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１票の格差
１５件「合憲」 高裁判決出そろう 「２倍未満」評価 昨年衆院選
毎日新聞2018年3月31日 東京朝刊
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昨年１０月の衆院選の「１票の格差」を巡る訴訟は、３０日の広島高裁の合憲判決で全１６件の高裁判決が出そろい、１５件が「合憲」の結論となった。
最大格差が２倍未満に縮小した点と、次回の国勢調査後に抜本的な選挙制度改正が行われることが法律で決まっている点が評価された形だが、原告の弁護士グループは「２年以上先の改正を根拠に容認するのはおかしい」と反発する。
最高裁は年内にも統一判断を示すとみられる。
今回の１６件の高裁判決は、新たに導入するアダムズ方式についていずれも「合理的な手法」などと評価。また、昨年の「０増６減」の是正についても１５件が「漸進的な措置として合理的」（秋田）などとして合憲判断の根拠とした。
ただし、アダムズ方式による改定が行われるのは２０２２年以降の見通しだ。唯一「違憲状態」と判断した名古屋高裁判決は「実際にアダムズ方式による区割り改定が行われるまでは、
（最高裁が格差の主要因としてきた）『１人別枠方式』の構造上の問題は解消していない」とした。【伊藤直孝】
１７年衆院選「１票の格差」訴訟
判決日 高裁・高裁支部 判断
１月１９日 那覇 ○
３０日 秋田 ○
東京 ○
３１日 高松 ○
大阪 ○
金沢 ○
２月 ２日 仙台 ○
５日 福岡 ○
６日 札幌 ○
東京 ○
７日 名古屋 △
１５日 岡山 ○
１９日 宮崎 ○
２１日 松江 ○
３月２０日 広島 ○
３０日 広島 〇
※○＝合憲、△＝違憲状態※東京、広島は各２件