08/05/08 10:30:10 B8OrFv7u0
面白い漫画を描ける他には何もいらないと豪語する熱血漫画家が好きでした。
けれど同時にへたれたり打たれ弱かったりする所が人間くさくて親しみを持てました。
漫画家受けに萌えたのもいい思い出の1つです。
世代的に熱血漫画にめぐり合う機会が少なかったこともあってとても新鮮でした。
先生と主人公が同じ漫画家だけあって一体どんな人なんだろうと興味を持ちました。
漫画の帯やあとがきに「実体験あり!」と書いてあったことにびっくりしました。
混同乙、と言われればそれまでですがそういった風に宣伝していたように見受けられます。
他の漫画家さんやアシスタントを実際モデルにしていたとも書いてありましたね。
実際漫画家本人が主人公のコスプレをしていたともありました。
ラジオが北海道でしか流れないと聞いて絶望し友人に録ってもらったのもいい思い出です。
主人公の原点のようなものが先生の口から語られるのにわくわくしました。
けれど何時の頃からでしょうか。
新シリーズに入ってからの絵の劣化、話の劣化。
ギャグのつもりでしょうがアシスタントへの暴言が話を追うごとに笑えなくなっていきました。
最初は小さな違和感でしたが段々主人公の発言が愚痴っぽくなっているように思いました。
あくまで私からみた主観です。そもそも漫画家と主人公を混同した私が悪いとは思います。
勿論漫画家ネタですから私生活ネタになるのは当たり前のことです。
それが段々と見栄と虚勢を張った自分語りのように聞こえてきました。
おそらくラジオで語られた本音の数々を聞いてから漫画を読み出したからだと思います。
謙遜だろうと冗談だろうと主人公と漫画を貶める発言を先生の口から聞きたくありませんでした。
ポッドキャスト配信に浮かれていた自分から随分と遠くへ来てしまいました。
そして今あれだけ好きだった漫画への三行半を書けないで居ました。
いつの間にか三行半を書くほどの原作への愛が薄れていったんだと思います。
主人公は、もう熱く燃えることがないんですね。
今度先生の逆境野球漫画がパチンコに進出するそうですね。
その時怒りも涙も枯れていたことに気づきました。
さようなら、島本和彦先生。