20/11/23 19:35:04.556 yy6pHXst0.net
青葉「お、シンジさんだ」
女子「誰あれ!大学生?」
女子「え!?葛城さんの保護者!?」
女子「どこどこ!?」
女子「なんか、さわやか美青年、って感じ!」
女子「キャー!こっちに手を振ったわよ!」
青葉「…女子はああいうのがいいのか…」
日向「どうだろうな。年上の男が珍しいんだろ?」
青葉「お前…やめとけよ」
日向「何が」
青葉「男の嫉妬は見苦しいぞ?」
日向「…嫉妬なんてしてない」
51:
20/11/23 19:39:06.628 jpocwpTur.net
日向「…でもまぁ」
青葉「うん?」
日向「あの歳でネルフの作戦部長ってのは…確かに凄いよな」
青葉「だな」
ミサト「そうなの…?」
青葉「んん?あぁ…まぁ…」
青葉「…マコト、やっぱりシンジさんは敵じゃないんじゃないのか…?」ボソッ
日向「そう断じるのはまだ早いさ…」
ミサト「…?
52:(なにコソコソ喋ってるんだろう…)」
53:
20/11/23 19:43:04.548 yy6pHXst0.net
女子「え!?料理に、掃除洗濯まで得意なの!?」
女子「なにそれ~!完璧じゃん!」
女子「なんで独身なんだろ~。普通ほっとかないよね~?」
ミサト「…うん。わたしもそう思う」
日向・青葉「!!!」
日向「ほらな…」
54:
20/11/23 19:47:45.672 jpocwpTur.net
ヒカリ「初号機、冷却値をクリア、作業はセカンドステージに移行してください」
ミサト(また乗ってる……でも、最初よりは慣れたかな…)
ミサト(…エバー。ネルフの秘密兵器、世界再建の要。……エバーって何なのかしら。なぜ動いてるのか…乗っていても分からない…血の匂いがするエントリープラグ。なのに、どうして落ち着くんだろう)
ミサト(考えても無駄か……科学の結晶だもんね…)
レイ「零号機の胸部生体部品はどう?」
ヒカリ「大破だったから、新作するけど…追加予算の枠、ギリギリね」
レイ「…ドイツから弐号機が届いて、少しは楽になるといいけど」
トウジ「逆かも分からんなァ。なんせ地上でやっとる使徒の処理も、タダや無いんやし」
シンジ「…本当、どうにかしてほしいよ…。人類の命運がかかってるのに…」
レイ「…仕方ないわ。人はエヴァのみで生きているわけではない。…生き残った人たちが生きていくにはお金がかかるのよ」
シンジ「予算、か。じゃあ司令はまた会議?」
レイ「ええ、今は機上の人よ」
ヒカリ「司令が留守だと、ここも静かね…」
55:
20/11/23 19:51:04.631 yy6pHXst0.net
男「失礼。便乗ついでに、ここ、よろしいですか?」
男「サンプル回収の修正予算、あっさり通りましたね」
葛城「委員会も自分が生き残ることを最優先に考えている。そのための金は惜しまないだろう…」
男「使徒はもう現れない、と言うのが彼らの論拠でしたからね」
男「ああ、もう一つ朗報です。米国を除く全ての理事国がエヴァ六号機の予算を承認しました」
男「まあ、米国も時間の問題でしょう。失業者アレルギーですしね、あの国」
葛城「君の国は?」
男「八号機から建造に参加します。第二次整備計画は、まだ生きてますから」
男「ただ、パイロットがまだ見つかっていないという問題はありますが」
葛城「…使徒は再び現れた。われわれの道は彼らを倒すしかないだろう」
男「私も、セカンドインパクトの二の舞は、ごめんですからね」
56:
20/11/23 19:55:08.942 jpocwpTur.net
ミサト「…じゃあ、南極大陸が蒸発した、セカンドインパクトって…」
レイ「そう。歴史の教科書では大質量隕石の落下による大惨事となっているけど……事実は往々にして隠蔽されるものなのよ」
レイ「15年前、人類は最初の「使徒」と呼称する人型の物体を南極で発見した」
レイ「でもその調査中に原因不明の大爆発を起こした…それがセカンドインパクトの正体」
ミサト「じゃあ、私たちのやっていることは…」
レイ「予想されうるサードインパクトを未然に防ぐ、そのためのネルフと、エヴァンゲリオンなのよ」
レイ「ところで例の件……明日、予定通りやるそうよ」
シンジ「…分かった」
57:
20/11/23 20:01:04.313 yy6pHXst0.net
ペンペン「クワァッ!」
シンジ「おはよう」
ミサト「お、おはようございます」
シンジ「…今日はちょっと仕事で遅くなるから、先に食べちゃってていいからね」
ミサト「あっ、はい…」
シンジ「じゃあ、戸締りよろしくね」
シンジ「ここがかつての大都会か…なんだか寂しいところだね…」
レイ「着いたわ」
シンジ「何もこんな所でやらなくってもいいのに。…それで、その計画、戦自は?」
レイ「今回は介入してこないそうよ」
シンジ「…道理で自由がきくんだ…」
58:
20/11/23 20:05:09.278 jpocwpTur.net
時田「本日はご多忙のところ、わが日本重化学工業共同体の実演会にお越しいただき、まことにありがとうございます」
時田「皆様には後程、管制室の方にて、試運転をご覧いただきますが、ご質問のある方はこの場にてどうぞ」
レイ「…はい」
時田「これは、ご高名な綾波レイ博士、お越しいただき、光栄のいたりです」
レイ「…質問をよろしいでしょうか?」
時田「ええ、ご遠慮なくどうぞ」
レイ「先ほどのご説明ですと、内燃機関を内蔵とありますが」
時田「ええ、本機の大きな特長です。連続150日間の作戦行動が保証されております」
レイ「しかし、格闘戦を前提とした陸戦兵器に、リアクターを内蔵することは、安全性の点から見てもリスクが大きすぎると思われます」
時田「5分も動かない決戦兵器よりは、役に立つと思いますよ」
レイ「……遠隔操縦では緊急時の対処に問題を残します」
時田「パイロットに負担をかけ、精神汚染を起こすよりは、より人道的と考えます」
シンジ「やめてよ…張り合わなくてもいいよ、綾波…」
59:
20/11/23 20:09:37.606 yy6pHXst0.net
レイ「…人為的制御の問題もあります」
時田「制御不能に陥り、暴走を許す危険極まりない兵器よりは、安全だと思いますがねぇ」
時田「制御できない兵器など、まったくのナンセンスです。ヒステリーを起こした女性と同じですよ、手におえません」
客「ハッハッハッハッハッ」
レイ「そのためのパイロットとテクノロジーです」
時田「まさか。科学と人の心があの化け物を押さえるとでも?本気ですか?」
レイ「もちろんです」
時田「人の心などと言う曖昧なものに頼っているから、ネルフは先のような暴走を許すんですよ」
時田「その結果、国連は莫大な追加予算を迫られ、某国では2万人を超える餓死者を出そうとしているんです」
時田「その上、あれほど重要な事件に関わらず、未だにその原因が不明とは。せめて、責任者としての責務は全うしてほしいもんですな」
時田「良かったですねえ。ネルフが超法規的に保護されていて。あなたがたはその責任を取らずに済みますから」
レイ「…なんとおっしゃられようと、ネルフの主力兵器以外、あの敵性体は倒せません」
時田「A.T.フィールドですか?それも今では時間の問題に過ぎません。いつまでもネルフの時代ではありませんよ」
客「ハッハッハッハッハッ」
60:
20/11/23 20:13:12.043 jpocwpTur.net
シンジ「…大丈夫?綾波…。…あの人�
61:焉Aあそこまで言わなくてもいいのにね」 レイ「…大丈夫よ、問題ない」 レイ「自分を自慢し、誉めてもらいたがっている…健全な子どもよ」 シンジ「…でも、なんであの人たちがA.T.フィールドのことまで…」 レイ「極秘情報がだだ漏れね」 シンジ「諜報部に呼びかけておかないとね…」
62:
20/11/23 20:17:04.345 yy6pHXst0.net
時田「これより、JAの起動テストを始めます。何ら危険は伴いません。そちらの窓から安心してご覧ください」
オペレータ「起動準備よし」
時田「テスト開始!」
オペレータ「全動力、開放!」
オペレータ「圧力、正常」
オペレータ「冷却器の循環、異常無し」
オペレータ「制御棒、全開へ」
オペレータ「動力、臨界点を突破」
オペレータ「出力、問題なし」
63:
20/11/23 20:21:06.857 jpocwpTur.net
時田「歩行開始!」
オペレータ「歩行、前進微速、右足、前へ!」
オペレータ「了解、歩行、前進微速、右足、前へ!」
客「おお!」
オペレータ「バランス正常」
オペレータ「動力、異常無し」
オペレータ「了解、引き続き、左足、前へ!」
オペレータ「よーそろ!」
シンジ「すごいね。ちゃんと歩いてるよ。確かに自慢するだけのことは…」
レイ「……」
64:
20/11/23 20:25:35.587 yy6pHXst0.net
時田「どうした?」
オペレータ「変です、リアクターの内圧が上昇していきます!」
オペレータ「一次冷却水の温度も上昇中!」
時田「バルブ開放、減速材を注入!」
オペレータ「だめです、ポンプの出力が上がりません!」
時田「いかん、動力閉鎖、緊急停止!」
オペレータ「停止信号、発進を確認!」
オペレータ「受信されず!」
オペレータ「無線回路も、不通です!」
オペレータ「制御不能!」
時田「そんなバカな!」
客「うわぁぁぁぁ!」
65:
20/11/23 20:31:45.159 jpocwpTur.net
シンジ「ごほっ、ごほっ、ごほっ、ごほっ、…まずい、あっちには…!」
オペレータ「加圧器に異常発生!」
オペレータ「制御棒、作動しません!」
オペレータ「このままでは、炉心融解の危険もあります!」
時田「信じられん…JAにはあらゆるミスを想定し、全てに対処すべくプログラムが組まれているのに…このような事態はありえないはずだ…」
シンジ「…時田さん、落ち着いてください。炉心融解の危機が迫っているんです…!」
時田「こうなっては、自然に停止するのを待つしか方法は…」
シンジ「…自動停止の確率は?」
オペレータ「0.00002%。まさに奇跡です」
シンジ「…そんなものを待つわけにはいきません。教えてください…停止手段を!」
時田「方法は全て試した!」
シンジ「……まだすべてを白紙に戻す、最後の手段が残っているはずです。そのパスワードを教えてください」
時田「全プログラムのデリートは最高機密。私の管轄外だ!口外の権限はない!」
シンジ「だったら命令を貰ってください!」
シンジ「人の命がかかってるんです!早く!!!」
66:
20/11/23 20:35:04.685 yy6pHXst0.net
時田「あ、私だ。第2東京の万田さんを頼む。そう、内務省長官だ」
万田「ああ、その件は矢杉君に任せてある。彼に聞いてくれ」
矢杉「そういう重要な決定事項は口頭ではねぇ。正式に書簡で廻してもらえる?」
時田「では、吉沢さんの許可を取ればよろしいんですね?ええ、ウィッツ氏の承諾は得ておりますから!はい、では!」
シンジ「くそ…たらい回しか…」
時田「今から命令書が届く。作業は正式なものだ」
シンジ「そんな、間に合いませんよ!爆発してからじゃ、何もかも遅い!」
オペレータ「ジェットアーロンは厚木方面に向かい、進行中」
シンジ「時間が無いんです。…これより先は、僕の独断で行動します」
67:
20/11/23 20:39:07.516 jpocwpTur.net
シンジ「もしもしトウジ?」
シンジ「厚木にナシつけといたから…うん、ミサトちゃんと初号機をF装備でこっちに。うん。緊急事態なんだ」
レイ「無駄よ…碇一尉。どうやって止めるつもりなの?」
シンジ「人間の手で、直接」
時田「本気ですか?」
シンジ「はい」
時田「しかし内部はすでに汚染物質が充満している!危険過ぎる!」
シンジ「うまく行けば、みんな助かります」
オペレータ「ここの指揮信号が切れると、ハッチが手動で開きますから、」
オペレータ「バックパックから進入できます」
時田「…………」
時田「希望…プログラム消去の、パスワードだ」
シンジ「……ありがとうございます」
68:
20/11/23 20:43:04.546 yy6pHXst0.net
シンジ「目標はJA、5分以内に炉心融解の危険があります。ですから、目標をこれ以上人口密集地に近づけるわけにはいきません」
シンジ「トウジ」
トウジ「なんや」
シンジ「エヴァを切り離した後は速やかに離脱、安全高度まで上昇して」
トウジ「…了解」
69:
20/11/23 20:47:29.954 jpocwpTur.net
シンジ「ミサトちゃん」
ミサト「はい」
シンジ「目標と並走し、僕を背後部に取り付けて。以後は可能な限り目標の移動を塞き止めてね」
ミサト「えっ…乗るんですか?シンジさんが?」
シンジ「そうだよ」
ミサト「そんな…無茶です!」
シンジ「分かってる…だけど他に方法がないんだ」
ミサト「…でも!危なすぎます!」
シンジ「大丈夫、エヴァなら万が一の直撃にも耐えられるから」
ミサト「違います!私じゃなくて、シンジさんが!!!」
シンジ「……やれることはやっておきたいんだ。後悔は、したくないから」
トウジ「目標を肉眼で確認!」
シンジ「…さぁ、行こう」
70:
20/11/23 20:51:49.874 yy6pHXst0.net
トウジ「エヴァ、投下位置!」
シンジ「ドッキングアウト!」
ミサト「了解!」
ミサト「追いついた!」
シンジ「後4分も無い…このまま乗り付けて!」
シンジ「ミサトちゃん!乗りつけるんだ!」
シンジ「うっ、……っ!」
ミサト「シンジさん!」
ミサト「気をつけて!」
シンジ「凄い熱だ…こりゃ長くはもたないな…」
ミサト「止まれ!こンのぉーッ!」
ミサト「…シンジさん、急いで!」
シンジ「ここか……」
71:
20/11/23 20:55:07.868 jpocwpTur.net
シンジ「…エラー?何だこれ…」
シンジ「間違いない……プログラムが変えてあるんだ…」
オペレータ「動力炉、臨界点まで後0.2!」
オペレータ「制御棒、作動しません!」
シンジ「…後には戻れない…やるしかない」
シンジ「ぐぅぅぅぅ!」
ミサト「シンジさん!逃げてっ!」
72:
20/11/23 21:01:08.368 yy6pHXst0.net
シンジ「…うぅ、動けーっ!このぉーっ!」
ミサト「シンジさん!」
シンジ「ぐぅっ!」
オペレータ「臨界まで、後0.1!」
オペレータ「だめです、爆発します!」
時田「駄目か…」
ミサト「シンジさん!」
シンジ「ぐぅ、ぅう……っ!」
73:
20/11/23 21:05:07.519 jpocwpTur.net
オペレータ「やった!」
オペレータ「内圧ダウン!」
オペレータ「すべて正常値!」
オペレータ「助かったぞ!」
オペレータ「やった!やった!やった!」
レイ「……無茶して…」
ミサト「シンジさん、大丈夫ですか、シンジさん!」
シンジ「…はは、うん。なんとか…」
ミサト「良かった、無事なんですね!良かった、本当に良かったです。すごいです、シンジさん。本当に奇跡を起こすなんて…!」
シンジ「うん……ありがとう、皆のおかげだよ」
シンジ(違う…奇跡は用意されていたんだ。誰かの手によって……)
レイ「……初号機の回収は無事終了しました。汚染の心配はありません。…碇一尉の行動以外は、全てシナリオどおりです」
葛城「……そうか」
74:
20/11/23 21:09:05.103 yy6pHXst0.net
シンジ「そろそろ来るころだね」
ミサト「んぐ、もぐ、んぐ、んぐ、ごほっ」
シンジ「はは…落ち着いて食べなよ」
日向・青葉「か~つら~ぎさ~ん!」
シンジ「あ…ごめんね。ミサトちゃん、今日寝坊しちゃって…ちょっと待っててくれるかな?」
青葉「はは。ゆっくりでいいって伝えてください」
日向「始業までまだ時間がありますから」
シンジ「うん…ありがとう」
ミサト「いってきます…!」
シンジ「いってらっしゃい」
75:
20/11/23 21:13:23.293 jpocwpTur.net
日向「…いいよなぁ、シンジさんは」
ミサト「? どうして?」
青葉「葛城と暮らせてってことだろ?」
日向「そうじゃない!」
ミサト「で…でも、迷惑掛けてばっかりよ?私、シンジさんに」
日向「………」
ミサト「ず…ズボラだし、がさつだし…昨日だって食事当番忘れて……」
青葉「そういうとこだろ」
ミサト「えっ?」
青葉「迷惑掛けて、頼って、甘えて…本当の姿を見せられる」
ミサト「…!」
青葉「家族じゃないか?そういうのが」
七話分終わり
76:
20/11/23 21:17:10.399 yy6pHXst0.net
葛城「そうだ。その問題はすでに委員会に話は付けてある。荷物は昨日佐世保を出港し、今は太平洋上だ」
青葉「わっはっ…!こいつは凄いな…!」
日向「よせよ、子どもみたいに」
青葉「いやいや、子どもだろ。お前こそもっとはしゃげよ」
日向「なんだか
77:…すみません。関係ない俺たちまで連れてきてもらって」 シンジ「あはは。賑やかなほうがいいかなと思って」
78:
20/11/23 21:21:21.394 jpocwpTur.net
ミサト「どうして私たちを?」
シンジ「毎日同じ景色だと、息が詰まるだろうから。ここなら…気分転換できるかと思って。…船、苦手だった…?」
ミサト「い、いえっ!誘ってもらえて…その、嬉しいです…」
シンジ「よかった」
日向「……」
シンジ「ミサトちゃん、そんな帽子持ってたんだ」
ミサト「あ…はい…へ、変ですか…?」
シンジ「そんなこと。すごく似合ってるよ」
ミサト「あ…ありがとうございます…!」カァ
日向「………」
青葉「お前、顔怖いぞ」
79:
20/11/23 21:25:06.946 yy6pHXst0.net
ミサト「で…どこ行くんですか…」
シンジ「あはは…流石にただのクルージング、ってわけにはいかないかな…」
青葉「おお…あれ空母か?でかいなー」
日向「できるのか…?気分転換…」
青葉「葛城様々だな…普通こんなとこ来れないぞ」
ミサト「でっか…」
シンジ「…こんな古いのによく動いてるなぁ…」
青葉「すげー…壮大だ…今なら良い詩が書けそうな気がする…」
OTR艦長「ハッ…、いい気なもんだ。オモチャのソケットを運んできよったぞ。ガキの遣いが!」
80:
20/11/23 21:31:09.236 jpocwpTur.net
青葉「見渡す限り戦艦だな…あれいくらするんだろ」
日向「関係ないさ、俺たちには」
青葉「一生遊んで暮らせるんだろうなぁ…」
日向「……」
ミサト「あっ…帽子がっ」
加持「……ん?」
加持「これ、君のかい?」
ミサト「あ…どうも」
81:
20/11/23 21:35:04.858 yy6pHXst0.net
シンジ「あっ…加持くん!」
加持「やあ、シンジさん。しばらく」
シンジ「ホントに…久し振りだね。…また背、伸びたんじゃない?抜かれるのも時間の問題かな…」
加持「まぁね。こちとら成長期さ」
シンジ「ああ…紹介するね。彼はエヴァンゲリオン弐号機専属パイロット、セカンドチルドレンの…」
加持「加持、リョウジだ……よろしく。サードのお嬢さん」チュッ
ミサト「!!!」
日向「なっ、何して…!」
加持「…あいさつさ。こっちじゃやらないのか?」
日向「……!」
青葉「…こりゃ強敵だ…」
82:
20/11/23 21:39:06.416 jpocwpTur.net
加持「…いやはや。女の子だとは聞いていたが、まさかこんなに可愛いとは。…で、そっちの彼らは?ファンクラブの子たちかい?」
日向「な……」ワナワナ
青葉「よせって…半分本当だろ…」
シンジ「もう。違うよ。ミサトちゃんの友達だよ」
加持「…なるほど、「友達」ね。そりゃ羨ましい」
日向「……」ピキピキ
83:
20/11/23 21:43:08.342 yy6pHXst0.net
艦長「おやおや、ボーイスカウトの引率かと思っていたが、それはどうやらこちらの勘違いだったようだな。」
シンジ「……ご理解いただけて幸いです、艦長」
艦長「いやいや、私の方こそ、久しぶりに子供たちのお守りができて、幸せだよ」
シンジ「このたびはエヴァ弐号機の輸送援助、ありがとうございます」
シンジ「こちらが非常用電源ソケットの仕様書です」
艦長「ハッ、大体この海の上であの人形を動かす要請なんぞ、聞いちゃおらん」
シンジ「…万一の事態に対する備え、と…理解していただけないでしょうか…」
艦長「その万一の事態に備えて、われわれ太平洋艦隊が護衛しておる。いつから国連軍は宅配屋に転職したのかな?」
OTR副長「某組織が結成された後だと、記憶しておりますが」
84:以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします
20/11/23 21:43:34.684 UGtAR8SH0.net
支援
85:
20/11/23 21:47:13.866 jpocwpTur.net
艦長「オモチャ一つ運ぶのにたいそうな護衛だよ。太平洋艦隊勢揃いだからな」
シンジ「ですが…その…エヴァの重要度を考えると、足りないくらいで…」
シンジ「…あの、この書類にサインを…」
艦長「まだだ!エヴァ弐号機および同操縦者は、ドイツの第3支部より本艦隊が預かっている。君らの勝手は許さん!」
シンジ「…では、いつ引き渡しを…?」
副長「新横須賀に陸揚げしてからになります」
艦長「海の上は、われわれの管轄だ。黙って従ってもらおう」
シンジ「う…分かりました。ですが…有事の際は、われわれネルフの指揮権が…その、最優先であることを…」
青葉「うーんなんだか…」
ミサト「カッコ悪い…」
86:以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします
20/11/23 21:48:36.747 UGtAR8SH0.net
支援
87:
20/11/23 21:51:11.655 yy6pHXst0.net
アスカ「相変わらず、鈍っ臭いわね」
加持「あ、アスカ先輩」
シンジ「……!!!」
艦長「惣流君!君をブリッジに招待した覚えはないぞ!」
アスカ「入ったらどうだって言うのよ?子どもと年寄りがいるだけじゃない」
艦長「なんだとっ!!!」
シンジ「でっでは!!!これにて失礼します。新横須賀まで輸送、よろしくお願いします…っ!」
日向「…これが気分転換…?」
青葉(すごい美人だ…)
88:以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします
20/11/23 21:53:38.455 UGtAR8SH0.net
支援
89:
20/11/23 21:55:09.228 jpocwpTur.net
艦長「チッ、子供が世界を救うというのか?」
副長「時代が変わったのでしょう。議会もあのロボットに期待していると聞いてます」
艦長「あんなオモチャにか!?バカどもめ!そんな金があるなら、こっちに廻せばいいんだ!」
シンジ「……なんでアスカがここにいるんだよ…!」
アスカ「あら、悪い?加持の随伴よ、ドイツから出張」
シンジ「…それにしたって、なんでアスカが…」
アスカ「あーもうゴチャゴチャうっさい!」
シンジ「うわっ!…やめてよ、狭いんだから…!」
90:
20/11/23 21:57:13.280 yy6pHXst0.net
アナウンス「第3小隊は予定どおり発艦、到着の第7小隊は、第2デッキに上がってください」
アスカ「ちょっと。バカシンジ」
シンジ「その呼び方やめてよ…」
アスカ「今、付き合ってる奴、いるの?」
シンジ「な…っ、そんなの、アスカには関係ないだろ…!」
アスカ「ふーん?偉くなったもんねぇ…どうせいないくせに」
シンジ「あ…アスカだって…その性格直さないと、次は無理だと思うよ?」
アスカ「ハア?言ったわね…私が奪ってやらなきゃ、ファーストキスもまだだったくせにっ!!!」
ミサト・日向・青葉「…えぇ~っ!!!」
シンジ「なっ、なっ、なっ、何言ってるんだよ!」
アスカ「…ふん!慌てちゃって馬鹿みたい。何よ、キスくらいで」
シンジ「やっ、やめてよ、もう…!子どもたちの前で…!」
91:以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします
20/11/23 21:58:40.682 UGtAR8SH0.net
支援
92:
20/11/23 21:59:13.025 jpocwpTur.net
アスカ「子ども…ああ、あんたね?葛城ミサトって」
ミサト「えっ、ええ…あの、どうして私の名前を?」
アスカ「そりゃあ知ってるわよ。この世界じゃ、アンタは有名だもの。何の訓練もなしに、エヴァを実戦で動かしたサードチルドレン」
ミサト「いや、そんな…偶然です…」
アスカ「偶然なんてない。アンタの才能よ。…そんなことくらい自覚させときなさいよね、バカシンジ!」
アスカ「じゃ、また後で」
ミサト「はい…」
シンジ「はぁぁあ……こんなことなら…綾波に…」
アスカ「葛城ミサト、か……あんたはどう見る?」
加持「……良い子だね。口説き甲斐がある」
アスカ「ばーか。余裕ぶっこいてんじゃないの。いきなりの実戦でシンクロ率40パー出してんのよ?」
加持「へぇ…そりゃ凄いな」
93:
20/11/23 22:01:18.534 yy6pHXst0.net
青葉「しかし高圧的な艦長でしたね」
シンジ「…きっと、プライドが高い人なんだよ。皮肉くらいで済むなら…まぁ良しとするよ」
ミサト「何ていうか…はっきり物を言う人ですね、アスカさんって」
シンジ「…はっきり言いすぎだよ、まったく、昔っから…」
青葉「せっかく綺麗なのにな」
日向「あんなに口が悪くっちゃな…」
加持「葛城!」
ミサト「えっ」
加持「…ちょっといいかな?」
94:以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします
20/11/23 22:03:42.510 UGtAR8SH0.net
支援
95:
20/11/23 22:05:07.145 jpocwpTur.net
ミサト「…赤いんだ、弐号機って。知らなかった…」
加持「…珍しいかい?俺には馴染みの色さ…」
加持「…初めての実戦で、シンクロ率40%を叩きだしたんだって?しかも訓練なしで」
ミサト「や…それは、…あの時は、必死だったから…」
加持「誰にでも出来ることじゃない…誇っていいことさ」
加持「…俺も誇りに思ってる…。初めて作られた実戦用のエヴァンゲリオン、そのパイロットである自分…」
ミサト「…あの…なんでここに?」
加持「君に見せたかったのさ。俺と、その相棒をね」
96:以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします
20/11/23 22:08:44.906 UGtAR8SH0.net
支援
97:
20/11/23 22:09:51.662 yy6pHXst0.net
爆音
ミサト「なっ、なに!?」
加持「水中衝撃波…!」
加持「近いな…」
ミサト「あれ…!」
ミサト「まさか…使徒!?」
加持「…あれが…!」
ミサト「どっ、どうしよう、シンジさんのところに戻らなくっちゃ…!」
加持「…ついてるぞ…!」
98:
20/11/23 22:11:33.894 jpocwpTur.net
アナウンス「各艦、艦隊距離に注意の上、回避運動!」
副長「状況報告はどうした!」
無線「シンベリン沈黙、タイタス・アンドロニカス、目標、確認できません!」
艦長「くそぉ、何が起こっているんだ」
シンジ「…!おそらく、使徒です。エヴァの出動許可を!」
艦長「戦闘中だ!見学者の立ち入りは許可しておらんぞ!」
シンジ「…そんな!他に敵なんて…!」
艦長「全艦任意に迎撃!」
シンジ「無理です、使徒相手じゃ…!」
加持「この程度じゃ、A.T.フィールドは破れない、か」
シンジ「でも…なぜ使徒がここに…まさか、弐号機?」
99:
20/11/23 22:13:12.922 yy6pHXst0.net
ミサト「ねぇ、どこ行くの!?」
加持「エヴァの所にね。…ここにいてくれ。すぐ戻る」
ミサト「えっ、ちょっと…」
ミサト「…ねぇ?何して…」
加持「おっと。今ちょっと障りがあるんだ。失礼」
ミサト「ごっ、ごごごごめん!」
加持「かまわないさ。…男性用で悪いが、君もこれを」バサッ
ミサト「えっ…」
加持「俺は向こうに行ってる…終わったら来てくれ」
加持「…行ってくるよ…みんな」
100:以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします
20/11/23 22:13:47.879 UGtAR8SH0.net
支援
101:
20/11/23 22:15:11.822 jpocwpTur.net
艦長「なぜ沈まん!」
青葉「やっぱエヴァじゃないと、太刀打ちできないな」
艦長・副長「ぐっ!」
ミサト「ねぇ、エバーに乗るの?」
加持「そうさ。…弐号機で敵を倒すんだ」
ミサト「でも…シンジさんの許可もなしに?」
加持「そんなものは、勝ってから貰えば良い」
加持「…なぁに。どの道エヴァには出撃命令が下る。使徒はエヴァでなければ倒せないからな。それなら早いほうがいい。軍のためにも…俺のためにもね」
ミサト「あなたのため?」
加持「見せ場が増えるだろ?」
102:
20/11/23 22:17:20.734 yy6pHXst0.net
シンジ「変だな…まるで何かを探しているみたいだ…」
(通話)
アスカ「…こんな所で使徒襲来なんて、話が違うわよ?」
葛城「そのための弐号機だ……最悪の場合、君だけでも脱出しろ」
アスカ「…了解」
加持「L.C.L. Füllung, Anfang der Bewegung Anfang des Nerven anschlusses.Ausulösung von Rinkskleidung.Synchro-Start.」
ミサト「えっ…? 英語……?」
加持「あ…すまない。ついいつもの癖で…ごほん。思考言語切り替え、日本語をベーシックに!」
加持「…動け、と念じてくれるかな。…一緒に使徒を倒そう」
ミサト「……」コクン
加持「…エヴァンゲリオン弐号機、起動!」
103:以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします
20/11/23 22:18:49.677 UGtAR8SH0.net
支援
104:
20/11/23 22:19:07.483 jpocwpTur.net
無線「オセロウより入電、エヴァ弐号機起動中!」
艦長「なんだと!?」
シンジ「よしっ!」
艦長「いかん、起動中止だ、元に戻せ!」
シンジ「なっ…何言ってるんですか!相手は使徒ですよ!?」
艦長「黙れ!エヴァおよびパイロットは、われわれの管轄下だ!勝手は許さん!」
シンジ「…っ、かまわない、加持くん!発進だ!」
艦長「おい!」
副長「しかし、本気ですか?弐号機はB装備のままです」
艦長・シンジ「えっ!?」
105:
20/11/23 22:21:07.077 yy6pHXst0.net
ミサト「…海に落ち
106:たらまずいんじゃない?」 加持「落ちないようにやるさ」 シンジ「え…ミサトちゃんも乗ってるの!?」 ミサト「す…すいません!必ず勝ちます…!」 艦長「子供が2人…!」 シンジ「これは…いや…でも…」 シンジ「二人とも、出して!」
107:以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします
20/11/23 22:21:51.601 UGtAR8SH0.net
支援
108:
20/11/23 22:23:17.597 jpocwpTur.net
ミサト「……来たっ!」
加持「行きます!」
加持「どこ行った?」
ミサト「あっち!」
ミサト「後58秒しかない!」
加持「オーケー、十分だ。…シンジさん!甲板に非常用外部電源の用意を!頼む!」
シンジ「分かった!」
艦長「何をするつもりだ!」
加持「さぁ…跳ぶぞっ」
ミサト「跳ぶ?」
109:以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします
20/11/23 22:24:53.798 UGtAR8SH0.net
支援
110:
20/11/23 22:25:05.963 yy6pHXst0.net
甲板作業員「予備電源出ました!」
甲板作業員「リアクターと直結完了!」
甲板作業員「飛行甲板待避!」
甲板作業員「エヴァ着艦準備よし!」
副長「総員、耐ショック姿勢!」
艦長「でたらめだ!」
加持「エヴァ弐号機、着艦します!」
青葉「うわぁ、もったいない…」
アナウンス「目標、本艦に急速接近中!」
ミサト「来るわ…!左舷9時方向!」
加持「外部電源に切り替え!」
111:
20/11/23 22:27:07.134 jpocwpTur.net
加持「…切り替え終了!」
ミサト「でも、武装が…!」
加持「プログナイフがある」
加持「はは、近づくとデカいな」
ミサト「どうするの!?」
加持「受け止める…!」
艦長「どうするつもりだ!?」
シンジ「…使徒を倒すには、近接戦闘がベストです」
シンジ「…止めたっ!」
艦長「冗談じゃない、飛行甲板がめちゃめちゃじゃないか!」
112:以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします
20/11/23 22:27:56.105 UGtAR8SH0.net
支援
113:
20/11/23 22:29:07.666 yy6pHXst0.net
艦長「……落ちたじゃないか!」
シンジ「…加持くん!B型装備じゃ水中戦闘は無理だ!」
加持「…やってみるさ。フォローよろしく!」
青葉「はぁぁぁぁ、もったいなぁい…」
シンジ「ケーブルの長さは!?」
副長「残り、千二百!」
艦長「どうするんだね!?」
シンジ「何とかします…!」
114:以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします
20/11/23 22:30:57.581 UGtAR8SH0.net
支援
115:
20/11/23 22:31:49.540 jpocwpTur.net
ミサト「何とかしなくちゃ…」
シンジ「二人とも!ケーブルがなくなるから衝撃に備えて!」
加持「! まずいっ」
アナウンス「エヴァ、目標を喪失!」
青葉「まさかまた機会が巡ってくるとはなぁ…」
アスカ「おーいバカシンジぃー!」
シンジ「あっアスカ!?」
アスカ「私、先に抜けるから。後はちゃんとやりなさいよ~!」
シンジ「なっ…なんだよそれ…!」
アスカ「急ぎの届け物があんのよ!…さっ、出してちょうだい」
日向「…逃げた…」
アナウンス「目標、再びエヴァに接近中!」
116:
20/11/23 22:33:29.787 yy6pHXst0.net
ミサト「来た!」
加持「さぁ来い…今度こそ…!」
停止する弐号機
加持「? おっと…やっぱりマズかったか…」
ミサト「ど!どうしよう…!」
加持「来るに任せる…しかないだろ?」
ミサト「そんな…!何か考えがあるんじゃ…!」
加持「生憎と、ね。…大丈夫、エヴァの装甲はそんなにヤワじゃない…」
ミサト「……」
加持「はずだ…」
ミサト「…来たっ!」
加持「口っ!?」
加持・ミサト「うわぁあああっ!」
117:以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします
20/11/23 22:33:59.560 UGtAR8SH0.net
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118:
20/11/23 22:35:22.970 jpocwpTur.net
アナウンス「エヴァ弐号機、目標体内に侵入!」
青葉「それって、食われたってことじゃないのか!?」
日向「なっ、だ、大丈夫なんですか!?」
シンジ「ミサトちゃん!加持くん!!」
ミサト「やば…使徒に食べられちゃったわよ!?私たち」
加持「そのようだ…さてどうするか…」
ミサト「…何とか、離れないと…!」
加持「まずいな。面子的にも」
加持「このままじゃ餌になるために来たようなもんだ」
ミサト「餌……」
119:以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします
20/11/23 22:37:01.350 UGtAR8SH0.net
支援
120:
20/11/23 22:37:17.811 yy6pHXst0.net
シンジ「加持くん!ミサトちゃん!聞こえる!?」
ミサト「!シンジさん!聞こえます、私たち…!」
シンジ「分かってる。今は落ち着いて、こちらから何か作戦を…」
ミサト「あの!使徒を…釣り上げることって出来ませんか!?」
シンジ・加持「使徒を」
青葉・日向「釣り上げる???」
121:
20/11/23 22:39:24.830 jpocwpTur.net
シンジ「なるほど…釣りか…」
青葉「よく思いついたもんだな、敵の腹の中で」
ミサト「加持くんが…餌って言ったのを聞いて…」
シンジ「…確かに、それならエヴァが動けなくても…」
日向「それで、使徒を引き上げた後は!?」
シンジ「それはこちらでなんとかする。…ミサトちゃん、加持くん!」
シンジ「ミサトちゃんの案を使う。こちらの状況を整えるから、それまで…なんとか持ちこたえて!」
ミサト・加持「はい!」
シンジ「艦長」
艦長「なんだ」
シンジ「ご協力をお願いします」
122:以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします
20/11/23 22:40:03.585 UGtAR8SH0.net
支援
123:
20/11/23 22:41:28.966 yy6pHXst0.net
艦長「生き残った戦艦2隻による、ゼロ距離射撃!?」
シンジ「そうです。アンビリカルケーブルの軸線上に無人の戦艦2隻を自沈させ、罠をはります」
シンジ「その間に、エヴァ弐号機が目標の口を開口、そこへ全艦突入し、艦首主砲塔の直接砲撃の後、さらに自爆、目標を撃破します」
艦長「そんな無茶な!」
シンジ「無茶かもしれませんが…無理ではないと思います」
艦長「……分かった」
アナウンス「総員退艦、繰り返す、総員退艦!各フリゲートは、漂流者の救助を急げ!」
艦長「しかし、エヴァはどうする?」
シンジ「心配ありません。あの2人なら…」
124:
20/11/23 22:43:45.530 jpocwpTur.net
加持「驚いたな。一応俺の弐号機なんだが…」
シンジ「2人とも、用意はいい?合図を送るから、それまでに使徒の口をこじ開けて」
加持「…できなきゃ、一緒にドカンってわけか…」
シンジ「決して無理はしないで。開口が不十分な場合、砲撃は出来ない。でも…その中にいることも危険なんだ。なるべくなら…一発で仕留めたい」
ミサト「やってみます…!」
シンジ「ありがとう…!頼んだよ」
125:
20/11/23 22:45:16.271 yy6pHXst0.net
アナウンス「全艦、キングス弁を抜きました。Z地点に対し沈降開始」
シンジ「了解、ケーブル、リバース!」
アナウンス「エヴァ、浮上開始!接触まで後70!」
加持「…これは、ヤバいことになってきたな…!」
ミサト「…早く口をこじ開けないと、私たち…!」
アナウンス「接触まで後60!」
シンジ「使徒の口は!?」
艦長「まだ開かん!」
アナウンス「戦艦2隻、目標に対し沈降中!」
アナウンス「エヴァ、浮上中!接触まで後50!」
ミサト「…開かない!」
加持「くっ…」
126:
20/11/23 22:47:16.267 jpocwpTur.net
アナウンス「目標はテンペストの艦底を通過!」
シンジ「限界か……!」
加持「美少女と心中も悪くないが…まだ命は惜しいな」
ミサト「な…変なこと考えないでよ!」
加持「とにかく、意識を集中するんだ。この口を開くことだけに!」
ミサト「分かってるわよ…!」
アナウンス「接触まで後20!」
アナウンス「接触まで後15!」
ミサト・加持「開け、開け、開け、開け…っ!」
シンジ「撃てッ!!」
127:
20/11/23 22:51:09.004 yy6pHXst0.net
レイ「…よく無事だったわね…」
シンジ「ごめん…」
レイ「責めてるんじゃないわ…はい、これ」ペラッ
シンジ「…?」
レイ「その時の数値よ」
シンジ「! これって…」
レイ「ええ」
青葉「おおぉ…ペアルック…」
日向「……」
レイ「シンクロ値の記録更新ね」
シンジ「…でもたった7秒間か…火事場のバカ力ってやつかな」
加持「あれ、アスカ先輩は…?」
シンジ「…先に帰ったよ…!ほんとに…信じられないよ…!」
128:
20/11/23 22:55:19.869 jpocwpTur.net
アスカ「まったく…こんなに疲れる船旅は初めてよ…。原因はこれでしょ?」
アスカ「…ここまでの復元には成功したわ…。硬化ベークライトで固めてるけど、間違いなく生きてる」
アスカ「…人類補完計画の要ね」
葛城「そうだ。最初の人間…アダムだよ」
日向「…ほんと、キザったらしくて、嫌な奴だったよ」
青葉「ま、そうカッカするなよ。もう会うこともないんだし…」
日向「俺たちは、だろ!…それがまた不愉快なんだよ…!奴はネルフで…」
日向「! なっ…!?」
加持「どもっ」
加持「ドイツから日本に越してきました、加持リョウジです。よろしくっ」
八話分終わり
129:
20/11/23 23:00:46.834 yy6pHXst0.net
続きは土曜
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