現代数学の系譜11 ガロア理論を読む8at MATH
現代数学の系譜11 ガロア理論を読む8 - 暇つぶし2ch487:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む
14/04/27 07:05:43.93
>>486
つづき

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4次元の特殊性
(抜粋)
【8】まとめ
 4元数の存在が4次元の特殊性の重要な一側面を表していることを説明したのですが,回転群の階数とパラメータの次元をまとめると
  SO(2)               1次元
  SO(3)=B2             3次元
  SO(4)≒SO(3)×SO(3)   6次元
  SO(5)=B3            10次元
  SO(6)=D3            15次元
となります.n=4が例外であることが,このことからもみてとれるというわけです.

[補]ミルナーの定理(エキゾチックな球面)
 通常の微分構造が球面を除いた27個はエキゾチックな球面と呼ばれます.
「7次元球面には8次元ユークリッド空間の単位球面とは異なる微分構造が入る」といっても,これだけでは何が何だか意味不明ですが,位相同型であっても微分同相にならない,すなわち,なめらかさの構造がまったく異なるというのです.
 しかし,微分構造とか微分同型写像とかの意味はよくはわからなくても,ミルナーの発見が衝撃的な事実であることはすぐに理解できます.
われわれは,微分という言葉を何気なく使っていますが,微分が1種類とは限らないというのは直観に反していて実に驚くべきことであり,当時,ほとんどだれも予想し得なかったことだからです.ミルナーはこの業績でフィールズ賞を受けました.
 
 球面に許される微分構造の数を表にしてみると,
球面の次元  微分構造   球面の次元  微分構造
  1      1       9      8
  2      1       10      6
  3      1       11     992
  4      1       12      1
  5      1       13      3
  6      1       14      2
  7      28       15    16256
  8      2
 このように,微分構造に関しては次元に関する制約がでてくるので,7次元以上では本質的に異なっていると考えられるのです.


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