12/02/07 21:44:26.02
>>20
もともと不確定性原理は古典論・量子論に関わらず波動一般に対して成り立つ原理。
量子論も物質の波動性を認めた(前期量子論ではド・ブロイ波の導入、公理化
された量子論では波動関数による状態の表現)ために不確定性原理にしたがう。
同時に、波動の場合、運動量やエネルギーを波動関数から取り出すには
それぞれ空間座標、時間座標で微分しないといけないので、
運動量演算子とハミルトニアンは微分演算子で表されることになる。
微分演算子と線形変換は変換性が同じなので、行列で表すことができる。
また微分演算子は、一般に順序を変えると結果が同じとは限らないので
非可換性が現れる。
例: 波動関数が ψ(x,t)=exp(-ipx)(p、xは classical numbers)
で与えられる場合
(δ/δx)xψ=δ(xψ)/δx=ψ-xipψ
x(δ/δx)ψ=-xipψ
∴ {(δ/δx)x-x(δ/δx)}ψ=ψ≠0
つまり波動性を取り込むと、演算子は必然的に非可換になる。