08/12/24 12:22:18 +XRv6WwC0
ギグが怒った理由がわからず、とりあえず子供を宥めるように頭を撫でてやると、
少し情けない表情をした彼に唐突に押し倒されて、
混乱した頭で「ああ、星空が綺麗だなぁ」と何となく思って、
……長くて深いキスをされてから、彼の想いにようやっと気付けた。
離れた唇が、震えている。
「……鈍すぎんだよ、相棒っ……!!」
「ギグ……」
同性の死神に求愛されているなんてこと、気付けるほうがどうかしている。
とりあえず俺はホタポタワインを少量口に含むと、
泣きそうな顔をしている死神に仕返しのキスをしておいた。
先ほどからリタリーとダネットがこちらを見ているのは、気のせいだということにしておくか、
真っ赤になって可愛い反応をしているこの死神に伝えてあげるべきか、どうしようかな。
ちょっとのあいだ悩んでから、俺は星空に囁いた。
「メリークリスマス、ギグ……」
隠し里にクリスマスが無かったっていうのは、嘘だよ。終わり。