14/03/16 10:47:13.65
>>397 この話も面白いね
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【パート3】伊達政宗をいたちせいしゅうと読み、定期テストで0点を取っていた美少女が(略)
2つの後悔
そんな僕が、これまでの講師人生で後悔している事が2つある。一つが、Y君に対して言ってしまった一言。
「君さ、カンニングをしても、大学には合格しないんだ。だから、ちゃんとカンニングせずに受けよう」
この子は、高3スタート時の偏差値が30前後の子だった。そして、基礎の学習をずーっと行って、12月頃にやっと過去問を受けた。すると、一回目の過去問でいきなり80%をとったのだ。
Y君は、「ちょ、ちょっと待って!カンニングなんかしていない」と一瞬驚きながら主張したけど、途中から黙ってしまった。
それから、2回3回と過去問の結果を持ってきたのだけれど、どんどん点数が伸びて行った。僕は、塾内の教務会議にかけて、「彼がカンニングしている現場を押さえるしかない」と主張した。
合格発表日、Y君は塾に来て、まっさきに僕の机の前に来た。
「先生、俺さ、最初に過去問やった時にめっちゃ手応えがあって、超嬉しかった。で、先生が採点してくれた時に呼ばれて、先生が険しい顔してるから、悪かったのか と思ったら、80%ってのが見えてさ
もうまじで、先生のおかげだと思って。こんなに伸びるとは思わなかったって、本当に叫びたくて、先生いつも励ましてくれてたしさ、すごく説明も適確だし、俺の苦手な事とかも把握して、全部調整してくれたし、親が批判してきた時もかばってくれて
なのに、その一番一緒に喜んでくれると思ってた人が、カンニングっていったんだぜ? まじで衝撃だったんだけど」
「もっといい点数を次にとったら認めてくれるかなって、だから頑張った。そしたらますます疑われた。絶対合格して、先生に合格通知叩き付けて、謝ってもらおうって決めたんだ。だから謝って!」
僕は、真摯に謝りました。涙が出ました。
「ありがとう。俺さ、結局、先生のおかげで、誰もが無理っていってたのに受かったの。でもさ、最後の最後に、自分が自分でやった事、疑ってどうすんの?先生もまだまだ甘いね!」そうやって、Y君は大きな笑顔を見せてくれました。
僕にとって、講師生活1年目の最後で、本当に生徒から教えてもらった瞬間でした。生徒の事を信じなくて教育って言えるのかって。