09/06/04 21:57:20 E54Xh+h40
『ありのままに今起こったことを話すぜ、俺はブロントさんを
試し書きしていただけだったのになぜか鎖でつないでいた。(四羽目その1)』
「くそっ!!」
華奢な首輪は中々に厄介な代物だった。
これまで数々の修羅場を潜り抜けてきた俺の腕を持ってしても外す事ができない。
よくよく鑑定してみればかけられているのは古代の魔術だった。
王族の秘宝だと思えば無暗に傷つけるのも気が引ける。
「おいィ?大きな口を叩いた割にいっこうに外れる気配がないんだが?」
「うるさい気が散る一瞬の油断が命取り。お前の首を切り落として首輪だけ持って行ってやろうか?」
「マジで震えてきやがった。怖いです・・・調子こいてすいまえんでした;;」
傲慢なんだか弱気なんだか・・・よく分からん奴だ。
「それにしても腹減ったな。そういやお前飯とかどうしてるんだ?」
部屋の中には一通りの生活品(といっても粗末なものばかりだが)が揃っているものの、
食品はいっさい見当たらなかった。
「俺の飯でよければ分けてやろうか?っつってもあるのは携帯用の乾パンだけど」
「9個でいい・・・と言いたいところだが俺は謙虚なので遠慮しておく。」
「そうか?じゃ、俺は飯にするぞ。」