07/05/24 01:35:40.58 rHaHzbPz0
俺は長門に気付かれないように傘を買った。今日見たらあいつはなんの色気もないビニール傘をさしていたからな。
色は紫と青のアジサイの柄の傘を選んだ。俺なりに長門のむらさきがかった髪の毛を意識してコーディネートしたつもりだったが、
ひょっとしてババくさかっただろうか…
「長門、ちょっと遅いがお前に誕生日プレゼントだ。」
「…ありがとう。」
長門はちょっと意表を突かれたような顔をしていた。流石のヒューマノイドインターフェイスも俺の行動は読めなかったか。
もしかしたら気のせいかもしれないがそうでなかったらしてやったりだ。
帰りに二人で差したが、やはりすこしだけ長門には大人っぽかったかもしれない。
長門はひと言「大事にする」とだけ言っていた。そっけない言葉だったが俺は満足だった。
雨の日もたまにはいいかと思えた一日だった。
おわり