18/01/01 14:54:53.99 GZf5dHMfe
>>660
警視庁公安部の捜査員は、「あくまで個人的な分析」と前置きした上でこう語る。
「いきなり、金賢姫がやったような爆破テロを東京で実行する可能性は高くないと見ている。やるとすれば、人の命を奪うことを目的とするのではなく、東京で暮らす人々が心理的に恐怖を覚える、撹乱テロだろう。
丸の内や霞が関、永田町の地下鉄駅に化学兵器入りの瓶を次々置かれたら、(実際には化学兵器を散布しなくても)東京はパニックになるし、厭戦世論は一気に高まる。対話を支持する世論が強くなるだろう」
シナリオはこうだ。
ホームに置かれた小瓶を駅員が回収し、中を確認した拾得物担当者がVXガス中毒になる。警視庁の科学捜査によって、オウム真理教事件で使われたものと成分比が一致する―。
そこに、北朝鮮の影はない。
そんなとき、駅の防犯カメラに映るのは、北東アジア系の男の姿だ。だが、警視庁の最新の顔認証技術でも、個人の特定まではできない。対照する顔のデータベースに登録がないからだ。
都内で小瓶が次々発見されるが、ある日、神奈川県逗子市の京急神武駅でも同じ小瓶が見つかる。米軍住宅の目の前の駅だ。
メディアではコメンテーターたちが、「北朝鮮工作員犯人説」を唱え始める。しかし、そこに証拠はない。ただ、<米国が北朝鮮を攻撃すれば、本当に化学兵器テロが起こるのではないか>という恐怖の世論が次第に広まっていく―。
北朝鮮がこうした撹乱テロを実行するとすれば、日本に極秘裏に潜入し、日本社会に「浸透」した�