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西武元監督の東尾修氏が、大谷翔平選手の“二刀流”の相乗効果について、持論を展開する。
日本ハムの大谷翔平が一流の階段を上り始めたな。先発して球速160キロを連発し、9回でも159キロなんて、今までの日本人投手にはいない。
試合の中で、力を入れるところと抜くところが少しずつ分かって、勝てる投手になってきた。
大谷は1メートル93センチの長身でありながら、体を非常に柔らかく使えている。昔は、長身の投手は大成するのが難しかった。
関節が硬く、体の使い方も器用さを欠いたからだ。私が現役時代の1970年代から80年代は、投手の平均身長は1メートル75センチ前後。
今は平均で1メートル85センチ前後になっているんじゃないかな。
食生活の変化で体は大きくなり、長身選手も下半身から上半身への力の伝達がうまくなった。時代の変化を大谷に感じるね。
でもそれだけでは、球速160キロは出ないよ。私は爆発的な球速を生む理由は「腰と肩の回転の速さ」にあるとみている。
まず、昨年よりも下半身をしっかりと使えるようになったことで、より大きなパワーが上半身にいくようになった。
そこから腰と肩が鋭く回転し、腕が付いてくる。下半身から来たパワーを腰と肩で増幅させ、腕の振りで発射するイメージだね。
上半身だけに頼ったフォームじゃないから、速球は球速だけではなく、スピンが利いてキレも出ている。
腰と肩の回転力は、“二刀流”の相乗効果だとみている。打撃でも腰の回転が大事。
打者として打撃練習を繰り返すことで、投手専任ではできない並外れた回転力を得られたのではないか。
ミートもうまい。柔軟なハンドリングは、投手としてのしなやかな腕の使い方にも表れている。
私も西武監督時代のキャンプで、投手の練習にティー打撃を採り入れていた。しかも、肩口から「大根斬り」をする形で打たせていた。
腰のキレを出すこととともに、大根斬りによって投手の腕を振る時と同じ肩の使い方になり、肩周りの柔軟性を出す狙いがあった。
もちろん、バランスを整えるため、左右両打席でやらせたよ。大谷の場合は、本格的に野手の練習を連日こなしているわけだから、より高いレベルになるよな。
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よみうり君ばりのトンデモ理論