07/06/14 12:38:40.32 aVHO0qQ20
また目を丸くする俺。返事をしようとなんとか口を開いたとき、思いもがけない方向から反論が起こる。
ミュウツー本人だった。
「ちょっとっ、まだ治療は」
「黙れ」
「ひっ……!」
「借りるだと……? ふざけるな……! 私の主は主一人だけだ。それ以外、他の誰にも私は従わない。
人間風情が、この私を御せると思っているのか……!」
場にいる全員が凍りつく。それこそ彼女が本気を出せば、この場にいる全員を縊り殺すと言った具合
に怒気と殺気を露にする。
誰かの息を飲む音すら聞こえる静寂の中、なんとかナツメさんは続ける。
「い、言い方が悪かったのは謝るわ。別に交換したいとは言ってないの。ただエスパー系ポケモンの専
門家としては、その頂点ともいえるミュウツーを、貴方を扱ってみたいとも思うの。けして悪いよう
にはしないわ。無理なバトルはしないし、それなりに腕もある」
「黙れ!!」
「いいえ。貴方は全トレーナーの夢だもの。少しでも貴方に近づきたい、扱ってみたいと思うのは当然の」
「それが人間の驕りだと言っているのが分からないのか……! ポケモンを物のように見て……! 貴様
もまたあの屑どもと同類かぁ……!」
ヤバイ。そう思った瞬間には、既に俺はミュウツーに飛び掛っていた。