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「高レベル廃棄物の処理技術確立したい」
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URLリンク(sankei.jp.msn.com)
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地下350メートル、「核のゴミ」処分の模擬施設を歩く 北海道・幌延
編集委員 久保田啓介(1/3ページ) 2014/6/30 7:00 日本経済新聞 電子版
URLリンク(www.nikkei.com)
原子力発電で生じる「核のゴミ」の処分に向けた技術開発が新たな局面に入る。
日本原子力研究開発機構が北海道幌延町に建設した「幌延深地層研究センター」で
地下350メートルの水平坑道がほぼ完成し、年内に実験が始まる。実際に放射性廃棄物を
持ち込んだり使ったりはしないが、模擬の実験を重ねて処分技術の確立をめざす。
日本記者クラブの視察団の一員として同センターを訪ね、東京タワー(高さ333メートル)
がすっぽり入…
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すっぽり入る深さにある地下空間を体験した。
■閉塞感はあまりなく整然とした坑内
稚内市の南約50キロ、酪農が主産業である幌延町。深地層研究センターは町のほぼ中央部、牧草が茂る
丘陵地の一角にある。東京ドーム4個分の約19万平方メートルの敷地に箱形の
研究棟が立ち並び、建物のひとつに地下空間への入り口があった。
「キブル」(鉱山作業で使うバケツ)と呼ばれる工事用エレベーターに定員(12人)
ほぼいっぱいまで乗り込み、ギシギシと音を立てて下降を始めると、軽い緊張感に
襲われた。キブルは鳥カゴのように外が見え、立て坑のコンクリート地肌が直接目に入る。
100メートル、200メートルと深度が増すにつれ「頭上は膨大な量の土砂で覆われている」
と想像するだけで、気のせいか圧迫感や閉塞感が強まる。「地震が起きても地下では
ほとんど揺れない」と事前に説明を受けていても、「もし閉じ込められたら……」と
不安もよぎる。閉所恐怖症の気がある筆者にとって、キブルに揺られた4分半の時間は、
その何倍もの長さに感じられた。
エレベーターを降り、水平坑道の入り口に立つと、そうした不安は吹き飛んだ。
深さ350メートルにある水平坑道は総延長約760メートル。掘削が先行した3本の
「立て坑」を「8」の字を描くように横に結び、昨年10月に貫通した。
幅4メートル、高さ3メートルの坑道は想像していたより広く感じ、整然としている。
地下水の影響で湿気があるが、東京の地下鉄のホームの端に立ってトンネルをのぞき
込んだときの印象と、さほど変わりない。
少し歩くと、トンネル内壁の一部が窓のようにくりぬかれている。地層観察用にあけられた
通称「幌延の窓」。案内役の同センター研究計画調整グループの茂田直孝リーダーが
「およそ500万年前に堆積したと推定される泥岩です。指で強くこすってみてください」。
言われた通りにすると、灰褐色の岩がポロポロとはがれ落ちた。「ずっと埋もれていた
岩盤が大気に触れ、乾燥や酸化によって表面が変質したものと考えられます」と
茂田リーダーは付け加えた。
掘削は地下水との闘いでもあった。工事中、たびたび地下水脈に遭遇し、今年2月にも
坑道の壁の工事中に湧水が一時急増。排水量は普段の2倍の毎時60立方メートルを超え、
約1週間の工事中断を余儀なくされた。見学コースを歩くにつれ、水たまりが増えてくる。
「湧水自体は決して想定外ではなく、むしろ地下水の振る舞いを調べ、湧水対策を施すことが
研究の重要な目的のひとつ」(茂田リーダー)。