08/01/15 19:14:56 Xb74iFlPO
杜国の死の翌年、芭蕉はこんな日記を書いている。
句じゃないのに長い引用ですまん。
夢に杜国が事をいひ出して、悌泣して覚む。(中略)
終日妄想錯乱の氣、夜陰夢又然り。誠に此ものを夢見る事、所謂念夢也。
我に志深く伊陽旧里に迄したひ来りて、夜は床を同じう起臥、行脚の労を
ともにたすけて、百日が程かげのごとくにしたがふ。ある時はたはぶれ、
ある時は悲しび、其志我心裏に染て、忘るゝ事なければなるべし。
覚て又袂をしぼる。
杜国の夢を見て、泣きながら目を覚ました。(中略)
一日中杜国の事を思い出して心乱れていたから、夢にまで出てきたのだ。
(杜国は)私をとても慕ってくれ、故郷の伊賀にまで旅の供をしてくれた。
一緒に寝起きし、私を助けて百日ほど影のように付き従ってくれたのだった。
苦楽をともにした彼の心ばえは、私の心に染み付いて忘れる事がないので、
いまだにこうして夢に見るのであろう。目覚めてからまたひとしきり涙を流した。
最後に春日井建の短歌をひとつ。
わが杜国わが鷹の不在ひさしきに壮(さかん)なる雲立つ伊良湖岬