09/12/26 21:25:38 vGg32FSY0
確か一首の中で同じ単語を繰り返す時は片方をひらくんじゃなかったかなと
色気のないマジレスをしてみるw
551:風と木の名無しさん
09/12/27 02:32:36 AXMHO3XH0
逆に考えるんだ
つまりルールに従っただけですよというふりをしているんだとw
552:風と木の名無しさん
10/01/08 14:35:09 0CCL/OWC0
鮎i川信i夫 「死lんlだl男」
たとえば霧や
あらゆる階段の跫音のなかから、
遺言執行人が、ぼんやりと姿を現す。
―これがすべての始まりである。
遠い昨日……
ぼくらは暗い酒場の椅子のうえで、
ゆがんだ顔をもてあましたり
手紙の封筒を裏返すようなことがあった。
「実際は、影も、形もない?」
―死にそこなってみれば、たしかにそのとおりであった。
Mよ、昨日のひややかな青空が
剃刀の刃にいつまでも残っているね。
だがぼくは、何時何処で
君を見失ったのか忘れてしまったよ。
短かった黄金時代―
活字の置き換えや神様ごっこ―
「それがぼくたちの古い処方箋だった」と呟いて……
553:続き
10/01/08 14:39:15 0CCL/OWC0
いつも季節は秋だった、昨日も今日も、
「淋しさの中に落葉がふる」
その声は人影へ、そして街へ、
黒い鉛の道を歩みつづけてきたのだった。
埋葬の日は、言葉もなく、
立会う者もなかった、
憤激も、悲哀も、不平の柔弱な椅子もなかった。
空にむかって眼をあげ
きみはただ重たい靴のなかに足をつっこんで静かに横たわったのだ。
「さよなら、太陽も海も信ずるに足りない」
Mよ、地下に眠るMよ、
きみの胸の傷口は今でもまだ痛むか。
--------
高校の教科書に載っててえらく萌えた覚えがある
554:風と木の名無しさん
10/01/11 01:38:26 27QlY/Ct0
この詩が高校の教科書に(驚)
かなり深い耽美さがあると思うんだけど、選定者の意図が知りたくなるな。
555:風と木の名無しさん
10/01/16 20:48:30 L+fl+lTj0
耽美で綺麗だなあ
Mは、森i川i義i信だという説が有力みたいだね
556:風と木の名無しさん
10/01/19 03:24:35 l1fTFUbW0
レポート書く上で知ったんだが源氏物語で帚木の段の一部がすごい
興味のある人は「源氏物語 帚木 十二回」でぐぐってみて
557:風と木の名無しさん
10/01/28 22:43:00 oC1fFsjkO
武骨なる男の斧にひきさかれ
生木は琥珀の樹液を噴けり
春!日!井!健
どうしても何かを…何かを象徴してるようにしか読めない…!
558:風と木の名無しさん
10/01/29 00:53:41 GZIGytyUO
ほしゅ
559:風と木の名無しさん
10/01/31 09:04:51 OiLPGvDc0
>>557
エロス……!
男同士のアレの場面を想像しちゃうね
560:風と木の名無しさん
10/01/31 16:18:37 Nx0toFEyO
雨の街みさけていたり
われと汝と息あはせつつ
狂ひもあえず
春!日!井!建
これは…まさに…
561:風と木の名無しさん
10/02/11 20:58:18 ICVk1z7f0
何何、現代句?何ゆえそれほど情熱的なんだ・・・
>>557>>560
すげえ・・・
男同士の暑苦しいセクロスがブアッっと脳裏を駆け巡ったw
こんなエロスをこんな短い言葉で表現しちゃうなんてすごいや
562:風と木の名無しさん
10/02/13 01:14:13 jp2aK+aA0
日向ぼこ出勤前の友もまたわが背まくらにうとうととする
たはむれのやうに握りし友の手の離しがたかり友の眼を見る
まれまれに相見る友のいづくやらむさびしげなるに心とらるる
わが胸に旅のをとこの情なしのこころやどりてそそのかすらく
短かりし一夜なりしか長かりし一夜なりしか先づ君よいへ
若山牧水
563:風と木の名無しさん
10/02/13 10:43:45 d98DYFiq0
>>562
どれも凄いな。萌える。
若山牧水って一人旅の歌のイメージが強かったけど
こういう親しい人との交流を詠ったものもいいね
564:風と木の名無しさん
10/02/13 22:18:02 k6ILZ7hYO
眠る吾の前髪撫でる掌に明かさぬ君の胸を深読み
川.上.史.津.子
身体だけの関係のはずなのにいつの間にか絆されてしまう
…という妄想をした
565:風と木の名無しさん
10/02/19 21:23:49 US7p5nmEO
あたらしく得し恋をわれに聞かせつつ
海よりも暗き瞳してゐる
岡,野,弘,彦
566:風と木の名無しさん
10/02/25 10:14:54 spbHaKEW0
吾がつつむ焔(ほむら)のなかのあをを吸ひ煙草をともす友のまなじり
光/森/裕/樹
567:風と木の名無しさん
10/02/27 00:36:55 XsdmnpEr0
>>566
マイカプの扉絵思い出して超萌えた……!
568:566
10/02/28 19:49:51 g4At0+kS0
こんな良スレがあったことを知って勢いで投下したら
567姐さんのカプを想像して萌えたハァハァ…
もいっちょ似た傾向の短歌を投下
すれ違いに温さ匂う銭湯の洗い桶など包み持つ青年
武/川/忠/一
569:風と木の名無しさん
10/03/03 00:35:54 TcMRiXoN0
致死量の月光兄の蒼全裸(あおはだか) 藤原月彦
570:風と木の名無しさん
10/03/06 19:32:59 YEHa7NGV0
>>569
俳句ってもっと枯れたイマゲ抱いてた。すげー萌える。
作者ググってみたら下の名前変えて有名な歌人の方だね。
571:風と木の名無しさん
10/03/08 20:12:57 5gmK6buj0
春の野に すみれ摘みにと 来しわれそ 野をなつかしみ 一夜寝にける 山部赤人
なんてことはない春の歌なんだけど
「すみれ」を女の比喩だと考えたら
『女の元に通ってきた私だったが
本来の目的である女ではなく
その女の兄弟と一夜を過ごしてしまったことだよ』
という後朝の歌に思えてきた
自分解釈によるものだからスレチだったらごめん
572:風と木の名無しさん
10/03/09 13:36:47 FXG6WZv7O
月に立つ君のそびらのひとつほくろ告げざれば永久にわれのみのもの
青/井/史
573:風と木の名無しさん
10/03/09 18:54:03 VoS8aeBQ0
>>569>>572
月光と裸…エロい
>>571
ひょっとしてそういう意味…?と妄想することが801だ!萌えた
574:風と木の名無しさん
10/03/10 16:59:00 PKeV+4NL0
―ふたりともうごかずにゐた一年でいちばんながい昼がゆくまで
林/和/清
梅雨時の午後だな。
575:風と木の名無しさん
10/03/18 17:50:05 XuBg+aKG0
並んではもう帰れぬとふと気付く春の四月の引っ越しのあと
by名無しさんの初恋 (2ちゃんねる・純情恋愛板)
576:風と木の名無しさん
10/03/18 20:49:19 6OoZvDDd0
二つのからだ
オクタビオ・パス
むかいあう二つのからだ
あるときは夜の海の
二つの波。
むかいあう二つのからだ
あるときは夜の砂漠の
二つの石。
むかいあう二つのからだ
あるときは夜の底で
からみあう根。
むかいあう二つのからだ
あるときは夜の稲妻の
二つの刃。
むかいあう二つのからだ
あるときは虚空に落ちる
二つの星。
577:風と木の名無しさん
10/03/22 01:33:19 1KknS/sEO
昨夏はボクシングのまねしてたわむれしまま抱擁をとかずにいしを
晋/樹/隆/彦
578:風と木の名無しさん
10/03/24 01:24:33 34N02sDw0
吹き荒ぶ春の嵐に鎖(とざ)されて屈強ふたり縺れ合ふ夜
拙作
579:風と木の名無しさん
10/03/25 20:47:47 GCob5rby0
自作歌が出たのは初めてだね
>>578 嵐に負けない激しさなのですねわかります
----
垣こしに花ぬすむ手をとられけり 正岡子規
このあとお仕置きの時間ですねわかります
580:風と木の名無しさん
10/03/25 21:05:38 GCob5rby0
規制解かれているうちに連投しておこう。
黒瀬珂瀾。この人の歌は、狙ってる感ありありではあるが。
控え目な鼻をひねればとび起くる少年にふと淡き乳輪
汚(けが)しあひたる後におまへが呟きし賛美歌(キャロル)ほのかに雪を呼ぶまで
鶸(ひは)のごと青年が銜(くは)えし茱萸(ぐみ)を舌にて奪ふさらに奪はむ
581:風と木の名無しさん
10/04/04 11:46:53 EVEH8BmaO
淋しいかいなどと問(き)くなよかりかりに乾いて割れた唇をして
今日の日経新聞「詩歌・教養」欄
582:風と木の名無しさん
10/04/10 13:20:10 THm+ZD4/0
>>580
おおぅwこれは良いJUNEw
あからさまなのもあるが、どことなく昭和のかほりなのも初期JUNE
583:風と木の名無しさん
10/04/10 20:32:00 l9MErgT70
逆立ちしておまへがおれを眺めてた たつた一度きりのあの夏のこと 河野裕子
明日あると信じて来たる屋上に旗となるまで立ちつくすべし 道浦母都子
ぼくたちは勝手に育ったさ 制服にセメントの粉すりつけながら 加藤治郎
体温計くわえて窓に額つけ「ゆひら」とさわぐ 雪のことかよ
終バスにふたりは眠る 紫の〈降りますランプ〉に取り囲まれて 穂村弘
夏木立ひかりちらしてかがやける青葉の中にわが青葉あり
恋人と棲むよろこびもかなしみもぽぽぽぽぽぽとしか思はれず 荻原裕幸
高校時代の国語の便覧から。
掃除してたら出てきたんだがけっこういろいろ萌えた…!
最初の二つは女性歌人だけどおいといて。
584:風と木の名無しさん
10/04/11 21:49:30 9qA/AIAz0
国語便覧とか現代文の資料集っていい萌えが転がってるよね
穂村弘のはなんか可愛いなー
585:風と木の名無しさん
10/04/11 22:53:09 7bSWfAHnO
>>577
自分(←歌の)も相手も男ってことが、書いてなくても伝わってイイ。
作者は他にもそういう傾向の歌を詠んでいる人なのかな?
歌集って高いからなかなか手が出ないんだ。
586:風と木の名無しさん
10/04/15 21:57:00 Fpsf+xurO
保守
587:風と木の名無しさん
10/04/15 22:25:53 HQDXIqKNO
>>585
そんな君の為に図書館てのはあるんだぜ!
歌集なんて古いのばっかりだし新しいのもすぐ絶版だしで
密林でだって入手できるのは限られてるのに
図書館には歌集って棚があるんだぜ!
萌えたとこだけコピーすれば部屋のスペースも圧迫しないぜ!
588:風と木の名無しさん
10/04/16 00:24:36 izMUwKNI0
>>583
ぐわーーーツボな歌ばっかで萌え死にそう!!
国語便覧は自分でも以前思い付いてみてたけどこんな素晴らしい歌乗ってなかった
>「ゆひら」とさわぐ 雪のことかよ に禿萌えたよ・・・
589:585
10/04/16 00:37:35 0/yNxpVYO
>>587姐さん、お知恵をありが㌧
さっそく探してみるよ
一瞬特殊な801図書館を想像してしまった自分 orz
590:風と木の名無しさん
10/05/07 22:56:24 J2ajCE3+0
BL作品に登場するレズビアンについて語るスレかと思ったww
寿たらこのセクピスのカレンちゃんやマキオとか
松岡なつきのテニス物のエイダとか
591:風と木の名無しさん
10/05/09 09:22:41 6JtNQsEy0
590は誤爆かな?
歌集に限らず短歌関係の本って後から手に入れようとするとわりと苦労するよね
やっぱりジャンル自体マイナーすぎるんだろうか
592:風と木の名無しさん
10/05/12 15:02:28 GGNgNvUK0
「五月闇 わかばの枝を折り取って君の真白き背を打たんかな」
「今日ぼくは花ざかりの樹この枝を激しく揺らす風を待ちつつ」
2首とも松野志保。下の歌はこの板のネーム欄そのままだなあw
593:592
10/05/12 15:09:41 GGNgNvUK0
×わかば
◯若葉
594:風と木の名無しさん
10/05/12 16:09:41 5CYGQfFF0
>>592
どっちも萌えた
> 下の歌はこの板のネーム欄そのままだなあw
まさに!!!!!
595:風と木の名無しさん
10/05/16 23:42:14 YJCbMi/b0
>>592
> 下の歌はこの板のネーム欄そのままだなあw
うわーん、風木の例のシーンを思い出しちゃったよ
セツナス・・・
596:風と木の名無しさん
10/05/29 09:11:58 lCuPAw/y0
「お客さん」「いえ、渡辺です」「渡辺さん、お箸とスプーンおつけしますか」 斉藤斎藤
もちろん一般的な解釈としては都市生活を送る現代の若者の内面や
人間関係の希薄さというものをテーマにしているんだろうけれども、
この歌をあえて801的な一場面として見ると萌えると思った
惚れてる店員に単なる客の一人としてではなく自分個人のことを知ってよ、と思っている人と
そんな思いに頓着せずマニュアル通りの接客をする店員のすれ違い
597:風と木の名無しさん
10/05/29 09:29:18 pjwYOaeW0
>>596
これは萌える。店員さんは渡辺さんが来たらマニュアル通りに応対しつつも
お客さんと言わずに渡辺さんと言ってあげればいいと思う
598:風と木の名無しさん
10/06/04 06:37:56 OYm7e2/TO
老松にシダレ桜が寄りかかり
某緑茶のペットボトルについている俳句から。
枯れたおじさん×年下美人を想像する。
599:風と木の名無しさん
10/06/05 07:18:25 aLLUllMX0
>>598
常緑樹に桜ってのは和むね。かわいい。
600:風と木の名無しさん
10/06/05 08:27:42 FP+Zr9/AP
好きだった雨、雨だったあのころの日々、あのころの日々だった君 枡野浩一
601:風と木の名無しさん
10/06/09 01:39:37 dxfV1fK8O
電話口でおっ、て言って前にみたいにおっ、て言って言って言ってよ 東直子
雨だから迎えに来てって言ったのに傘も差さず裸足で来やがって 森田志保子
レイアップもできない僕を見てリョウは虹の所有者みたいに笑う 千葉 聡
ほんとうに俺のもんかよ冷蔵庫の卵置き場に落ちる涙は 穂村弘
永遠に祝福される事のない君らの為にピアノを弾こう 夛田真一
602:風と木の名無しさん
10/06/09 12:48:16 +6vcRFu50
>>601の二首目
どういう状況なんだ!?と想像して萌える
603:風と木の名無しさん
10/06/18 22:53:34 VblTtMto0
好きな人がいた 眠いときいつでも寝れた 10年後も同じことしてたかった
昔何かの漫画の空きページに書いてあったポエムです
604:風と木の名無しさん
10/06/22 01:50:50 plwHoTPd0
>>603 幽遊白書?
605:風と木の名無しさん
10/06/22 01:55:04 plwHoTPd0
一番星あいつと決めて冷し酒 品田まさを
606:風と木の名無しさん
10/06/24 17:15:14 mPTO9Xev0
>>605
男っぽくていいな。
一番星で菅原ブンタ兄貴を思い出したw
607:風と木の名無しさん
10/06/25 00:26:59 H0PhnSF30
>>604
それだ!!ありがとう
野球の絵が描いてあったと思います。
学校やアパートの部屋で昼寝する若者2人を想像して萌えたものでした
これぞ青春
608:風と木の名無しさん
10/06/28 21:01:59 EGvk1a4jO
たぶん既出じゃないと思うけど
少年の放心葱畑に陽が赤い(金子兜太)
麦畑ならぬ葱畑かとw放心というのが、事後の放心に思えて仕方ない。
もいっこ
N徴兵さる(二句)
残る身に飛雪のバスの揺れ激し
淡い想いを寄せていた人を見送った帰り、吹き付ける雪にバスが揺れるように
徴兵された人を想いながら不安で心が揺れる青年を想像
609:風と木の名無しさん
10/07/17 21:29:56 4fZXo1iI0
ふるさとの訛なつかし
停車場の人ごみのなかに
そを聞きにいく
石川啄木
↑の本歌取りで
ふるさとの訛なくせし友といてモカ珈琲はかくまでにがし 寺山修司
以下妄想。
Aは中学卒業と同時に家出して上京する。
心残りはBにも何も言わなかったこと。
それでもBが自分を呼ぶ独特のイントネーションが忘れられず、もしやと思ってたまに上野駅へ。
3年が経ち、高校卒業・大学進学を大義名分にBが上京する。
偶然にもAと上野駅で再会、近場の喫茶店に入ってコーヒーを頼む。
二人とも抱く想いに変わりはないのに、それを互いに確かめる術もなく。
二人の間でただコーヒーが冷めていく。
砂糖も溶かしてくれない冷めたコーヒーはただ苦いばかり。
610:風と木の名無しさん
10/07/21 20:16:51 OaEExod9O
背負ふかたち押さふるかたちに昼寝せる合宿中の柔道部員
(短歌番組入選歌)梶/原/か/つ/を
昼寝で疲れを癒して夜は…
611:風と木の名無しさん
10/08/08 20:18:51 2jnUojCy0
このスレでよく目にする歌人がまさかのOBだった衝撃あげ
612:風と木の名無しさん
10/08/14 16:34:48 TAURapOk0
既出作ですまんが
☆わが通る果樹園の小屋いつも暗く父と呼びたき番人が棲む(寺山修司)
☆牛飼座空にかたむき遠くわれに性愛を教へくれし農夫よ(春日井建)
この番人と農夫は同一人物な気がする。
613:風と木の名無しさん
10/08/15 16:43:45 TAQJvH/00
父(性的な意味で)
ってやつですねw
614:風と木の名無しさん
10/09/04 01:06:12 dgTqjT2I0
とびやすき葡萄の汁で汚すなかれ虐げられし少年の詩を 寺山修司
見た瞬間に色々駆け巡って結局「…すげー」しか出てこなかった
615:風と木の名無しさん
10/09/04 01:20:10 2k8sYDigO
山吹の花の盛りに かくのごと 君を見まくは 千年(ちとせ)にもがも 大伴家持
616:風と木の名無しさん
10/09/04 01:26:34 2k8sYDigO
>>614
ふつくしく生々しいね
617:風と木の名無しさん
10/09/04 12:22:24 bXaInzkJO
散々既出かも知れないけど…
しきしまの やまとのくにに ひとふたり ありとしおもはば なにかなげかむ
万葉集
ますらをぶりの直球な感じがたまりませぬ。
618:風と木の名無しさん
10/09/05 01:06:39 kdDk4n/S0
>>600
これいいね
忘れられない青春の記憶を持ってるんだろうな
619:風と木の名無しさん
10/09/05 22:36:00 XEjxcCUn0
自作。置き場がなかったので…
船乗り、戦闘機乗りに戦車乗り どれが好きかと訊かれても
答えに詰まる 戦う男は皆素敵
620:風と木の名無しさん
10/09/06 12:39:54 wtPYoW/c0
今さらですが
「君を送りて思ふことあり蚊帳に泣く」正岡子規
幼なじみ秋山真之の留学に寄せての句。後朝の別れかと思ったよ、のぼさんてば。
621:風と木の名無しさん
10/09/08 17:36:27 xpOx0YS2O
「講堂で賛美歌うたう友達のピアスの穴を後ろから見る」 小島なお
ピアスの穴というか首筋から耳たぶ付近ですかね
622:風と木の名無しさん
10/09/09 23:40:12 4Z9Mf3O1O
>>620
心から同意
真之がこの詩を読んだのは
子規が死んだあとになってから
という説があるらしいが
それもまた切ねえ
623:風と木の名無しさん
10/09/10 01:24:54 OyklN2gq0
人に言えない仏があって、秋の彼岸の回り道(都都逸)
空のない窓が記憶のなかにありて小鳥とすぎし日のみ恋おしむ
死の日よりさかさに時をきざみつつつひに今には到らぬ時計
きみはきみばかりを愛しぼくはぼくばかりのおもいに逢う星の夜
海の記憶もたず病みいる君のためかなかななけり身を透きながら
(全て寺.山.修.二)
声をあげて泣いてみたいね夕顔の白い白い花が咲いている(山.崎.方.代)
目を病みて ひどく儚き日の暮れに 君はま白き花の如しよ (作者不詳?)
どの歌もなんだか夭折の友を今でも想っているようでせつなくなる
もう二首、なんだか可愛いやつと耽美な奴↓
あめつちの 酸素の神の 恋い成りて 水素はついに 水となりけり(石川啄木)
寝台の端にかけ居る少年のギプスの脚に月の差しそむ(葛.原.妙.子)
624:風と木の名無しさん
10/09/10 11:20:22 OyklN2gq0
連投ごめんなさい訂正です。
>目を病みて ひどく儚き日の暮れに 君はま白き花の如しよ (作者不詳?)
目を病みてひどくはかなき日の暮れをきみはましろき花のごとしよ(福.島.泰.樹)
です。
これだけではなんなので同じ福島氏でもう一首
さらばわが無頼の友よ花吹雪け この晩春のあかるい地獄
625:風と木の名無しさん
10/09/10 15:09:43 iUy1t4aY0
>>614の歌を受けてるんじゃないかと思うんだけど
卓上に濡れてふた房の葡萄あり かつてわがもちし朝のかなしみ(三/枝/浩/樹)
626:風と木の名無しさん
10/09/10 17:10:48 Lrfbwj2T0
放課後の理科室の風
君がページを繰る音
ずっとこうならよかったのに
昔、理科室の机にあった落書きです
627:風と木の名無しさん
10/09/10 17:15:11 sCZblYztO
>>623
都々逸いいねえ
寺山と福島の作風の違いもいいな
タイプ違うけど本人たち親しかったんだよね
628:風と木の名無しさん
10/09/10 21:35:42 gPYKK4Pb0
さらばわが…の歌、いいなあ
とりあえず>>623姐さんを都々逸スレにお連れしたい
629:風と木の名無しさん
10/09/15 16:58:43 BLaW0cLAO
椎の木のひかりはげしき八月よ根方にナイフを埋(うづ)めよといふ by水原紫苑
痴話喧嘩の末?椎の木というのも気になります
630:風と木の名無しさん
10/10/06 15:41:40 ooeuw6JT0
あの野郎の追悼文は俺が書く 他の誰にも書かせはしない
あの娘には見せてあげない手と足を切ったあなたを飼う水槽は
(二首ともますのこういち)
あなたを忘れる手だてといへば
あなたに逢つてゐる時ばかり
逢へばなんでもない日のやうに
静かな気持でゐられるものを
記憶よ なつかしい記憶よ
二人をつなぐものは
おまへばかりだ
記憶よ なつかしい記憶よ
約束もしないのに
燕(つばくら)は来ました。
ゆびきりをしたのに
あの人はきません。
夏のあさづき。
(いずれも竹.久.夢.二)
631:風と木の名無しさん
10/10/06 19:07:34 K5NR+gxR0
>>630
ますのこういちって人知らなかったけど
2首目のヤンデレっぷりに萌えたよ
632:風と木の名無しさん
10/10/07 10:07:58 3p3xWQJD0
今更だが>>629、IDにBLおめ
633:風と木の名無しさん
10/10/21 21:12:58 q/mTrXPw0
けだしくも 人の中言 聞かせかも ここだく待てど 君が来まさぬ
なかなかに 絶ゆしと言わば かくばかり 息の緒にして 我恋ひめやも
思ふらむ 人にあらなくに ねもころに 心尽くして 恋ふる我かも
万葉集 巻四680 大伴家持 交遊と別るる歌三首。
「交遊(とも)とは同性の友人である」と控えめな註がついていた。
この時期は公の席で他意なく恋歌っぽい挨拶を交わしたとは聞くが………
この三首はなんとなく言い訳できん感じが。家持卿よ何があった。
634:風と木の名無しさん
10/10/26 23:17:15 /mgq56Qt0
>>633
恋歌にしか見えないなw
635:風と木の名無しさん
10/10/29 02:58:07 RwwEAyNP0
半死が
私たちの生を喰らって成長し
灰の像さながらにぐるりを囲んでいた。
わたしたちもまた
飲み続けた、魂ぶっちがえた二本の剣、
天の石(いわ)に縫いこまれ、言葉に血まみれて
寝台の夜に生まれた。
大きく、さらに大きく
私たちは貫きあって育ち、もはや、
かく急きたてるものは名づけようもなかった
(三十といくつのうちどのひとつだったか、私の生ける影は、
おまえへと狂気の段を
おまえへと狂気の段をよじのぼった影は。)
パ.ウ.ル・ツ.ェラ.ン
636:風と木の名無しさん
10/11/11 23:56:02 ChMRyKqC0
この道を歩んで行った人たちは、ねえ酒姫
(サーキイ)、
もうあの誇らしい地のふところに臥したよ。
酒をのんで、おれの言うことをききたまえ―
あの人たちの言ったことはただの風だよ。
ル/バ/イ/ヤ/ー/ト
酒姫が美少年だと最近知った…
637:風と木の名無しさん
10/11/13 08:43:36 czMfdWGv0
私も酒姫って字面に騙されてたわ。フツーに女の子だと思ってたw
638:風と木の名無しさん
10/11/22 18:44:44 DmdbOb7hO
保守
639:風と木の名無しさん
10/11/26 04:07:40 RMEODGJf0
古今集より
春たてば消ゆる氷の残りなく君が心はわれにとけなむ
訳)春の訪れとともに消える氷のように、君の心も打解けて欲しい
懐かない猫のような男を好きになった人、みたいな印象w
640:風と木の名無しさん
10/11/27 14:20:21 TQTi9w7BO
sage
641:風と木の名無しさん
10/11/27 14:23:09 TQTi9w7BO
文学板より
18 :ルビー・D ◆T7sXN1iIiI :2010/10/17(日) 10:42:14 ID:gPZNyUVV
『秋浦歌 其一』 by李白
秋浦 長(とこし)えに秋に似たり
蕭條(しょうじょう)として 人をして愁えしむ
客愁(かくしゅう) 渡(すく)う可(べ)からず
行きて 東大楼に上る
正西(せいせい)に 長安を望み
下に 江水(こうすい)の流るるを見る
言(げん)を寄せて 江水に向かう
汝の意 儂(われ)を憶うや不(いな)や
遙かに一掬(いっきく)の涙を伝えて
我が為に揚州に達せよ
19 :ルビー・D ◆T7sXN1iIiI :2010/10/17(日) 10:43:15 ID:gPZNyUVV
訳っぽいものw
秋浦はいつも秋景色
なんとなく淋しくて 切なくなる
沈む心をどうにも出来ず
町の東の大楼山に上ってみた
ここより真西にずっと行けば長安
眼下には長江が流れている
万感の想いを一言にして 川に託そう
あなたはまだ私を憶っていてくれますか
止め処なく流れる涙と共に 伝えてくれ
遙々と 私の為に揚州まで
642:風と木の名無しさん
10/12/03 04:54:10 VH1/ox+U0
よく笑ふ 若き男の
死にたらば
すこしはこの世のさびしくもなれ
石.川.啄.木
643:風と木の名無しさん
10/12/07 00:27:57 6VaBeKZt0
>>642
ふお…これはいい拗ねw
こぼれ松葉をかきあつめ
をとめのごとき君なりき、
こぼれ松葉に火をはなち
わらべのごときわれなりき。
わらべとおとめよりそいぬ
ただたまゆらの火をかこみ、
うれしくふたり手をとりぬ
かひなきことをただ夢み、
入り日のなかに立つけぶり
ありやなしやとただほのか、
海辺の恋のかなしさは
こぼれ松葉の火なりけむ。
海.辺.の.恋 佐/藤/春/夫
都会から来た学生と、現地の漁師みならいの青年のひと夏の恋?的な
燃/ゆ/る/頬やら画/の/悲/し/み/を読んだ後なせいかモロこういうの想像した
644:風と木の名無しさん
10/12/11 15:21:37 jJP4xu7sO
燃/ゆ/る/頬いいですねえ。それで思い出した1首を
「木菟の声きこゆる小さき図書館に耳きよらなる少年を待つ」寺山修司
645:風と木の名無しさん
10/12/19 12:56:09 KusP+oK+O
三千世界の鴉を殺し 主と添い寝がしてみたい
高杉晋作の作品
切な萌える
646:風と木の名無しさん
10/12/20 23:49:23 h+XkHTKs0
>>645
朝寝じゃね?
桂小五郎作説もありますな
647:風と木の名無しさん
10/12/23 11:02:35 r7YK9zzVO
粋ですなぁ
古くてすまんが漫画「イブの息子たち」の
高杉「三千世界の烏を殺し…」
ガチ詩人「主と朝寝がしてみたい」を思い出した
これがきっかけで2人が近づくんだよね
648:風と木の名無しさん
10/12/23 19:17:47 vmgM401fO
ここの皆さんに嵐 山 幸 三 郎の『悪党芭蕉(新潮文庫)』をおすすめしたいです(ご存知の方もいるかもしれません)。
小説ではなく芭蕉の生き様とその句との関わりなど書いた本ですが、内容は裏表紙の紹介から抜粋すると
ならず者と遊び人が集った蕉門、美男弟子との衆道関係、あの句にこめられた危険な秘密…(中略)その素顔は、芥川龍之介に「日本の生んだ三百年前の大山師」と言わしめるほど、凄腕の不良(ワル)だった!
…ってこれだとちょっとタブロイドっぽい煽り文句けど(汗)、内容は真摯かつ他の評論と一味も二味も違うので、けっこう読みごたえあります。新潮文庫です。
649:風と木の名無しさん
10/12/23 19:19:40 vmgM401fO
>>648あ…最後の『新潮文庫です』は消し忘れですorz
650:風と木の名無しさん
10/12/25 22:58:32 OvdohOha0
>>646
「添い寝」というのもあったような
>>648
気になってた本でした。今度読んでみます
恋よりも友情というポジションを選んでしまう30代は
俵.万.智
男女間の友情でも全然萌えるんだが
あえて少年の頃からずっと持ち続けてる片思いが
青年になって30越えたらなんかひと巡りしちゃって
いっそこのまま親友ポジでもいいか、みたいなね
でもそれを越えたらまた、でもやっぱり好きで、恋人になりたくて~
っていう時期がやってきて結局何度もぐるぐるしちゃうんじゃないか、とか
いろいろ妄想膨らましてしまう
651:風と木の名無しさん
10/12/27 18:19:07 FK3BnDi/O
高杉さんは平和な世ならアーティストになれたろうな。
652:風と木の名無しさん
11/01/15 03:44:13 K7FMTdEdO
二/輪/の/桜/(戦/友/の/歌) 西/郷/八/十
君と僕とは二輪のさくら 積んだ土嚢の影に咲く
どうせ花なら散らなきゃならぬ 見事散りましょ 皇國のため
君と僕とは二輪のさくら 同じ部隊の枝に咲く
もとは兄でも弟でもないが なぜか氣が合うて忘れられぬ
君と僕とは二輪のさくら 共に皇國(みくに)のために咲く
昼は並んで 夜は抱き合うて 弾丸(たま)の衾で結ぶ夢
君と僕とは二輪のさくら 別れ別れに散らうとも
花の都の靖國神社 春の梢で咲いて会ふ
知ってる人いると思うけど、同/期/の/桜の元になった歌だそうです。同/期/の/桜の親友以上恋人未満で萌えてたが、どっこい本家はガチでした
萌えすぎて胸が苦しい(*´д`)
653:風と木の名無しさん
11/02/08 04:27:39 ady6kYi60
二輪て…(;´Д`)ハァハァ
軍は多いというけどこれは知らなかったわ