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詳細には言及しなかったが、球団関係者によると、シーズン終盤の9月上旬に球団フロントが中畑監督に事前の相談もなく、金城に引退勧告した。
指揮官は事後連絡で知ったそうで「事前に相談もないのはおかしい」と周囲に漏らしていた。
金城は引退勧告を受けた後、中畑監督に相談。
この日、指揮官は「(金城に来年も)一緒に頑張ろうという話はした」と明かし、現役続行を望んだ。
金城はプロ入りした99年から横浜(現DeNA)一筋16年。
通算1627安打のスイッチヒッターは今季、90試合の出場にとどまり、打率・200、0本塁打に終わった。
それでも中畑監督は「代打で勝負強いし、外野の守備固めもできる。
こんなに心強い選手はいない」と厚い信頼を寄せ、38歳のベテランも「生涯横浜」を誓っていた。
しかし、来季の現役続行を求める中畑監督の訴えはフロントには響かなかった。
その後、金城は球団との再度の話し合いで「戦力として必要」という言葉はもらえなかった。
問題なのは中畑監督とフロント側の「温度差」。
現場の意向も聞かずに、生え抜きの功労者の進退を決めるやり方だ。
しかも、中畑監督は来季も戦力として必要だったわけで、金城からすれば納得がいくはずもない。
熟考の末、他球団移籍を前提にFA権を行使して、DeNAを去る決断を下した。
近日中に球団と最終会談して行使する意向を伝え、調査を行っている巨人への移籍が決定的だ。
中畑監督は「野球人として大きな決断だと思う」と金城の行く末を見守っている。
チームの精神的支柱を失う代償はあまりにも大きい。
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