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前原昭二 第2不完全性定理の内容的解釈
URLリンク(www.jstage.jst.go.jp)
上のpdfでは第2不完全性定理を例にとり、論理式の表す「内容」が真偽でも証明可能性でも捉えられないことを指摘しています。
すなわち…
(形式的体系が無矛盾という仮定の下で)
「xは1=2の証明のゲーデル数ではない」を形式化した論理式P(x)と、論理式x=xは、ともに恒等的に真な命題関数を表すが「内容」は異なる。
第2不完全性定理によると∀x(P(x)⇔x=x)は証明できない。
この事実を手掛かりに
A⇔Bが証明できるとき論理式AとBの「内容」を同一視する
と試みても、A⇔Bが証明できるかどうか(AとBが同じ「内容」かどうか)は形式的体系に依存することになり、不適切である。
第2不完全性定理は、「1=2は証明できない」という「内容」を表す論理式のうちの一つが証明できない、と主張するに過ぎない。
「内容」そのものが証明できないことを示すのが理想であり、そのためには、
原始帰納的述語を全称量化した「1=2は証明できない」という「内容」を、どんな種類の論理式と関連付けるべきかが課題である。
と、筆者は締めくくっています。
この問題の(部分的にでも)解決を試みた文献がもしありましたら、お教えください。