10/07/04 16:08:21 nZ8nO3MN
(その結果は――中途半端な、相打ちだった)
(突きは背中に命中はせず、掠める程度に終わってしまった)
(そして、彼の肘撃ちは頭には直撃しなかったものの、肩に減り込んでおり――)
(実践であれば、不知火の肘撃ちの方が多大なダメージを齎すのは明らかであった)
(そして、時間切れ)
(がくりと膝をついて、肺の中の空気を一気に吐き出す)
――っ、はぁ、はぁ、はぁ……っ、くう……やっぱ、苦し…な。
へへ……やっぱりやるだけのことはあるな。
『あの状態』で、俺に攻撃をヒットさせるとは……予想はしていたけど、
此処まで的確に狙ってくるとは思ってなかったぜ…。
(地べたに転がりながら、荒くなっている呼吸を整えつつ、苦笑して、不知火を見上げる)
はぁぁ……ちょっとはフェイントをかけたつもりだったんだけどな。
やっぱり不十分だったか。
(5秒。それがあの力を使用できる今現時点での時間制限だ)
(もう少し鍛錬を積めば、その時間も延びるだろうが、それはそれ。
その5秒内に精一杯行動したのが、この結果だった)