09/05/14 16:17:00 Qq2hKLZsO
「やっぱり今から届けてくる。明日、真夏日らしいし、あの人身体弱いから倒れるかも知れん」
「え、おれは……」
「ごめんやけどまた明日来てくれる?」
そう言って返事も聞かずに去っていった商法の後ろ姿を会社法は呆然として見つめた。
そういえば、商法のお姫様は民法だった。
昔から、商行為に興味のない民法の杜撰な仕事をフォローするのが商法の役目で、数多くの特別法の中で一番近くにいるのが自分だと、何度も何度もうれしそうに話していたのを覚えている。
民法の台詞を思い返してみた。
彼は確かに「手を出していない」とは言ったが、「手を出されていない」とは言わなかったのだと気付いて、さっと血の気が引いた。
真っ青な顔で、会社法は慌てて商法の後を追った。
好きな人と兄弟なんて冗談じゃない。
人のものは盗らないとうそぶいたその口で契約自由と言って憚らない。
責任を取れと迫られれば、誰とでもすぐに寝る。
あの節操なしのいる世界に商法を置いていったのはもしかして人生最大の過ちだったかも知れない。
久々に本気で走りながら、会社法は頭の隅でそう考えていた。
□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!
途中連投規制で中断してしまい申し訳ありませんでした。