現代数学の系譜11 ガロア理論を読む8at MATH
現代数学の系譜11 ガロア理論を読む8 - 暇つぶし2ch322:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む
14/02/22 11:26:23.33
さて、リッチフローとは何ですか?

URLリンク(blogs.yahoo.co.jp)
リッチフローは栄えるか 2010/7/6(火)

今までに理学や工学をかじってきて、微分幾何学と位相幾何学の中間に当たるツールがあると
便利なのにと思ったことがしばしばありました。微分幾何学は数値解析の精度向上には便利なので
すが、数値が多すぎて理論考察や本質探査には猥雑過ぎます。他方位相幾何学は、本質はつかみ
やすいのですが、特に工学では、そこまで「きれいな」本質などそうそうなく、結局は使いにくいのです。

それに現状位相幾何は、幾何とは言いながらホモロジー群等を用いて代数的に解く場合がほと
んどで、義務教育の幾何のように補助線を引いて幾何的に解くものではないので、勢い「すり抜け
落ちる」幾何的本質があまりにも多く、かつ議論や定理が実用にならないほど高次元に行きがちです。
複素多様体が多いことも、このツールを現実から遠ざけています(ケーラー多様体等)。

そこで私が今、「ひょっとして使えないか」とひそかに期待し始めたのが「リッチフロー」です。リッチ
フローはペレリマンがトポロジー(位相数学)の難問である「ポアンカレの補題」を解くのに用いた、
微分幾何学のツールです:
URLリンク(blogs.yahoo.co.jp)

上記のブログ記事でも解説しましたが、リッチフローはリッチ曲率の変化のトレースです。リッチ曲率は
テンソルですから、リッチフローは一番位相幾何に近い、「集約された」微分幾何ツールと見ることが
出来ます。この観点からは、リッチフローが微分幾何と位相幾何(トポロジー)の間にあると言えます。
もしかしたら微分幾何と位相幾何の大きな「溝」を埋めてくれるかもしれません。

問うべきポイントは2つあります。第1に「リッチフローは使いやすいか」、第2に「リッチフローは幾何的
性質をどれだけ鮮やかに代表してくれるか」です。


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