16/02/29 02:21:07.215 p07NeXQY0GERLIC.net
いぬ美「ハァッハァッハァッハァッ…」ﾊﾟﾀﾊﾟﾀﾊﾟﾀﾊﾟﾀ
雪歩「え、えーい！！」ﾍﾟﾀｯ
いぬ美「ばう…」
真「や…」
真響「「やったぁぁぁぁぁあ！」」
3:以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします
16/02/29 02:22:48.511 p07NeXQY0GERLIC.net
雪歩「さ、触れましたぁ！」
あずさ「うふふふ、雪歩ちゃん頑張ったわね」
いぬ美「ばう！あう！」
あずさ「そうね、いぬ美ちゃんも偉いわ」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ
いぬ美「きゃうん♪」
4:以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします
16/02/29 02:24:56.572 p07NeXQY0GERLIC.net
真「いやー、でも本当にいぬ美がいて良かったよ！」
雪歩「うん、私いぬ美ちゃんのおかげでだいぶ犬に慣れてきたみたい…」
真「いぬ美は急に吠えたり動いたりしないからね」
響「いぬ美は賢いからな！」ｴｯﾍﾝ
真「何で響が得意げなんだよ…」
5:以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします
16/02/29 02:27:34.504 p07NeXQY0GERLIC.net
あずさ「これで雪歩ちゃんも今度のロケは大丈夫？」
真「犬が苦手な雪歩がドッグランの取材なんて無理だと思ってたけど…」
雪歩「はい！今みたいに急に動いたり吠えたりしなければ…」
6:以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします
16/02/29 02:29:42.525 p07NeXQY0GERLIC.net
響「いや、ドッグランにいるのはいぬ美じゃないから急に動くし吠えるぞ？」
雪歩「！？」
真「あっ…」
あずさ「そういえば…」
7:以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします
16/02/29 02:30:14.086 LqHquN3LpGARLIC.net
支援
8:以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします
16/02/29 02:31:10.344 p07NeXQY0GARLIC.net
雪歩「や…やっぱり無理ですぅぅぅう！？」ｻﾞｯ
真「うわぁ！？雪歩！穴掘っちゃダメだよ！」ｶﾞｼｯ
あずさ「そこをすっかり忘れていたわね…」
9:以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします
16/02/29 02:32:08.581 p07NeXQY0GARLIC.net
いぬ美「ばう！ばう！」
響「ん？どうしたの？いぬ美？」
いぬ美「わんわん！」
響「ふんふん…」
10:以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします
16/02/29 02:33:09.569 p07NeXQY0GARLIC.net
真「響ぃ！響も雪歩を止めるの手伝ってよぉ！」ｸﾞｸﾞｸﾞｸﾞｸﾞ
雪歩「アナホッテ…ウマッテ…」ｸﾞｲｲｲｲｲ
響「雪歩、いぬ美がついて行ってもいいって言ってるぞ？」
雪歩「へ？」
真「いぬ美が？」
11:以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします
16/02/29 02:34:28.829 o+zHkJwJ0GARLIC.net
いぬ美喋るのか
12:以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします
16/02/29 02:34:44.517 Fs1FaDck0GARLIC.net
完璧だからな
13:以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします
16/02/29 02:34:56.616 p07NeXQY0GARLIC.net
響「うん。雪歩が危なかったら助けてくれるって」
雪歩「ほ、本当に？いぬ美ちゃん？」
いぬ美「ばう！」
雪歩「な、なら頑張れるかもだけど…」
14:以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします
16/02/29 02:36:00.884 p07NeXQY0GARLIC.net
あずさ「響ちゃんはいいの？」
響「もちろんだぞ！いぬ美、雪歩をしっかり守るんだぞ！」
いぬ美「ばう！」
雪歩「えへへ、ならお願いするね」
15:以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします
16/02/29 02:36:55.832 p07NeXQY0GARLIC.net
あずさ「いぬ美ちゃんは本当にいい子ね～。きっと飼い主である響ちゃんがいい子だからね」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ
響「えへへ～」ﾃﾚﾃﾚ
真「まぁ性格はそうだとしても、頭の良さは生まれつきでしょ？どう考えても犬の中でも頭がいい方だけど…」
16:以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします
16/02/29 02:38:23.280 p07NeXQY0GARLIC.net
雪歩「響ちゃん。いぬ美ちゃんって血統書付きの名犬とかなの？」
響「ん？違うぞ、野良犬だったのを拾ってきたの」
真「いや、こんなに賢い野良犬がいるわけないだろ…」
雪歩「響ちゃん、流石にそれは…」
17:以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします
16/02/29 02:39:25.911 p07NeXQY0GARLIC.net
響「本当だぞ！なぁ、いぬ美？」
いぬ美「ばぅぅ…」
響「いぬ美！？」
真「ほら、やっぱり違うんじゃないか」
18:以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします
16/02/29 02:40:35.751 p07NeXQY0GARLIC.net
響「いぬ美！自分といぬ美は沖縄の島で出会ったじゃないか！」
いぬ美「わ、わん…」
響「『それはそうなんだけど…』って…」
雪歩「あ、じゃあ響ちゃんがいぬ美ちゃんを拾ったって言うのは本当なんだね」
響「だからそう言ってるじゃないかー！」
19:以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします
16/02/29 02:42:04.064 p07NeXQY0GARLIC.net
あずさ「でもどうしてこんなに賢いいぬ美ちゃんが1人で外にいたのかしら？」
響「うーん…自分もよく覚えてないぞ…」
真「まぁ、覚えてないなら仕方ないか。そろそろ次の仕事の時間だし…」
雪歩「そうだね、そろそろ準備しないとね…」
20:以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします
16/02/29 02:43:11.575 p07NeXQY0GARLIC.net
ﾜｲﾜｲｶﾞﾔｶﾞﾔ
いぬ美（そうね、響ちゃんには言っていなかったものね…）
いぬ美（私が、響ちゃんに出会う前…どこで飼われていたのかは…）
21:以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします
16/02/29 02:44:13.300 p07NeXQY0GARLIC.net
12年前
いぬ美「きゃいんきゃいん！」
いぬ美（12年前、私はあるお屋敷で産まれたの…その家はお金持ちでね、私の両親は所謂『血統書つき』だったのよ？）
22:以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします
16/02/29 02:45:14.043 p07NeXQY0GARLIC.net
いぬ美（でも私はね…）
飼い主「な、なんだこの大きな犬は！？」
いぬ美（そう、私は『大き過ぎた』の）
23:以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします
16/02/29 02:45:46.323 QKVi0lVb0GARLIC.net
支援
24:以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします
16/02/29 02:46:14.884 p07NeXQY0GARLIC.net
飼い主の妻「産まれたばかりなのに、もう成犬並みの大きさだなんて…不気味だわ…」
いぬ美（私が嫌われているなんてことはすぐにわかったわ。人間が思っているより犬って頭がいいのよ？言葉が通じないからって隠そうともしないんだもの）
25:以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします
16/02/29 02:48:08.532 p07NeXQY0GARLIC.net
いぬ美（でもね、実は私は傷ついたりはしてなかったの。だって産まれた時からずっとそう言われ続けてきたんだもの。他を知らないから不幸だとも思わなかったわ…どうしようもないことで不気味がられるのは煩わしかったけれどね…）
いぬ美（だから捨てられる時に乗せられたトラックにも黙って乗ったの。人間が思っているより犬って頭がいいのよ？だから、2人が『寝ているうちに隣の島に捨ててこよう』って言ってるのが聞こえたから黙って寝てあげたの）
26:以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします
16/02/29 02:49:25.065 p07NeXQY0GARLIC.net
いぬ美（そうして私は目を覚ましたの。ここからやっと私の一生が始まる…そう思っていたらね？）
響「zzz…」
いぬ美（信じられる？目の前に人間の子供が寝ていたのよ？）
27:以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします
16/02/29 02:49:41.559 o+zHkJwJ0GARLIC.net
なんて悲しい
28:以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします
16/02/29 02:50:38.978 p07NeXQY0GARLIC.net
響「zzz…」
いぬ美（正直意味がわからなかったわ。目を覚ましたら密林地帯に2～3歳の人間の子供と居たんだもの）
響「zzz…」
いぬ美「いや、ちょっと、あなた？」
29:以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします
16/02/29 02:51:48.549 p07NeXQY0GARLIC.net
響「むにゃむにゃ…にぃに～」
いぬ美「いや、にぃにじゃなくて」
響「ふわ？うーん、おはよ～」
いぬ美「はい、おはよう」
30:以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします
16/02/29 02:53:03.000 p07NeXQY0GARLIC.net
響「うーん、遅かったなにぃに～」
いぬ美「いや、残念だけど私は貴女のにぃにじゃないわ」
響「あっ、本当だ！にぃにじゃないぞ！」
いぬ美「あっ、言葉通じてたのね。まずそこにビックリだわ」
31:以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします
16/02/29 02:54:05.238 p07NeXQY0GARLIC.net
響「初めまして、あなたのお名前は？」
いぬ美「他人に名前を聞く時はまず自分から名乗るものよ」
響「我那覇響、5歳だぞ！」
32:以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします
16/02/29 02:56:32.299 p07NeXQY0GARLIC.net
いぬ美「あら？てっきり2～3歳かと思ったのだけど…」
響「自分は5歳だぞ！」
いぬ美「5歳にしては小さい気が…」
響「自分ちっちゃくないぞ！」
いぬ美「いや、それは小さ…やめましょうか、意味がないものね」
33:以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします
16/02/29 02:58:01.268 p07NeXQY0GARLIC.net
響「ほら、自分は名前教えたぞ！あなたのお名前は？」
いぬ美「私はまだ産まれたばかりなの。だから名前がないのよ」
響「なんだ、君の方が小さいんじゃないか」
いぬ美「いや、小さくはないと思うけど…」
34:ストレスMAX！煽ってやらせて討つ！キチガイ発狂新宿古着屋自滅倒産方程式です大爆笑
16/02/29 02:58:52.896 dGcHB6zJdGARLIC.net
842 ノーブランドさん 2016/02/05(金) 01:47:30.68 ID:X9x9Y/Da0
>>840
というかここのキチガイ古着屋の精神病なんて典型的なただの甘え
自分の人間関係すら自分で解決する能力すらなく2ちゃんで発狂するだけの毎日
この程度のバッシングにいちいち反応してる時点で経営者としての才能もなし
コイツがユニクロやGAPの社長だったら今頃とっくに発狂して首吊ってんだろうよ
むしろその方がいいのかもしれんがｗ
847 ノーブランドさん 2016/02/05(金) 02:07:55.72 ID:M1qNz9FK0
>>842
いやもうどうでもいいわ
キチガイに人間的感情は全くわかない
あとは早く社会から抹殺されてほしいとしか思わないな
それも半分どうでもいいがな
852 ノーブランドさん sage New! 2016/02/05(金) 03:24:44.50 ID:新 宿古 着屋
あちこちコピペ貼ってんじゃねぇよ糞ゴミ
お前の私怨に誰も興味ないしそもそも読まれてすらいねぇ糞馬鹿野郎
キチガイが専門板から出てくんな死ねゴミ
ｽﾚﾘﾝｸ(fashion板)
出ましたファ板名物「新 宿古 着屋キチガイ発作」！ 引き続き発狂中！！
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35:以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします
16/02/29 02:59:53.694 p07NeXQY0GARLIC.net
響「5歳の自分と産まれたばかりの君なら自分の方が大きいんだぞ」ｴｯﾍﾝ
いぬ美（人間と犬では成長のスピードが違うし身体も私の方が大きいと思うけど…）
響「でも名前がないのは困るな…」
いぬ美「そうかしら？」
36:以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします
16/02/29 03:01:12.320 p07NeXQY0GARLIC.net
響「そうだぞ！お名前がないとお返事できないぞ！」
いぬ美「お返事？」
響「うん！お名前がないとお返事ができないからなでなでしてもらえないんだぞ」
いぬ美「言っている意味がわからないわ…そもそもあなた…」
響「しょうがないから自分がお名前をつけてあげるぞ！」
いぬ美「お願いだから話を聞いて…」
37:以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします
16/02/29 03:02:26.443 p07NeXQY0GARLIC.net
響「うーんとね…よし！君の名前は『我那覇いぬ美』だ！」
いぬ美「苗字もあるのね…」
響「当たり前だぞ！はーい、我那覇いぬ美ちゃーん？」
いぬ美「…」
38:以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします
16/02/29 03:03:36.756 p07NeXQY0GARLIC.net
響「我ー那ー覇ーいーぬー美ーちゃーん！」
いぬ美「は、はーい…」
響「はーい、よくお返事できましただぞ！」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ
いぬ美（何これ…）
39:以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします
16/02/29 03:04:33.074 p07NeXQY0GARLIC.net
いぬ美「だいたいあなた何でこんなところにいるのよ？」
響「え？自分はにぃにとかくれんぼしてて…ってどこだここ！？」
いぬ美「今気づいたのね…」
響「じ、自分にぃにとかくれんぼしてただけなのに…」
40:以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします
16/02/29 03:05:38.014 p07NeXQY0GARLIC.net
いぬ美（後から聞いた話だとこんな話だったらしい…）
響『にぃに！今日こそかくれんぼで勝つぞ！』
響兄『はいはい、わかったわかった』
41:以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします
16/02/29 03:07:00.323 p07NeXQY0GARLIC.net
響『むぅー！余裕があるのも今のうちさー！よーいスタートだぞ！』ﾀﾞｯ
響兄『へいへい。いーち、にーい…』
10秒後
響兄『よし…じゃあ行くぞー響！』
響（ふふふ、今日こそにぃにに勝つぞ！）
42:以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします
16/02/29 03:07:54.076 p07NeXQY0GARLIC.net
響兄『お返事が上手な我那覇響ちゃーん？』
響『はーい！』ﾊﾞｻｯ
響兄『はーい、いい子いい子』ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ
響『えへへ～、自分いい子だぞ～』ﾃﾚﾃﾚ
43:以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします
16/02/29 03:09:03.197 p07NeXQY0GARLIC.net
響兄『響？』ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ
響『んー？』ﾃﾚﾃﾚ
響兄『みーつけた』
響『…』
44:以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします
16/02/29 03:10:55.912 p07NeXQY0GARLIC.net
響『うぎゃー！？またやられたぞー！』
響兄『お前、いい加減学習しろよ…』
響『にぃに卑怯だぞ！』
響兄『いや、普通こんな手に引っかからないからな？』
45:以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします
16/02/29 03:12:02.792 p07NeXQY0GARLIC.net
響『ぐぬぬぬぬ…もう1回！次は引っかからないもんね！』ﾀﾞｯ
響兄『はいはいわかったわかった…いーち…』
響『うーんと…あっ！トラックがあるぞ！ここならバレないよね！』ﾖｼﾞﾖｼﾞ
46:以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします
16/02/29 03:13:54.113 p07NeXQY0GARLIC.net
いぬ美が入れられている箱 ﾄﾞﾝｯ
響『ん？なんだ、この箱？毛布がかけられてて中がよく見えな…はっ！？ここなら絶対ににぃにに見つからないぞ！自分天才だな！』ｺﾞｿｺﾞｿ
いぬ美『zzz…』
47:以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします
16/02/29 03:14:56.597 p07NeXQY0GARLIC.net
響『何だか箱の大きさの割に狭いぞ…』ｺﾞｿｺﾞｿ
いぬ美『zzz…』
響『ふわぁ…でもふわふわしてて暖かいものがあるからなんだか眠たく…』
響『zzz…』
48:以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします
16/02/29 03:16:36.004 p07NeXQY0GARLIC.net
10秒後
響兄『お返事が上手な我那覇響ちゃーん？』
響兄『…』
響兄『流石に連続では引っかからないか…』
49:以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします
16/02/29 03:17:23.416 p07NeXQY0GARLIC.net
響兄『でもあいつの場合そうじゃなくても…』ｺﾞｿｺﾞｿ
トラックの荷台に積まれた毛布を被せられた箱から出ているポニーテール ﾋﾟｮｺﾝｯ
響兄『…毎回ポニテを隠せてないんだよなぁ…』
50:以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします
16/02/29 03:18:12.287 p07NeXQY0GARLIC.net
響兄『しょうがない、もうちょっと探したフリをしてから…』
トラック ﾌﾞﾛﾛﾛﾛﾛﾛ
響兄『えっ？』
51:以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします
16/02/29 03:20:39.911 p07NeXQY0GARLIC.net
トラック ﾌﾞ-ﾝ
響『zzz…』
響兄『ひ、響ぃぃぃぃぃぃい！？』
いぬ美（…なんてことがあったらしいわ）
52:以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします
16/02/29 03:22:26.326 p07NeXQY0GARLIC.net
響「うわぁぁぁぁぁん！？にぃにぃぃぃ！！」
いぬ美（迷子だって気づいたとたんに泣き出したわねこの子…）
響「びぇぇぇえん！」
53:以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします
16/02/29 03:23:59.878 p07NeXQY0GARLIC.net
いぬ美「ほら、泣かないの」ﾍﾟﾛﾍﾟﾛ
響「うゆ？」
いぬ美「こういう時こそ冷静にならなくちゃ。困った時にどうするか聞いてないの？」
54:以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします
16/02/29 03:26:47.343 p07NeXQY0GARLIC.net
響「うぅぅ…そういえばにぃにが『迷子になったらこれを見せなさい』って…」ｽｯ
いぬ美「ん？あら、ちゃんと住所の書いた紙を持ってるじゃない、どれどれ…ってここは…」
響「ここは？」
いぬ美「あなたのお家、隣の島よ…」
響「えぇぇぇぇ！？」
55:以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします
16/02/29 03:28:10.689 p07NeXQY0GARLIC.net
いぬ美「私が住んでた家の近くじゃない。ほら、あっちにある橋を渡るのよ」
響「なんだ、いぬ美も迷子だったのか」
いぬ美「いえ、私は…」
響「しょうがないから自分が連れて帰ってあげるぞ！」
いぬ美「いや、だから私は…」
56:以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします
16/02/29 03:29:52.352 p07NeXQY0GARLIC.net
響「お家の方向がわかれば後は向かうだけさー！さぁ出発だー！」ﾀﾞｯ
いぬ美「だから私は…」
響 ｺﾃﾝｯ
いぬ美「あっ…」
57:以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします
16/02/29 03:31:16.704 p07NeXQY0GARLIC.net
響「あっ…い…」
いぬ美「あの…」
響「痛いぃぃぃぃぃぃい！？」
いぬ美「もう…慌てるからよ…」
58:以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします
16/02/29 03:33:11.909 p07NeXQY0GARLIC.net
響「うわぁぁぁぁぁん！？」
いぬ美「ほらほら、そうやってすぐに泣かないの」ﾍﾟﾛﾍﾟﾛ
響「らって…らって痛いもんんん！？」
いぬ美「そりゃ痛いわよ、でも泣いてるばっかりじゃどうしようもないじゃない。しっかり前を見ないと」
59:以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします
16/02/29 03:36:25.274 p07NeXQY0GARLIC.net
響「ひっぐ…でも…足が痛くて…歩けないぞ…」
いぬ美「…しょうがないわね」ﾋｮｲｯ
響「うわぁ！？」
60:以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします
16/02/29 03:38:39.529 p07NeXQY0GARLIC.net
いぬ美「ほら、私が乗せて行ってあげるから。泣きやみなさい」
響「いいの？」
いぬ美「だってあなた歩けないんでしょ？向こうの島に行くくらいなら私でもできるしね」
61:以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします
16/02/29 03:40:18.764 p07NeXQY0GARLIC.net
響「ごめんね…」
いぬ美「いいのよ、どうせ行くアテもないんだから…それとね」
響「ん？」
いぬ美「こういう時は『ありがとう』って言うのよ？」
響「えへへ…そうだね…ありがとう、いぬ美」
いぬ美「はい、どういたしまして」
いぬ美（これが私と響ちゃんとの出会い）
62:以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします
16/02/29 03:41:33.806 p07NeXQY0GARLIC.net
いぬ美（そうして私たちは歩き始めたのだけれど…）
響「いぬ美は大きいから羨ましいぞ」
いぬ美「あらそう？」
63:以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします
16/02/29 03:43:44.617 3UjBhpfM0GARLIC.net
アイマスもラブライブ並みにうざいとか思っててすみませんでした
響かわいいわ
64:以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします
16/02/29 03:43:47.849 p07NeXQY0GARLIC.net
響「うん、自分は小さいから羨ましいぞ…」
いぬ美「大きくったっていいことなんてないわよ？」
響「そんなことないぞ、少なくとも小さいよりはいいだろ？」
いぬ美「あなたは小さくって可愛いじゃない」
65:以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします
16/02/29 03:45:00.971 p07NeXQY0GARLIC.net
響「うん、自分は小さいから羨ましいぞ…」
いぬ美「大きくったっていいことなんてないわよ？」
響「そんなことないぞ、少なくとも小さいよりはいいだろ？」
いぬ美「あなたは小さくって可愛いじゃない」
66:以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします
16/02/29 03:46:05.746 p07NeXQY0GARLIC.net
響「うぎゃー！自分はいぬ美みたいに大きくってかっこいいのがいいの！」
いぬ美「大きいのがかっこいいか…うふふ、そんなこと初めて言われたわね」
響「え？そうなの？」
いぬ美「少なくともうちの家の人はそうじゃなかったみたいよ？」
響「いぬ美の家の人？」
67:以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします
16/02/29 03:48:08.800 p07NeXQY0GARLIC.net
いぬ美「あの人たちはね…」
ｶｸｶｸｼｶｼﾞｶﾅﾝｸﾙﾅｲｻ-
いぬ美「…って言って私をあの場所に捨て…」
響「うわぁぁぁぁぁぁぁあん！？」
いぬ美「ちょっ！？響ちゃん！？」
68:以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします
16/02/29 03:49:46.700 p07NeXQY0GARLIC.net
響「いぬ…美ぃぃぃ…い、い、いぬぅぅぅぅ…びぃぃぃぃ…」ｷﾞｭｳｯ
いぬ美「どうして私の話であなたが泣くのよ…」
響「だっで…そんにゃの、ぜった…絶対ぃぃぃ…辛…辛いか…らぁぁ…じびゅ…自分だっだらぁぁぁぁ…がま…我慢できな…うぇぇ…」
69:以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします
16/02/29 03:51:52.752 p07NeXQY0GARLIC.net
いぬ美「うふふ、あなたは本当に泣き虫ねぇ…」ﾍﾟﾛﾍﾟﾛ
響「えっぐ…でもぉ…」
いぬ美「こんなことで泣いてるようだとまだまだお子様よ～」
響「うぅぅ…」ｽﾞﾋﾞ-
いぬ美（だけどこの時、私は思ったの…）
70:以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします
16/02/29 03:53:10.149 p07NeXQY0GARLIC.net
いぬ美（もしもまたこの先、私が凄く悲しくて…涙さえ出ない時があったとしても…）
響「うわぁぁぁぁぁぁぁあん！いぬ美ぃぃぃ！」ｷﾞｭｳｯ
いぬ美「はいはい、うふふ…」ﾍﾟﾛﾍﾟﾛ
いぬ美（こうして代わりに私のために泣いてくれる人がいたら…）
71:以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします
16/02/29 03:54:14.177 p07NeXQY0GARLIC.net
響「いぬ美ぃ…いぬ美ぃ…」
いぬ美（少しだけ、救われた気になるのかしら…ってね）
響「いぬ…美…いぬ…zzz…」ﾄﾞｻｯ
いぬ美「って寝ないで！？落ちてるじゃない！？」
72:以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします
16/02/29 03:56:19.732 p07NeXQY0GARLIC.net
いぬ美（そうして私たちは進んで行った…）
いぬ美「崖になってるわね…響ちゃん、危ないから…」
響「あっ！ちょうちょだ！…ってうわぁ！？」ｽﾞﾙｯ
73:以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします
16/02/29 03:57:12.155 p07NeXQY0GARLIC.net
いぬ美 ﾊﾞｸｯ
ﾊﾟﾗﾊﾟﾗﾊﾟﾗ.....
響「…」ｺﾞｸﾘｯ
いぬ美「ひっかりふははへへへ？（しっかり掴まっててね？）」
響「は、はいだぞ…」ｶﾞｸｶﾞｸ
74:以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします
16/02/29 03:59:39.971 p07NeXQY0GARLIC.net
響 ｸﾞ-
響「お腹が空いたぞ…」
いぬ美「まだ夕飯の時間には程遠いわよ。おやつぐらい我慢しなさ…」ｸﾞ-
響いぬ美「「…」」
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16/02/29 04:01:02.871 p07NeXQY0GARLIC.net
いぬ美「おやつにしましょう」
響「やったー！」
いぬ美「とは言っても森の中だと食べられるものと食べられないものが…」
響「いぬ美！このキノコ美味しそ…アバババババババ！？」
いぬ美「すぐにペッしなさい！」
76:以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします
16/02/29 04:03:34.404 p07NeXQY0GARLIC.net
少々お待ちください…
響「し、死ぬかと思ったぞ…」
いぬ美「何でもすぐに口に入れるのやめなさいよ…」
響「ふぁい…」
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16/02/29 04:04:56.342 3UjBhpfM0GARLIC.net
ペッして助かる毒キノコはあんまりない
78:以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします
16/02/29 04:04:57.240 p07NeXQY0GARLIC.net
いぬ美「今度から食べる前に私に報告しなさい」
響「はーい」
いぬ美「じゃあ私はこっちを探すわね…この辺から木苺の匂いが…」
響「いぬ美ー！」
79:以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします
16/02/29 04:06:11.544 p07NeXQY0GARLIC.net
いぬ美「何、響ちゃん？何か見つけた？」
響「はちみつ見つけたー！」
いぬ美「へー、はちみつねぇ…ん？はちみつ？」
響「はちみつなら食べれるよねー！」ﾍﾟﾛﾍﾟﾛ
いぬ美「いや、響ちゃん、はちみつって…」
80:以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします
16/02/29 04:08:16.731 p07NeXQY0GARLIC.net
響「ほら、これだぞ。一緒に食べよう」ｽｯ
蜂の巣
いぬ美「巣ごと！？そんなことしたら…」
81:以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします
16/02/29 04:09:15.214 p07NeXQY0GARLIC.net
響「ペロペロ…うん、甘いぞ！」
ﾌﾞ-ﾝ
響「ん？」
蜂蜂蜂蜂蜂蜂蜂蜂蜂蜂蜂蜂蜂蜂蜂蜂蜂蜂蜂蜂蜂蜂蜂蜂蜂蜂蜂蜂蜂蜂蜂蜂蜂蜂蜂蜂蜂蜂蜂蜂蜂蜂蜂蜂蜂蜂蜂蜂蜂蜂蜂
ﾌﾞ--------------------------------ﾝ
響いぬ美「「うわぁぁぁぁぁぁぁあ！？」」
82:以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします
16/02/29 04:10:27.199 p07NeXQY0GARLIC.net
響「自分いぬ美みたいに大きくてかっこよくなれるかな？」
いぬ美「響ちゃんはなんでそんなに大きくなりたいの？今のままでも十分可愛いと思うけれど…」
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16/02/29 04:11:13.169 p07NeXQY0GARLIC.net
響「今のままなんて絶対に嫌だぞ！自分が小さいからって男の子がみんなからかってくるんだ！」
いぬ美（それは『小さいから』じゃないと思うわよ？）
響「いつか大きくなってあの子たちをギャフンと言わせてやるんだぞ！」
いぬ美（肝心の響ちゃんには伝わってないみたいね…）
84:以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします
16/02/29 04:12:17.443 pZ6pWm0L0GARLIC.net
支援
85:以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします
16/02/29 04:12:29.801 p07NeXQY0GARLIC.net
響「それに…」
いぬ美「？」
響「今だって、いぬ美が自分のことを抱っこしてくれてるだろ？自分がもっと大きかったら自分がいぬ美のことを抱っこできたのに…」
いぬ美「響ちゃん…」
86:以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします
16/02/29 04:14:03.183 p07NeXQY0GARLIC.net
響「そうしたらいぬ美だって…」
いぬ美「響ちゃん。あのね、小さいからってダメなわけじゃないのよ？」
響「でも…」
いぬ美「人間と犬じゃ成長する期間が違うもの。あなたはまだまだこれからよ。今からいっぱい大きくなるわ」
響「本当！？」
87:以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします
16/02/29 04:15:22.555 p07NeXQY0GARLIC.net
いぬ美「えぇ、本当よ。これから響ちゃんはグングン大きくなるわ」
響「160センチになれる？」
いぬ美「ずいぶんと低い目標ね…それくらいなら十分なれるわよ」
響「やったー！」
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16/02/29 04:16:32.477 LqHquN3LpGARLIC.net
しかし現実は残酷である
89:以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします
16/02/29 04:17:53.964 p07NeXQY0GARLIC.net
いぬ美「それにね、響ちゃんあれを見なさい」
響「あれ？」
壊れたテレビ
壊れた冷蔵庫
いぬ美「あれはね不法投棄って言うのよ」
響「ふほーとーき？」
90:以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします
16/02/29 04:19:52.361 p07NeXQY0GARLIC.net
いぬ美「そう、不法投棄。捨てたらダメなところにゴミを勝手に捨てることよ」
響「そんなことしちゃいけないんだぞ！」
いぬ美「えぇそうよ。しちゃいけないことよ。でもね、そんなことをしちゃう大人がいるのよ」
91:以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします
16/02/29 04:21:22.847 p07NeXQY0GARLIC.net
響「大人が？」
いぬ美「こんなに重たい物を子供が持てないでしょ」
響「そういえばそうだぞ…」
92:以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします
16/02/29 04:23:01.142 p07NeXQY0GARLIC.net
不法投棄しに来たおっさん「よいしょっと」
いぬ美「ほら見なさい、また捨てに来たわよ」
響「あんなことしちゃいけないんだぞ！」
いぬ美「そうね…いい？響ちゃん、あんな風に身体ばっかり大きくなっても中身が大きくならないと意味がないのよ」
響「そうなの？」
93:以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします
16/02/29 04:23:17.151 3UjBhpfM0GARLIC.net
ここにしんのすけ投入したら
ぞがゲシュタルト崩壊するな
94:以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします
16/02/29 04:24:34.322 p07NeXQY0GARLIC.net
いぬ美「そう、山椒は小粒でもぴりりと辛いって言うでしょ？外見を気にするよりもまずは中身を…ってあれ？響ちゃん？」
不法投棄しに来たおっさん「ふぅ…これで最後…」
響 ﾁｮﾝﾁｮﾝ
不法投棄しに来たおっさん「ん？なんだお前？」
いぬ美「響ちゃん！？」
95:以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします
16/02/29 04:26:07.225 p07NeXQY0GARLIC.net
響「おじさん、ふほーとーきはいけないんだぞ！」
不法投棄しに来たおっさん「は？何言ってんだおま…」
響「だーかーらー」
いぬ美「失礼しましたぁぁぁぁぁ！」ﾊﾞｸｯ
響「うわぁ！？」
不法投棄しに来たおっさん「…なんだったんだ、あれは」
96:以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします
16/02/29 04:26:58.457 p07NeXQY0GARLIC.net
いぬ美「響ちゃんダメじゃない！」
響「ダメなのはあのおじさんだぞ！」
いぬ美「それはそうだけど…何かされたらどうするの！相手は大人の男なのよ！？」
響「でもぉ…」
97:以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします
16/02/29 04:27:48.202 p07NeXQY0GARLIC.net
いぬ美「響ちゃん、大人になりたいのなら自分を思ってくれる人のことを考えなさい。あなたが怪我をすればあなたのにぃにはどう思うかしら？」
響「そ、それは…」
いぬ美「でしょう？だから、その場の考えで突っ走ったらダメよ？例えそれで不法投棄が無くなったとしてもね」
98:以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします
16/02/29 04:28:34.909 p07NeXQY0GARLIC.net
響「…」
いぬ美「どうしたの？」
響「大人って難しいぞ…」
いぬ美「そうね、難しいから大人なのよ」
99:以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします
16/02/29 04:29:41.444 p07NeXQY0GARLIC.net
響「でも…自分はやっぱりダメなことはダメって言いたいぞ！それを言わないのが大人だって言うんなら…」
いぬ美「…」
響「そんなのが大人なら…自分は…自分は…」
いぬ美「そうね…私の言い方が悪かったわね…」
響「えっ？」
100:以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします
16/02/29 04:31:34.437 p07NeXQY0GARLIC.net
いぬ美「あなたの言う通り、大人って難しいものなのよ。だからって悪いことをそのままにしていいわけじゃないけれど、多くの人はそれを忘れちゃってるの」
響「あのおじさんも？」
いぬ美「多分ね。だからあなたみたいにその心を忘れないことはとてもとっても大切なことなの。」
101:以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします
16/02/29 04:32:53.618 p07NeXQY0GARLIC.net
響「そんなの当たり前なのに？」
いぬ美「えぇそうよ、みんな大人になると忘れてしまうの…」
響「そんなぁ…」
いぬ美「だからね、響ちゃん。あなたのその心はとっても正しいし、大切で素敵なものなの。それはいつまでも忘れないでね？これを言い忘れていたわね、ごめんなさい」
102:以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします
16/02/29 04:34:00.460 p07NeXQY0GARLIC.net
響「でも…それじゃあ、あのおじさんは…またゴミを」
いぬ美「あら？私は何も不法投棄を許していいだなんて言ってないわよ？」
響「へ？」
103:以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします
16/02/29 04:35:14.783 p07NeXQY0GARLIC.net
いぬ美「本当ならもうちょっと優しくしてあげても良かったんだけど…せっかく響ちゃんが注意してくれてるのに聞かないんだもの…」
響「あ、あのぉ…いぬ美？」
不法投棄しに来たおっさん「な、なんだ…は、蜂が…うわぁぁぁぁぁぁ！？」
104:以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします
16/02/29 04:35:39.588 SVjVPKPydGARLIC.net
紫煙
105:以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします
16/02/29 04:36:20.870 p07NeXQY0GARLIC.net
いぬ美「さっきのはちみつをあのおじさんに塗っておいたの…これでもうあそこには捨てないでしょうね、うふふ」
響「お、大人って怖いぞ…」ﾌﾞﾙﾌﾞﾙ
いぬ美「頭を使うのが大人ってもんよ」
いぬ美（そんなことを繰り返しながら私たちはようやく響ちゃんの家にたどり着いたの…）
106:以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします
16/02/29 04:37:18.898 p07NeXQY0GARLIC.net
響兄「響ぃ！」ｷﾞｭｯ
響「にぃにぃぃぃ！」ｷﾞｭｯ
響兄「バカ！お前…心配したんだぞ！」
響「ごべんなざぃぃぃぃぃぃい！！」
107:以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします
16/02/29 04:38:42.448 p07NeXQY0GARLIC.net
響兄「全く…ここまでどうやって帰ってきたんだ？」
響「それはね、いぬ美が…あれ？いぬ美？」
響兄「いぬ美？」
響「いぬ美がいないぞ！？」
いぬ美（そう、これで良かったのよ…）
108:以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします
16/02/29 04:42:14.314 p07NeXQY0GARLIC.net
響「おーい！いぬ美ー！」
いぬ美（私みたいな大きすぎる…熊と同じような大きさの犬と一緒にいたらあの子は絶対いじめられるわ…）
響「いぬ美ー！いぬ美ー！」
いぬ美（あの子は私とは違う…愛されて生まれ、育っていくの…それを私みたいなものが邪魔しちゃいけない…）
109:以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします
16/02/29 04:43:43.528 p07NeXQY0GARLIC.net
響「いぬ美ー！どうしたんだよー？出てきてくれよー！」
いぬ美（だから、私のことなんて忘れ…）
響「いた！」ﾀﾞｷｯ
いぬ美「えっ！？」
110:送りします
16/02/29 04:46:55.385 p07NeXQY0GARLIC.net
響「ふっふーん、自分の鼻の良さを見くびってもらっちゃ困るぞ！」
いぬ美「いや、犬じゃないんだから…」
響「なんで勝手にいなくなっちゃうんだよぉ！」
いぬ美「なんでって…いいでしょう？あなたを無事に送り届けたんだから…」
111:以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします
16/02/29 04:47:49.642 p07NeXQY0GARLIC.net
響「自分まだいぬ美にお礼してないぞ！」
いぬ美「あら、いいのよお礼なんて。私は…」
響「ほらほら、こっち来てったら！」ｸﾞｲｸﾞｲ
いぬ美「ちょっ！？響ちゃん！？」
112:以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします
16/02/29 04:49:09.574 p07NeXQY0GARLIC.net
響「ほら、にぃに。これが自分を連れてきてくれたいぬ美だぞ！」
響兄「あぁ、君が響をここまで連れてきてくれたのかい？」
いぬ美「それはそうなんだけど…」
響「にぃにはいぬ美をいっぱい褒めるんだぞ！」ﾌﾝｽｯ
響兄「なんでお前が得意げなんだよ…」
113:以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします
16/02/29 04:50:09.321 p07NeXQY0GARLIC.net
響「だからなんでどっか行こうとするの！？」
いぬ美「あのね、響ちゃん。私は捨てられた野良犬なの。こんなところにいつまでも居たらいけないの」
響「そんなの知らないもん！」
いぬ美「いや、知らないもんじゃなくてね…」
114:以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします
16/02/29 04:51:04.285 p07NeXQY0GARLIC.net
響「自分まだいぬ美にお返ししてないもん！もらいっぱなしはダメなんだぞ！」
いぬ美「うん、その精神は本当に素晴らしいと思うんだけどね…」
響「そうだ！一緒に暮らそう！それがいいぞ！」
いぬ美「それこそあなたの一存で決めれることじゃないでしょ…」
115:以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします
16/02/29 04:52:14.767 p07NeXQY0GARLIC.net
響「そうか？にぃに～」
響兄「うーん、あんまーなら『あんたが面倒見れるならいいわよ』って軽く言うだろうな」
響「ほら」
いぬ美「そんなゆるゆるなの！？」
響兄「きっちりした親ならこんなことになっていないさ…」
いぬ美「…あなたも苦労しているのね」
116:以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします
16/02/29 04:55:31.256 p07NeXQY0GARLIC.net
響「そうそう、にぃに1人だと大変だからいぬ美が来てくれたら安心だぞ！」
いぬ美「あなたがしっかりしなさいよ！」
117:以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします
16/02/29 04:56:28.887 p07NeXQY0GARLIC.net
響「だから一緒に住もうよ！」
いぬ美「…確かにその言葉は嬉しいわ…だけど…」
響「！」
いぬ美「でもやっぱり私みたいなのがいると…」
響「えーい！えーい！」ｺﾃﾝｯｺﾃﾝｯ
いぬ美「ちょ、ちょっと、響ちゃん？何をしているの？」
118:以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします
16/02/29 04:57:19.115 p07NeXQY0GARLIC.net
響「えーい！えーい！」ｺﾃﾝｯｺﾃﾝｯ
いぬ美「わざと転んだりなんかしてどうしたの？やめなさい、怪我しちゃうわよ？」
響「あいたたたた…」
いぬ美「ほら見なさい、すりむいてるじゃないの…」ﾍﾟﾛﾍﾟﾛ
119:以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします
16/02/29 04:59:00.713 p07NeXQY0GARLIC.net
響「うーん、これじゃあ足が痛くて歩けないぞ…」
いぬ美「じゃあなんでこんなことを…」
響「またいぬ美に抱っこしてもらわなきゃいけないな～」
いぬ美「！？」
120:以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします
16/02/29 04:59:58.019 p07NeXQY0GARLIC.net
響「いぬ美がうちに来てくれるまで自分動けないぞ」
いぬ美「響ちゃん…」
いぬ美（『そこにいるお兄さんに連れて帰って貰えばいいじゃない』そう言ってしまえばこの話は終わる…）
121:以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします
16/02/29 05:01:09.995 p07NeXQY0GARLIC.net
響「…自分、いぬ美の言うことちゃんと守ってるぞ。頭使ってるぞ…」
いぬ美（言えばいい…そうすることの方が絶対にこの子のためになる…）
響「自分…いぬ美がいないとまた転んじゃうぞ！い、いいのか！？」
いぬ美（さぁ、言うのよ！そんなわけのわからない脅しなんて無視すればいいじゃない！さぁ！ほら！）
122:以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします
16/02/29 05:01:57.462 p07NeXQY0GARLIC.net
響「ほ、本当に転ぶんだからな！え、えーい！」
いぬ美（……言えない！）
響 ﾎﾟｽｯ
響「えっ？」
123:以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします
16/02/29 05:03:04.534 p07NeXQY0GARLIC.net
いぬ美（気づいたら、私は響ちゃんが転ぶ場所に走り込んでいた）
響「い、いぬ美！？」
いぬ美（どうして…あの子のためを思うなら絶対に…）
124:以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします
16/02/29 05:04:02.531 p07NeXQY0GARLIC.net
響「い、いぬ美！わかってくれたんだな！」
いぬ美「…」
響「いぬ美？」
いぬ美「…」
響「まだ考えてるの？」
いぬ美（そりゃそうでしょ…私みたいなのがいたら…）
125:以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします
16/02/29 05:04:51.152 p07NeXQY0GARLIC.net
響「む～、いぬ美は考えすぎなんだぞ！」
いぬ美「いや、でも…」
響「いぬ美は自分の心を素晴らしいって言ってくれたじゃないか！誰と暮らしたいかなんて心で決めたらいいんだ！」
いぬ美「またむちゃくちゃ言うわね…」
いぬ美（でも何故かしら、その言葉が酷く嬉しいの…）
126:以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします
16/02/29 05:05:50.818 p07NeXQY0GARLIC.net
響「いぬ美は寂しくないのか！ひとりぼっちになっちゃうんだぞ！」
いぬ美「そりゃぁ寂しいけれどね…そういう問題じゃなくて…」
響「そういう問題なんだぞ！いぬ美は言ってたじゃないか！『自分が傷ついたらにぃにが傷つく』って…いぬ美が傷ついたら自分が傷つくぞ！いいのか！」
いぬ美「いいのかって…」
127:以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします
16/02/29 05:08:35.438 p07NeXQY0GARLIC.net
響兄「そうなると響が傷ついて俺も傷つくってことかな？」
響「そうだぞ！にぃにも傷つくぞ！いいのか！」
いぬ美「いや、だからいいのかって…」
響兄「はははは、どうやら響は君からたくさんの大切なことを教えて貰ったみたいだね」
いぬ美「…」
128:以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします
16/02/29 05:09:25.555 p07NeXQY0GARLIC.net
響兄「どうだい？いぬ美ちゃん、うちで暮らしてみたら。あんまーには俺からもお願いするからさ」
いぬ美「…いいの？」
響兄「ああ、君は響の恩人だからね。それに…ああなったら響は止まんないんだよ…だからさ…」
129:以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします
16/02/29 05:11:37.318 p07NeXQY0GARLIC.net
いぬ美「…響ちゃん」
響「ん？」
いぬ美「私と一緒に暮らすからには今みたいにゆるゆるじゃダメよ？」
響「！？」
130:以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします
16/02/29 05:11:56.002 nW65KO940GARLIC.net
いつもご苦労さん
ところで>>81-82の間って抜けてる？
131:以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします
16/02/29 05:12:37.402 p07NeXQY0GARLIC.net
いぬ美「もう二度と、今回みたいに迷子になれるなんて思わないことね」
響「そ、それじゃあ…」
いぬ美「えぇ、あなたたちさえ良ければ…私を…ペットにしてくれるかしら？」
132:以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします
16/02/29 05:14:10.380 p07NeXQY0GARLIC.net
>>130
表現が下手くそで申し訳ありませんが抜けているわけではありません
場面転換があったと考えてください
133:以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします
16/02/29 05:15:05.719 p07NeXQY0GARLIC.net
響「ペット？違うぞ、家族だぞ」
いぬ美「えっ？だから動物はペットって言うんじゃ…」
響「ふっふーん、いぬ美は物知りのくせにそんなことも知らないのか？同じ苗字を持ってたら家族なんだぞ！」
いぬ美「同じ…苗字…」
134:以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします
16/02/29 05:16:00.025 p07NeXQY0GARLIC.net
〈響「うーんとね…よし！君の名前は『我那覇いぬ美』だ！」〉
いぬ美（ああそうね…あの時からあなたは…）
響「わかったか？いぬ美」
いぬ美（名前をつけてくれていたものね…）
135:以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします
16/02/29 05:16:03.202 nW65KO940GARLIC.net
>>132
了解
136:以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします
16/02/29 05:16:39.283 p07NeXQY0GARLIC.net
いぬ美「えぇ、わかったわ。教えてくれてありがとう。よろしくお願いするわ」
響「やったぁぁぁぁぁあ！家族だ！家族だ！」
響兄「良かったな、響」
響「わーい、わーい！」
いぬ美（それから私たちは色々なところに一緒に行ったわよね…）
137:以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします
16/02/29 05:19:24.891 p07NeXQY0GARLIC.net
いぬ美（私もあなたも歳をとって、あなたはどんどん大きくなって、今ではもうあなたを背中に乗せるなんてできないけれど…）
響「いぬ美！行くぞ！」
いぬ美（そう言って、あなたは私をどんどん知らない世界に連れて行ってくれて…）
138:以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします
16/02/29 05:20:05.480 +M150AGE0GARLIC.net
エロ本買った
139:以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします
16/02/29 05:20:09.813 p07NeXQY0GARLIC.net
響「いぬ美！自分東京でアイドルになるんだ！だからついてきてよね！」
いぬ美（挙句の果てにはこんなキラキラした世界まで連れてきてくれるんですもの…私ね、言葉にはしてないかもしれないけれどとっても嬉しかったのよ？）
140:以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします
16/02/29 05:21:03.212 p07NeXQY0GARLIC.net
いぬ美（いつしか私は、あなたのことを本当の娘のように思い始めていたわ）
いぬ美（そして、親っていうのはね？いつまでも子供が心配なのよ）
いぬ美（だからついつい、自分が居なくなった後の心配をしちゃうの。犬と人間の成長は違うから…そう遠くないうちにお別れがくるかもしれないでしょ？）
141:以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします
16/02/29 05:21:45.645 p07NeXQY0GARLIC.net
響「ぞんなの嫌らぁぁぁぁぁぁぁあ！？」
いぬ美（それを言ってしまって、あなたを泣かせてしまったこともあったわね…）
響「ひっぐ…えっぐ…自分…自分嫌らもん！じゅっと…ずっといぬ美といるもん！」
いぬ美（そう言って大暴れして、私まで怒られたわよね…）
142:以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします
16/02/29 05:22:49.906 p07NeXQY0GARLIC.net
いぬ美（今ではそんなこともなくなって、同じことを言っても…）
響「いぬ美は自分が小さいころは抱っこしてくれたもんな！今度は自分が抱っこしてあげるからさ、そんな悲しいことばっかり言ってないでお婆ちゃんになっても一緒にいてよね！」
いぬ美（…って言ってくれるようになったけど）
143:以下、＼(^o^)／でVIPがお送りします
16/02/29 05:24:01.355 p07NeXQY0GARLIC.net
響「ひっぐ…うぅぅ…いぬ美ぃ…」
いぬ美（私、知ってるのよ？そう言った後、1人で泣いてること）
響「嫌だよぉ…寂しいよぉ…」
いぬ美（全く、変なところだけ大人になっちゃったんだから…）
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16/02/29 05:24:56.810 p07NeXQY0GARLIC.net
響「嫌だよぉ…いぬ美ぃ…」
いぬ美（でもね？そんな風に他人のために優しい涙を流せるあなたはまぎれもない”大物”よ？…いくら身体が小さくてもね）
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16/02/29 05:26:15.335 p07NeXQY0GARLIC.net
響「…ぬ美…」
いぬ美（そんな、純粋なまま素敵に成長するあなただから…）
響「い…美？」
いぬ美（そんなあなたが傷つかないように…）
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16/02/29 05:27:10.445 p07NeXQY0GARLIC.net
響「いぬ美ったら！ぼーっとしてどうしたんだよぉ」
雪歩「私たち、仕事に行くけど…」
あずさ「いぬ美ちゃんも来る？」
真「来るならプロデューサーに言って車を回してもらうよ？」
いぬ美（次からはこう言うって決めてるの…）
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16/02/29 05:27:56.691 p07NeXQY0GARLIC.net
いぬ美「わん！」
響「！？」
真「ん？」
雪歩「いぬ美ちゃん、なんて言ってるの？」
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16/02/29 05:28:36.817 p07NeXQY0GARLIC.net
いぬ美「わん！わん！」
響「うぎゃー！？いぬ美ったら何を言い出すんだよー！？」
真雪歩あずさ「「「？」」」
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16/02/29 05:29:38.334 p07NeXQY0GARLIC.net
いぬ美「わん！わん！」
響「わかった！わかったから止めてってばぁ！」
あずさ「響ちゃん？いぬ美ちゃんはなんて言ってるの？」
響「い、行くって！一緒に行くって言ってるぞ！」
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16/02/29 05:30:23.107 p07NeXQY0GARLIC.net
雪歩「それならそんなに慌てる必要はないんじゃ…」
響「ななななな何でもいいでしょ！」
真「いや、本当にどうしたのさ？」
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16/02/29 05:31:15.886 p07NeXQY0GARLIC.net
いぬ美「わん！わん！」
いぬ美（『今度は響ちゃんの赤ちゃんを抱っこさせてね？』ってね）
響「うぎゃー！？恥ずかしいから止めてよー！いぬ美ー！」
真雪歩あずさ「「「？」」」
終わり
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16/02/29 05:33:41.216 nW65KO940GARLIC.net
ペット？シリーズ続くのかな
お疲れさんでした乙。
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16/02/29 05:33:56.323 3UjBhpfM0GARLIC.net
乙や
面白かったねる
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16/02/29 05:35:54.874 p07NeXQY0GARLIC.net
一応
ハム蔵「たまには昔の話をしよう」
の続編です
ありがとうございました
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16/02/29 05:45:52.357 FnGCnZbLdGARLIC.net
乙
響が最高に可愛かった
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16/02/29 06:26:16.515 5owamdk6dGARLIC.net
ハム蔵のリンク貼ってくれ…
157:過去ログ ★
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