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鈴木眞一氏の遺伝子検査発表抄録 - Togetterまとめ
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「小児~若年者における甲状腺がん発症関連遺伝子群の同定と発症機序の解明」
超音波診断技術の進歩や小児甲状腺超音波健診の実施などで、
小児・若年者甲状腺がんと診断される患者数が増加している。
しかし、これらのがん発症・進展に関わるメカニズムは、未だ十分に解明されていない。
今後、さらに症例数は増加するものと考えられ、これらのがんの生物学的特徴を明らかにするために
癌発症関連遺伝子群の同定と発症機序の解明を行う。
今回は、既知の甲状腺がん発症関連遺伝子につき検討した。
対象:小児?若年者で手術が施行された24例(男女比、1:2、平均年齢17.9歳(9?22歳)である。
23例は乳頭癌、1例は濾胞癌であった。
方法:切除された腫瘍組織から抽出したDNA・RNAからダイレクトシークエンスおよびRT?PCRにて、
BRAF、K-、N-、H-RASの変異およびRET/PTC1、3のrearrangementにつき検討した。
結果:BRAFは67%に変異陽性であった。またRET/PTC1は12.5%にrearrangementを認めたが、
RET/PTC3、K-、N-、H-RASの変異はすべて陰性であった。
考察:既知の遺伝子変異の検討では、小児に多いとされるRET/PTC rearrangementの頻度は低く、
むしろ成人と同様にBRAF遺伝子変異を高率に認めた。
通常成人型の乳頭癌と同様のパターンを示したことは、
若年者小児甲状腺癌発症のメカニズムを考察する際に極めて重要な結果といえる。