらでも襲いかかってくるわぁ。
数えるのもいやになるほどねぇ。そのときまでせいぜい今と同じ台詞が吐けるくらいにはぁ、
強くなった方がいいじゃないかしらぁ。
まぁ? いまのうちに幸せいっぱいの未来だけ見据えていくのもぉ、悪くないけどねぇ。
はーあ。
キミって確かに≪深凪≫にいたら絶対に葵ちゃんが一生会わないタイプだわねぇ。
……ほんっと、あの子があれだけ惚れてるからどんな男かと思ったらぁ―替え玉探すのも大変そうよぅ。
当主様以外であれだけ執着みせるんだからぁ、ほんっとよっぽど好きなのねぇ。一世一代レベルの恋ってヤツぅ?
(こちらを観察してくる彼に対して「もう虐めはおしまい」とでもいうようにフォークに手を伸ばすと、ケーキを一口)