14/08/25 20:37:21.20 To2ybC0N0
>>359
チェルノブイリ原発事故から
甲状腺癌の発症を学ぶ
― エビデンス探索 20 年の歴史を辿る
児玉龍彦/Tatsuhiko KODAMA
エビデンス”という言葉が臨床研究で用いられる.
だがチェルノブイリ原発事故が甲状腺癌を増加させるというコンセンサスをつくるのに
20 年かかった歴史 は忘れてはいけない.
未曾有の,被爆誘導がん健康被害に対して,20 年後の 2005 年段階になり,
ようやく「甲状腺癌 増加の原因が原発事故である」というのが
世界の 研究者のコンセンサスとなるにいたった.
性質が特徴的である小児の甲状腺癌といっても,
ウシとヒトの 2 段階の生物学的濃縮と,2 段 階の遺伝子変化を経て
発症までには長い時間がかかっている.
こうした場合に,数万人集めて検診を行っても,なかなか因果関係を証明できない.
エビデンスが得られるのは 20 年経って全経過を観測できてからである.