現代数学の系譜11 ガロア理論を読む8at MATH
現代数学の系譜11 ガロア理論を読む8 - 暇つぶし2ch160:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む
13/04/21 21:29:02.86
ほい(抜粋)
URLリンク(mathsoc.jp)
リジッド幾何学の概説 加藤文元 2008 年度代数学シンポジウムでの筆者の講演に基づいて報告致します.

1.2. 非アルキメデス的函数論. 非アルキメデス的付値にまつわる数学は,1905 年のK. Hensel によるp-進数の発見,及び1918 年のA. Ostrowski によるQ の付値の分類により創始されたとしてよいと思われる.
これを踏まえて,すでに1930 年にW. Sch¨obe が非アルキメデス的付値体上の函数論を試みている.
しかし,非アルキメデス的函数論の本格的な進展は,1940 年代からのM.Krasner の仕事により始まったとしてよいだろう.
その一番の理由は,ここにおいて非アルキメデス的函数論における解析接続の理論が考察されたことにある.

このようなわけで,非アルキメデス的函数論においては,複素函数論の場
合とは本質的に異なった解析接続の理論を展開する必要がある.そして,こ
の点がリジッド幾何学における二つ目のキーワード「やや大域化された局所」
という考え方につながっていくポイントなのである.

非常に大雑把に言って,この二点が非アルキメデス的函数論を安直に展開
しようとする際の,本質的な障害となる.リジッド幾何学という学問は,ま
さにこれらの障害を乗り越えるところから始まったと言ってよい.
2. リジッド幾何学の出発点
2.1. 歴史. 1961 年のHarvard 大学におけるJ. Tate のセミナーにおいて,初
めてリジッド幾何学のアイデアが紹介された.このセミナーノートはTate 本
人の承諾なしに回覧され,Inventiones から出版までされてしまった.この内容
を踏まえて,Grauert-Remmert が1966 年に非アルキメデス的函数論にTate の
アイデアを導入する.ここではWeierstrass の準備定理の非アルキメデス版と
いった,函数論を展開する上での基本的な理論が展開されている.また,今日
でも使われている‘affinoid’ という用語を初めて用いたのも彼らである.1969
年にGerritzen-Grauert がaffinoid の構造について精査し,有名な定理を示した.
R. Kiehl(1967)においては,定理A や定理B,さらには有限性定理といっ
た幾何学をする上でのコホモロジー論的基礎付けを行う.そして1972 年M.
Raynaud による新たな視点の開拓に到る.


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