08/09/14 13:42:40 wNRPrzUg
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夜空に真円の月が浮かんでいる、そう今夜は中秋の名月。
僕はデュラ子さんと共に、近所の河原へと月見にやってきた。
「わぁ~、まんまるお月さんです! 夜なのに明るいはずですねぇ」
デュラ子さんが大はしゃぎで声を上げる。
やっぱりデュラハンだけに、夜の方が元気なのかな? デュラ子さんはいつも元気だけど。
もっとも満月の夜ってのは、あまりデュラハンには似つかわしくないかも。
やっぱりホラーの定番ってのは、光の一切差し込まない闇夜じゃないと。
そして響く馬の蹄と馬車の車輪の音……、闇に浮かぶ赤い眼と首なし騎士の影……。
「どうかしましたか?」
怪訝な表情でデュラ子さんが声をかけてくる。
「え? あ、い、いや、べ、別になんでも……」
頭を占拠していた妄想を説明するわけにもいかず、僕はしどろもどろにそう答えるしかなかった。