14/07/19 13:36:39.11
博士論文概要よりキメラ該当箇所全文
第五章では、幹細胞の万能性を証明するための最も重要な証明方法であるキメ
ラマウスの作成を幼弱神経幹細胞培養条件である bFGF, LIF 依存浮遊培養系に
よって培養した sphere を用いて試みた。ICR マウスの受精卵と sphere を用いた
凝集法によってキメラ卵を作成し、 24 時間培養した後、子宮に移植した。 20 日
後に産まれた新生児の毛皮には sphere 由来の毛が観察されなかった。また産ま
れ て き た 新 生 児 の 数 は 移 植 し た 受 精 卵 の 数 よ り も 少 な か っ た 。キ メ ラ の 胎 生 致 死 、
もしくは特定の組織への貢献、もしくは低頻度での貢献の可能性が考えられたた
め、胎生 12.5 日目の胎児の解析を行った。その結果全身に sphere 由来の細胞が
散 在 し て い る こ と が 確 認 さ れ た 。こ の こ と か ら 、sphere 由来の細胞は全身の組織
形成に寄与できる能力を有していることが明らかとなった。