11/01/02 20:44:34 hNHByWz9
>>486
先ず前前提として、この「著者の嫁」の話がある。
URLリンク(wiki.fdiary.net)
まず、これを踏まえて…
(1)狐の話
俺は彼女を車に乗せ山道を走っていた。
「止めて!」
彼女の声に驚いたが、俺は言われるがまま車を止めた。すると彼女は車を降り山の中へ入っていった。
彼女は立ち止まった。目の前には稲荷神社らしき古びた社殿があった。周りは藪で、民家一つ無い所だった。
彼女が目を大きく見広げ、何かをぶつぶつつぶやき始めた。そして、少し微笑み始めた。
そんな彼女を見ていた俺は、少し恐怖を覚えたのだった。
何気に社内部を見た俺は驚いた。そこには獣耳を持った女性が立っていた。
俺は動けなくなり、強い恐怖を感じつつ、気を失った。
「誰だあの子は…? 安江(仮名)か?」
闇の中、獣耳を持った女性はしゃがんでいて、歌らしきものを歌っていた。その周りを、小さな女の子が楽しそうにはしゃぎながら回っていた。
俺は悟った、小さな女の子は俺の彼女なのだと…
そして俺は目が覚めた。何故か俺たちは車に戻っていた。
「私ね…小さい頃、あの古い神社でよく遊んでたのよ…」
彼女はうれしそうに話していたが、俺は恐怖の感覚しか残らなかったのだった。
つまり、凡人がそういう狐を見るには、幼少の頃に神社の狐とお友達にならなきゃだめ、ということなんだろうな。