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>>120
高橋政代へのインタビュー 2011年2月18日
治療の対象になりうる加齢黄斑変性症の患者さんは全国で数十万人いますから、
この治療法を本当に広めるには企業が参入して製品化する必要があります。
眼科の再生医療では角膜から始まって事業化が視野に入りつつありますから、
網膜についても事業化を見据えています。
幸い、私のいる理化学研究所発生・再生科学総合研究センターが建っている神戸のポートアイランドは
大変恵まれた環境で、私たちの建物と線路を挟んで臨床に使う細胞を作るセルプロセシングセンター、
すぐ隣に日本唯一の先端医療専門の先端医療センター病院、その向こうに市民病院があり、
さらに医療関係の企業も200社以上誘致しています。
医療産業都市構想のもとに、とても楽しみな地域になっています。
聞き手:
何年か後には患者さんが神戸に集まることになるでしょうか。
高橋:
医療産業都市構想のなかには、アジアからの患者さんを受け入れる構想もあります。
私たちの網膜色素上皮細胞は、細胞シートとして最も質のよいものが出来ていると自負しています。
日本だけでなく世界に広めたいと思っています。
聞き手:
作製する技術が成熟し、「工程」と言ってよいレベルになっているようですが、
その工程のうちで一番ノウハウのつまっているところはどこですか。
高橋:
それは細胞をシートにするところです。ここは特許の問題にも関わるところでもあります。
私たちには幸い幹細胞特許の専門家からなる専属のチームがついています。
幹細胞については、分化過程をわずかに変えただけ、あるいはできた細胞のほんの一部が異なると
別の特許として申請できる、というデリケートな面があります。
URLリンク(www.jst.go.jp)