08/05/15 22:57:51 2RhXykIw
M4 「砲戦しようぜ。」
チハ 「いやっ」
M4 「いいじゃねえか。その鉢巻アンテナを見てると、たまらねえんだ」
チハ 「だめ! 絶対に」 チハは強く拒んだ。砲身をピーンと張っていっぱいに砲塔をそむけた。
M4は75mm砲を突きだし、右へ左へ逃げまどうチハを追いつめてゆく。
チハ 「ね、ねえ。やめてちょうだい」
M4 「へへへ。好きなんだよ。どうしても砲戦してえんだよ。なあ」 M4はニヤつきながらさらに執拗に迫った。
チハ「許して……ほんとに」
息も切れぎれに訴えるその仕種の艶っぽさにM4の胸は激しく疼いた。ただの中戦車ではないのだ。
なにしろチハは、同世代の鈍重なマチルダに較べ清楚で高貴さに満ちていた。
M4 「なあ、ちょっとでいいんだ。砲戦させてくれよ。」
M4がねちっこく迫る。狙いをピタリとつけられ、動きを封じられた。
チハの細面の美貌が、恐怖に歪んだ。
チハ「いやぁっ。撃たないで……」
その声は自分でも情けないほど弱々しい。
(だめよ。絶対に拒むのよ。負けちゃだめ。ああ、突き放すのよ) だがそんな仕種がM4をいっそう痺れさせるのだ