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ジンバブエ軍、国営放送局を占拠 「大統領は無事」と
2017年 11月 15日
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ムガベ大統領(写真左)と同氏が後継者として支持するグレース夫人(同右)
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アフリカ南部ジンバブエで14日夜から15日未明にかけ、軍が国営放送局を占拠した。テレビ演説したシブシソ・モヨ少将はロバート・ムガべ大統領とその家族は無事だと語った。
シブシソ・モヨ少将は、軍はムガベ氏周辺で「社会的かつ経済的な苦難」をもたらしている人物だけを標的にしていると述べた。
軍の行動は、ムガべ大統領が後継者問題をめぐってエマーソン・ムナンガグワ第1副大統領を解任したことを受けたもの。現在93歳で1980年から政権の座にある同大統領は妻のグレース・ムガベ氏を支持している。
首都ハラレの北部では15日に激しい銃声や砲撃の音が響いた。
テレビ演説で原稿を読み上げたモヨ少将は、クーデターではないと述べ、ムガベ氏は無事だと語ったが、居場所は明らかにしなかった。
ムガベ氏自身からのコメントは現地点で出ていない。ムガベ氏は、英国の植民地だったジンバブエが独立国家となった1980年以来、政治権力の中心にいた。
英外務省はハラレに現在滞在する英市民に対し、「状況がよりはっきりするまで」安全のため自宅やホテル内に留まるよう勧告した。一方、ハラレの米国大使館は米市民に対し、新たな連絡が来るまで「外出しないよう」求めた。
ハラレの米国大使館はツイッターに、「現在の不透明な状況のため」15日は閉館すると投稿した。
◆軍は行動をどのように正当化しているのか
軍は14日にハラレ近郊の道路に装甲車両を展開した後、国営放送ZBCの本社を占拠した。
モヨ少将はテレビ演説で、「我々が目的を果たしたらすぐ、状況は通常通りに戻ると予想される」と述べた。
演説のほかの主な内容は以下の通り。
・市民は冷静さを保ち、不必要な外出は避ける
・軍は司法の独立性を守ると約束
・治安当局は「国のために協力」すべき。どのような挑発的行為も「適切に対処される」
・国防軍兵士の休暇を停止。兵士たちは全員兵舎に戻ること
軍の行動を指揮しているのが誰なのかは明らかになっていない。コンスタンティノ・チウェンガ国軍司令官はこれまで、与党・ジンバブエ・アフリカ民族同盟愛国戦線(ZANU-PF)内の粛清を終わらせるため軍は行動を起こす用意があると語っていた。
政府筋はロイター通信に対し、イグナシャス・チョムボ財務相が拘束されたと語った。チョムボ氏は与党内でグレース大統領夫人が率いる派閥の有力者。