17/10/19 11:17:03.47 vERLnIwyZ
>>955
◆機密を渡せば問題解決
ーー韓国に警告は届いたでしょうか。
鈴置:届かなかったようです。朴槿恵(パク・クネ)政権(2013―2017年)時代に驚くべき記事を読みました。中央日報のチェ・ヒョンギュ北京総局長が書いた「金章洙を眺める中国の相反する視覚」(2015年2月17日、韓国語版)です。
米国の軍事情報を渡す見返りに中国指導部に食い込み、THAAD問題を韓国に有利に解決できる、とこの人選を褒めちぎったのです。
◆裏切りの自覚なし
李明博政権末期から韓国では「米中等距離外交こそが正しい道である」との考え方が主流になっていたからです。韓国人は自らの裏切りに全く無神経になっていたのです
◆もう、小国ではない
ーーなぜ、これほど堂々と同盟国を裏切るのでしょうか。
鈴置:2010年ごろから韓国人は「自分たちはもはや小国ではない」と自信を深めました。中国との軍事交流を深めても、少々、米軍の機密を漏らしても米国からは怒られないし見捨てられない、と考えたのです
ーー裏切りに米国人は怒ったでしょうね。
鈴置:怒りました。ことに尊い犠牲を払いながら韓国を守ってきた軍人は怒り心頭に発しました。
この頃から「米韓同盟はもう長続きしない」と日本に漏らす米国の安保専門家が一気に増えました。「防衛線を日本海まで下げる可能性が出てきた。物心両面で準備せよ」との通告です。
◆友軍がいない
ーー韓国人は「見捨てられ」に気がついたのでしょうか。
鈴置:最近になって、そうした論調が韓国紙に登場するようになりました。ただ「見捨てられ」はトランプという自国中心主義の大統領が米国に登場したから、と決めつける記事が多いのです。要は「他人が悪い」との主張です。
◆2日で3000億円の売り
ーー本当に、無神経ですね。
鈴置:だから米国は時々「通貨危機」のような痛撃を食らわせる必要があるのです。
文在寅(ムン・ジェイン)政権の発足直前、アジア専門家のマイケル・グリーン(Michael Green)CSIS上級副所長は「裏切ると14年前と同じようにムーディーズが韓国の信用に疑問符を付けるよ」と警告しました
韓国の金融当局は「利益確定売り」と説明しました。しかし、あまりの巨額さから「北朝鮮の核問題に加え、米韓関係の悪化から資本流出が起き始めたのではないか」と市場関係者は見ました。
◆同盟強化で「格下げ」防げ
◆韓国は大丈夫だ!
◆謎の中韓スワップ ーー中韓の通貨スワップが結ばれたそうですが。
鈴置:10月12日にワシントンで、李柱烈(イ・ジュヨル)韓国銀行総裁と金東?(キム・ドンヨン)副首相兼企画財政相が「中国とスワップ延長で合意した」と記者らに語りました。
中央日報の「THAAD報復の中国が通貨スワップ延長に合意した理由は」(10月13日、日本語版)は、金東?副首相が「11日に発効した。形式的には新規だが、延長と変わらない」と述べたと報じています。
東亜日報の「韓中スワップ延長、THAAD葛藤を解く契機となるか」(10月14日、日本語版)など韓国紙は「期間や規模は従来と同じ」と報じました。
しかし、詳細は明らかにされず、韓国銀行のサイト(韓国語版)に何の発表文も載っていません。記者から質問を受けた中国側も「韓国に聞け」と繰り返すだけで、沈黙を守っています。
10月10日が満期の中韓スワップをなぜ、10月12日(米国東部時間)になって発表したかも訳が分かりません。何とも奇妙な「延長」です。
市場は確報を待っています。ただ「従来と同じ」とすると、この中韓スワップは人民元ベース。韓国の通貨防衛にどれだけ寄与するかは疑問なのです。