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日本経済新聞 2014年6月24日 ◆幻のSTAP 2 IPSへの対抗心 1
STAP細胞はどうして「世紀の大発見」といわれるようになったのか。
1月末、理化学研究所発生・再生科学総合研究センター(神戸市、CDB)で開かれた
STAP研究に関する記者発表。
副センター長の笹井芳樹(52)は、広報担当者と打ち合わせをしないまま、1枚の追加資料を
報道陣に配った。
牛や魔法使いの絵柄を使い、STAP細胞がIPS細胞よりいかに優れているかが描かれていた。
「IPSは牛が引っ張るように強制的につくる。STAPは魔法使いが魔法をかけるようにつくるので
よりマイルドだ」
「染色体に以上を起こすことなく製作効率もよい。がんになる心配もない」。
2時間以上に及んだ会見でも、IPS細胞を意識した発言を繰り返した。
笹井は36歳の若さで京都大学医学部の教授に就任したエリート。
万能細胞の一つであるES細胞で次々と成果を上げた。
2000年、再生医療の国内中核拠点としてCDBが発足するとともに移籍した。
順風満帆だったが、06年、京都大学教授の山中伸弥(51)がIPS細胞の作製に成功し、
逆風が吹き始めた。
つづく