09/07/08 23:08:37
夕ご飯のあと、少しばかり心気を澄ませ(何しろ大きな声を張り上げねばなりませんからな)、
『さあやろうか』と言って、やおら立ち上がると玄関に向かいます。抱えた升の中から豆を一握りして、
戸口に控えた家内に『さ、開けえ!』と声を掛け、さっと開いた所へすかさず、
握りしめた豆を投げつけて、咽も裂けよとばかり、『鬼は外!鬼は外!』、
家内は『ごもっとも!ごもっとも!』、ぴしゃりと激しく音を立てて扉が閉まると、次は内を向いて、
『福は内!福は内!』、『ごもっとも!ごもっとも!』。次は裏口で、『さ、開けえ!』、‥‥。
と、まあこんな所がこの行事の一番のというか唯一のハイライトなんですが、
別に鬼の面をかぶって逃げ回るというような事はありませんので、後は年の数だけ豆を食い、
家内は家中の豆を拾い集めて終りになります。