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藩制の頃、今の埼玉県、東京都、神奈川県の一部を合わせた地域を武蔵国(むさしのくに)と呼んでいました。
今の埼玉県は北武蔵地方にあたります。
埼玉(さいたま)という地名は古くは前玉(さきたま)と呼ばれ、文献上で初めて出て来る『正倉院文書』神亀3(726)年の戸籍帳にも前玉郡(さきたまのこおり)と 記されて居ます。
この「前玉」の更に元を辿れば「人に幸福を与える神の霊魂」を表す言葉「幸魂・幸御魂(さきみたま)」に行き着き、幸は古代では「幸(さきは)ふ」などと訓じました。
幸御魂(さきみたま) → 幸魂(さきたま) → 前玉(さきたま)
→ 埼玉(さきたま) → 埼玉(さいたま)
と変化して来た地名なのです。
「さきたま」の「さき」は先端とか前方を表し、「たま」は水辺とか湿地とか宝玉を表す語で、「さきたま」で水辺の前方とか多摩郡(現東京都)の前方の土地とも解釈され、更に幸御魂(さきみたま)に通じて居るのです。
事実この土地からは勾玉が多く出土して居ます。