14/12/31 18:39:25.05 5TImW49m
>>11 つづき
これも、以前引用したかも?
URLリンク(www.hit-u.ac.jp)
数学の美しさと出逢うために
(抜粋)
突き詰めた者こそが出逢える「美」の世界
登場から間もない1970年代半ばから、モンスター単純群と整数論における保型関数との関係が注目されていた。
モンスター単純群の元の個数の素因数は15個あるが、この15個が保型関数においてある性質を満たす素数と一致することが、Oggにより指摘された。
その後、Conway and Norton, Monstrous Moonshine,Bulletin of the London Mathematical Society, Vol.11, pp. 308-339, 1979において、
モンスター単純群の既約指標と保型関数との関係に関する、ある種の予想が提出された。
この予想は、ムーンシャイン予想と呼ばれるが、それは、モンスター単純群が作用する無限次元の加群の存在を示唆するものであった。
そのような加群は、Frenkel、Lepowsky、Meurmanにより、1988年に頂点作用素代数を用いて構成された。
さらに、Borcherds,Monstrous moonshine and monstrous Lie superalgebras,Inventiones Mathematicae, Vol.109, pp. 405-444, 1992により、ムーンシャイン予想は証明された。
千葉大学の自然科学系総合研究棟1階にある「サイエンスプロムナード」に、モンスター単純群の元の個数を刻んだモニュメントがあるが、
これを提案した千葉大学の先生によると「人類が到達した意味のある数字のうち最も大きいもの」とのことである。
モンスター単純群は、およそ8×1053個の元からなる群である。
このような巨大な集合が、調和のとれた世界を構成している様は、壮観である。
「モンスター単純群は、ひとつの宇宙のようなものだ」と言った数学者がいるが、まさに至言であろう。
Oggにしても、自分自身の研究で2、3、5、7、11、13、17、19、23、29、31、41、47、59、71という15個の素数に出会っていたからこそ、
モンスター単純群の元の個数の素因数を見て、背後に何かあると直感したのである。
その背景がなければ、素因数分解を見ても何も感じ取れなかったであろう。
数学は美しいといわれるが、美しさを感じるには、それなりのバックグラウンドが必要なようである。