モララーのビデオ棚in801板60at 801
モララーのビデオ棚in801板60 - 暇つぶし2ch438:そばにいる 1/4
10/10/10 00:06:16 9WUJkacU0
|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース!
朝銅鑼金失ッパン 子煩悩なオヤジと生臭坊主。オノミチ弁はさっぱりわかりません!

「じゃあ親父お願いしてもいいですか?」
人のざわめきが遠く聞こえる控室で長男金欠弥にそう言われ、龍円は気安く「おう」と
返事を返していた。
「すいません、こんな早くから酔い潰れてしまって…」
「しょうがないじゃろ。今日は朝からずっと暴走しとったからのぉ。」
「はぁ……」
「しかしまぁ、船の進水式の挨拶で荒波に揉まれて座礁だの心配連呼だの、志乃宮が
慌てふためいてたのが面白かったな。」
「いや、もう志乃宮のおじさんには申し訳なくてっ。」
「でもおまえ、止めなかったな。」
「えっ?」
「携帯、アカリに聞かせてやっていたのか。」
見透かすように言う。それに金欠弥は一瞬息をのむような表情を見せたが、それでもすぐに
素直に首を縦に振った。
それに龍円は和やかに笑う。
「おまえにとっても大事な妹の門出だったのに、今日はよう務めたな。」
「俺は、仕事ですから。」
しっかりと生真面目に、そう言う金欠也に龍円は尚も笑う。そして、
「なら、ここはいいからもう一仕事して来い。打ち上げでいい気分になってる今なら
騙して契約取りやすい客も多いかもしれんぞ。」
「騙してって、そんな事はしませんけど、でも……いいですか?」
「おう、しっかり営業行って来い。」
地元信用金庫に勤める真面目を絵に描いたような長男坊が、そんな言葉に背を押される様に
もう一度頭を下げて部屋を出ていく。
それをにこやかに手を振りながら見送り、しかし扉が閉まった途端、龍円はその笑みを止め
どこか冷めた目を横斜め下に落とした。
隣りにはソファがあった。その上には完全に酔い潰れた大の大人の姿があった。それに向け一言。
「このダメ親父が。」
きっぱり言い捨てる、それは金欠弥の父であり自分の幼馴染である邑上金定に対しての言葉だった。


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