07/06/14 13:01:50.93 TEXpdgNC0
>>740
さすがに我慢できなかった
気がつけば体中に張り付いてるコードを引き剥がし自然と主のもとへと足が動いていたのだ
「ちょっとっ、まだ治療は」
「黙れ」
「ひっ……!」
「借りるだと……? ふざけるな……! 私の主は主一人だけだ。それ以外、他の誰にも私は従わない。
人間風情が、この私を御せると思っているのか……!」
我ながらうまくいったと思った。これだけ脅せばこの女も妙な事は考えないだろう。
その証拠に女が抱いていたケーシィも自らモンスターボールの中に逃げ帰っていった。当たり前だ、私にかなうポケモン等存在しない。
ふと横をみると主が心配そうに見つめていた。
大丈夫、私はあなたの物です。安心してください。
「い、言い方が悪かったのは謝るわ。別に交換したいとは言ってないの。ただエスパー系ポケモンの専
門家としては、その頂点ともいえるミュウツーを、貴方を扱ってみたいとも思うの。けして悪いよう
にはしないわ。無理なバトルはしないし、それなりに腕もある」
「黙れ!!」
なんなんだこの女は『自分が正しい』とでもいいたげなその目が気に食わない・・・
「いいえ。貴方は全トレーナーの夢だもの。少しでも貴方に近づきたい、扱ってみたいと思うのは当然の」
「それが人間の驕りだと言っているのが分からないのか……! ポケモンを物のように見て……! 貴様
もまたあの屑どもと同類かぁ……!」
夢?近づきたい?なたば私の気持ちはどうなる、貴様などに近づかれたくない、扱われたくないという私の・・・主の気持ちは!
そうだ、主が嫌がっている。私が『あんな女に使われている』状況を想像して苦しんでいる、不快に思っている
しかしこの女に言葉は通じない・・・ならば・・・どうする?どうする?どうする?
そうだ、簡単じゃないか・・・あの女の口をふさげばいい・・・二度と喋れないように・・・二度と言葉を発する事ができないように・・・主の為に!
次の瞬間、視界に私に向かってくる主の必死な姿が見えた・・・なぜですか?主