耐震強度偽装で801・その3.5at 801
耐震強度偽装で801・その3.5 - 暇つぶし2ch351:荒縄・ヤスマツ2/3
09/01/13 00:34:30 9ilAd+QE0
「……そうだね、放っとけば肺炎になってたね。本当は内科の病院にしばらく入院した方がいいんだが…」
「……先生、」
「仕事があるって言いたいんだろ。全く、あんたら弁護士の言うことはわからんよ」
「…いや、こいつの場合は、俺が寝てろって言っても聞いてくれないんだよ」
「はは、あんただって同じようなもんだろ。今まで大事になってない方が不思議なくらいだ」
…長年付き合いのある医者だから言いたいことを言ってるが、
何時も厄介事を持ち込んでしまって、本当に済まないと思っている。
いい医者だ。
「先生、いつもありがとう」
「そう思うんだったら、今度はもっと早めに連れて来るんだな。早期発見、早期治療だぞ」
そう言って、カラカラと笑いながら処置室を出て行ってしまった。
俺は頭を下げて見送ることしか出来なかった。

今はもう悪寒の治まっている末井は、熱にうなされながらベッドに寝かされていた。
時折聞こえるうわ言は、とにかく『ごめんなさい』の一言だった。
点滴の入っている左腕は、無意識に曲げたりしないように簡単に固定されている。
俺は、末井の右手をぎゅっと握り締めていた。
阿呆、どうしてお前はいつもこうなんだ。
どうして、俺を心配させることばかりする。
大分前に言ったな、『あなたが悪い、俺のすることを何にも言わないあなたが悪い』って。
じゃあ、俺が言えば、お前はもう無茶なことはしなくなるのか?
末井…俺は、お前が傷つくのを見たくないんだ。
俺にとってお前は特別な存在なんだ。
はっきり言うか。お前が好きだ。だから。
あり得ないくらい熱い身体のお前を抱いて、俺は泣いた。
狭い処置室の中で、声を忍ばせて泣いていた。



352:荒縄・ヤスマツ3/3
09/01/13 00:35:02 9ilAd+QE0
「夜須田、さん」
ひび割れた声が聞こえて、俺は跳ね起きた。
いつの間にか眠ってしまっていたらしい。
「ごめんなさい…」
「末井、一体何があったんや」
まだ熱の下がり切っていない、浮ついた視線の末井は、その赤い目を俺に向けた。
そしてぽつりぽつりと語り出した。
自分は、一人寝の出来ない性癖であること。
昨夜も見知らぬ男と寝てしまい、自己嫌悪に陥ってしまったこと。
そのくせ俺に嫌われたくないと思い、自分を痛めつけることで自己を正当化しようと思ったこと。
それでも汚れた身体はどうしようもなく…
「俺…雨が降ってきたから、丁度いいと思って…雨に打たれてちょっとはきれいになれるかなって。
 でも、駄目だった。こんなことじゃ、きれいになんかならない。
 俺はもう汚いんだって、汚れてるんだって…もう駄目なんだって」
俺はそれ以上末井にしゃべらせなかった。
頭を抱きかかえて、頬で口を塞いだ。
「末井、それでもいいんや。それでも、俺はお前を愛してる。それじゃ駄目か?
 愛してるだけじゃ足りんか?
 俺は、お前がそばにいてくれるだけでいいんや。昔のことなんか関係ない。
 これ以上、何が欲しい?」
末井の目の縁に溜まっていた涙が、どっど流れ落ちた。
既に照れ臭くなってて視線を逸らしている俺に、末井は右手でしがみついてきた。
「今度目が開いたら、もう一度同じこと言って下さい」
そしてふっと笑うと、再び眠りに落ちて行った。
阿呆、二度と言えるか。
俺は一人ごちながら、それでもお前の額に口づけるのを止められなかった。

以上です。

353:風と木の名無しさん
09/01/13 03:14:34 SCKpzifG0
>>351-353
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354:荒縄・アサシン1/2
09/01/15 06:35:05 VxKHTmPE0
君の身体のこと、僕は大分わかるようになってきた。
君がどんな時に泣くのか、どうすれば嫌がるのか、どこを触れれば身悶えるのか。
例えば、君の亀頭に舌を付けてぬらぬらといつまでも舐め回していると、
君はもっと刺激が欲しい、と泣きながら身を捩ってくる。
刺激、か。
僕は頷いて、両の乳首に乱暴に爪を立てる。
「あああっ、痛っぁああ、やめ…!」
「えー、だって刺激が欲しいって言ったじゃん、深夜くん」
君は目の中に恐怖の色を滲ませ、僕から離れようと必死になっていざり出す。
マジな、恐怖を感じてるの、僕に?
堪らないね。ぞくぞくする。
部屋の壁に行く手を阻まれた深夜くんの頬を手で挟み、僕は優しく口づけてみた。
意外な展開に安堵したのか、君はふっと息を漏らす。
そこで僕は、君の下唇に噛みついてみたんだ。
驚いて身を引こうとする君を更に追いかけて、唇を強く吸い続ける。
血の塩っ辛い味が口の中に広がる。
いいね、この塩味も、君の怯える顔も。
痛みに泣く顔もいい。
でも、もっともっとと僕を求めてくる顔も最高だ。
僕はまた執拗に亀頭の表面をゆっくりと舐め回し続けた。
これを止めて欲しくなくて、でももっと強い刺激も欲しくて、
どうやら僕にその意思がなさそうなのも薄々感じてるんだけど、自分ではどうしようもなくて…
深夜くんは身悶えながら僕が本気になってくれるのを待っているような。
「お、願い、だから…早く…もっと早、く、イかせ…頼む…」
泣き出す一歩手前の声。精神のバランスが不安定になっている、危うい声の調子。
いいよ、思う存分に楽しんだから、そろそろ解放してあげる。
君におかしくなられても困るし、ね。

355:荒縄・アサシン2/2
09/01/15 06:35:53 VxKHTmPE0
僕が君の竿を掴んで扱き出すと、君は歓喜のあまり涙していた。
それに構わず高速で扱いていくと、次第に昂ぶって行くような喘ぎが漏れ始める。
君がもうすぐ上り詰めてしまいそうな、そんな声を上げ出した頃に僕は手を止めた。
怒りにも似た驚きの表情で僕を見る君。
その視線さえも今の僕に快感を与えてるんだ、知ってるかい、深夜くん?
僕はそのまま君の後ろに回ると、僕の怒張したものを君に突き立てた。
ここだけはあんまり慣らしてなかったね。どう、びっくりした?
それよりも、僕が強く握りしめたままの君の竿の根元の方が、君は気になってるの?
ほら、そんなこと気にしちゃいられなくなるよ。何故って、僕が後ろから君を攻め立て始めるからさ。
色々試してみようよ、出さないで後ろだけでイけるって聞いたことあるんだけど。
君は、突かれまくる快感で他のことを忘れたようにヨガっている。
案外持久力があって、僕の方が先に音を上げてしまいそうだ。
思わず君の中に放ってしまったけど、君は息を切らしながらもまだ僕を求めている。
いいよ、付き合うよ。
君の竿を再び扱き出すと、君は敏感に背をしならせる。
ゆらゆらと腰を振り、ちらっと僕を見上げる。
それが妙に色っぽいんだ。
君の中の僕は固さを取り戻してる。
ゆっくりグラインドさせるように動かすと、君はせわしなく声を荒げる。
僕は今度は本能のままに一気に己を進めた。
下手な小細工なしに、存分に君を味わってやる。僕の体力が続く限り…ね。

参った。こうなるとは予想してなかった。
朝になってからお互い顔を合わすのが恥ずかしくてしょうがない。
案外深夜くんの方がしれっとしてて、僕はどぎまぎとしたまま彼を見送った。
はー…今度会った時、君に何て言えばいいんだろう。
とんでもない宿題をもらってしまい、僕は頭を抱えてしまっていた。

以上です。

356:風と木の名無しさん
09/01/16 00:04:14 WZijBc4/O
アサシンたまらーんヽ(`Д´)ノ

今日は麻雛先生の誕生日です
48歳おめ!

ついでにオジー裁判の傍聴に逝って来ます

357:風と木の名無しさん
09/01/17 22:18:33 qKDiUtu80
昨日、オジ裁判に行きました。
レポは後日。

末井先生が風邪引いてマスクしていて、
老眼用なのか眼鏡2本持ってました。
麻雛先生と深夜先生の席が並んでて荒縄さんのSS思い出して(*´Д`)ハアハア
麻雛先生が証人に資料を私に行った時に、
オジーのところの机が邪魔になっていて
オジーはすかさず机を手前に引いて、麻雛先生に気配りを見せていました。
帰りの丸の内線車内でのリアル鶴深のやり取りに悶絶しました↓
URLリンク(p.pita.st)
てか、車内でずっといちゃいちゃしてました(*´Д`)=3 '`ァ'`ァ
たまらん…

358:風と木の名無しさん
09/01/17 22:19:17 qKDiUtu80
あ、あと次回判決です。
3月6日、午後2時からです。

執行猶予ついてくれ…

359:荒縄・オジアサ1/2
09/01/18 02:11:20 gmOojsXl0
はぁはぁ、と荒い息でベッドに突っ伏している僕の横で、尾島さんはゆっくり僕に背を向けた。
しばらくして、焦げ臭いにおいと白い煙が立ち昇る。
終わった、そう思った僕は身体を起こしてベッドから降りた。
「……シャワー浴びてきます…先に使いますか?」
「ん、いいよ、使えよ。じゃあな」
ちらっと僕を振り返った尾島さんは、煙を吹かしながら言った。
そして煙草の灰をはじき、その煙の先を考え込むように見詰めていた。
僕はそのまま浴室に向い、バタンとドアを閉じた。
コックを捻り、熱い湯を浴びる。
ぎゅっと閉じていた後ろを緩めると、生暖かい残滓が足を伝い流れ落ちる。
声が漏れ出そうになるのを我慢する。
淀みなく流れ落ち続ける熱い湯が、僕の身体に付けられた営みの跡を洗い流していく。
あなたが放ったものも、僕が流したものも、何もかも。
僕は溜め息をついて、湯の勢いを肌で感じ取る。
気持ちいい。けど、せつない。
あなたが僕の身体に刻んだものが、全て消え去るわけではないんだけど。
そうじゃないって、わかってはいるんだけど。
僕は、慌てて上を向いて薄目を開けた。
泣いてなんかない。
あなたは…尾島さんは、いつだって僕に優しい。
言葉はぶっきら棒だけど、会えない時もあったけど、今は普通に接してくれる。
僕に対して冷たかったことなんて一度もない。
だけど、あなたの視線の先には僕ではない人がいる。
わかってる。蔓実さん、だ。
僕と一緒にいる時も、僕のことを見てるようで見ていないことがある。
何か上の空で…でもすぐに僕のことからかったり弄ったりしてくるんだけど。
今も、煙草を吸いながらどこか別のことを考えてるような…
そんな時は、あなたはいつの間にか僕の前からいなくなるんだ。
さっきも、僕に『じゃあな』って言ったな。尾島さん。
わかってる。

360:荒縄・オジアサ2/2
09/01/18 02:11:52 gmOojsXl0
今頃はさっと着替えてて、この部屋から出て行ってしまっているだろう。
別にいいんだ。僕はあなたにしてもらった後で、尾島さんは他に行くところがあって。
それ以上の時間を共にすることを望む権利は、僕にはない。
無理にそれを望むなら、多分僕はすべてを失うことになるような気がする。
それに蔓実さんにも。
僕が自棄になってた時に…尾島さんがその相手だって知ってて、僕のこと慰めてくれた。
下手したら、これってすごい嫌味だって受け取られても仕方なかった申し出だったのに。
蔓実さん、あなた、どうしてそんなにいい人なんですか。
尾島さんだって、他の仲間だって、皆いい人過ぎるから。
おかしいでしょ。自分に何の得にもならないのに。
どうして僕のわがままに付き合ってくれるのか。
僕は皆の優しさが負担に思って、頭をかきむしりながら浴室を出た。
見回すと、あなたはやっぱり部屋からいなくなってて、
僕はあなたの残り香がする枕を握り締めている。
あなたの煙草の臭いが染み付いた枕。
僕は、これ以上を望んじゃいけないんだ。
これが、僕には分相応なんだ。
よくわかってる、わかってるけど…だけど。
今日ぐらい、ちょっと泣いてもいいですか。
次に会う時は、必ず笑顔でいて見せます、だから。
『また目ぇ腫らして、仕事にならねぇだろ』
そんな突っ込みを心のどこかで冷静に感じながら
僕は気の済むまで泣いた。
涙が枯れ果てるまで、思う存分泣き明かした。

以上です。膨張姐さん乙です。

361:風と木の名無しさん
09/01/21 02:05:18 wvxYBUmQ0
膨張記まだ書けてなくてスマソです。
先にイラストを描いたのでドゾー
URLリンク(p.pita.st)

深夜先生が麻雛先生に資料を手渡す時にお互いの手が触れて、
ムッハー!!となりました。
蔓実先生が何かで深夜先生の背中をポンポンと叩いて、
振り返って顔近づけたり…(*´Д`)=3 '`ァ'`ァの連続でした。
オジーのニヤリもかなり可愛くって辛抱堪らんです。

362:風と木の名無しさん
09/01/24 18:27:37 nNf+dF110
ほしゅ
URLリンク(p.pita.st)

363:風と木の名無しさん
09/01/25 22:52:34 /jMNROOs0
蔓麻
パス1951
URLリンク(p.pita.st)

364:荒縄
09/01/26 01:03:41 VGNYULQf0
「あ…っ、駄目っ、許し…て」
世の中には、言っても無駄な言葉がある。
それでもその言葉を口にせずにはいられないのは悲しいことだ。
「無理です、もう、む…ぅううっ」
それが自分の言葉ならば、尚更悲しむべきだ。そして、向こう側で泣き声を上げている深夜くんも。
蔓実さんの下からの突き上げに必死になって耐えていたが、もう声を抑えられなくなったようだ。
という僕も、蔓実さんの指に『その場所』を今にも探り当てられてしまいそうで…
鳥肌が立つのを止められない。口が開きっぱなしで涎が流れてくる。
何よりも、甘ったるい声が喉の奥から漏れてくるのに困る。
首筋がぞわりとして、無意味な言葉を叫びそうになるのを、両手で口を覆って堪えた。
「二人まとめて見てあげるよ。声出しちゃいなよ」
蔓実さんは相変わらず底なしの体力だ。
僕ら二人を手玉にとって、まだ余裕のある顔してる。
癪だけど、現に喜ばされちゃってるからどうしようもないんだけど。
悔しいなあ。
深夜くんの、ふっと力の抜けた顔が見えたと思ったら、その場で前のめりに倒れてしまった。
蔓実さんが深夜くんから引き抜いたものを僕の方に曝してきた。
「どう?欲しい?」
僕の目は、情けないんだけどそれに釘付けだった。
吸いつかれるようにして口づけると、蔓実さんはそれをいきなり僕に突き立てた。
「あ、ああ、ああああ、ん、あああああっ」

こうですか、わかりません><

365:風と木の名無しさん
09/01/26 02:12:42 aeBPrk6l0
>>365
もっとおながいします(*´Д`)=3 '`ァ'`ァ

366:風と木の名無しさん
09/01/27 01:55:55 ySQjJSLx0
>364-365
弁護団3Pに(*゚∀゚)=3 ムッハー!
百合っこな深麻と絶倫蔓実先生に禿萌えです
是非続きをお願いします!

367:風と木の名無しさん
09/01/27 15:37:05 aiIqtf9Q0
蔓麻続き
URLリンク(p.pita.st)
↑の続きURLリンク(p.pita.st)
パス0728


368:風と木の名無しさん
09/01/27 19:31:44 aiIqtf9Q0
ついでにオジアサ結婚記者会見記事
URLリンク(p.pita.st)

369:荒縄・3P1/2
09/01/28 01:18:28 EkGPmuIg0
頭がぼーっとしてるのに、身体は勝手に反応してる。
触られて悶え、突き上げられて喘ぎ、与えられる刺激に一々応えてしまう。
僕はどうなってしまったんだろう。
これからどうなっていくんだろう。
わからない。わからない。
気持ち良過ぎてつらい。息が続かなくて酸欠になってる。
飲み込み切れない涎が糸を引いてシーツに染みを作る。
僕はただよがりながらそれを見てる。息を荒げて喘ぎ声を洩らすだけの生き物。
「は、あ…んんぁ、っく、ぅ…」
新たな絶頂を迎える予兆に、下半身がぞわりと脈打つように震える。
もう吐き出す物もなくなってしまった竿が、それでも再び起ち上がる。
身体を表に返され、僕は言っても詮無いことを口にした。
「もう、止めて、下さ…苦し…っあぅ…」
唐突に、蔓実さんの動きが止まった。
「それ、僕に言ったんだよね?止めて良いの?」
涙と汗の滲む目を開けると、蔓実さんは真面目な顔で僕を見下ろしていた。
やっとの思いで呼吸をしている僕には、質問に答える能力は存在しない。
馬鹿みたいな表情のまま、蔓実さんを見つめ続けることしか出来なかった。
そのうち、蔓実さんはにやりとして蔓実さんのものを僕から引き抜いてしまった。
衝撃と…認めたくないけど落胆を感じて、僕の口から悲鳴が漏れた。
蔓実さんのは悔しいほどに隆々としてて、ぬめぬめと照り光っている。
何事もなかったかのように深夜くんの方を振り返ると、優しげに声をかけた。
「僕は麻雛くんのご希望通り止めるけど、深夜くんはどう?何かやりたいことあるんじゃないの?」

370:荒縄・3P2/2
09/01/28 01:18:49 EkGPmuIg0
さっき蔓実さんからものを引き抜かれてから、深夜くんはべったりと床に伏せっていたんだけど、
息が整ってからはずっと僕の方を見てたんだ。
鋭い視線で。怖い位に。
蔓実さんは蔓実さんで、うれしそうに僕の背後に回ると、僕の腕を左右に伸ばした状態で床に縫い付けた。
深夜くんは、僕のことじっと見詰めながら、僕のそばに這い寄ると股間に顔を寄せてきた。
何をされるのか、恐怖を感じながら彼の方に目をくぎ付けにせざるを得ない。
彼の舌が、僕の亀頭をゆっくりと舐め回す。
あ…これって、この前…あ、あんまりだ、こんなこと…他人の前で、それも…い、嫌だ!
両腕が動けない状態のはずなのに、蔓実さんわざと動きに遊びを持たしてあって。
深夜くんのぬらぬらとした絶え間ない舌の動きに耐えられず、腕を伸ばして阻止しようとすると、
寸での所で蔓実さんが僕の腕をぐいっと押さえつける。
さっきはイかされまくって死にそうになり、今度は寸止めで死にそうになってる。
「僕を…あんっ、どうしたい、の…!助けて、もう…持たな…」
声を限りに叫んだが、僕の声は、この二人に聞いてもらえるんだろうか。

とりあえず。

371:荒縄・3P1/2
09/01/29 00:26:54 Qdr+RAvl0
止めて、もう止めてくれ。
何時までも続く緩い亀頭への刺激に、僕は耐えきれず叫ぶ。
深夜くんは僕の暴れる腰を押さえつけ、ちらっと上目使いに僕を見る。
その舌は一時も休まない。けど、激しくもない。
口では止めてって言ってるけど、僕は本当はイきたくて仕方がないんだ。
僕のものを深夜くんの口に捻じ込みたい。思うさま扱いて欲しい。
今すぐ君の頭を掴んで思いを遂げてしまいたい。
喉元まで出ている叫びを、僕は言い出せずに飲み込んでしまう。
蔓実さんは僕を上から見下ろして、ずっと腕を押さえ続けてる。
時々僕の耳や首筋なんかを舐めてくるんだけど、僕はその度に狂ったように喚いてしまう。
触れられることが怖い。
触れられる部分全てに感じてしまうから。
感じていることを認めたくないから。
イきたいと思っていることを知られたくないから。
こんな醜態晒しておいて、まだそんなこと考えてる自分は馬鹿なんだろう。
蔓実さんも深夜くんも、そんなことはとっくに分かってるはずだ。
でなきゃ、こんなに二人とも…。
その時僕の腕が、蔓実さんの拘束をすり抜けて深夜くんの肩口を捉えた。
「…あ、はぁ、…っ!」
酸欠気味の僕の身体では、ほとんど体力は残っていないに等しい。
君の動きを止めるだけの力なんてない。
それなのに君は、先端を弄っていた舌の動きを止めてしまった。
「…止めて、欲しいんですか」

372:荒縄・3P2/2
09/01/29 00:27:25 Qdr+RAvl0
ゆっくりと告げると、僕の指を肩から外し、僕から離れて行った。
君はそのまま四つん這いになって、潤んだ目で蔓実さんを振り返った。
「蔓実さん…もう一度、僕に下さい」
軽く頷いて、蔓実さんも僕の身体から離れて行く。
……何なんだ。一体何なんだよ。
さっきまで散々僕のこと弄んでおいて、今は二人だけでやり始めて。
確かに『止めて』って言っちゃったけど、こんな…酷いよ、僕のこと放置するなんて。
後ろから穿たれて甲高く喘ぐ深夜くんと、余裕で腰を動かす蔓実さんと。
それから目を離せずにいる僕と。
イくことも出来ず、ここから去ることも出来ず、楽しんでる二人をただ眺めて…
僕だって、イきたい。もう隠さない。
僕の右手は、それでも躊躇いながら自分の竿に触れた。
人前で扱いたことなんてない。
はあ、と溜め息をついて覚悟する。やるぞ。
オカズなら目の前にある。簡単じゃないか。
扱き始めてみて、今まで自分がどれだけ昂ぶらされていたかが分かってしまった。
すぐに目の前が真っ白になって、僕は悲鳴を上げながら達してしまった。
それなのに、快感のうねりは後から後から押し寄せてきて、
僕はその場でのたうちながらその波に飲み込まれてしまう。
ちょっと自分の指が乳首に触れただけなのに、シーツに脇腹が擦られただけなのに。
僕の前で激しく求め合う二人の視線が、僕の上を掠めただけなのに。
…僕は一体どうなってしまったんだろう。
涙でぼやけた僕の視線が、ふっと暗くなって、落ちた。

まだまだ。

373:風と木の名無しさん
09/01/29 08:18:42 M2WKuQPs0
>>372
wktk wktk!!

魔斑兄貴の最新記事です
URLリンク(p.pita.st)

374:風と木の名無しさん
09/01/30 00:18:39 0naNzPAO0
SMちっく描いてたらDVになってきたので
急遽ホノボノ3P
URLリンク(p.pita.st)
パス0116

375:荒縄
09/01/30 01:13:20 D2wlEOVD0
…生暖かい液体が僕の上に落ちてくる。
何だろうこれは。
薄く眼を開けてみると、僕の身体の上に深夜くんが覆い被さっていた。
僕の肩に、胸にぽたぽたと滴り落ちる君の汗、涎、涙。
君は上下に身体を揺らしながら、僕を見て少し笑った。
「気が、付いた、んですね…良かった」
片手で口元を覆い、自分の涎を隠そうとしてる君。
いいんだよ、君のものなら汚いなんて思わない。
でも…何で泣いてるの。
理由はすぐに分かった。
四つん這いになっている深夜くんの腰を掴んだ蔓実さんが、彼の亀頭をゆっくりと撫で回してるから。
さっき僕が受けてた刺激を…何時までも終わることのないゆるゆるとした刺激を受け続け、
欲望を吐き出せずにいるから。
君はせつない声をあげ、僕の胸に頭を沈めた。
イきたくてもイけないこの状態がつらくて、でも嬉しくて、君は泣き笑いの表情を見せる。
気付いてるかい、深夜くん、自分のこと。
他人のことって冷静に捉えられるんだね。
僕は君のことを浅ましいなんて思わないよ。
君ほど素直で真っ直ぐな、いい奴のことを僕は知らない。
僕は…僕は嫉妬深くてプライドの高い、君より数段いやらしい人間だ。
今も、蔓実さんのものが欲しくて欲しくて堪らないんだ。
手を伸ばせば届きそうな所で揺らめいているものが。
「蔓実さん…っ、僕に、して下さい」
「……?」
蔓実さんはその手を休めず、片眉を上げてちらっと僕の方を見る。
分かってる。僕に言わせたいんだ。
「蔓実さんのを僕に突っ込んで、滅茶苦茶にして下さい!僕を…ぶっ壊して…」
涙が流れてくる。でも悲しくなんか、ない。わけもなく流れる涙って、本当にあるんだ。
僕の方を見つめ続けていた蔓実さんの視線が、ふっと和らいだ。
「良く言えたね。いいよ。始めるよ」

もうちょっと。

376:風と木の名無しさん
09/01/30 15:59:48 0naNzPAO0
1月16日のオジ裁判膨張記、途中までです。
遅くなってスマソ。

今回も傍聴席の抽選はなし。
2分間のテレビカメラの撮影後に開廷。

証人:ヒュ/ー/ザー元社員 S氏

S氏宣誓。

深夜弁護士「証人はヒュ/ー/ザーに勤務していたんですか」
S「はお」
深「その後、退社していますね。退社と偽装問題は関係ありますか?」
S「とくにありません。当時は営業部の主任をしていました。営業部二課でマンションの販売をしていました。
平成17年10月はヒュ/ー/ザーで勤めた最後の月で、最後までしっかり働こうと思っていました。
販売を受け持ったのは大井町、船橋/海/神などを担当していました。茅/場町も担当していたと思いますが、残戸数については覚えていません。
1人で船橋/海/神のモデルルームに行くことが多かったです。平成17年10月に3件の契約をしました。A様、MC様、M様の3名です。
当時の給料に販売に応じて歩合がつきました。販売件数が多い人間に、月ごと、3ヶ月、半年、1年と集計して報奨金が出ました。


377:風と木の名無しさん
09/01/30 16:00:30 0naNzPAO0
営業部の定休日は水曜日で、平成17年10月26日は休みでした。27日は11時までに出社しました。この日の行動の詳細は記憶にありません。
当時つけていた手帳とメモがあれば分かると思います」

弁65号証(弁○号証は弁護側の証拠)、システム手帳を提示する。
手帳を見ながら当時の行動を話すS氏。

S「当日、翌日移行の予定はN課長またはI田部長に伝えていました。
会社を出る、お客様と会う予定など。物件を買う予定なのかなど、お客様のデータも伝えていました。買ってもらえるかの見込み具合など」

10月28日の予定を書き込んだ弁65号証を提示。

S「朝11時に海/神のモデルルーム、K様に会い、1時過ぎに帰社。会って部屋の中の間取りの変更やフローリング、畳の変更など。申し込みたいという流れでした」
深「特定の部屋の商談でしたか」
S「はい」
深「アポはいつ約束しましたか」
S「27日前日までには決まっていました。26日でも、休みでしたが携帯は繋がっているので
アポは取れます」

弁64号証、顧客台帳を提示。K氏に関する記載事項。

S「10月27日、営業部で1時から会議がありましたが、金曜日の11時にお客さんと会ってから本社に戻ったので、出られませんでした」


378:風と木の名無しさん
09/01/30 16:01:24 0naNzPAO0
深「船橋/海/神について何か気がかりな点はありませんでしたか」
S「27日で船橋/海/神が売り止めになるかもしれないと、N課長かI田部長から聞きました。
売り止めとは、申し込みを受け付けず、販売を中止することです。売り止めはそれまでにもあり、販売が思わしくない時にします」
深「この時期に偽装が発覚していますが、それと関連していると思いましたか」
S「いいえ」

弁64号証、顧客台帳を再度提示。

S「申し込みの際にI田部長に知らせる趣旨とは、部屋の申し込みが重ならないようになどの詳細を決めるためです。
I田部長は申し込みを受け付けるなと言いましたが、断るなとの指示でした。
前日に売り止めになるかもと頭にあったので、そういう指示が出たのかと。いずれ、申し込みを受けられるかもしれないと思い、完全に断らずにお客様と別れました。
その後、本社に戻ったら定例会議は終わっていました。Kさんの扱いについて上司から“全ての部屋が申し込み完売だと伝えろ”と言われました。
売る部屋がないと伝えろ、と言われました。売れたのは事実ではありません。
Kさんへは当日に電話しました。指示通りの内容を話しましたが、詳細な話をしたのかは記憶が曖昧です。そのとき、Kさんは怒っていました」
深「貴方がヒュ/ー/ザーで最後に売買契約を結んだのは誰ですか」
S「船橋/海/神のAさんだったと思います」



379:風と木の名無しさん
09/01/30 16:02:02 0naNzPAO0
S「売り止めという事に関して、I田部長は即答しませんでした。契約してはならないと言われたかは定かではありません。
28日、会社に戻り、売り止めの話がありました。Aさんの契約を売り止めという事を理由に、I田部長に断るようにと言われましたが、他の客に売れたから売れないという理由は成り立たないと思い、断り方を確認しました。
他に断る方便は思いつかなかったので、I田部長に確認しました。
その後、10月28日の夕方くらいにI田部長から契約していいと言われたので契約しました」
深「10月31日を以って、証人は会社に行かなくなっていますが」
S「偽装は有給消化中に同僚から聞きました。国/交/省の発表前かどうかは記憶が薄いです」

つづく。


380:荒縄・3Pラスト
09/02/03 00:52:30 L1j2VEZp0
仰向けに寝ていた僕の両足が抱え上げられる。
僕の上に蹲ってた深夜くんの身体が、頭の方に押されて移動してくる。
僕の目の前には深夜くんのものが…先走りを溢れさせひくついているものが迫ってきた。
何も考えずに僕はそれを口に含む。
同時に、蔓実さんが僕の中に押し入ってきた。
待ち望んでいたものを得た喜びに、僕は全身を震わせる。
それは深夜くんも同じだったのだろう、歓喜の声を上げながら背を反らせ、数回腰を打ちつけてきた。
「あ…ご、ごめん、僕…」
それが僕の口の中だと気付いて、君は顔を真っ赤にして詫びる。
いいんだよ。そう言葉に出す余裕のない僕は、離れて行きそうになる深夜くんの腰を引き寄せて
それを音を立てて啜り上げた。
「ぁんっ!ああ、あああ、だめ、がまんできな…」
余裕のない者同士が、お互いに快楽を求め合ってる。
君は僕の頭を掴んで、僕の口の中に向けて腰を振る。
僕はそれに喉を塞がれてむせびながら、蔓実さんに犯されてる。
僕は喜んでる。間違いなく。
息も出来ないほどに喉を突き上げられて、
裂けてしまいそうな位に後孔を突き上げられて、
嬉しさの余り涙を流してる。
僕は…もう何も考えられなくなってて、二人がくれる刺激にただ喘ぐばかりだった。
何度も意識が飛び、その度に舞い戻ってはよがり、悶え、また互いに求め合った。

誰が最初にイったのか、僕はその後どうなったのか、今はもう覚えてはいない。
ただ…次の日に椅子に座るのがとても辛かったのと、ほとんど仕事らしい仕事が出来なかったのと。
他の二人もほぼ似たような感じだったらしいことは聞いた。
「僕ってマゾだったのかな…」
深夜くんが真面目な顔で言うのを聞きながら、『いや僕の方が…でも蔓実さんがサドなのはガチだよな』
と思ったのはここだけの話。

以上です。


381:風と木の名無しさん
09/02/03 05:30:14 FRGEmMLOO
>>381
荒縄さん、長編お疲れ様でした
(*´Д`)ハァハァと萌えをたくさんありがとうございます
アサピーかわゆすなぁ

ちなみに今日は末井先生の誕生日です
おめでとう!
夜須田先生からいっぱい愛のプレゼントをもらってくださいw

382:風と木の名無しさん
09/02/03 15:39:09 FRGEmMLOO
末誕生日絵
URLリンク(p.pita.st)

383:荒縄
09/02/04 01:53:34 ikQwTvhP0
朝から外回りの仕事で手一杯だった俺が漸く事務所に戻れたのは、丁度宵の口辺りの頃だ。
今日も忙しかった、長い溜め息をつきながらドアを開けると、何かが突進してきて俺に抱きついた。
「………」
確かめなくてもわかる。末井だ。
「何や?」
「…遅いですよ」
こんな仕事してて遅いも何もないだろう。
そのまま俺にしがみ付いているお前の頭を軽く叩き、俺は自分の部屋へ行こうとした。
「やだ」
俺を離そうとせず、その場から動こうともしない末井に、やんわりと抗議してみる。
「おい、帰って来たんやからもういいやろ。どないしたんや」
末井はとにかく顔を伏せたままで俺の腹周りに張り付いて離れない。
どうしろと言うんだ。本気で困ってしまった俺は、荷物を抱えて立ち尽くしていた。
泣くでもなく怒るでもなく何か言う訳でもなく、これでは俺にはその理由が分からないじゃないか。
「夜須田さんのバカ」
…今度はバカ呼ばわりか。どうでもいいが、荷物ぐらい床に置いてもいいか?
やっと顔を上げて俺を見た末井は、口をへの字にして俺を睨んでいる。
「今日、俺の誕生日なのに、中々帰って来ないし」
おーい。いい年のおっさんが誕生日、だと?
それにな、俺の携帯に無理やり自分の誕生日登録したのはお前だろ。
おかげでな、今日出先で妙な音楽鳴らされて、『夜須田さん、奥さんか子供さんの?』なんて言われるし散々だったんだから。
お前はむくれたまま、それでも俺の側から離れようとしない。
俺は再び溜め息をつきながら、鞄から分厚いバインダーを取り出した。
「ほい。お土産」
俺としては、店先の品から精一杯可愛い柄のものを選んだつもりだ。
ピンクのイチゴ柄。これをレジへ持って行った勇気だけでも褒めて欲しいもんだ。
何故か顔を輝かせているお前に、俺はもう一つの土産を渡した。
「今日の案件。読み込んでまとめとけよ」
ずっしりとした紙束をお前の腕にねじ込むと、俺はやっとのことで自分の部屋へと戻った。
…機嫌が治ったらしいから、これ以上は何も言わないでおこう…はあ、疲れた。

以上です。

384:荒縄・オジマツ1/2
09/02/09 00:02:34 ib/pnwO90
求められるままに抱いてしまった。見境もなく行動してしまう年でもないのに。
(こんなはずじゃなかったのによ…参ったな)
乱れた呼吸を整えようとしながら、尾島は末井の中からゆっくりと己を抜き去った。
「あぅ…はぁ、あ…」
末井が艶っぽい声を上げて床の上にうつ伏せるのを見て、尾島は身震いしていた。
(くそっ、俺は一体…)
(玄関でそのままヤっちまうなんて、俺はそこいらのガキかよ)
(本当に…こんなはずじゃなかったのに…)
公判ごとの自宅から裁判所への尾島の送り迎えは、専ら末井の担当だった。
今日も尾島の家の前に車を付け、末井は尾島が家に入るのを見届けてから帰るものと思っていた。
それが、ドアの隙間からするりと中に入ってきた末井に、尾島は巧みに誘われ、そして…
気付いた時にはもう末井の腰に手をかけていた。
甘やかに喘ぐ末井に急かされ、つい己をその肉丘の奥へと埋め込んでしまった。
責め立てているつもりが、実は末井の身体に己の欲を絡め取られていたのかもしれない。
だが、末井の中は不思議と具合が良かった。
手管には長けているはずの自分を掌の上で遊ばせ、しかも充分に満足させる。
(あんた、一体何もんだよ)
尾島が再び身を震わせたのは、末井に対して軽い恐怖を感じていたからだろうか。



385:荒縄・オジマツ2/2
09/02/09 00:02:54 ib/pnwO90
シャワーも浴びずに帰る、と言う末井に、尾島は少なからず慌てていた。
「え…おい、今からまだ仕事あるんだろ、先生よ。その…中ぐれぇ洗ってけよ」
「大丈夫ですよ。そんなに汗かかなかったし」
そうじゃないんだ。尾島が珍しく真顔で抗議する。
「今から夜須田先生とか、他の先生とかに会ったりもするんだろ。だからよ、その…」
ニヤッと笑った末井が尾島を見上げると、尾島は悲しげに目を伏せた。
「バレるのが…怖いんですか。蔓実さんが」
「…怖かねぇよ…無くしたくないだけだ」
目線を合わせないまま、尾島は言を継ぐ。
「わかるだろ。俺にはもう残されたものがあんまりねぇんだ。
 今日のことを駆け引きに使われても、俺には…俺を叩いても埃しか出ねえよ。
 あんた、いい身体してる。もう一遍抱きてえ位だ。だけどよ、俺には勿体ねえ。
 あんたに溺れちまう、そうなったら終わりだ」
悲しい色の目をしたまま、尾島は両手に挟んだ末井の唇を吸った。
末井はそれに応えなかったが、それが末井の、尾島へのささやかな抵抗だったのかもしれない。

以上です。わけわかめ

386:風と木の名無しさん
09/02/09 19:30:41 9Mn9KFcW0
蔓オジバレンタインネタ
URLリンク(p.pita.st)
パスは目欄

前に氏の姐でもやったネタでスマソ

センチメンタルでジャーニーな蔓実先生は
オジーにはしてやんないでしょうけどw

387:387
09/02/10 21:06:45 /X36mefX0
またpitaでナニが削除されちゃったので再うp
パスは同じです
URLリンク(kissho4.xii.jp)

388:風と木の名無しさん
09/02/12 18:04:24 xMWwzW5A0
適当にトゴタンMAD
URLリンク(1.kissho.org)
パス1961

389:風と木の名無しさん
09/02/13 16:25:13 eCZZvO+N0
バカップルなオジトゴ
URLリンク(p.pita.st)

390:荒縄・オジアサ
09/02/16 00:08:45 favj6W7g0
「ぁあああっ…!」
胸を押されたように息苦しくなって夜中に飛び起きてしまった。
暗い室内に、僕の呼吸の音だけが響いてる。
…時々見る悪い夢を見てしまったみたいだ。
額の冷や汗を拭いながら、僕はまたベッドにばたりと横になった。
事後の身体は少し重だるく、後ろはまだ熱を持って痛む。
自分の腕で自分を抱き締め、僕は一人寝の我が身を慰めようとした。
「…どうしたんだよ」
いきなり声を掛けられて、僕はぎょっとして息を呑んだ。
ここには、僕だけしか…今は、僕だけしかいないはずなのに。
尾島さん…いつもなら事が終わったらさっさと帰っちゃうのに。
「なんだよ、俺がここにいちゃ悪いのかよ」
そんな…!そんなことないです。でもどうして?
「今日はおっぱじめる時間が遅かっただろ。雨も降ってるし、帰るのが面倒くさかったんだよ。
 それよりよ、大分うなされてたぜ。大丈夫か?」
心臓を鷲掴みにされるほどの驚きから漸く立ち直った僕は、隣にいる尾島さんのことをじっと見詰めていた。
僕と、した後なのに。僕の隣にいてくれて、僕の声を聞いていてくれて、僕のこと心配してくれて。
うれしい。頭が痺れるほど。
その他のことは何も考えられない。
あなたの質問に答えなきゃ、と思いながら、僕はしゃくりあげて泣きだしていた。
「おい、泣くなよ…困ったな」
あなたの手が、僕の頭をがしがしと撫で回してくる。
それでも止められない涙の中から、僕は何とか言葉を絞り出した。
もう一度、して、下さい、僕が…嫌な夢を見なくて済むほど、激しく。
あなたの途惑った顔が、すぐににんまりとした笑みに変わった。

以上です。

391:荒縄・やられ深夜1
09/02/18 01:25:02 j+eePkOM0
何かちょっと暗い感じの依頼者だなあ、とは思ってたんだ。
個室で面談してて一時間近く経ったんだけど、話の歯切れが悪くて、言葉もぼそぼそしてて
聞いてる僕も少し疲れてしまってた。
気分を変えようと思って『お茶でもいれましょうか』って席を立ったんだけど、
どうやらそれが彼には気に喰わなかったらしい。
さっと顔色を変えて僕のことを睨みつけ、
「先生、俺の話聞いてんのかよ!」
て叫んで僕に掴みかかって来たんだ。
咄嗟のことで、僕は受け身もとれずに床に倒れこんでしまった。
したたかに後頭部を打ちつけ、一瞬の間僕は気を失っていた、のだと思う。

はっとして息を吸い込み、閉じていた目を開けると、霞んでいた視界が徐々にはっきりしてきた。
頭がじんじんとして痛み、そこに触った指がぬるっとぬめった。
え…これって血が…
僕の指は真っ赤に染まってて、とんでもなく血生臭い。
ことの重大性が良く掴めてない僕は、しばらくそれをぼーっと眺めてた。
何で僕は床の上に寝てるんだろう。
それに、僕の足元の方で誰かが動いてるのが見えるんだけど、
僕のズボンを脱がしてるように見え…ええっ?どうして?
驚いて起き上がろうとした僕を、その誰かが上に圧し掛かって抑え込んできた。
さっきの依頼者だ。
僕が抗議の声を上げようとすると、彼は僕の足を折り曲げて抱え上げた。
何故、僕は手や足を動かして抵抗できないんだろう?
見ると、彼は中途半端に脱がせた僕の下着やなんかで、僕の足首や肘を縛り付けていたのだ。
どういうことなんだ、流石に僕も声を荒げてしまうと、
依頼者は自分の口の前で人差し指を立てて見せた。
「先生静かにしろよ…あんた、他の弁護士さんの前で、この恰好晒したいのかよ」

392:風と木の名無しさん
09/02/22 17:49:30 n2KyJXRAO
>>392
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393:風と木の名無しさん
09/02/26 03:06:50 U8MRO8qr0
某裁判にいた蔓実先生
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もっさりしててカワユスでした(*´Д`)ハアハア
だいすけだー

394:風と木の名無しさん
09/02/26 18:49:57 U8MRO8qr0
ツルオジおやじネタ
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395:荒縄・やられ深夜2
09/02/27 01:27:32 0NibRuGw0
どういうことなんだ。僕は本当にわけがわからなくなって、とにかく逃げ出そうともがいた。
彼は途端に僕を床に叩きつけると、顔面にパンチを入れてきた。
括られた両腕で何とかガードしようとするんだけど、数発を目の上と頬にまともに食らってしまった。
彼は勝ち誇ったように僕を殴り続け、腹に蹴りまで入れてきた。
「い、痛っ、やめ、ぅぐ…」
後頭部の傷が床の上でぐりぐりと抉られるように押し付けられる。
痛い。僕が君に何か不快な思いをさせたんなら謝るけど、僕には何も覚えがないんだ。
ひたすら依頼者の攻撃を受け続ける僕のシャツの前を、彼はいきなり肌蹴た。
「…先生、色白いよな。肉づきもいいし、触らせろよ」
彼の手が、僕の胸の辺りを弄ってくる。
彼をあまり刺激しないようにしたいんだけど、出すまいと思えば思うほど妙な声音が漏れてしまう。
依頼者はニヤッと笑って、僕の後ろにいきなり触れてきた。
「オカマ掘ってやろうか」
机の上のペン入れから数本の鉛筆を出し、彼は僕の後ろにそれを一本突き立てる。
「……っ!」
そんな堅くて長いもの、突っ込んでくるなんて、怖いじゃないか…!
彼は恐怖で身体を震わせる僕にはお構いなしで、2本、3本と鉛筆の数を増やしてくる。
それをまとめて持ってぐりぐりと掻き回してみたり、出し入れをしてみたり…
内臓が破られるんじゃないかって言う恐怖をすごく感じて、僕は『止めろ』と叫びたい衝動に駆られた。
その僕の顔を見て満足したのか、彼はそこから鉛筆を引き抜くと、
既に勃ち上がってた彼自身をいきなり捻じ込んできた。
痛い。痛い。裂けてしまう。何も慣らしなしでそんな、いきなり出したり挿れたり、
壊される。ピンと張りつめたそこからは、既に裂けた部分から血が流れている。
湿った肌の擦れ合う音と、血生臭い臭い、僕の食い縛った歯の間から洩れる息の音。
僕の上から圧し掛かってる男の口から、何か聞こえてくるんだけど、
何も聞きたくない。何も見たくない。
僕の内部から出たり入ったりしているものなど感じたくない。
僕をうつ伏せにしたり腹の上に座らせたり、そんなこと、覚えていたくない。

396:荒縄・やられ深夜3
09/02/27 01:28:03 0NibRuGw0
彼は数十分僕の身体を弄りまくって、それから何かを捨て台詞のようにして部屋を出て行ったけど、
腕の拘束をやっと外していた僕は必死で耳を塞いだ。
何も、何も聞きたくない。君の顔も見たくない。
今のこと、忘れてしまいたい。全て。何もかも。
僕は、唇を噛締めながら部屋の汚れを拭き、自分の身体を何とかきれいにし、
よれたスーツを身につけると自分の個室に戻った。
身体中が痛む。歩くだけで後ろに刺すような痛みが走る。
机の上を簡単に片づけて、僕は今日は仕事を休ましてもらおうと所長の前に出た。
所長はじっと僕を見て、やがて頷きながら言った。
「……今の、依頼者、か」
「…はい」
「酷いな。個室で?助けを呼べなかったのか」
「…いきなり、だったので」
「その成りじゃ帰れんだろう。医者へ行こう」
僕は大丈夫、と首を振ったんだけど、所長は怖い顔になって僕の手を取った。
「馬鹿。そんな傷だらけで帰せるか。口の堅い医者知ってるから、一緒に来い。命令だ」
その手のぬくもりが…僕の涙腺を切って落としてしまった。
所長、ごめんなさい。すみません。言葉にならない言葉が僕の口から出ようとするんだけど。
しゃくり上げることしか出来ない僕の頭を、所長はぽんぽんとあやすように叩き続けてくれていた。

以上です。

397:風と木の名無しさん
09/02/27 22:17:32 WlmE7npn0
>>397
所長になってあれやこれや(ryしたいです
痛そうな感じに悶絶

URLリンク(p.pita.st)

398:荒縄・ヤスマツ
09/03/01 01:11:13 kd3BI6MX0
静まり返った夜の事務所の中。
書類から目を上げてみると、ブラインドの向こうから淡い光が差し込んでいる。
え、もう朝か?まさか…慌ててブラインドを押し広げてみると、それは青白い月の光だった。
そうか、月か。今夜はよく晴れてるな。
俺は暫し手を止めて、仕事途中の月見を楽しんだ。
それにしても静かな晩だ。
他の奴らはもう帰ってしまったのか。
別室の方を窺ってみると、末井の部屋から灯りが漏れているのが見えた。
ちょっと声でも掛けてみるかとドアを開けると、小柄な黒いシルエットが机にもたれかかっていた。
…末井は机に伏せって寝入っているらしい。
そっと足音を忍ばせて近付いてみる。
穏やかな寝顔。俺は知らず知らずのうちにじっと見入ってしまっていた。
それにしても…末井を起こすにも忍びなく、このまま寝かせて風邪をひかれても困る。
俺は壁に掛けてあった末井の上着を手に取り、出来るだけふわっと身体にかけてやった。
「……ん」
赤い目を擦って末井が顔を上げる。
ああ、起こしてしまった。仕方ない。
俺は風邪引くなよ、早めに切り上げろ、と言って部屋を出ようとした。
がっちりと俺の袖口を掴んで離さない末井に俺の足が止まる。
思わず振り返ってしまい、その端から後悔の念が湧き起こる。
見ちゃあいけなかったのに。
お前の泣きそうな、縋るような目に俺が勝てるわけないのに。
俺はふっと溜め息をつきながら、お前の眼鏡を外しまぶたに口づけていた。
今更目を閉じさせても遅いんだけど、悔しいから一応、な。

以上です。


399:風と木の名無しさん
09/03/05 21:14:41 isFg8s7m0
トゴタン、むっちりし過ぎだお…w
オジーに腹の肉、つままれちゃうよ
URLリンク(www.news.janjan.jp)

400:風と木の名無しさん
09/03/06 07:10:17 w+VP4rCxO
今日はオジーの高裁判決なので逝ってきます
執行猶予つきますように

401:風と木の名無しさん
09/03/06 17:03:46 w+VP4rCxO
オジー、一審判決のままで
棄却されますた
最高裁に上告しました

夜須田先生が「尾島さんは納得行かないと言ってます」だそうです

402:風と木の名無しさん
09/03/07 21:30:10 VyUV3m5G0
昨日の判決文レポ、のちほど投下します。

昨日の入廷時にちょっと遅れてやってきた蔓実先生と遭遇。
「あっ、テレビの撮影あるのか!」と呟いて、傍聴席入り口から出て行きました。
なんかボケてるよ、先生。
末井先生は花粉症で立体マスクを着用していました。
オジーの後ろに夜須田先生、深夜先生、麻雛先生が座り、
その後ろの列に耶麻下先生、蔓実先生、末井先生が座りました。
麻雛先生が深夜先生を手招きして「ここに座りなよ」って呼んでました(*´д`)

オジーは判決の朗読中、頷いたり、少し目を閉じたりして聴いていました。
蔓実先生はうとうとして、船漕ぎ出してはハッとするのくりかえしw
深夜先生は眉間にしわを何度も寄せて苦悶の表情でした。
麻雛、末井、耶麻下先生は何度もメモを取っていて、納得できる部分で頷いてました。

末井先生はピンクのネクタイにこげ茶のコート(ピンク好きだよな…乙女だ)
蔓実先生はグレースーツにストライプシャツ、黒ネクタイ。
夜須田先生はいつものノーカラーシャツにクロジャケ。
ほかのメンバーは濃紺のスーツでした。
オジーは黒いスーツでした。

403:風と木の名無しさん
09/03/08 07:19:11 ng6JvVe50
よつべにうpしました
URLリンク(www.youtube.com)
URLリンク(www.youtube.com)

また末井先生のブーンがw


404:風と木の名無しさん
09/03/08 10:51:19 ng6JvVe50
連投ばかり済みません
オジー判決のイラストです
URLリンク(p.pita.st)

夜須田先生、麻雛先生のことをヒナさんって呼んでます(*´Д`)=3 '`ァ'`ァ

405:荒縄
09/03/08 23:24:50 Ptoqe6990
>>399その後

「で、俺を足止めしてどうするつもりなんや」
自分のことを棚に上げてそう言ってみると、末井は黙って俯いてしまった。
「言えよ、どうして欲しいんか。言わな分からんやないか」
その末井の頬を掴んで上向かせると、お前は驚いて目を見開いていた。
普段の俺は極めて淡白な方だと思う。末井とのことに関しては。
俺だって年も年なんだから、そうねちこいのもどうかとは思うんだ。
だが今日は、いつもならやらないことをしてみたくてしょうがない。
お前のこと、じっくり責めて、泣かせたくなってきた。
「…何も言わんのやったら、俺は自分の好きにするからな」
シャツの襟足から指を中へと這わせ、片手でボタンを外す。
口はお前の唇を捉え、中で舌を暴れさせる。
酸素を求めてか喘ぎ出すお前のことも、今は無視だ。
泣きそうになって俺の口から逃れようとするお前を、俺は上から覆いかぶさって抑え込む。
両手で末井のシャツをはだけてやると、お前はぶるりと身を震わせた。
俺の指はお前のうなじから胸の辺りを這い進む。でも、ピンと立ち上がっているモノには触れてやらない。
お前はせつなそうな、じれったそうな声を上げ、自分で自分の乳首を弄るような動きをする。
でも、駄目だ。そうはさせない。
両手首を掴んで抑え、その唇は解放してやる。お前にしゃべらせるために。
「なあ、言ってみろよ。どうして欲しいんや?」
なのにお前は、俺のことを濡れた目で睨んでくるばかりだ。
俺の口元は自然と緩む。言わないのなら、やはり俺の好きにやらしてもらうさ。
お前の耳に息を吹きかけ、耳朶をこりっと噛み、穴を舌で舐め回すと、
声を堪えるのがやっとのお前はきゅうっと身体を反らせ、やがてがくがくと震え出した。
涙を流して痙攣するお前のこと、もっと見たくてしょうがない。
俺は狂っているんだ。多分。

406:風と木の名無しさん
09/03/09 19:09:18 OJkZWoow0
荒縄さん、ネタどうもです
蔓深
URLリンク(p.pita.st)
パス1951


407:風と木の名無しさん
09/03/12 18:28:59 CBO+y+2KO
ふぃぎゃー
URLリンク(p.pita.st)

408:荒縄・オジトゴ
09/03/14 00:41:42 7JqjuHbS0
昔からお前は生意気な奴だったよ。そう、初めて会った時から。
少し黄ばみかけた冨士田の名刺を見ながら、俺はあいつのことを苦々しく思い返していた。
ひゅーザーの物件をいーホームズに持ち込んだ時。
突然いーホームズ側から重大な話があると言われ、ひゅーザーにて会合をセッティングした時。
学者みたいな回りくどいしゃべり方で長々と演説しやがって。
あいつはとんでもない、自分大好きなお坊ちゃん野郎だった。
ちょいと脅しのつもりでボコってやったら、それでも奴はぎゃんぎゃんと喧しく噛み付いてきた。
俺は、幾度となくあいつを犯した。
それこそ数え切れないくらい、だ。
最初のうちは『このことをばらされたくなかったら』みたいなことを言って、半ば脅迫していたんだ。
でもそのうち面倒臭くなって、時間と場所だけ指定してやると、
あいつは律義にそこで俺のこと待ってるようになった。
俺もそれを当り前のようにして、ただあいつと交わっていた。
下種な報道や喚問やなんかで、鬱憤の溜まった俺のストレスの捌け口にしてしまったこともある。
ただ何となく、人恋しくて抱いてしまったことも。
あいつは、とにかく会えばぎゃんぎゃんと喧しいことしか言いやがらねえ。
本当に生意気な奴だ。
ただ、あれだけ俺に文句言ってるくせに、呼べばそこに来るんだ。
変な…変わった奴だぜ。
今日もまた、俺の所に妙なハガキ寄越しやがって。
新しく起業した、だと?これからもよろしくだと?ふざけやがって。
一清掃員である俺への嫌味かよ。
ああ腹ぁたってきた。今夜呼び出して犯してやる。くそ。

以上です。

409:風と木の名無しさん
09/03/15 09:33:52 dY85sAR1O
蔓オジ
URLリンク(p.pita.st)


410:風と木の名無しさん
09/03/17 13:24:42 HV5LjGIEO
フィギャーそのに
URLリンク(p.pita.st)

411:風と木の名無しさん
09/03/18 00:12:28 tW1fsUIl0
ここの裁判まじきもい
                    
YouTube -スウェーデンハウス「欠陥住宅」モデルハウス◆その1外廻り
URLリンク(www.youtube.com)
YouTube -スウェーデンハウス「欠陥住宅」モデルハウス◆その2建物内
URLリンク(www.youtube.com)


                 

412:風と木の名無しさん
09/03/20 23:19:00 TsIAs5bKO
今日のトゴタン
URLリンク(p.pita.st)

413:風と木の名無しさん
09/03/25 06:25:56 xZbXfy+tO
検察がオジーに対して「明確な上告理由がない」として上告を断念しました。
弁護団の上告が棄却されない事を祈ります。

判決文にはオジーも被害者だと書いてあったし
騙しとる意図は無かったのに、結局騙しとってしまったと矛盾だらけで
そもそもおかしいのに…

今日辺り蔓オジで花見がてらに早めの祝杯とかあげて(ry

414:風と木の名無しさん
09/03/25 17:53:13 xZbXfy+tO
蔓オジ桜ネタ
URLリンク(p.pita.st)


415:風と木の名無しさん
09/04/04 16:55:25 OtRf+h0XO
ほしゅ

416:荒縄
09/04/06 23:24:10 lY+ct7IE0
test

417:荒縄・アサピー1/3
09/04/06 23:29:42 lY+ct7IE0
部屋の中をしらじらと照らす蛍光灯の灯りが、どうしようもなく僕のことを責め苛む。
今は何も見たくない。
欲情している僕自身を。
その欲情を晴らすために僕が自ら購入してきたものを。
それを今から使おうとしている僕を、そしてその行為の一部始終を。
ここまで自発的に行動しておいて、何を今さら。
目を背けようがどうしようが、僕がやろうとしていることはとてつもなくいやらしいことだし、
その事実が消えるわけではない。
だけど…明るい中では出来ない、出来ないよ。
僕の口はからからに乾いていて、グラスから水を飲んでもちっとも潤わない。
心臓の鼓動が高鳴り、目眩がしそうだ。
僕の指は乱暴にスイッチを叩いて灯りを消した。
一瞬真っ暗になった室内が、ブラインド越しのネオンを受けてうっすらと照らし出される。
その薄ぼんやりとした情景に少し安心して、僕は溜めていた息をゆるゆると吐き出した。
店から買ってきたビニール袋から、何か装飾のついたローターとジェルを取り出す。
今からこれを使うのか…僕は軽く頭を振り、何も考えないようにした。
震える指でシャツのボタンを外し、ズボンを脱ぎ、下着も取り払う。
指にジェルを絡める。冷たい。これってこんなに冷たかったっけ。
ああ、いつもは尾島さんの指が…尾島さん…僕はあなたに…
馬鹿だな僕は。何も考えないでおこうって思ったくせに。
軽く唇を噛み、僕は濡れた指で自分自身を扱き始めた。

418:荒縄・アサピー2/3
09/04/06 23:30:30 lY+ct7IE0
片方の手では、胸の突起を弄くる。
何度もジェルを捻り出してその場所に塗りたくる。
いつしか僕の口からは、は、とか、ん、とか鼻にかかった声が漏れる。
前が硬く勃ち上がってくると、そこよりもむしろ後ろの方が疼いてきて、僕はせつなさに身悶えてしまう。
その欲求に僕の身体は素直に反応する。
僕の両手は後ろに向かい、ずぶりと自分を犯す。
甲高く叫びそうになるのを堪え、指を暴れさせてその数を増やす。
出したり入れたり、壁をひっかいたり奥を突いたりする。
声を出さないように堪えているからか、耳まで熱く火照ってしまい、僕の喉はせわしなく喘ぐ。
これだけ乱れているくせに、僕は頭の隅で別のことを思ってる。
自分の指じゃ満足できない。
もっと激しい刺激が欲しい。
僕は指を引き抜き、そのままローターを後ろへと突き入れた。
自身にはオナホールをあてがい、それを机の上に固定する。
指ではない異物に自身が包まれる感触。心地よい。
指ではない異物に後ろが侵される感触。早く動いて欲しい。
そのままじっと立っていると、奇妙な高揚感に後押しされて、僕はいつしか自ら腰を振っていた。


419:荒縄・アサピー3/3
09/04/06 23:31:03 lY+ct7IE0
手淫よりも、ダイレクトに快感が引き出される感じで…もっと、もっと、もっと。止められない。
ローターのスイッチ、待ち切れずにパチンと入れてしまった。
機械的な音とともに僕の内部が振動する。
僕の動きや興奮が自身の後孔を締め付け、ローターをより奥へと進めるのか。
ローターとは本来そのように動くものなのか。
そんなことどうでもいい。気持ちいい。
気持ち良過ぎて気を失いそう…って、
ぅあ、やばい、そこは駄目だ、感じて…だ、だぁめ、っ!
途中までは覚えてたんだけど、それから意識が飛んで、気付いた時には僕は床の上に倒れてた。
跡が付くほどオナホールを握り締めたままで。
どんだけいやらしいんだよ、僕は。
軽い虚脱感を感じて、後ろめたさの余り僕は再び耳まで赤くなった。
…まだローターは動いたままだ。自分のやってることが自分で嫌になる。
それを後ろから抜く時に、ちょうどその…僕が一番感じる場所に当たってしまい、
僕は悲鳴を上げて達してしまった。
前は否応なくオナホールの中に打ちつけてしまう。
何という変態。涙が滲むけど、僕はその行為から逃れられない。
部屋の中で裸になって前を、後ろを弄くり、ひぃひぃと喘ぐ。
こんなもの、変態以外の何者でもないじゃないか。
でも今更遅い。言い訳も出来ない。
むしろもっと快感を。自分のこと言い訳できないくらいに。
相反する考えの狭間で、僕はただ狂気じみた情欲に振り回されていた。

以上です。

420:未来予想図 蔓オジ
09/04/07 07:33:27 WX+JUsWl0
URLリンク(p.pita.st)

「ちょっ…先生、スピードもっと落としてくれよ!」
蔓実の腰にがっちり捕まったまま、尾島はタンデムシートから叫んだ。
「これくらいが風を感じて気持ちいいんじゃないですか。さあ、行きますよ!」
グンとアクセルを吹かして、更に加速していく。
尾島は車でさえ運転手つきだったし、そもそも運転が苦手だ。
苦手と言うよりもスピードの出るもの自体がダメなのだ。
それなのに、昨夜蔓実がバイクに乗って花見でもしようと電話があり、
久しぶりの逢瀬ともあり、勢いで承諾してしまったのだった。
「正丸峠越えたら、いい所があるんですよ」
「ええっ?聞こえねえよ!」
風が2人の会話の邪魔をする。
尾島は都内から殆ど余所見もせずに、しがみついていた。
しかし、急に風の匂いが変わった。
はっとして思い出す。これは桜の匂いだ。
「…ほら、ここですよ。何本もないけど立派でしょ」
桜吹雪とともに桜の巨木が眼前に迫ってくる。
エンジンをとめ、ヘルメットを外し、樹を見上げる。
「ああ、さっきの、この匂いだ」
尾島は深呼吸した。それを見て、蔓実は微笑んだ。


421:未来予想図 蔓オジ
09/04/07 07:34:03 WX+JUsWl0
「僕の秘密の場所です。連れてきたのは尾島さんが初めてです」
「えっ…そんな、先生の楽しみを俺なんかがいいのかよ…」
尾島はポカンとして振り返ると、そばにはもう蔓実がいて
ゆっくりと抱きしめ、唇を重ねてきた。
「あなただから、一緒に見たかったんです」
「せんせ…」
言葉を失った尾島は、再び唇を重ねながら、
片手に抱えていたヘルメットで樹の幹を5回叩いた。
「…?なんですか、今の」
「ぷっ、先生知らねェのかよ。歌にあるんだよ、ヘルメット5回叩く意味って」
ざあっと風が枝を、花を大きく揺らす。
尾島は蔓実の耳元で“アイシテル”と囁いた。

散る花が未来を祝福するように、2人を静かに包んでいった。

※次回はGS800練習して漫画にしたいです。バイクヲタオヤジマンセー


422:荒縄・ヤスマツ1/2
09/04/09 01:18:14 7baqFJuj0
何か身体を弄られている気配に目を開けると、末井がニタニタとして微笑んでいた。
「……えへっ」
「お前、一体何やって…?」
ここは事務所の俺の部屋で、今日も夜通し仕事で、ちょっと仮眠をとろうと思って横になってから2~30分…
のはずだった。
どうしてお前がそこにいるんだ。
俺が手足を縛られて動けないでいるのは何故だ。
末井は薄ら笑いを浮かべたまま、俺のシャツをたくし上げて胸を舐め回してくる。
俺の手首は、どうも机の脚辺りに結び付けられているらしい。
身体を起こすことも、這いずって逃げることも出来ない。
末井は俺の腹の上に馬乗りになって、俺の脇腹や足の付け根なんかを撫で擦っている。
「やめろ、何のつもりや!」
「夜須田さん…あまり大きな声出さない方がいいと思うなあ」
不気味なほど静かに囁く末井。
俺は軽く恐怖を感じて顔を引きつらせた。
俺を襲ってどうするつもりなのか。お前のやりたいことは何だ。さっぱりわからない。
ここから抜け出すべく身を捩っている俺の腰に手を懸け、お前は俺のズボンを毟り取った。
はぁ、と息を漏らす俺の尻の間に、冷たい物が差し込まれる。
嘘だ。こんなこと嘘だ。末井が俺の尻に指を……や、やめ、ええ加減にっ!
無意識のうちに悲鳴を上げていた俺の口に、お前はハンカチを噛ませてくる。
「だからー、みんなに聞こえちゃうでしょ。静かにしましょうよ」
勝手なことを。お前がやめればいいことじゃないか!
口でお前を言い負かそうと思っても、その指の動きに喘がされて言葉にならない。
俺はハンカチを噛みながら、馬鹿みたいに首を左右に振り回すだけだった。

423:荒縄・ヤスマツ2/2
09/04/09 01:18:46 7baqFJuj0
ねちねちと湿った音を立てて出し入れされていた指を、末井はいきなり引き抜く。
思わず息を呑むと、末井は俺の身体を斜めにして片足を抱え、俺の尻に自分の…やめろ、それだけはっ!
お前、俺を犯すつもりやったんか!
「末井っ!嘘やろ、やめろって!」
「……うん、嘘」
え…?
「エイプリルフールだから。俺が夜須田さんにするわけないじゃん」
相変わらず笑った顔のまま、末井は俺の上に跨ってきた。嬉しそうな声を上げてながら。
その後、散々なまでに俺の精を貪り尽くしやがった。
挙句の果てに、俺の尻に妙な機械まで突っ込んで…年寄りに無茶させよって!
もうしばらく俺は使い物にならんぞ。このど阿呆。

以上です。

424:荒縄・オジアサ
09/04/12 01:50:06 D2Lrr0220
あれは、控訴審前に開かれた弁護団の打ち合わせが終わった頃だった。
長い話し合いを終えて気の緩んでいた僕の腕を乱暴に掴み、あなたはそのまま僕をトイレの中へ引き入れた。
殴りつけられるような勢いで壁に押し付けられ、僕は悲鳴を上げてしまう。
「静かにしやがれ」
低く、どすの利いた尾島さんの声。
あなたからこんな扱いを受ける理由を思いつかなくて、僕はただ顔を引きつらせていた。
服を毟り取られ、便器を抱えるようにうつ伏せにされて、給水タンクに音を立てて頬をぶち当てられる。
僕は…あなたにそうしろと言われたら何でも黙って従っただろうけど、その時は恐怖しか感じなかった。
何の説明もなく、ただただ邪剣にされ、そして前戯もないまま挿入される。
痛い。引き裂かれる。身体が、心が。
どうやって声を上げずにいられたのか。
思い出したくはない。
あなたが与えてくれる痛みなのに、それが僕を傷つける。
あなたが与えてくれる喜びなのに、それが僕を蝕んでいく。
こんなこと、今までなかった。
あなたの吐き出した精が、氷のような冷たさで僕の足を伝って落ちて行った。

両手で口を押さえたまま息を殺していた僕の後ろで、
あなたは身なりを整え終えたのか踵を返した。
思わず振り返ると、無表情のままのあなたと目が合った。
どうして。何で何も言ってくれないんですか。
僕が何かしでかしたのなら謝りますから、だから。
あなたは僅かに顔を顰めるとゆっくりとドアを開け、そのまま去って行った。
美しい夕焼けが徐々に暮れなずみ、宵闇に沈むまで僕は泣いた。
薄汚い便器を抱えたまま、声も出さずに涙を流していた。

425:荒縄
09/04/12 01:59:51 D2Lrr0220
「待ってよ麻ちゃん、僕だってこんなこと言いたくないよ。でも」
そうだね、言わなきゃいいじゃん。それも何でわざわざ僕に言うのさ。
「僕だって…聞きたくなかったのに、打ち合わせ途中で、トイレの中であんな…」
そう言って君は涙を浮かべて俯く。
系ちゃんはずるい。いつだって僕より先に泣いちゃうんだ。
それを聞かされる僕はどうすればいい?君を慰めるか、ただ黙ってそれを聞き続けるか。
本当は泣きたいのはこっちだよ。
尾島さんと蔓実さんは本気で愛し合ってるらしいって。
隣の個室に入ってた系ちゃんに憚らずに大っぴらにやってたって。
しかも時系列から考えて、僕が尾島さんに一方的にヤられたのは…二人が去り際に系ちゃんの顔をちら見した後?
そんなこと聞かされて、腐らない方がおかしいよ。
君は涙を浮かべて「どうしよう」、ぽつりと呟く。
どうしようもない、さ。
だって二人の仲は大分前からのことなんだろうし、そもそも僕らが何か言える立場でもない。
どうすればいいかなんて、わかるわけないだろ。
「…麻ちゃんは冷たいよ。何も言ってくれないんだ」
ああ、そう。何か言って欲しかったんだ。
でも言わないよ。言うもんか。
僕は無言で君の唇を塞ぐ。乱暴にシャツを毟り取り床に押し倒す。
君が小さく悲鳴を上げるが無視する。
だって僕は冷たいんだから。僕だって冷たくなるぐらいにショックを受けてるんだから。
僕だって…尾島さん…愛して…それなのに僕のこと、あんな風に。
冷たいはずの僕の頭には血が昇り切ってて、正直、僕は自分のやることを抑えられなくなってきていた。
僕のこと、止めて。頼むから。
哀願する僕の目線に、君は何故か媚びるような、服従の色を滲ませて応えてきた。

以上です。



426:「惜春」
09/04/12 20:01:51 DqRwR79u0
「姐葉さん、笑うと可愛いですよね」
事後、氏の塚にいきなり言われた姐葉は面食らった。
戸惑いながらも言葉を継ぐ。
「どうして、そんな…何も出ませんよ」
「いや別に何かを期待して言ったわけじゃなくって」
仕事でもプライベートでもいつも一方的に事を済ませようとする氏の塚。
その口から漏れ出た台詞を姐葉は暫く信じられなかった。
そうして、ただ氏の塚の目を見つめるしかなかった。
氏の塚は腕を伸ばし、姐葉の肩を抱き寄せて額に口付けた。
「僕が言うの、おかしいですか?」
「…だって、今までそんなこと一度もなかったから。びっくりしちゃって」
「そうですよね。済みません」
つ、と肩を遠ざける。
その離れ行く腕に姐葉は不器用に纏わりつこうとしたが、だめだった。
「年下からいつも好きにされて、しかもいきなりこんなこと言われたって信じられませんよね」
顔を背けて氏の塚が吐き出した。
「だから、何でそんな風に私に…」
姐葉が問うと、背中を見せながら答えた。
「あなたが遠くに行ってしまう気がするんです。不安なんです」
「えっ?私はどこへも行きませんよ」
「…ならいいんですけど」
姐葉はドキリとした。
自分のやっていることがばれたのかと。
それで、氏の塚が捕まる事を不安に思っているのかと。

427:「惜春」
09/04/12 20:02:12 DqRwR79u0
「もう一度、抱いてください。氏の塚さん」
その場を取り繕うように、笑顔で姐葉は言った。
氏の塚は振り返らない。
「姐葉さん、いま頬が少し右に歪んでますよ」
「…?」
「さっきと違う」
「見てないじゃないですか、こっち」
「見なくても分かりますよ、10年近く付き合ってれば」
「…」
「あなたがつき続けている嘘も。それが何か僕には分からないけど」

窓の外の刃のような月の光が静かに散る桜を照らしていた。
二人の間に花弁が降り積もることはもうなかった。


428:風と木の名無しさん
09/04/13 16:24:53 iVNtmggL0
蔓深
URLリンク(p.pita.st)

429:荒縄・ツルオジ1/2
09/04/17 01:10:00 Tdpktupe0
久々の逢瀬。一応、人目を憚る二人の関係。
ここがトイレの中であることを差し引いても、互いが求め合うのを抑えるのには役立たない。
むしろ大っぴらに声を出せないことで、より感覚が研ぎ澄まされていくかも。
自分の肩を掴み、喉を反らせて必死に声を堪える尾島を見ながら蔓実は思っていた。
蔓実の手は休むことを知らない。
身体を引き離そうと突っ張られた尾島の片手をやんわりと外し、その指を口にくわえさせる。
今まで捏ねくり回していた乳首からベルトへと向かい、下半身を露わにする。
びくっと身体を震わせた隙に、蔓実は尾島を便器の上へ寝かせて組み敷いた。
はぁ、と思わず吐息を漏らしてしまった尾島の耳元に蔓実は囁いた。
「愛してますよ、尾島さん」
固く閉じられていた尾島の目が見開かれる。
噛み締めていた指を僅かに離し、唇が動く。
「勝手なことを」
その唇は再び自分の指を噛み、それ以上話すことはない。
蔓実に侵入されてしまった衝撃に耐えるために閉じられてしまう。
耳まで赤く染めて声を堪えようとする尾島に、蔓実はその行為を止めて優しげに微笑みかけた。
「気付いてますか?」
つ、と蔓実を見上げる尾島。
何て無防備な顔を。
尾島は自分のことをわかっているのだろうか、と蔓実は思う。
蔓実の身体が欲しいくせにたまに片意地を張り、誘いを断ったあげくにこんな場所で犯される。
酸欠状態になるまで自分を追い込んで。
僕はあなたのこと、酷くしようなんて思ってない。あなたが自ら望んでることをしてあげてるだけだ。
それに気付いてますか?
蔓実はゆっくりと、声を出さずに唇を動かして見せた。
「と な り に だ れ か い る」
尾島の視線がトイレの壁に走ったと同時に蔓実は再び腰を使い始めた。
便器の蓋が軋み、打ちつけられる部分から粘つく音が響く。

430:荒縄・ツルオジ2/2
09/04/17 01:10:31 Tdpktupe0
「…っ、ぁ、ぁ、ん…」
遂に耐え切れなくなった尾島の口から喘ぎが漏れ始め、蔓実の動きがより激しさを増す。
愛してますよ。本当に。誰かに知られてもいいくらいに。
あなたのこと、壊したいくらいに。
気を失った尾島が血塗れの指を離すまで、蔓実の動きは止むことはなかった。

以上です。

431:風と木の名無しさん
09/04/18 13:21:26 YJtN/fhJ0
>>430-431
おっきしますた!


朝雛×深夜系
URLリンク(p.pita.st)
続きURLリンク(p.pita.st)

432:荒縄・1/2
09/04/20 00:08:28 1/BhJjna0
自分の流した涎にむせび、派手に咳き込んで目覚める。
(ちくしょう…何だってんだよ…っ)
口の中の妙な血生臭さに、尾島は顔を顰めていた。
確かに、さっきの行為は自分も同意したことだ。されることに対しても別に嫌だったわけではない。
だが、あのやり方はないだろう。
(まるで強姦だ。コケにしやがって)
今迄にも何回か蔓実には、トイレで犯されたことはあった。
それにしても、だ。
(俺のこと、道具か何かみてぇに)
(終わったら終わったで 『はいさよなら』 かよ)
(そんなんで、愛してるだの何だの言いやがって)
カッとなって頭に血が昇る。
がばりと上半身を起こしてみて、尾島は自らの身体の痛みに初めて気づいた。
「く…ぅ…」
焼けつくような、引き裂かれるような後ろの痛みや血だらけの左手、水道管に打ちつけられた頭、
便座の上で不自然に寝かされた背中の軋み。
その先程受けた行為がもたらした痛みが、尾島の怒りを加速させる。
(ふざけんな!俺をあんな風に扱いやがって、俺を、俺のこと何だと…!)
床に落ちているジェルの容器を見つけると、尾島の怒りは頂点に達した。
容器を踏みつけようとして足を一歩前に踏み出したが、その動きが後孔の痛みを誘発する。
思わず息を呑み、尾島はしばらく立ち尽くしてしまった。

433:荒縄・2/2
09/04/20 00:09:02 1/BhJjna0
「…くそっ」
捨て台詞を吐いてみたが、痛みには勝てない。
尾島はジェルを手に取ると、熱を持ってひりつく後孔に塗り込めた。
タンクの給水口から出る水で汚れた部分を洗い、何とか身なりを整える。
もう出よう、こんな所。
個室のドアを開けて立ち去ろうとした尾島は、行為の最中の蔓実の言葉を唐突に思い出した。
(隣に誰かいる?)
振り返った尾島がもう一つの個室を覗いてみると、男が一人床に座り込んでいるのが見えた。
両手で顔を覆っているが、髪形から見て深夜か。
何故か鍵も掛けずに、肩を震わせてさめざめと泣いている。
尾島の頭の片隅に、『こいつでこの憂さを晴らしてやろうか』との思いがちらりと浮かんだ。
それも悪くない。だが。
(正直よ、これ以上手ぇ広げ過ぎても収拾つかねぇよな)
変な所で打算の働く尾島の思考回路だった。
となると、尾島の出す結論は一つだ。
(あいつだ)
麻雛の屈託のない笑顔。
(あいつに俺の)
麻雛の悲しげに伏せられた目。
(あいつに俺の痛みを)
麻雛の手の温もり、吐息、涙。
(…それで俺は満足するのか?あいつはどうなるんだよ)
新たに湧き出る疑問に、尾島は遂に答える術を知らなかった。
ただ、答えは出なくても、人は行動を起こすことは出来るのだった。

以上です。

434:風と木の名無しさん
09/04/23 02:22:56 ShNyX9mu0
保守

435:風と木の名無しさん
09/04/23 18:48:22 r9JUk7VeO
末井先生の懲戒委員会が開かれて、末井先生が尋問されたそうです
それで、そこの傍聴席には夜須田先生がいたそうです
リアル夜須末だ…

URLリンク(ko-tu-ihan.cocolog-nifty.com)

436:風と木の名無しさん
09/05/02 06:39:46 5ndve9GrO
ほしゅ

437:風と木の名無しさん
09/05/06 02:23:14 5cCSk2jSO
なんか作ってみますた
URLリンク(p.pita.st)

438:風と木の名無しさん
09/05/10 22:34:32 aZZKmSRW0
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
|  独居房から保守ですよ
\_________  _______
    ,,     |  / \,∨   ,|| .|| .|| .|| .|| .||
  ,, ,,, ,,,,   |    ̄ ̄~~  ,    || .|| .|| .|| .|| .||
    ,,, ,,, ,,, |  _____ ,, || .|| .|| .|| .|| .||
        ,,  | ,┃∥∥∥∥┃ ,|| .|| .|| .|| .|| .||
 ,,,, ,,,,   ,  | ,┃∥∥∥∥┃, || .|| .ii‐ii‐ii‐ii
,,,,  ,,,, ,    |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  || .|| .ll .|| .|| .||     
  ,        | ,,,,,          || .|| .|| .|| .||=||D
 ,   ,,,,  ,, |___,,r""''`゙ヽ__ ||_,||_,||_,||_,||_,||___
        /,,  ,,, ,C-@⊇@)  ,,\|| .ll .|| .|| .||   
      / , ,,, , ,,,( つ□と)    \!!、|| .|| .||   
    / ,,       と__)__)  ,     \!!、|| .||   
  /    ,,  ,,,       ,,  ,,   \!!、||
/,,_________________,,,\!!

439:風と木の名無しさん
09/05/12 03:08:02 qFoaSSgcO
ツルオジ
URLリンク(p.pita.st)
続き URLリンク(p.pita.st)


440:風と木の名無しさん
09/05/17 18:44:20 Pf8di7DsO
オジトゴ
URLリンク(p.pita.st)


441:風と木の名無しさん
09/05/19 16:14:45 aAWJccAzO
蔓新
URLリンク(p.pita.st)

荒縄さん、ネタども

442:風と木の名無しさん
09/05/25 17:06:19 dUV80aMdO
保守ついでに実験で首しめられてる末井先生
URLリンク(p.pita.st)

ワイシャツの下はTシャツの模様
首細い…

443:風と木の名無しさん
09/05/28 19:43:25 6GaEXPg/O
小ネタです
URLリンク(p.pita.st)

444:風と木の名無しさん
09/06/07 12:59:35 aj9DKo97O
徐徐ネタのツルオジ姦悶を拾いました
URLリンク(hyakuokuman.web.fc2.com)


445:風と木の名無しさん
09/06/11 01:21:08 iBw036gq0
姐タン誕生日オメ保守

446:風と木の名無しさん
09/06/11 08:41:45 OiwUiBoZO
遅ればせながらオジーも誕生日おめ!

447:風と木の名無しさん
09/06/14 21:12:31 HFUyPfESO
魔淵さんのメルマガがエロいので転載。
夜のお菓子で精をつけてどうするんだアッー?
ついでに明日発売の亜絵裸にもボディビルで出るみたいです(*´Д`)ハァハァ

>>そー言えば、さっき、今日の応援は「魔淵の正しい使い方」と
>>いうメールが飛んできたが、党本部選対の誰かがそんな怪しげ
>>なマニュアルでも用意したのか?
>>とことん使われるのには慣れてるけど、それはあんまりやない
>>か...?
>>
>>自分の中でいよいよ選挙モードが濃くなる中、「うなぎパイ」
>>を買って新幹線に飛び乗った。
>>お菓子だけど、精がつきそうで衝動買い。


448:風と木の名無しさん
09/06/15 08:05:15 08ONnipbO
魔淵さん亜絵裸
URLリンク(p.pita.st)


449:風と木の名無しさん
09/06/19 18:07:14 g2qPDfFGO
窓の外は直ぐに隣のビルの壁、どこからか漏れてきた灯りが滲んで拡がっている。

その日、僕は夜須田さんの事務所にいた。
尾島さんの最高裁への趣意書を詰める会議のためだった。
骨子からなにまで大体作ったのは夜須田さんと麻雛君、それに耶麻下さんだった。
僕は抱えている医療関係や破産の件で余り関わることができなかったのだった。
尾島さんは趣意書の内容に満足したようで、ニコニコしている。
それを合図にするように会議は終わった。

「ちょっと、蔓実さん」
荷物をまとめて会議室から出ようとしたとき、夜須田さんが僕を引き止めた。
「なんですか?」
夜須田さんはいつもの様に腕を組んだまま少し考えた後、こう切り出してきた。
「いや…人の事を言えた義理やないんだけど、手広くヤりすぎちゃうか?みんな黙っとるけど、そろそろ限界やないか?」
別に仕事を手広くやってる話じゃないのはすぐに判った。
僕が弁護団内部と尾島さんと…それに、古くからの付き合いで先輩の…夜須田さんと同じ事務所の王具地さんと関係してることについて言ってるのだ。
「おーい、先生、下で蕎麦でも食いながら一杯やらねえか?」
尾島さんが僕を呼ぶ。
「ちょっと待ってて、尾島さん。すぐ済みますから」
僕は視線を夜須田さんに戻して言った。
「限界、ですか。確かにそうかもしれないけど、僕もみんなも苦痛じゃないですよ。むしろその苦痛が気持ちいいんですよ。
お互いに優劣もつけられずに漂いながら求め合うって言うのが。窒息してオチる寸前と同じで」
「…変態やな…」
「ええ、そうですね」
ふっと笑って、通路の向こうから僕らをじっと見据えている末井さんを見た。
「でも、夜須田さんの方がもっと苦行じゃないですか。相手は自分を傷つけることでしか、あなたへの気持ちを表現できない。
よく受け止められ続けるなって」
「俺も、同じって言いたいんか」
「どうとでも」
「はあ…。それにしても、あんた、ほんまに自由人やな」
「今も昔も僕は変わりませんし、変われないんです」

450:風と木の名無しさん
09/06/19 18:10:04 g2qPDfFGO
「おーい、まだかよ」
尾島さんが呼ぶ。
エレベーターの前には深夜君と麻雛君も待っていた。
夜須田さんは苦笑いしながら僕たちを見送ってくれた。
「なんの話だったんですか?」
蕎麦屋ののれんを潜りながら深夜君が心配そうに訊いて来た。
麻雛君も不安げにしている。
尾島さんはさっさと席についている。
「僕と夜須田さんの抱える闘争についてちょっとね」

ビルの切れ間から重く垂れ込めた雲が見えた。
肌にまとわりつく生ぬるい風に、これから降る豪雨を僕は覚悟した。




携帯から打って疲れますた('A`)
禿の規制はいつ解除になるんだろうか。

451:風と木の名無しさん
09/06/25 00:50:26 N1yq9VAsO
保守ついでに魔渕さんのメルマガ転載
やっぱりマッチョ肉体美を載せるはずだったのに…
空気読め、事務所

>トレーニング風景も取材させてください、ということでジムでのトレーニングに付き合ってもらったりした。
>カメラマンの接写も気にせず、ダンベルとバーベルと格闘。
>確かに、ダンベルベンチプレスは45キロのダンベル二つでやってるけどもっとハイレベルのビルダーがいるので、正直あまりたいそうに言われると恥ずかしい。
>トレーニングを終えてお疲れ様!というところで、上を取ってポーズをとの声もありいくつかのポーズをした。
>これを、今回の記事のメインの写真に!という強い編集からの希望を受けたのだが、事務所的には大ブーイング。
>まぁ、ヒ/ロ/コはじめ全員から激しく批判、抵抗が出てNG。せっかく入れ込んでくださった記者さんには申し訳なかったけど、ボディビルダーとしての写真はお蔵入りとなった。
>しかし、よっぽどインパクトあったんだろーなー...。

452:風と木の名無しさん
09/06/28 21:37:04 LKFoeVwQO
オジツル
URLリンク(p.pita.st)


453:風と木の名無しさん
09/07/04 03:03:57 RRRaGop3O
ほしゅ
  _-=ニv三ニヽ
 /イ////ミ\トト\
`/イイ//// \ヽトトト
{=イ//   \三トト
トイ三/ニミ ∠ニ \ト}
\L┌─-ュ_r-─┐」リ/
f|丶 ゚"ハ 丶"゚ノ|T
ト|  ̄ |   ̄ |ノ
`||  (!__!  ||
 ∥ _/_ _ヽ_ lリ
  \    ̄  /
   ` ー―´

454:風と木の名無しさん
09/07/09 09:10:51 pXahsRmuO
魔淵さんカワユス
URLリンク(www.mabuti.net)
アイス舐める姿はエロす

朝の街頭演説を朝立ちと言うのは狙ってるとしか…

455:風と木の名無しさん
09/07/13 23:31:29 a41HwRNrO
麻雛×深夜
URLリンク(p.pita.st)


456:風と木の名無しさん
09/07/21 04:49:12 QrWPHHIAO
トゴタン誕生日おめ


蔓深
URLリンク(p.pita.st)

457:風と木の名無しさん
09/07/21 07:46:00 7o/9VspUO
URLリンク(www.rapidshare-searcher.com)

458:風と木の名無しさん
09/07/21 07:50:15 7o/9VspUO
URLリンク(www.filecrop.com)

459:風と木の名無しさん
09/07/21 07:58:44 7o/9VspUO
URLリンク(www.pornbb.org)

460:風と木の名無しさん
09/07/23 00:42:45 W2A38NLF0
オジトゴ
URLリンク(p.pita.st)

つづく?

461:荒縄・1/7
09/07/23 01:44:41 v6MPxx340
「僕は、こういうことには首を突っ込むつもりはなかったんですけど」
蔓実の言い草に、ほう、と王口は声を上げる。
大学の別棟にある、粗い木造の部室の一角。
その言い訳めかした口調に可笑しみを感じたからだが、無論それは口には出さない。
その代りに、次をどうぞ、と目で促した。
王口の態度に居住まいを正しながら、蔓実は拗ねたように視線を逸らす。
「あなたは僕なんかより闘争の経験も長いし、僕がやろうとしてることなんか
 まるで駄目だ、チャンチャラおかしいって思ってるんでしょうけど」
王口の方をまともに見ることが出来ない蔓実の目はそこかしこをさ迷い、
今度こそ口の端に頬笑みを浮かべてしまった王口の表情を見逃してしまう。
「僕だって本気です。ただの酔狂でここまでやってきたわけじゃない」
開け放たれた窓の外からは夕日の光が差し込み、時折吹く秋風に黄金色の葉がざわめく。
少し伸びてきた前髪を風に揺らして俯く蔓実の顎を掴み、王口は無理やり上向かせた。
「……で、何が言いたい?俺にどうしろと」
真顔に戻って蔓実の目を鋭く射抜かんばかりに見詰める王口。
間近に迫った王口の顔に、蔓実は身体を固まらせ、そして真っ赤に頬を染めた。
次に口を開くまでの時間が、永遠に続くように感じられた時。
「…僕を、試して下さい」
震える唇がそう告げた。
「僕が、使い物になるかどうか」
今まで王口相手にこんなことを言えるようになるなんて、思ってもみなかった。
「僕が、あなたの好みに合うかどうか」
むっつりと黙ったままだった王口が、弾けるように笑い出した。
「…おいおい、どういう意味だよ。俺にそんなこと言っていいのか?
 使い物とか好みとか…そんなこと言ってると、本当に食っちまうぞ」
そう言ってぽんぽんと頭を叩きだした王口の身体に、蔓実はしがみついた。
「お願い…です…あなた、に、僕を…もう、あのことは思い出したく…ない…」
懸命に涙だけは堪えているようだが、言葉は充分湿っている。

462:荒縄・2/7
09/07/23 01:45:53 v6MPxx340
(こいつ、誰かに強姦られた後か)
(おい…それとも俺は当て馬かよ)
その足元を払って床に押し倒し、上から圧し掛かりながら王口はニヤリと笑った。
「可愛そうにな。俺は手加減知らずなのに。よく泣く奴が俺の好みなんだよ」
硬い床の上で仰向けにされた蔓実は、身ぐるみ剥がれていく我が身の様に小刻みに震えていた。
他人からのこんな扱いに慣れている訳ではない。
しかし「試せ」と言った手前、逃げるわけにもいかない。
いや寧ろこの場から逃げ出してしまいたい。
さっきのような発言をしてしまった自分が信じられない。
それでも自分をこの床の上に縫い留めておく何がしかの力が、王口にはあった。
もしかして…このまま自分の身を任せてしまっても案外何とかしてくれるのではないか。
(…馬鹿な。どこまで甘いんだ僕は)
この期に及んで、そう都合よく事が運ぶ訳はないではないか。
様々な思いに心が乱れたのか、蔓実の目は虚空をさ迷っていた。
ふん、と鼻息一つついた王口は、再び蔓実の顎を捉えてこちらを向かせる。
「おい、お前、初めてか?そんなわけないよな」
一瞬にして自我を取り戻した蔓実の生意気そうな表情にニヤリとする王口。
「強姦か、それとも…和姦…?」
その問いにはっとして目を伏せようとする蔓実を、しかし王口は許さない。
「う…ぐ」
がっちりとした指が頬に喰い込み、思わず呻いてしまう。
その目が悔しさと恐怖に彩られたのを見て、王口はその答えを察した。
「そうか、ヤられたのか」
納得したように言った王口は、部屋の隅に転がっていた瓶ビールを拾い上げ、王冠を歯で器用に外した。
不味そうに一口含むと、中身を右手に滴らせて充分に濡らす。瓶はごろりと床上に寝かせた。
その右手を蔓実の後ろにピタリと当てると、身体を固まらせてしまった蔓実の前を下から舐め上げた。
「心配するな、慣らしはしてやるよ。ただ」
濡れた人差し指が閉ざされた門を押し広げると、蔓実はぎりっと歯を鳴らして身悶えた。
「泣かせることには変わりないが、な」

463:荒縄・3/7
09/07/23 01:46:44 v6MPxx340
自分の後ろを他人の指が我が物顔に出入する。
節くれ立った指が、適当な感じで中で暴れまわり、左指は左指で乳首を交互に弄くり倒す。
つい顔を上げてしまうと、そこには王口の唇が降ってくる。
喘ぎそうになるのを堪えていると、歯の隙間から熱い舌が強引に侵入してくる。
そんなことがかれこれ30分以上も続いていた。
とにかく蔓実の反応は王口にはお見通しで、無意識に逃げ出そうと伸ばした指の先には
必ず王口の腕が待ち構えていてそれを抑え込んだ。
攻めてくる手が休むことはない。
しかし、それが核心の部分に触れることもない。
後孔の内襞を、感じやすい粘膜を、じわじわと突き、捻り、数を増やして捻じ込みながら、
それ以上の刺激をしてこない。
言わば『生殺し』だ。
もっと。もっと奥まで突き上げて欲しい。
もっと太いもので中を掻き乱して欲しい。蔓実は言葉に出来ないまま、腰を前後に揺らめかせていた。
それなのに、王口の指は全く同じ動きを繰り返すだけだ。
「早く、ぅ…ヤって下さい、も、我慢…出来な…」
「えー、今やっと指3本に増やしたとこだぜ。まだ奥の方も開発してないのに」
まだ…続くのか。
これだけ喘がされて、後孔が熱を持ちそうなほど弄られ続けてきたのにそれをまだ続けるつもりか。
王口の言葉に絶望を感じ、ならばと蔓実は自分が腰を動かすことでとにかく達してしまおうとした。
「お…っと。そうはいかんぞ」
湿った音を立てて王口は蔓実の中から指を引き抜き、蔓実はがくりと脱力して床に崩れ落ちる。
荒い息を吐いている蔓実の後ろに、今度は冷たく太いものがいきなり突き刺さった。
熱く火照らされていた身体が、きゅうっと冷えていく。
「おい、下手に動くな。中で折れちまったら大出血だ。死ぬぞ」
王口の鋭い声に、ぎょっとして目を上げる。
自分の中心へ、さっきのビール瓶が突き立てられている。
それを驚きの目で見つめることしか出来ない蔓実。
「ん~、まだ中身も入ってるかな?下から入っちまったら、急性アル中確実だな、こりゃ」

464:荒縄・4/7
09/07/23 01:47:31 v6MPxx340
がはは、と笑い飛ばす王口に、蔓実の顔色がさっと蒼ざめた。
このままでは死ぬ。殺されてしまう。
死は万人に共通のものだとしても、こんな…情事の上で殺されてしまうのか。
改めて自分をずっと上から押さえつけてくる男の顔を見ると、
そういうことを笑いながらでもやってのける人間だと思った。
そう、笑いながらも目はしっかりと据わっていて、命のやり取りをするにも躊躇しない男だ。
「蔓実、俺の試し方は、今はこうなんだよ。付いて来させてやるからな、覚悟しろ」
一時間近く喘がされ続けて酸欠になりかけた頭は、中に綿が詰まっているようで何かぼんやりとしている。
それでも、自分の後孔にガラス瓶が突っ込まれている現状を見せられたら
背筋が冷たく凍りついてしまうだろう。普通なら。
王口の体力は底なしで、左右の膝で蔓実の下半身に圧し掛かって固定し、
手指は蔓実自身を大きく包み込んでゆっくりと扱き上げ始めた。
綿のように真っ白だった脳髄に電気が走り、王口から始めて与えられた直接的な快感に
蔓実は涙を流して身を捩じらせた。
その時、後孔の中の冷たく無機質なガラス瓶がグリグリと動かされ、それがズボリズボリと抜き差しされる。
時に奥まで突き入れられ、そのまま放置されたかと思ったら、再び奥まで責め入れられる。
死の恐怖、射精へ向けての期待、無機質なものに身体の内側を掻き回される絶望と快感。
動けず拘束された身体に次々と降りかかる、理不尽な責め。
しかし、それも蔓実を絶頂へと高めてくれるものではなかった。
「イク」かも、という寸止めに終始していた。
ある程度の期待値を満たした快感を受け続けていれば、脳内麻薬が垂れ流しの状態になる。
その麻薬がもたらす、爛れた喜びに耐えていられる脳の保護機能は、まだない。
快感自体は悪いことではないで、それを長期に感じ続けるという想定外の設定から、
脳自身は身を守る機能を持たないのだ。
脳内麻薬を浴び続けて精神的に「逝って」しまったら、元に戻ることは困難だろう。
自己を崩壊させることになる性的な快感を無意識に王口に求めながら、
蔓実は「喘がないでいられたら欲望もコントロール出来るのだろうか」
などとぼんやり考えていた。

465:荒縄・5/7
09/07/23 01:49:20 v6MPxx340
「蔓実よ…俺を納得させられたら、イかせてやってもいい」
その声に蔓実は、恐怖と快感という相反した感情に麻痺した頭をゆっくりと持ち上げた。
「言えよ。どうして俺なんだ。何で俺を相手に選んだ?」
王口の目は鋭く蔓実を射抜き、逃げることを許さない。
「何故こんな、身体を売るような下衆な真似をする?」
しゃべろうとする蔓実の喉がカサついて不快な音を立てる。
「は、ぁ……げほっ」
咳き込む蔓実の身体が仰向けのまま仰け反った。
王口に、予告もなくビール瓶を後ろから引き抜かれたのだ。
「あ、んあぁっ!」
「喉が乾いたか?ならビール飲ましてやるよ」
瓶の飲み口を自分の唇にそっとかざされ、それを収めていた自らの放つ臭気に顔を顰める。
そのまま瓶の底を持ち上げられ、今から自分の顔に降ってくるであろう生暖かい液体を思い
蔓実は目をギュッと閉じて待った。
……何も、ない。
その代わりに、王口のがはは、と笑う声が降ってきた。
「アルコールをケツから飲ましたら、お前が死んじまうだろ。勿体ない、そんなことするかよ」
楽しそうに瓶を振り回してとん、と床に置いた王口に、蔓実は仰向いたまま掠れた声で言った。
「…納得って、どういうことですか。王口さんの気に入ることを言えば良いんですか」
熱と快感に浮かされ、無碍な仕打ちに怯え、それでも生来の気の強さを蔓実はまだ失ってはいない。
それを鼻で笑いながら、王口の目は再び蔓実を射抜いた。
「俺は、俺を納得させろって言ったんだ。おべんちゃら使えなんて言ってないぞ」
「…何をどう言ったって、あなたは納得するはずがない…
 俺にはとにかくあなたが必要なんです…理由なんかない…あなたが」
言葉の途中で王口に首を掴まれ、蔓実の喉はヒューヒューと甲高い音を鳴らした。
「ふざけるな。そんなことは聞いてない。どうして俺を選んだのかを聞いてるんだ」
息苦しさに喘ぐ蔓実の身体に、さっきのビール瓶が遠慮の欠片もなく突っ込まれた。

466:荒縄・6/7
09/07/23 01:50:06 v6MPxx340
痛い。苦しい。息が出来ない。腹の奥に鈍痛が走る。
「もうちょっと力入れたらなぁ、これで簡単に内臓くらい突き破るぞ。大出血でショック死だ」
「や、ぁ…息が、う…」
喉と後ろからの多大なダメージに眼球を上転させ、蔓実は気を失った。王口は軽く舌打ちする。
「……やり過ぎたか」


鼻の穴をつままれる息苦しさに、蔓実は無意識に首を振って喘いだ。
「あぁ、ふ、うぅ…」
いきなり鼻柱をぴんと弾かれ、目の奥まで響く痛みに涙が滲む。
「痛っ…!」
「おい、いい加減に起きろ」
気を失っていたのはどれほどの時間だったか。
蔓実が目を開けてみると、すっかり日の暮れてしまった辺りは闇に溶け込み、
窓の外から入ってくる街灯の灯りで僅かに物が見える程度だった。
ぱちん、と王口が灯した裸電球の明るさに、一瞬眩暈を覚えてしまう。
「起きろよ」
仰向けに寝ていた蔓実は、王口に髪を掴まれ半身を起された。
目の前には、王口の逞しい陽根が勃ち上がっている。
「わかってるな。舐めろ」
のろのろと起き上がって四つん這いになり、蔓実は躊躇いがちにそれへと舌を伸ばす。
その動作に苛立ちを覚えたのか、王口は蔓実の頭を押さえて自分の陽根を口中へ叩きつけた。
「ぐはっ…ぐ、むぅ」
「早くしゃぶれ」
絶え間ない責めで神経はすり減り、身体は軋み、
代わりに快楽に対する感度だけが異様に高まっている。
感じる痛みも、喉を塞ぐ異物の刺激にさえも、それを喜びと捉える物質が分泌されているかのようだ。
拙い舌遣いで王口を扱き続ける蔓実の動きは、王口が「よし」というまで続けられた。
荒い息を吐きながら床に伏せっていると、いかつい手が蔓実の腰に伸びてきた。

467:荒縄・7/7
09/07/23 02:14:03 v6MPxx340
「尻をこっちに向けろ」
四つん這いのまま振り返り、腰を高く掲げて見せる。
獣のような恥ずかしいポーズ。
その腰を、更に自らの近くに抱えようとする王口に、蔓実は涙声になった。
「あなたしか、いない…僕の記憶を消してくれるのは、僕の傷を埋めてくれるのは」
すっと水のように流れ落ちる涙を、王口が初めて指で優しく拭った。
「こんなのがいいのか?とんだマゾだな…お前」
熱く猛る自分のモノを肛門に擦り付け、それを割り入らせようとしながら王口の言葉はまだ慎重だった。
「やっぱりまだわからんなぁ。何で俺じゃなきゃイカンのか…。
 記憶とか傷とか言ってるが、お前に一体何があったんだ。いつのことだよ」
それに促されるように開きかけた蔓実の唇は、
いきなり後孔に突っ込まれ拡げられた一対の親指によって、血を滴らせるほどに噛み締められた。
「ん、むぐうぅっっ!」
そのまま陽根を中に突き立て、まだこういうことに慣れているとは言い難い様子の蔓実の後ろにずるりと押し入る。
奥までガツガツと攻め、また入口まで引き抜き、更に内部を満たし突き入れる。
「ちゃんと答え考えとけよ」
言い放った王口は、それからは蔓実の中を楽しむことに専念することにした。
時間をかけて解されたとはいえ、初めてに近いような状態で巨根と言うべき王口のモノを受け入れるには
かなりの苦痛を伴っている。
それは王口とて同じだったが、時間が経つにつれてその締め付け感が堪らなくなってきている。
楽しんでしまえ。蔓実には悪いが。それが、お前の身体を『試す』ってことだろう。
片足を抱えてより深く捻じ込む。正面から抱え上げて何度も貫く。
胡坐の上に座らせ下から突き上げる。四つん這いにして何度も責め続ける。
自身の何度目かの吐精の後に、崩れ落ちるように床に伏せった蔓実を、王口は柔らかく抱きとめた。
「……答えは、明日になるかな」

とりあえず。

468:風と木の名無しさん
09/07/23 16:48:57 W2A38NLF0
>>462-468
ドSな王口先生モエス
早大の体育会系の2人はガチでヤヴァイ

美弥崎学の本に出てた王口先生
URLリンク(p.pita.st)
URLリンク(p.pita.st)

角刈りがポリシーとか、どんだけ兄貴なんだアッー!
URLリンク(www.youtube.com)


469:風と木の名無しさん
09/07/28 02:22:47 qdaWcp9oO
蔓実先生誕生日おめ!!
58か…

470:荒縄
09/07/29 01:27:51 iBN6Pz1n0
>>468続き

ゴン、と鈍い金属音が聞こえて目が開いた。
手をついて身体を起こそうとしたが、そこいら中の関節が悲鳴をあげ、その痛みに呻いてしまう。
剥き出しの杉板を張り巡らしただけの、砂埃まみれの床上に、蔓実は半裸のまま横たわっていた。
薄暗い中へと目を凝らすと、上下下着姿の男が立膝をついて座り込み、手酌で瓶からビールを注いでいた。
その蔓実の視線に気づき、王口はアルミのコップをしゃくって見せる。
「飲むか」
大丈夫か、とは聞かない。
痛むか、とも聞かない。
頷いた蔓実が小さく呻きながら這い進んでくると、王口はコップにビールを満たして差し出した。
「温いぞ」
僅かな距離を這う間に、錆びた刃物で傷口を抉られるような後ろの痛みに襲われ何度も顔を顰めてしまう。
四つん這いのまま震える右手を伸ばし、慎重にコップを口元へと運ぶ。
室温のままのビールは何とも言えず不味く感じたが、喉の渇いていた蔓実はそのまま一気に飲み干した。
蔓実の持ったコップにビールを継ぎ足しながら、王口は静かに言った。
「これで良かったんだな」
質問ではなく確認だった。
二杯目を口に含んだ蔓実は再び頷き、小声で『横にならして下さい』と詫びながら床に伏せった。
身体中が痛い。それは事実だ。
だが、失ったものの他に、確かに得たものがある。
蔓実の顔が意外に満足そうなのを見て、王口は無言で瓶からビールをラッパ飲みしていた。

…しばらくして蔓実は、暗闇の中に揺らめく裸電球の灯りを見詰めながら口を開いた。
「一年程前、僕、クラブの先輩と友達に…その、やられて…しばらく大学休んでたんです。
 それで、心配して見に来た別の…友達に相談したら……そいつに……
 最初の時より、二度目の時の方がショックだった。
 初めてのは、事故だったと思えば…でも次のは違う。

471:荒縄
09/07/29 01:28:22 iBN6Pz1n0
 僕がそいつに喋らなかったら…僕が気をつければやられなかったのかもしれないのに、
 僕は本当にそいつを信じて相談したのに…考えれば考えるほど辛くて、僕は何て馬鹿なんだろうって。
 夜が来て眠ろうとする度にその場面を思い出してしまって僕は…冷や汗で何度も目覚めて…
 でも、こんなこと誰にも言えなかった」
口をつむぐと、外の虫の音が殊更大きく響いてくる。
辺りはすっかり秋の景色だった。
肩肘をついて半身を起こし、蔓実は残ったビールを喉へ流し込んだ。苦い。
さっと差し出された瓶から注がれた液体が、コップの半分にも満たず消えてしまい、
『すまん』『すみません』と言う言葉が双方の口から同時に漏れた。
どちらからともなく吹き出して笑ってしまい、王口はクスクスと笑い声を上げながら三本目の瓶へと手を伸ばしたが、
「そうだな…もう潮時だな」
とその場から立ち上がった。
部屋の外へと消えた王口は、すぐに戻ってくると『もう遅いから酔い覚まし』と言って
瓶に詰めた水を注いだ。
部室入口にある水道の蛇口から汲んできたものらしい。
まだ幾分冷たいだけ、室温ビールよりはましかもしれなかった。
「…王口さん本当にすみません、僕の我儘に付き合ってもらって」
手の中のコップを握り締める蔓実に、王口はニヤリと笑った。
「お前の事情は大体はわかったけどな…だが、何で俺を選んだのかがやっぱりわからん。
 …おっと、それを言うなよ。今聞いちまったら面白くないな。お前への貸しにしといてやる」
え…っと肩透かしを食らった顔をしている蔓実に、王口は片目を瞑って見せた。
「俺の方が性質が悪いぞぉ。残念だったな、蔓実」
胸を抉る悪夢は消えるかもしれないが、今度は王口との濃密な日々が始まるのか?
一抹の不安が蔓実の脳裏に去来するのであった。

以上です。ハッピーバースデー

472:風と木の名無しさん
09/07/29 20:08:30 dcrtPzYM0
蔓オジと夜須末です
URLリンク(p.pita.st)

473:風と木の名無しさん
09/07/30 23:47:40 DiJRrzPi0
末井センセに業務停止一ヶ月の懲戒処分が下されました(´・ω・`)

末井センセのコメ「到底承服することはできない。戒められるべきは、東京高裁である。」

どこまでもきかん坊でちょっと萌えましたが、かわいそす。 


474:荒縄・ヤスマツ
09/07/31 00:06:27 hm8vKHTQ0
数件かかってきた「マスコミからの取材の電話」に受け答えしていた末井は、
受話器を充電器に置くとふうっと息を吐いて椅子に座り込んだ。
事務所にはまだ数人が残って仕事をしていたが、皆手を動かしながらも音を立てず
辺りはしん、と静まり返っていた。
俺は末井の様子が気になってちらちらと覗き見していたのだが、
ここからは末井の背中しか見えず、その表情まではわからない。
業務停止一ヶ月。
重い。重過ぎる。
本来ならば戒告処分で良かったはずだ。
あの事件の政治的な意味を、社会的な圧力を、末井がいかにそれに抗おうとしたかを、
そしてその時の俺がいかに無力であったかを、今更ながらに俺に見せつけてくる。
胸の中がどす黒いモヤモヤとしたもので満たされる。
末井。大丈夫か。
そう声をかけようとした時、一筋の紫煙が立ち昇った。
「おい、末井…」
自分の椅子から立ち上がった俺は、何故か上司としての言葉を口にしていた。
「ここでは煙草は止めぇや」
分煙化の進んだ現在の職場では、当然言わなければならないことなのだが、
どうしてこのタイミングで言ってしまったのかが今でもわからない。
俺に背を向けたままの末井は、まだ先の長い煙草を無言で指で折り曲げると、
だっと自分の部屋へ走って行った。
気まずい沈黙が流れる。
その場に突っ立っている俺を気の毒に思ったのか、同僚が
「ヤっさん、行ってあげなよ」
と促してくれた。
苦笑いを浮かべ頷くと、俺は末井の後を追った。

ここまで。

475:荒縄・ヤスマツ2
09/08/03 01:35:30 cwV9dM2b0
「おい、末井…」
部屋のドアを開けると、末井はペットボトルの茶をがぶ飲みしていた。
手が震えるのを、無理に抑えつけようとしているのがわかる。
明らかに目つきがおかしい。
それに、何故か俺の方を見ようとしない。
「末井」
「夜須田さん…俺、大丈夫だから。平気です。だから仕事行って下さい。俺、ここにいるから」
そうなのだ。俺は今から出かけなければならない。
ある事件の関係者から証言を得る必要があるのだが、その人は俺にしか心を開いてくれない。
数日前に時間をかけて説得して、漸く詳しい話をしてもらえる約束を取り付けたところだった。
約束は守らねば、人の信用を得ることは出来ない。
末井の様子が気になって出かける刻限を伸ばしていたが、もうそろそろ駅へ向かわねば。
「末井、薬飲んだんか?ほんまに大丈夫か」
机の上には、所々穴のあいた薬の包装が散らばっている。
元々真面目で正義感が強い性格の末井は、
時に被疑者や依頼人への思い入れが過ぎて、その意を超えて暴走してしまうことがあった。
末井の主張や行動は間違ってはいないのだが、なんというか…
俺は末井のことを理解しているつもりだが、それでもかなりハラハラさせられてきた。
それが、様々な場所から妨害や横やりが入ったりすると、こいつは更に燃え上ってしまう。
闘士さながらに闘い、活動を続け、その挙句に…俺が気の毒になるぐらい落ち込んでしまうのだ。
末井自身も、暴走した後に酷く滅入ってしまう自分のことを持て余していたのだろう。
実際、常に高かったテンションがガタっと落ちたり不安定だったりすると、
仕事どころか生活すらままならないだろうと思う。
末井はいつの頃からか薬を常用するようになっていた。
ただ、それで末井が精神的に安定したかと言えば、そうとも言い切れないのだ。
暴走した自分を抑えるため、と言うよりは、不安でたまらない気持ちから逃れるために薬を服んでいるのでは。
俺にはそうとしか思えなかった。

476:荒縄・ヤスマツ3
09/08/03 01:36:12 cwV9dM2b0
「大丈夫。大丈夫だから。大丈夫。本当に大丈夫」
「……末井…」
同じ言葉を繰り返し、形が変わるほどペットボトルを握り締めながら薄ら笑いを浮かべる末井。
床の一点を見つめて額に汗を浮かべ、唇をわななかせている。
全然大丈夫じゃない。こんな状態のお前を残してはいけない。
だが、今日の仕事は俺でなければ出来ない。
「じゃあ行くぞ。無理するなよ」
言っても虚しいことを口にし、俺は部屋を出た。
机に向かっていた同僚に「末井のことを頼む」と話していると、かすかに吐き戻すような音が聞こえてきた。
末井の部屋か。
さっと蒼ざめる俺の肩口を力強く押しとどめ、彼は頷いて見せた。
「ヤっさん、わかってますから。大丈夫ですよ」
「すまん」
軽く頭を下げ、俺は鞄を引っ掴むと事務所を走り出た。
どたどたと騒がしく足を運びながら、心に浮かぶ雑念を振り切る。
俺はもう仕事を選んだ。集中しろ。俺には仕事しかないんだ。
無理にでもそう思わないと、今からでも事務所に戻って行ってしまいそうだった。
大丈夫だ。大丈夫だから。大丈夫…
いつの間にか末井と同じ言葉を繰り返し、俺はホームに滑り込んできた電車へと足を踏み入れた。

もうちょっと。

477:荒縄・ヤスマツ4
09/08/06 01:34:56 UbC24ZX40
こんなに滅入ってしまったのも久しぶりだった。
仕事中に余計なことに気を取られるなんて、プロじゃない。
そう自らに言い聞かせ、何とか集中して証言を引き出したつもりだったが、ふとした拍子に末井のことを考えてしまう。
これでは駄目だ、第一相手に失礼ではないか。
何とかこちらのごたごたを知られないようにして話を終えると、俺は礼を言って証人と別れた。
電車の中で証言をパソコンに打ち込みながら、俺は焦る心と戦っていた。
速く走れ、電車よ。
末井は「ここにいる」って言ったんだ。
家族の待つ家ではなく、事務所の部屋に。
俺の事務所の部屋にいるからって言ったんだ。
今すぐとんでいってお前を抱き締めてやりたい、だが。
この証言の打ち込みと分析は急を要する。期日が迫っている。
汗で滑るキーボードを何度もタオルで拭い、駅に停車するぎりぎりまで俺は打ち込みを続けた。
それは事務所に戻ってからも一緒で…
この時間まで残っていてくれた同僚に謝りながら、俺は再びパソコンを立ち上げる。
「すまん、ありがとう。もう帰っていいぞ」
「はい…ヤっさん、あれから末井さん、何度か吐いて…僕、病院へ連れて行こうと思ったんですけど
 末井さんがどうしても嫌だって。俺はここにいるからって言って…
 机の上にあった薬を少し服んでから、今は寝てるんです。…いいんですか?」
「…また服んだんか。しょうがないやっちゃ…ああ、本当にすまん。恩に着る」
胸が締め付けられるような想いに捕らわれたが、俺はそれを振り切った。
仕事なんだ、末井、わかってくれるな。もう少し待ってくれ。
壁の向こうに一瞬目を走らせ、俺はまた文章作業に戻った。

478:荒縄・ヤスマツ4
09/08/06 01:35:58 UbC24ZX40
結局、俺が仕事を終えたのは夜中を過ぎてからだった。
足音を忍ばせ、俺は末井の部屋のドアをそっと開けた。
散らかった床の上にはマットレスが敷かれ、末井は横向きに寝かされていた。
肌が透き通るように白く、呼吸が浅い。
寝入っているのか。薬のせいか。
俺は自分の着衣を緩めて末井の隣に座り込んだ。
疲れた。
はあ、と息を吐き、末井を見詰める。
軽く頭を撫でてやると、お前はうっすらと目を開いた。
「あ……」
「帰ってきたで」
少しの間に頬がこけたか。見開いた目からすっと涙が流れる。
「遅ぅなってすまんかったな。俺がお前を守ってやる。
 もう大丈夫や。お前は自分が正しいと思ったことをしたんやから。
 もう、俺が守ってやるから…安心せい」
俺の言葉に、水のような涙を流し続けるお前がポツリ、と呟いた。
「怖かった」
そしてしゃくりあげながら腕を広げ、俺を求めてきた。
今度こそ、お前を抱き締めてやる、思う存分に。
命令書も何も関係あるか。お前の居場所はここだ。ここしかない。
朝まで一緒にいてやるから、少しは眠れ。
軽く唇を啄ばむと、お前は力なくそれに応え、身体を俺に預けたまま寝息を立て始めた。
せめて夢の中では嫌なことを見るなよ。
俺はそう祈らずにはいられなかった。

以上です。

479:荒縄・ヤスマツその後
09/08/08 22:49:16 v/bKKiRt0
「うあああああああっ!」
甲高い叫び声と、顎に喰らった突然の衝撃で目覚めさせられた。
「な、なんや、末井」
慌てて目を瞬くと、ぼやけた視界が徐々にはっきりしてくる。
朝の光がうっすらと差し込んでいる部屋の床の上を、末井が叫びながら転がっていた。
駄々っ子のように腕を振り回し地団太を踏み、時折り頭を掻き毟っては喚いている。
助けて、怖い、嫌だ、或いは大丈夫、まだ闘う、認めない、と。
俺は起き上がり、ゆっくりと眼鏡を外してから末井の後ろへにじり寄った。
上半身を抱き起こすと腕を回して羽交い絞めにし、耳元に口を付ける。
「末井、もうええから。心配するな、俺がおるから。もうええんや末井」
首を左右に振って俺から逃れようとしていた末井の目が、ふっと俯く。
噛まれる。
そう思った時には、もう腕に噛み付かれていた。
まあいい。今のお前に出来ることは、そんなこと位だ。
しばらくつき合ってやるか。
それほどまでにお前を追い込んでしまったのは、他ならぬ俺自身だ。
犬のように唸り声を上げて鼻の頭に皺を寄せている末井。
本当に、犬ころみたいなヤツだな。
「…なあ、末井…ひと月言うたら丁度夏休みやないか。ついでに家族孝行したったらええ。
 子供さんと嫁さん、喜ぶやろ。骨休めや」
そう呟くと末井の顎の力が抜け、次の瞬間、全身がぐったりと脱力した。
正気付いたか。
俺は腕に力を込めて末井を抱き締め直した。
「…そや、今度海を見に行こか。鎌倉の海はええぞ。綺麗やから」
そう言うと、末井は肩を震わせながら涙声を発した。
「……嘘つき………休みなんか取れないでしょ、夜須田さん」

以上です。

480:風と木の名無しさん
09/08/10 11:08:31 qbnRJSbD0
>>480
ヤスマツ切ない…


魔淵さんのメルマガより
>富雄駅で朝立ち。

>本人がいないので1区は取材しない、と言われていたけどここ
んとこ連日、夏祭りや朝の駅頭にまで各紙の「美人記者」さん
たちが現れる。
>冗談で、「追っかけ?」と聞くと、笑顔で「ハイ!」との返事。
こういうのには、弱いな...。
>いきなり照れて、ホウホウの体で逃げる。

その美人記者とやらは男性に違いない。
ウホウホの体で立ち向かったに違いない。
暑いので脳味噌が腐敗しきってます…


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