ジョセフ「幻想郷で交わる血の運命」at NEWS4VIP
ジョセフ「幻想郷で交わる血の運命」 - 暇つぶし2ch2:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
15/07/22 12:48:12.653 5L0OeOlE0.net
じゃあこっちということで

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15/07/22 12:48:54.788 gpgbqe4F0.net
はたて「にしてもジョジョ、あなた本当に話が分かるわね……新聞に大切なのは、やっぱり内容よね?迫力のある写真だけじゃないわ」
ジョセフ「そうだな……俺が一番面白いと思うのは、記者の感情が混じり過ぎない程度に面白味のある新聞だな」
はたて「そうよね!!」
ジョセフ「でもよ、ちょっと新鮮味も必要だと思うぜ?何も話題の物を誰よりも早く取り上げるだけじゃない、他の新聞が目をつけないような、でも実はヒジョーに面白いようなことを取り上げる、その時代の先を行く感性も必要と思うわけよ」
はたて「う……そう言われるとあれね」
文「そ、そんなことないですよ!!はたての新聞なんて、所詮引きこもりの妄想新聞ですから!!私の新聞の方が…」
ジョセフ「……文、そういうことは言うもんじゃあねーぜッ!」
文「ひっ!?」

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15/07/22 12:49:20.146 gpgbqe4F0.net
ジョセフ「おめーは同じ新聞記者だからわかるだろうがッ!こいつだって、新聞が好きだから書いてるんだぜ!それを、そんな風に揶揄するのはいただけねーな!」
文「べ、別に本気で言っているわけでは…」
ジョセフ「いいか文ッ!こういうときは、素直に謝るんだぜ!!」
文「な…」
ジョセフ「『なんではたてに謝らなきゃいけないんですか』という」
文「なんではたてに謝らなきゃいけないんですか…ハッ!?」
ジョセフ「さらに次のセリフは、『ジョセフさんにそんなこと言われたくありません』だ」
文「ジョ、ジョセフさんにそんなこと言われたくありません…ハッ!」

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15/07/22 12:49:20.990 OYFKiq3dd.net
本物?

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15/07/22 12:49:51.157 gpgbqe4F0.net
ジョセフ「いいか文、俺はおめーに成長してほしいんだぜ?謝るってことを覚えてほしいな」
文「う…すいませんでした…」
はたて(あ、あの文が手玉に取られてる…)
椛「…あの、ジョセフさん」
ジョセフ「おう?なんだ」
椛「……その、文さんと、仲がいいみたいですけど…何かあったんですか」
文「!?」
はたて「あれ、もしかして二人ってそういう仲になってるの!?これは最新の記事に…」
ジョセフ「はははーっ!違う違う、だって俺、外では結婚してたんだぜ」
椛「そ、そうなんですか?」
ジョセフ「そうそう、それに文とはただの友達……」
文「ジョセフさん!!お酌してくださいッ!」
ジョセフ「ん?あ、あぁ」
椛(拗ねてる…)

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15/07/22 12:50:25.623 gpgbqe4F0.net
神奈子「へぇ、アンタがジョナサンねぇ…私は八坂神奈子」
諏訪子「おー、私は洩矢諏訪子!!よろしく!」
ジョナサン「よろしく…君たちは、早苗が仕えている主なのかい?」
神奈子「主?」

咲夜「…ジョナサンさん、あんまり深く関わるとめんどう…」
神奈子「私たちは神様ってやつさ」
ジョナサン「か、神様!?本当に!?」
諏訪子「いい驚き方だね!」

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15/07/22 12:51:11.513 gSzK42EiK.net
文かわいすぎる

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15/07/22 12:51:16.414 gpgbqe4F0.net
レミリア「フン、神様とか言ってるけど、いっつも面倒事起こす物好きじゃないの」
神奈子「あら、ずいぶんな言い方するじゃない」
パチュリー「…ジョナサン、その連中と絡まないほうがいいわ」
ジョナサン「?」
早苗「し、信じたらいけませんよジョナサンさん!!私たちは決して変なことは…」
美鈴「そんなことより、みんなで飲みましょうよ!!」
諏訪子「おー!!そうしよう!!」
咲夜「ちょ、ちょっと…」

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15/07/22 12:51:35.547 gpgbqe4F0.net
DIO「…」
永琳の横で、厳しい顔をしていたDIOの元に、一人の「鬼」がやってきた

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15/07/22 12:51:53.378 rISdkHdw0.net
やったー!!
立ってたーー!!!

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15/07/22 12:52:00.946 gpgbqe4F0.net
萃香「アンタ、吸血鬼なんだって?」
DIO「む……?」
萃香「へぇ、レミリアとかとは違って翼はないんだな」
永琳「…萃香」
萃香「…伊吹萃香、よろしく」
片手に瓢箪を持った…そして、鹿の角のようなものを生やした少女がDIOににこやかに話しかけてきた
頬が少しだけ赤いのは、彼女が酔い始めているからだろうか
DIO「DIOだ…君の言うとおり、吸血鬼だが…それがどうかしたかね」
萃香「ほっほーう!すげぇな、外の世界にもそういうのがいたってわけ!」
瓢箪を差し出してきた萃香が、ニヤリと笑う

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15/07/22 12:52:29.801 gpgbqe4F0.net
萃香「一杯いかがー?お前、ちょっとは飲めるのか?」
DIO「……悪いが…あまり、勢いをつけて飲むタイプではなくてな」
萃香「そんな硬いこと言うなよ、つまんないヤツだな」
DIO「…」
萃香のことをジロリと睨んだDIO…その視線に気づいた永琳が、小さく忠告してくる
永琳「DIO…あまり彼女を挑発しない方がいいわ」
DIO「…」

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15/07/22 12:52:55.798 gpgbqe4F0.net
永琳「彼女は鬼という種族で……正直、レミリア達吸血鬼や、文みたいな天狗よりも強いのよ」
DIO「…」
永琳「いい?幻想郷で、単純な肉体的強靭さで言えば、鬼が一番といっても過言ではないのよ」
DIO「ほう…」
萃香「なんだ?なにコソコソ話してるんだ?」
DIO「聞いたぞ…フフ、君は相当な強さの持ち主なそうじゃないか…」
萃香「おう、そうに決まってるだろ!!」
DIO「君のような鬼が、ここには他にいるのか?」
萃香「勇儀ってのがいるけど、今はここにはいない…って言っても、これから来るよ、ちょいと時間がかかるみたいで」
DIO「……」

DIO(レミリアよりも強い…つまり、恐らくこのDIOよりも単純な肉体的強さは上なのか)

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15/07/22 12:53:25.559 fwvvarfe0.net
まってました

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15/07/22 12:53:30.734 gpgbqe4F0.net
DIO「……」
萃香「それよりお前……私の酒を断るなんて失礼な奴だな、一緒に飲もう」
DIO「さっきも言っただろう…私は勢いよく飲むタイプではない、同じことを二度も言わせないでくれ…そんなことは無駄だ、無駄なんだ…」
萃香「……ちっ、なんだよ、面白くないヤツ」
DIO「…」
萃香「ここまで私に恐れないで話す奴は久々だな、気に入らん」
永琳「ちょっと萃香」
萃香「お前!!飲み比べでもしたいのか!?それならいい、私の酒を飲んでつぶれるのもいい!!ただね!!私は楽しいことが好きなんだ、そして鬼であることを誇りに思ってる!」
萃香「なのに、鬼である私をそんな普通にあしらおうとするのは許せないね!!」
DIO「フフフ…許せないと言うのは、どういうことだね……」
萃香「……気に入らないヤツは、ぶっとばしてやるッ!」
永琳「萃香!!!!」


DIO「…よかろう、ならば君の言うとおりにしようじゃあないか」

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15/07/22 12:54:30.553 gpgbqe4F0.net
永琳「!!」
萃香「よーし、それでいい…じゃ、杯を出しな」
DIO「力比べだ」
萃香「?」
DIO「私をぶっとばすと言ったな…やってみろ」
萃香「へぇ~~……根性なしかと思ったら、ただの馬鹿か」
永琳「DIO……い、今からでも遅くないわ、萃香の酒を……」
DIO「……場所を変えるか?なんなら、観衆も用意しようじゃないか…フフフ」
萃香「そうだな、お前を負かしたところを見せ付けてやる」
DIO「…」

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15/07/22 12:55:17.863 MzfhCoeQd.net
待ってた

19:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
15/07/22 12:55:47.490 gpgbqe4F0.net
ジョセフ「でさ、俺は……」
DIO「…おい」
ジョセフ「……なんだよ、今俺は文達と美味い酒を飲んでるんだよ」
天狗たちと飲んでいたジョセフは…近づいてきた吸血鬼の顔を見て、一気に酔いが醒めるのを感じた
DIO「お前ではない……文、君は新聞を書いているんだったな」
文「はい?えぇ、そうですけど」
DIO「…今から記事になることをやるんだが…どうだ、乗ってみないか」
文「!本当ですか!?ど、どんな話を聞かせてもらえるんです!?」
DIO「聞くんじゃあない………フフフ、見せるんだ」
文「そ、それは?」
はたて「私も興味があるわね」
DIO「…君は、伊吹萃香を知っているか?さっき私は彼女からある話を持ちかけられてね」
文「?」

DIO「今から萃香と力比べをする……観衆を集めてくれ、盛大に酒の肴をくれてやろうと言うわけだ…」

文「す、萃香さんと……ですって!?」

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15/07/22 12:55:51.122 rISdkHdw0.net
やっちゃってくださいよ萃香さん

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15/07/22 12:56:06.025 gpgbqe4F0.net
ジョナサン「ん?なんだか、少し騒がしくなっていないか?」
レミリア「そうね…向こうで何かあったのかしら」
早苗「さぁ…?」
霊夢「どうせ、誰かぶっ倒れたんじゃないの?」
咲夜「そうとは思えないけど…」

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15/07/22 12:56:46.884 gpgbqe4F0.net
ジョセフ「お、おい咲夜!!!!!!」
咲夜「?ジョジョ、どうしたの?」
血の気を変えた表情で、ジョセフが紅�


23:jルメンバーの元へやってきた 神奈子「お?ジョナサンとそっくりだが…」 ジョセフ「し、知らない顔だが、どうでもいい!!お、おい……鬼ってのは、相当やばいヤツなのか!?」 魔理沙「待てよ、いきなり何言ってるんだ?」 ジョセフ「!!」 ジョセフ(お、おじいちゃんの前で……DIOが今から戦う、なんて言うべきじゃあない!絶対、DIOはスタンドを使うはずだ…そ、それだけはおじいちゃんには見せたくないッ!)



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15/07/22 12:57:11.736 gpgbqe4F0.net
ジョセフ「…今から、DIOと鬼の一人が…ち、力比べをするそうだ」
パチュリー「!?か、彼は正気なの!?」
ジョナサン「ど、どういうことだい?」
アリス「DIOが鬼と力比べですって!?と、止めないと!!!」
ジョセフ「む、無理だ…あ、あいつもう観衆を集めやがった!!!」
レミリア「なんですって…!?」
咲夜「鬼と戦うなんて…」
ジョナサン「そんなに強い相手なのかい?」
霊夢「強いなんてもんじゃないわ、正直…吸血鬼のパワーなんて目でもないくらいだもの」
ジョナサン「!!!」

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15/07/22 12:57:36.203 gpgbqe4F0.net
ジョナサンが立ち上がるが…レミリアがそれを制した
恐らく、ジョセフと同じことを考えたのだろう
レミリア「ジョナサン、行かなくていいわ…あなたにとってDIOは友人なんでしょ?友人がボコボコに負けるのを見たいの?」
ジョナサン「で、でも…」
レミリア「…大丈夫、いざとなったら周りの観衆が止めるはず…咲夜、美鈴、あなたたちは念のためDIOの戦いを見届けて」
咲夜「分かりましたわ」
美鈴「……面白そうですけど、危ないですからね」
ジョセフ(と、とりあえずおじいちゃんのことは上手くいった…だが…)


ジョセフ(DIOのヤツ…何を考えてるんだ……?)

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15/07/22 12:57:59.698 gpgbqe4F0.net
DIO(…私が宴会で行いたかったのは…三つのことだ)
DIO(一つは多くの者の信頼を得ることだ…一つは今回の通り、力比べを行い私の強さを見せつけること…そしてもう一つ)
DIO(…スタンドを見せることだ…それにより、私の全力はスタンドの存在で終わり、というブラフを張ることができるからだ…)
DIO(まさか…さらにその先に、時間停止が残っているとは思わないだろうからな…フフフ)

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15/07/22 12:58:35.929 gpgbqe4F0.net
文「こ、これはすごい!!記事になりますよ!!!」
永琳「な、なんてこと…!!」
輝夜「永琳、別にあなたが悪いわけじゃないわ…止めたのは事実、止まらなかったのも事実」

妹紅「おい、DIOが萃香と喧嘩するって本当か!?」
はたて「あら、結構早く話が広まったわね」
椛「さすが文さん、余計なところでやる気を出しますね」
文「褒め言葉として受け取っておきます……あ、ジョセフさん!!!」


ジョセフ「文!!まだ始まってないか!?」
文「えぇ、でももういつ始まってもおかしくないですよ!!」
幽々子「へぇ、本当にやるようね」
妖夢「…DIO殿の実力、いかほどなのでしょうか……」

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15/07/22 12:59:01.529 gpgbqe4F0.net
紫「あら?ジョナサンは来ていないのね」
藍「友人が傷つくのを見たくなかったのでは?」

ルナサ「……面白そうね、激しい曲でも演奏する?」
メルラン「そういうのは嫌がられるかもよ?」
リリカ「今は、とりあえず観戦を楽しもうよ!」

29:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
15/07/22 12:59:17.697 gpgbqe4F0.net
DIO「…だいぶ観衆が集まったようだな……フフフ、さすがは天狗の速さと言ったところか」
萃香「そうだね、これでお前も逃げられなくなったってわけだ」
DIO「最初から逃げるつもりなどない……このDIO、人生において逃走など…行ったことはない、たとえ一時的な撤退はあったとしてもな」
萃香「へぇ…そりゃあいいや」

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15/07/22 12:59:34.882 nmdbaotrd.net
キテターーー!!

31:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
15/07/22 12:59:48.860 gpgbqe4F0.net
ジョセフ「…は、始まるのか……?」
はたて「…ピリピリした空気ね」
椛「……えぇ」
文(…DIOさんのスタンドという物を、実際に…間近で見るのは初めてに近い)
文(一体…どれほどの速さと力なのでしょうか)



幽香「……どんなものなのかしらね、彼の実力」


チルノ「あたいのほうが強いのに!!」
レティ「そんなことないでしょ」
リグル「楽しくなりそうだね」
ミスティア「えぇ!!」

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15/07/22 13:00:11.739 gpgbqe4F0.net
さとり「…あの吸血鬼」
燐「ど、どうしましたか?さとり様」
さとり「…あの鬼に対して、本当に怯えていないようね」
空「そうなんですか?」
さとり「…まさか、本当に勝てると思っているわけでは……」

33:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
15/07/22 13:00:45.095 gpgbqe4F0.net
幻想郷の住人のほとんどが、DIOと萃香の「力比べ」に注目していた…
そして、雲の隙間から月が顔を覗かせた時


萃香「始めるよッ!!!」

萃香のほうから、DIOに向かって飛びかかった



DIO(…見せてやろう、このDIOの力を)



DIO「どれ…手合せ願おうか!!!」

34:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
15/07/22 13:00:56.096 OYFKiq3dd.net
さる

35:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
15/07/22 13:01:00.076 gSzK42EiK.net
さとりがいるなら一番の脅威だな

36:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
15/07/22 13:01:07.680 fwvvarfe0.net
さとりいたのかDIO終わったな

37:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
15/07/22 13:01:53.678 rISdkHdw0.net
というかお空がいる時点でDIOに勝ち目ないんじゃね?

38:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
15/07/22 13:02:17.049 gpgbqe4F0.net
ジョセフ(は、始まったッ!!!)
文(写真を撮る用意はできていますよ!!)


萃香とDIO…二人の「鬼」がぶつかり合う

凄まじい衝撃の末、吹き飛んだのはDIOのほうだった

39:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
15/07/22 13:02:40.911 rISdkHdw0.net
.    n Λ_Λ
    (ヨ(´・ω・`) イエァ!!!
   ≡ y  と丿
    ≡(_ノ ノ
    ≡(ノ´

40:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
15/07/22 13:02:44.170 gpgbqe4F0.net
DIO「ヌゥ……!!」

萃香「ほらほらどうした!?口ほどにもないな!!私と力比べをするって自信満々に言ったからどの程度の実力かと思ったらこんなもんか!!」

DIO「フン、お前は1ページ読んだだけで本を全て知ったような気になるのか?」

萃香「ッ!!!ナメんじゃないよッ!!」
DIOの頭上に移動した萃香が、その拳を思い切りDIOの顔面に打ち付けたッ!!

41:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
15/07/22 13:03:07.403 gpgbqe4F0.net
咲夜「な…い、一方的じゃないッ!!」
美鈴「あ、あれじゃDIOさんの体が危ないですよ!!」

妖夢「DIO殿ッ!!」
幽々子「…無理もないわ、鬼にいきなり喧嘩を吹っ掛けるなんて、あぁなるのは見えていたもの…」


DIO(ほう…確かに、相当なパワーだな…このDIOよりも上であると認めてやろう)


ジョセフ「げっ…た、立ち上がった!!!」
文「そ、そんな…い、今の一撃はかなり堪えるはずですよ!?」
椛「ま、まるで軽く殴られた程度のような傷しかついていない!!」
はたて「…な、何かしたのかしら……」

42:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
15/07/22 13:03:36.459 gpgbqe4F0.net
萃香「…ん?」
その時萃香は気づいた…自分自身の拳から血が流れていることにッ!
萃香「ば…バカなッ!?な、殴ったのは私の方だ、あいつじゃあない!」

DIO「…どうした?私に鬼の力を見せつけるのだろう?そんなものなのか?」
萃香「図に乗るんじゃあないッ!!!」

正面からの拳のぶつかり合い…DIOの拳が、耐え切れずに弾ける!!


永琳「!!や、やっぱり力負けしているわ…さっきのはどうにかして凌いだようだけど…」
輝夜「このままじゃ、どっちみちすぐに勝敗は決まるわね」

43:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
15/07/22 13:04:03.263 gpgbqe4F0.net
紫「…どう思う?藍」
隣で観戦している式神に、紫が問いを投げかける
藍「どう思う、と言われますと?」
紫「私が少しだけ話した限り…のDIOという男は、かなり注意深い人物よ」
藍「?」
紫「それが、何の策もなく鬼に喧嘩を売ると思う?萃香は鬼の力を存分に振るっているのよ」
橙「それじゃあ、彼は何か策があるとでも?」
藍「橙……私にはそうは思えない、今のところ、彼はただ圧されているだけだ」
紫「今のところは、ね」
藍「……?」

44:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
15/07/22 13:04:22.684 gpgbqe4F0.net
ズッガァァァァン!!!!!!!!!!!

藍「!!ま、また彼が吹き飛ばされました!!」
橙「あ、あれはさすがに止めた方がいいんじゃないですか!?」
紫「…」


萃香「……私のほうがこんなに力が強い!!速さもあるッ!!お前に勝機はないんだッ!!!」

DIO「…」

萃香「なのになぜ…そんな、勝ち誇ったような瞳をしているッ!!」

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15/07/22 13:04:38.787 DT3rCN+O0.net
ちょうどいいところできたか

46:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
15/07/22 13:05:11.963 gpgbqe4F0.net
DIO「フフフ…君の力は相当なものだな、このDIOよりも単純なパワーだけは勝っている」
萃香「なにッ!?」
DIO「…だが、所詮はその程度よ……獰猛なシェパードも、鎖をつなげばただの番犬になり下がる…それと同じだ」


早苗「!!み、見てください、DIOさんの眼球がッ!」
神奈子「な…ふ、膨れ上がっているッ!?」

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15/07/22 13:05:14.600 8fuznpzc0.net
さとりさん居ればDIO終わりだろ

48:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
15/07/22 13:06:10.726 gpgbqe4F0.net
DIO「UUUURRRRRYYY!!!!」

DIOの瞳から!突如高速の体液が発射されたッ!!
一迅!正に光線のような体液は、萃香の額を貫いたッ!!!

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15/07/22 13:06:38.528 gpgbqe4F0.net
幽々子「な…」
妖夢「な、なんですかあれは!?」

萃香「およっ…………?」


フラフラ、とぐらついた萃香の体が地面に倒れた

萃香「い…まのは……!」


ジョセフ「こ、高速で目から体液を発射する…あ、あれは…!!」
それはかつて、ストレイツォの使用した技…そしてッ!!
ジョナサン・ジョースターを葬った必殺の技ッ!!!

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15/07/22 13:07:27.546 gpgbqe4F0.net
文「す、すごい攻撃です…吸血鬼の力を利用して、あんな離れ業をするなんて…!!」
はたて「力だけじゃない、それを使う知識もあるってわけね…」

さとり「な、なんてこと……」
空「あ、あの鬼が…たった一撃でも受けるなんて…」
燐「…あの吸血鬼、ただものじゃないわ!」


妹紅「…DIO…」
妹紅と慧音は…DIOの戦いを見て、疑問を抱いていた
なぜ彼は「世界」を使わないのか
彼だけで戦うよりも、「世界」を利用したほうが明らかに強いはずなのだ
まさか使えないと言うわけでもないだろう
慧音「も、もしかして…DIOは、萃香の力を試しているんじゃないのか…?」
妹紅「た、試すだって!?鬼の力をッ!!??」
慧音(す、萃香は…DIOの力を試しているつもりなのかもしれない…だが!試されているのは、逆に萃香の方だとしたらッ!!)

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15/07/22 13:08:07.148 gpgbqe4F0.net
さとり「ま、まさかあの吸血鬼…鬼を相手に、手加減していたというの…?」
空「そ、そんな…」
燐「ぐ、偶然!!偶然上手くいっただけですよ!!」


DIO「……どうした?お前の力はそんなものなのか?」
萃香「な…」
DIO「まさかそれで終わりじゃあないよな……口だけは大きい商売人じゃあないんだ、もっと楽しませてくれよ」
萃香「わ……私達鬼をナメるんじゃあないッ!!!!」


萃香「スペルカードルールなんて知ったこっちゃあない……お前はそのルールには則ってないんだからな!!」
萃香の周りに、弾幕が生まれる…それは、一つ一つが当たっただけで体を吹き飛ばすような威力の弾幕ッ!


萃香「くらいなッ!!!」

52:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
15/07/22 13:08:40.305 gpgbqe4F0.net
DIO(な、なんだこれは…?あそこまで密度の高い弾幕は見たことがない!!)
後ろに飛びのいて避けようとしたDIOの足元に、何かが「集まった」!!
それは!!

DIO(つ、土だと…?ば、馬鹿な!!脆いはずの土が、なぜかこのDIOの動きを止めているだとッ!)

萃香「どんなに脆い土でも、密度を上げてやれば石にも勝る硬さになるッ!!私は疎と密を操れるッ!!そして…」


弾幕のすべてが、一点!!DIOの正面に集まった!!!

DIO「ヌゥッ!?」
萃香「弾幕に消されな、吸血鬼!!!!」

53:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
15/07/22 13:09:02.212 gpgbqe4F0.net
霊夢「す、萃香!!そこまでにしなさいッ!!」

幽々子「そこまでよ!!!」

紫「萃香!!!それ以上はやめなさい!!!!」


制止の声など耳に入らない
萃香は、そのまま弾幕をDIOに向かって撃ち出した!!!


DIO(フフ……仕方ないな、ここまでは吸血鬼としての私の力だけだったが…これから見せてやろう…我が真の力ッ!!!!)



DIO「『世界』ッ!!!」

54:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
15/07/22 13:09:28.627 gpgbqe4F0.net
DIOが雄たけびを上げたのと同時ッ!!彼の目の前に筋骨隆々とした守護霊のようなものが現れたッ!!


咲夜「あ、あれはッ!!」
美鈴「スタンド!!!DIOさんの、『世界』!!!」


ジョセフ「で、出やがったな…!!!!」
文「…『世界』でしたっけ…見ものですよ、写真を撮らなければッ!!」
はたて「ちょっと!!私も撮るんだからのいてよッ!!」

55:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
15/07/22 13:09:34.934 ta8VtPUAa.net
DIO固すぎだろwスタプラで半身吹っ飛んだころと変わりすぎじゃねw

56:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
15/07/22 13:10:50.804 gpgbqe4F0.net
萃香「そ、それは…」

DIO「フン、高密度の弾幕だと?むしろ私にはありがたかったなァ…なまじ、ばら撒かれた弾幕のほうが手が焼けるのでな」
ニヤリと笑ったDIOが、「世界」を操る
高速の拳の「弾幕」ッ!!正に、最強の名にふさわしいスタンド!!

DIO「無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄ァァァァ」

「世界」が高速で突き出した拳が、萃香の弾幕を撃ち落していく!!

霊夢「そ、そんな!!萃香の弾幕をいとも簡単弾いている!!」

妖夢「あ、あれはいったいッ!?」
幽々子「DIOは…ただの吸血鬼ではなかったということね!!」

萃香(ま、まずい…聞いてないぞあんなの…)
一瞬戸惑った萃香の眉間に、再びDIOの体液の光線が突き刺さるッ!!

萃香「グェェッ!?」ズッバァァァン!!

57:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
15/07/22 13:11:24.261 gpgbqe4F0.net
DIO「さっき私に…弾幕に消されろと言ったな」

「世界」が萃香の目の前に突如として現れる!!

ジョセフ(な、なんだァ!?「世界」の射程範囲はせいぜい10mほどだったはず…だ、だが!!今のは明らかに、15mは離れてやがるッ!!!)

はたて「す、すごい!!あれほどの力のある守護霊を、本体からかなり離して操っている!!」
文「そ、それも拳は確実に弾幕を撃ち落しています!!正確な動き!!」


萃香「く…」


DIO「お前は我が『世界』の弾幕に埋もれるのだッ!!!!無駄無駄無駄ァ!!!」

58:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
15/07/22 13:11:25.516 TffytEL5a.net
無敵のミッシングパワーでなんとかしてくださいよぉぉッ!!

59:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
15/07/22 13:11:52.179 gpgbqe4F0.net
打ち付けられた拳が、萃香の骨を砕いていく
萃香「ぐぉぉぉぉぉ!!!!」


永琳「そこまでよ二人ともッ!!!!!」

永琳の言葉に、DIOがぴたりと拳を止めた

60:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
15/07/22 13:12:18.454 gpgbqe4F0.net
DIO「…永琳、なぜ今止めたのだ……?残念だが、まだ萃香との弾幕ごっこは終わっちゃあいない…」
永琳「もう充分よ、DIO…あなたの強さはみんなが認めた、そして萃香……全力でなかったとはいえ、あなたはDIOに負けたのよ」

萃香「ま、負けただって!?ふざけんな!鬼がそう簡単に負けるかい!!」

永琳「…負けは負けよ、みんなもそう思わない?」

永琳の問いかけに、観衆たちから声が上がる

文「す、すごいですよDIOさん!!!」
はたて「あんな守護霊は、見たことがないわッ!」
椛「最強!!無敵!!!!」

61:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
15/07/22 13:12:43.103 gpgbqe4F0.net
妖夢「よ、予想以上の実力でした、DIO殿ッ!!」
幽々子「驚いたわ……」


紫「…まさか、萃香に一杯食わせるとはね…」
藍「…」
橙「すごい!!すごいすごいすごい!!!!」


霊夢「…あれがスタンド……いや、『世界』!!!」


さとり「…なんてこと……」
空「か、勝った…鬼に勝った…」
燐「信じられない……」

62:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
15/07/22 13:12:59.104 gpgbqe4F0.net
咲夜「DIO様…」

咲夜の背中に、冷たい汗が流れた
針で角砂糖を貫く?そんなレベルではない
「世界」は、この幻想郷で見たどの妖怪よりも恐ろしくさえ感じられた

63:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
15/07/22 13:13:19.313 gpgbqe4F0.net
萃香「くっ……!!」
DIO「…この歓声が答えのようだな…フフ、君に私は勝ったというわけだ」
萃香「ま…負けたわけじゃ……」
DIO「…見事だった、君の能力も、身体能力も…何もかも、正直このDIOよりも勝っていたと言える」
萃香「!!」
DIO「……」

永琳の元にあった自分の杯を取ったDIOが、それを萃香に差し出す

DIO「一杯もらおうか…」

64:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
15/07/22 13:13:40.464 gpgbqe4F0.net
萃香「お、お前…」
DIO「別に君の酒が飲みたくなかったわけではない…はしゃぎながら飲むのが嫌いなだけだ」
DIO「だが……君はこのDIOが認めた相手だ、その相手の酒を断る理由などないだろう?」
萃香「フン、気に入った!!!!勝利の美酒を私が注いでやろう!!」

トクトクと酒を交わす二人に、住人の視線は釘づけだった

たった一人…ジョセフを除いては

65:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
15/07/22 13:13:58.432 gpgbqe4F0.net
ジョセフ(DIOのスタンド…「世界」は、明らかに強くなっているッ…)
ジョセフ(じょ、承太郎でさえ今のDIOには敵わないだろう…そ、そんなあいつに…)


ジョセフ(もしもの時……俺は敵うのか…!?)

66:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
15/07/22 13:14:03.301 rISdkHdw0.net
ぐやじいいぃぃぃぃ……………………

67:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
15/07/22 13:14:24.129 gpgbqe4F0.net
霊夢「DIO、あなたすごいじゃない!!!」
文「DIOさん、ぜ、ぜひともインタビューをさせてください!!」
DIO「……文、悪いが…あんまりそういう気分じゃないんでなぁ…」
妖夢「DIO殿!!私に手ほどきを!!」
永琳「驚いたわ…あの守護霊、一体なんなの?」

たくさんの質問や感想を浴びて…DIOは、うっとうしそうに眉をひそめていた
それらの声のすべてをことごとく無視し、DIOはジョセフの横を通り過ぎた
その時、小さくDIOは笑った

DIO「ジョセフ、私の『世界』の成長ぶりに驚いているな?」

68:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
15/07/22 13:14:50.271 gpgbqe4F0.net
ジョセフ「!」
DIO「フフ…お前はこう思っているんだろう?『もしも自分がDIOと戦うことになったら、はたして敵うことができるのか?』とな…」
ジョセフ「て、てめぇ……」
DIO「安心しろよ…私は別に、何も問題を起こす気はない…それに、だ…もしも仮にお前と戦うことになったとしても、私は決して負けはしない」
ジョセフ(う……ま、真正面から言われて悔しいッ!言い返してやりてーが、い、今こいつが言ったのは紛れもない事実ッ!!)
DIO「…ジョセフ、今日の宴会…せいぜい楽しむがいい、フフフ…」

DIOの背中に舌を出しながら、しかしジョセフは内心非常に焦っていた……

69:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
15/07/22 13:15:18.035 gpgbqe4F0.net
ジョナサン「……レミリア、ジョセフは君たちに迷惑をかけていないかい?」
レミリアとパチュリーと飲んでいたジョナサンは、何度目かの同じ質問をしていた
レミリア「大丈夫よ、ちょっとお騒がせなヤツだけど」
パチュリー「芯はとてもまっすぐな好青年だと思うわ」
ジョナサン「そうか……よかった、僕の孫も…まっすぐな性格に育ってくれたんだ」
レミリア「…」
ジョナサンのその言葉に、レミリアは少し悲しげな表情をしていた
彼は……DIOと共に死んだのだ、ジョセフの成長など知るわけもなかったのだ
自分の妻と一生を添い遂げることも、自分の子供の成長を見守ることも…
ジョナサンは、その人生の幸せのほとんどを、DIOとの戦いによって失った

70:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
15/07/22 13:15:40.418 8fuznpzc0.net
なんだろうなんかもやもやする

71:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
15/07/22 13:15:53.030 gpgbqe4F0.net
レミリア「あなたも……まっすぐな男よ」
ジョナサン「そうかな?」
レミリア「えぇ、尊敬するほどに……」
ジョナサン「……レミリア、君も吸血鬼なんだよね?やっぱり、ディオと同じような吸血鬼なのかい?」
レミリア「私と彼は違うわ……」
レミリアがそっと目を細めた
彼女は、自分自身の生い立ちをジョナサンに話すのだった……

72:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
15/07/22 13:16:07.819 ivx4ZkF7d.net
ハミパだって若返ったし多少は強くなってるはずだろ!
どっちみちゴミだけど

73:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
15/07/22 13:16:30.377 gpgbqe4F0.net
DIO「…」
幽々子「お見事だったわ、DIO」
DIO「…幽々子か……」
萃香との戦いに勝利し、美酒を味わっていたDIOのもとに、幽々子が近寄ってきた
妖夢もやや興奮した様子で、傍にいる
DIO「…君たちもずいぶんと楽しんだようだな、私と萃香の戦いを…」
幽々子「えぇ、ここの住人は全員弾幕ごっこが好きだもの」
DIO「…変わった連中だな」
妖夢「DIO殿、お見事でした……ぜ、ぜひ!!私に手ほどきを…」
DIO「私の戦い方と君の戦い方は同じなのか?だとすればまだアドバイスも与えられるが…君のその刀を見るあたり、どうも私とは違うタイプの戦い方なのだろう」
妖夢「そ、そうですが…」
DIO「それならアドバイスなどできん……」
妖夢「そ、そんな…」

74:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
15/07/22 13:17:54.728 gpgbqe4F0.net
幽々子「妖夢、私たちはそんな話をするためにDIOの元に来たわけじゃないわよ」
DIO「…」
幽々子「DIO、あなたのその力は相当なものよ……ただ、私は正直、少しばかりあなたに警戒を抱いているの」
DIO「…当然のことだな…外からやってきた吸血鬼、しかも謎の守護霊まで持っている…フフフ、初めて火を発見した原始人と同じ気持ちだろう?」
妖夢「…」
DIO「構わん、なんでも私に訊いてみろ…できるかぎり話してやろう」
幽々子「あら、ずいぶんと協力的ね…」
DIO「当たり前だろ……私は別に、あの能力を秘密にしたいわけでもないからな…そうでなければ、萃香との戦いであれを使うわけもない」
幽々子「…確かにそうね」
DIO「ただ話すのもなんだろう……フフフ、日本酒でも飲みながら語らおうじゃないか…」
幽々子「そうね、じゃあ一緒にいいかしら」
DIO「あぁ」

75:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
15/07/22 13:18:04.939 ujezd2aO0.net
精神的NTRというやつだアアアアアアハハハハハハハハハハハハーッ

76:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
15/07/22 13:18:28.227 gpgbqe4F0.net
文「いやぁ、DIOさんの『世界』!!想像以上の攻撃力、精密さでしたね!!」
はたて「加えて速さも相当だったわ…一瞬のトップスピードなら、アンタといい勝負かもしれないわよ」
文「ま、まさか…さすがに、幻想郷最速の名は伊達じゃないですよ」
椛「…尤も特筆するべき点は、DIOさん自体も相当な力の持ち主だということです、守護霊との二人…いえ、二人と言っていいのか分かりませんが…とにかく、その攻撃は非常に強力だと思います」
文「そうですね、確かに……あ、ジョセフさん」

ジョセフ(…DIOのヤツ…何を考えてるかわからねぇ…)
ジョセフ(ま、まさか本当に何もするつもりはないなんて言うんじゃねぇだろうな…)
文「ジョセフさん?」
ジョセフ(…スタンドに触れるのはスタンドだけ…つまり、俺以外の誰も、『世界』に対する攻撃を行えない…それも問題だ)
ジョセフ(……)
文「ちょっとジョセフさん?」
ジョセフの正面に回って、文が若干顔を近づける

77:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
15/07/22 13:18:51.913 gpgbqe4F0.net
ジョセフ「…なんだよ文」
文「ひどいじゃないですか、さっきから話しかけているのに無視なんかして」
ジョセフ「…考え事してるんだよ、ほっとけ」
文「な、なんてひどい言い草ッ!!」
椛「ジョセフさん、どうかしたんですか?」
ジョセフ「……あぁ、ちょっとな」
はたて「へぇ、もしかしてさっきのDIOと萃香の戦いについて?」
ジョセフ「そうだな…いや、そうじゃないとも言える」
文「?」
ジョセフ(……こいつらには言えない)
ジョセフ「とりあえず、俺はしばらく考え事に耽るから、あっち行けよ」
文「な、なんて冷たい人ッ!!!」
ジョセフ「…」
文の言葉に反応せずに、ジョセフが一人歩き出す
博麗神社の賽銭箱の前にあぐらをかき…そして、一人思案を巡らせた

78:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
15/07/22 13:19:09.555 gpgbqe4F0.net
ジョセフ(…おそらく…DIOの止めていられる時間も、『たった5秒』なんてわけじゃないはずだ…!!)
ジョセフ(10秒…いや、そんなものでもない…)
ジョセフ(ち、ちくしょーっ!!どうすりゃいーんだよッ!!咲夜がいるからまだなんとかなりそうだが…)

79:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
15/07/22 13:19:39.419 gpgbqe4F0.net
DIO「…まず、スタンド…この特性について話すべきだろう」
幽々子と妖夢に、DIOがスタンドの説明を始めた
膝の上に乗った子供におとぎ話を聞かせる母親のように…ゆっくりと

DIO「…このスタンドは精神のエネルギーによるものだ…たとえば、私が非常に追い詰められた精神状態にあれば…当然、こいつの力も弱まるのだ」
幽々子「…逆に、あなたが非常に強い精神を持ったときは?」
DIO「強くなる…尤も、私は普段から冷静を心掛けているからな…あまりそれによる変化はないだろう」
妖夢「…そのスタンドというもの…私たちは触れられないのですか?」
DIO「その通りだ、スタンドにはスタンドしか触れられない…だが、例外はある」
幽々子「例外?」
DIO「スタンドから人間に触れることは出来るのだ…」
DIOが「世界」を操り、妖夢の頭をそっと撫でた
妖夢「あ…本当に」

80:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
15/07/22 13:20:41.684 gpgbqe4F0.net
DIO「恐らくだが…スタンド使いが触れたいと思うと、スタンドは物に触れられるのだろうな、精神のエネルギーという観点からも、この推測は外れてはいないと思う」
幽々子「なるほどね……」
DIO「さらにだ、このスタンドにもいくつかのタイプがある…私のは、近距離パワー型と呼ばれるものだ」
妖夢「その名の通り…あまり遠くには行けないけれど、パワーが相当高いのですね?」
DIO「そうだな…だがまぁ、私の『世界』は相当遠くへ行ける…近距離型の中ではダントツでな」
幽々子「…ねぇ、そのスタンドがもしも破壊されたらどうなるの?」
DIO「私は死ぬ…精神が滅ぼされれば、人間は死んでしまうからな」
幽々子「…」

81:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
15/07/22 13:20:47.546 gpgbqe4F0.net
DIO「だが…さっきも言ったが、このスタンドに触れられるのはスタンドだけだ……もしもこの『世界』を破壊できるほどのスタンドがいるとしたら、まず私はそいつに簡単に挑んだりはしないがね…フフフ」
妖夢「…そのスタンド、何かほかにできることはないんですか?」
DIO「他に…とは?」
妖夢「いえ……こう、炎を操れるとか、夢を現実に出来るとか」
DIO「…そうだな、それについても説明するべきだろうが…我が『世界』は…パワー、スピード、精密さの三つすべてを極めている…」
幽々子「そうね、萃香との戦いでそれは実証済みだわ…」
DIO「…その三つを極めただけで十分とは言えないか?」
妖夢「そ、そうですが…」
DIO「…我が『世界』は、その一次的な強さのみに特化している…そんな回りくどい方法で相手に攻撃する必要がないほどにな…」

82:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
15/07/22 13:22:32.092 gpgbqe4F0.net
妖夢「も、もしもそれがあれば、私ももっと強くなれます…幽々子様を守るのに、力が必要なのです!!!」
DIO「そうだな…どんな方法があるかは分からないが……君には必要ないのではないか?」
妖夢「なぜですか…わ、私は!!」
DIO「なら君は、その剣をぽいと捨てる勇気があるのか?」
妖夢「!!!」
DIO「もしもだ、私がこの『世界』よりも強い何かを手に入れれば…私はこいつを簡単に捨て去ろう…人間がただの松明から、ライターへと昇華させたように…少しずつ、便利な物へと移り変わろう」
DIO「だが君はどうだ?君は、剣の修業という物にそもそもの楽しみを見出してはいないのか」
DIO「スタンドを手に入れ、強くなったとすれば、君は恐らく…剣の修業をやめるだろう、代わりにスタンドの修業を始めるだろう」
DIO「…そこから何を学べる?正直なことを言おう、スタンドは成長するが…限界がある、それにその修業なんて大したものじゃない…人間としては成長できないぞ」
DIO「君のその修業の成果は、強さだけではない…強い精神力だろう?それを手に入れる方法を捨てるのか?」
妖夢「う…」

83:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
15/07/22 13:23:03.551 gpgbqe4F0.net
DIO「従者に必要なのは、無駄な強さではない……守るべき主への忠誠心だ、それによって強さなどどうにでもなる…番犬の牙が鋭すぎると、飼い主に対する甘噛みでさえ傷つけてしまう…」
妖夢「そ、そうでしょうか…」
DIO「フフ…」
小さく笑ったDIOに、妖夢が首をか�


84:オげた 妖夢「な、何かおかしなことが…?」 DIO「いや…私も、外の世界では従者というものを数人持っていたが…君ほどの忠誠を持った者はいなかった…君は優秀な従者だ、そこにあるのは忠誠心だけだろう?別に幽々子をいずれは殺して自分が上に立とう、など考えてもいない…」 妖夢「あ、当たり前じゃないですか!!!」 DIO「…それだけで十分じゃないか……少なくとも、君は今のままでいい…今のままでな」 妖夢「DIO殿……」 幽々子(あらあら、すっかりこの子もDIOにあてられちゃって…)



85:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
15/07/22 13:23:25.880 gpgbqe4F0.net
DIO「……おっと…すまないな、君たちが私に質問するためにここに来たのに…私が一人で話し込んでしまったな」
幽々子「そうね……それじゃ、もうスタンドの話はおしまいね」
DIO「他に訊きたいことはあるかね?外の世界の話でもいい」
妖夢「そうですね…」


紫「じゃあ、外の世界であなたが一番興味深いと思ったのは?」

86:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
15/07/22 13:23:52.245 gpgbqe4F0.net
DIO「…」
幽々子「あら紫?あなた、ジョナサン・ジョースターに興味があったんじゃないの?」
紫「ちょっと面白そうだと思ったけど…なんのことはない、ただの好青年なだけ…それに、紅魔館の吸血鬼と絡んでるから、今は遠慮しておきたくてね」
DIO「八雲紫……その質問に、私は答えないといけないかね」
紫「いいでしょ?幽々子たちの質問の代わりだと思って」
DIO「…」
しばし考えてから…DIOはふと口をつぐんだ
イギリスに住んでいた頃の記憶など、正直曖昧だ
あの頃の自分は、一体何に興味を注いでいた?
ラグビー?法学?

そんなものではない

彼があの時興味を注いでいたのは、ジョースター家をどうやって乗っ取るか…
そして、ジョナサンをどうやって葬るか、それだけだった

87:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
15/07/22 13:24:18.071 gpgbqe4F0.net
DIO「…今思えば…私は、何かにひどく執心するということはなかった…ただの一度も」
幽々子「…スポーツとか勉強とか、娯楽とか、そんなことには?」
DIO「なかった…もちろん、スポーツも勉学も…人一倍してきたつもりだ、だがそれも結局は…」
妖夢「結局は?」
DIO「…ジョジョのヤツを超えるためだった」
紫「ジョナサンを?」
DIO「…君達には理解してもらえないだろうが……正直なところ、このDIOは…ジョジョを殺すために生きていたと言ってもいい」
妖夢「!!」
紫「…どういうこと?」

88:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
15/07/22 13:24:32.936 5L0OeOlE0.net
さとりだ!さとりを呼んで来い!

89:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
15/07/22 13:24:39.560 gpgbqe4F0.net
DIO「彼の家の財産を乗っ取り、自分自身が誰にも負けない男になる…それが、私の目的だった…」
DIO「…それだな、私が一番興味があったことは…いや、違うかもしれない」
深くため息をついたDIOは、ジョナサンのいる方を見て…きっぱりと言った
DIO「最初は、ただの金持ちの財産を奪い、金持ちになり、社会的勝者になるのが目的だった、だが最後は違った」



DIO「…私は……ジョジョに勝ちたかったのだ、力も、知恵も、何もかも」

90:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
15/07/22 13:24:43.488 OYFKiq3dd.net
ヴァニラアイスェ・・・

91:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
15/07/22 13:25:33.317 ujezd2aO0.net
ジョナサンのためなら死ねる

92:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
15/07/22 13:25:42.974 gpgbqe4F0.net
幽々子「…あなたにとって、ジョナサンはライバル?宿敵?」
DIO「フフ…そんな言葉で片付けるのか、私達を」
紫「…」
DIO「君たちのいうそれはなんだ?相手といつまで経っても勝敗が付かないとか、どこに行っても出会ってしまうとか、そういうのを宿敵とか言うのか?」
DIO「だとすれば私達は違う…我々は……二人で一つの運命を歩んでいたのだ」
妖夢「二人で一つ……」
DIO「……君たちは…蒸気列車を見たことがあるか」
紫「えぇ、外の世界に遊びに行ったときに」
DIO「……線路が一本あれば、そこを走るのは一つの列車だけだ……それが普通よ」
DIO「だが、私とジョジョの場合…運命という一つの線路の上に、二つの列車があったのだ」
DIO「ぶつかり合い、並走し……そして終焉は、二人とも粉々に砕け散った…」
DIO「それが私達だ、宿敵なんてものではない、いわば運命の奴隷かな…フフフ、私もジョジョも、鎖になど繋がれてはいなかったが」
幽々子「……あなたは、ジョジョのことを恨んでいる?それとも、好き?」
DIO「…好きでもなければ、恨んでもいない、憎い敵だ、めんどうな相手だ、だが…」

DIO「何よりも尊敬している」

93:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
15/07/22 13:25:50.095 8fuznpzc0.net
>>86
さとりさんも来ては居るからそのうちDIOの元へも行くはず……

94:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
15/07/22 13:26:18.098 gpgbqe4F0.net
日本酒の入った杯を傾け…その中の柔らかな口当たりを楽しむ
ほのかに顔が赤いDIOは、決して酔っているわけではなかった

95:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
15/07/22 13:26:35.168 gpgbqe4F0.net
DIO「…君達には分からんだろうな…私のような人生を歩みでもしないかぎりは」
紫「フフフ…あなた、もう酔ってるの?」
幽々子「そうね、なんだかおじさん臭くなってるわ」
DIO「フン……そんなことはない」
幽々子「さぁ、私たちがお酌してあげるから…他になにか話してちょうだい」
DIO「…そうだな、では……」

96:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
15/07/22 13:26:52.863 gpgbqe4F0.net
ジョナサン「…波紋?ジョセフから聞いたのかい?」
レミリアとパチュリーの質問に、ジョナサンは目を丸くしていた
レミリア「えぇ、あなたの波紋……それは、ジョセフの物よりも強いのかしら」
ジョナサン「そうだね……僕のは、ある程度修業をしたものだし…それに」
パチュリー「それに?」
ジョナサン「あぁいや…」
ジョナサン(…ツェペリさんの波紋も宿っているから、だ……)

97:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
15/07/22 13:27:09.298 45A/jGi7a.net
書き溜めてるとか珍しいな

98:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
15/07/22 13:27:18.910 gpgbqe4F0.net
ジョナサン「でも、そんなことをどうして?」
レミリア「いえね、咲夜の話だと、ジョセフは初めて咲夜と会ったとき、間違って波紋を使ったようなの」
ジョナサン「波紋を?」

咲夜「えぇ、間違って地面に波紋を宿してしまったのです…と」
ジョナサン「あぁ、咲夜…美鈴も、おかえり」
美鈴「ただいまです!」
咲夜「…ジョナサンさん、そんなことはあり得るのですか?」
ジョナサン「うーん…でも、生まれつき波紋が使えたってことは、無意識で誤用してしまうかもしれないな」
咲夜「なるほど」
レミリア「咲夜、DIOはどうだった?」
咲夜「そ、それが……か、勝ったんです」
レミリア「!!!」

99:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
15/07/22 13:27:47.523 gpgbqe4F0.net
パチュリー「鬼に…?驚いたわ」
美鈴「まぁ、萃香のヤツも手加減はしていたみたいですけど」
咲夜「それはDIO様も同じよ…どう見ても、手を抜いていたもの」
ジョナサン「ディオが勝ったのかい?そ、それは…」
レミリア「まぁ、吸血鬼としてのパワーもだけど、DIOは頭がよさそうだし…」
咲夜「…おかげで、他の連中はDIO様の話題で持ちきりですわ」
レミリア「そう…私たちが結構先に知り合ったのに、ムカつくわね」
パチュリー(なんて子供っぽい嫉妬……)

100:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
15/07/22 13:28:13.338 gpgbqe4F0.net
ジョナサン「……ディオが勝ったのか…すごいな、やっぱり」
美鈴(…ジョナサンさんは知らないんですね…DIOさんが、スタンドというものを身に着けていることを)
咲夜「…お嬢様、私はちょっとジョジョと話に行きます」
レミリア「…えぇ、行ってらっしゃい」




宴会は中盤に入っていた
どんちゃんと騒ぐ呑兵衛の中…

咲夜は、ジョセフの元へと進んでいく

101:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
15/07/22 13:28:36.258 gpgbqe4F0.net
ジョセフ「…」
咲夜「ジョジョ、ちょっといいかしら」
賽銭箱の前であぐらをかいていたジョセフの隣に、咲夜が腰を下ろす
ジョセフ「くだらねー話なら後にしてくれ、今ちょっと俺は…」
咲夜「DIO様のあの『世界』の強さ…あれは危険よ」
ジョセフ「!!お、おめー…」
咲夜の言葉に驚愕したジョセフは、つい賽銭箱に背中をぶつけてしまった
ジョセフ「お、おっといけねぇ…」
咲夜「気を付けてよね、それ…霊夢が大事にしてるんだから」
ジョセフ「あ、あぁ」
咲夜「あいつと喧嘩になるなんてごめんよ」
ジョセフ(自分の心配かよ…)
咲夜「…話が逸れたわね」
ジョセフ「…お前もそう思うか?DIOは…あいつは、やばい」

102:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
15/07/22 13:28:48.397 s+qAcge00.net
地味に助かってるなジョセフ

103:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
15/07/22 13:29:01.759 BlmQC/p70.net
今更だけどジョナサンだけDIOじゃなくディオなんだな
スタンドとか3部の事知ったら変わるのかな

104:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
15/07/22 13:30:03.176 gpgbqe4F0.net
咲夜「吸血鬼としての身体能力に、スタンドの力…相当まずいわ」
ジョセフ(それだけじゃない…時間を止められるんだ、あいつは…)
咲夜「…ジョジョ、あなた以外、スタンドを持っている者はここにはいない…つまり、もしもDIO様が何かしでかしたら…」
ジョセフ「分かってる…あんな野郎のケツなんて拭いたくねーけどなッ!」
咲夜「…」

105:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
15/07/22 13:30:09.149 gpgbqe4F0.net
ジョセフ「………おじいちゃんを殺した相手だ…俺は、あいつにほんのちょっぴりの友情や同情なんてものも感じてねぇ、あるのは明確な憎しみと疑惑だけ」
咲夜「私も……あなたの忠告があってから気づいたけど、なんだか…彼は、緻密な計算のもとに動いているような気がしてきたわ」
ジョセフ「…なぁ咲夜、DIOが何かをしでかした時、俺に力を貸してくれないか」
咲夜「いいけど…」
ジョセフ「もちろんおめーだけじゃあねぇ、他の連中にも借りるが……」
ジョセフ「…信用できる相手ってのが、まだそこまで多くないんだ…DIOの考えを否定していない連中も中にはいるだろうしな」
咲夜「そうね」
ジョセフ「…ちっ、せっかくの宴会もあいつのせいで台無しだ…こっからは辛気臭い話はなしだぜッ!まだ起きてもないことをうだうだ考えても意味ねーからな、俺は飲む!!おめーもだッ!!」
咲夜「わ、私は…」
ジョセフ「飲むんだよッ!!!ぱーっと騒ごうぜ!!!!」
ジョセフに腕を掴まれ、無理やり咲夜は天狗達の元へと連れて行かれたのだった

106:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
15/07/22 13:31:11.609 gpgbqe4F0.net
咲夜「ちょっ、ちょっとっ!」





咲夜(こ、こいつらと飲むとロクなことがないのにッ!!)

107:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
15/07/22 13:32:22.117 gpgbqe4F0.net
文「…」
はたて「どうしたのよ文、さっきからずいぶん不機嫌じゃない?」
椛「気分でも悪いんですか?なーんて」
文「…べ、別になんでもないですよ」
はたて「?」

ジョセフと咲夜がDIOについて話していた頃…天狗三人は、一足先に酒を飲んでいた
嗜むのではない、まさに「呑む」のだ
はたて(…文のヤツ、ジョジョと十六夜咲夜をじーっと見つめてるわね…なぜ?)
椛(あの二人がどうかしたんでしょうか)
文「…」

108:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
15/07/22 13:32:50.023 gpgbqe4F0.net
はたて「ねぇ文、ジョジョと咲夜がどうかしたの?」
文「え?あ、いやっ!!!」
椛「なーんか、さっきからぼけーっとしてますよね…文さんらしくもない」
文「そ、そんなことないですよ、そんなこと…」
はたて「あっはは、まるで惚れてる男が他の女と話してるのに嫉妬してるって感じね」
文「!?だ、だだだだ誰があんないい加減な人に惚れますかッ!!!!!」
椛「ですよね、ジョジョさんっていい人ですけど、彼氏にすると絶対めんどくさそうですし」
はたて「そうそう、友達ならいいけど、二人でいるってなると肩が凝りそう」
文「そ、そんなことはなかったですよ?前に私を庇ってくれたこともありましたし…」
はたて「へぇ、それって友人として?」
文「そ、それはまぁ…」

109:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
15/07/22 13:34:17.917 gpgbqe4F0.net
椛「でも、確かに変わった人ですよね…天狗とか鬼とか幽霊とか、そういうのに全く臆しないなんて…DIOさんはわかりますよ、本人も吸血鬼ですから…」
はたて「ジョナサンとジョジョ、二人は…そういうのに慣れてるのかしら?」
文「さ、さぁ……あ、ジョセフさんがこっちに来ましたね」
椛「咲夜さんも一緒みたいですね」
はたて「あの二人、なんだか仲いいわね……」
文「!そ、そうですかねー?なーんか、私はそうは思いませんけどー」
椛「咲夜さんみたいなしっかりした人なら、ジョセフさんも上手く扱えそうですもんね」
はたて「そうそう」
文「……」ゴゴゴゴゴゴ
椛(あれ、もしかして文さんったら本当に…)
はたて(あっちゃー、冗談でいろいろ言ってたのにまさか…)

110:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
15/07/22 13:35:34.782 gpgbqe4F0.net
ジョセフ「よー!!飲んでるかお前らッ!!」
椛「おかげさまで」
咲夜「ちょっとジョジョ…わ、私はお嬢様のお世話�


111:ェ…」 ジョセフ「あぁ?レミリアだってどうせ飲んでるだろ?そんなのにお世話とかいるのか?ベロンベロンに酔っぱらってるだけだろ、どうせ」 咲夜「だから必要なのよ!」 ジョセフ「いらねーって、酔っ払いと泣いた赤ん坊には誰も手が付けられないんだぜ」 はたて「ジョジョ、そこに怒った文も加えてよ」 椛「そうですね、怒らせると陰湿な嫌がらせをしてきますから」 ジョセフ「そうなのか?」 文「ま、まさかッ!!この清廉潔白な私に、そんなことができようかッ!」 ジョセフ「おめー、脳みそ腐ってるのか?清廉潔白ってのは、俺みてーな人間のための言葉なんだよッ!!このスカタンッ!!」 椛「どっちもどっち…」ボソッ ジョセフ・文「なんだってー!!!!!」 咲夜(…つ、疲れる……)



112:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
15/07/22 13:36:09.180 gpgbqe4F0.net
DIO「…君達や八意永琳は、この幻想郷の中でも特に長寿なのか」
幽々子「えぇ、そうなるわね」
紫「おかげでおばさん扱いよ、困っちゃうわ」
日本酒の肴として、世間話をしながら……三人は、互いの腹の内を探っていた
DIO(…幽々子のヤツは……話に含みを持たせるが、しかし割と直接的な思考回路の持ち主だ、腹黒さは感じられない)
DIO(…紫のヤツは面倒だな、何重にも重ねたフィルターのように……嘘を重ねてくるようなヤツだ)

幽々子(…DIOは、よくも悪くも、自分自身一人で生きてきた…)
幽々子(恐らく、今も私達に心を全く許してはいない)

紫(いずれ幻想郷で問題を起こすのか?それとも逆になじむのか…)
紫(ま、どっちにしろ私には関係ないことだけど)

113:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
15/07/22 13:36:40.117 gpgbqe4F0.net
DIO「…君たちをおばさん扱い、か…フフフ」
幽々子「あら、何かおかしい?」
DIO「いや…君達や永琳は…私が思うに、知的な雰囲気を持っている……他の連中は若さにかまけている、ただの馬鹿な若者って感じだ」
DIO「あぁ妖夢……別に君をその中に含めるわけじゃあない、そんな顔をするなよ…それも悪くはないんだ」
DIO「だがな…私はどうも、そういう連中とは気が合わなくてな…君達みたいなタイプのほうが、よっぽど付き合いやすいんだ」
幽々子「嬉しいこと言ってくれるわね」
紫「どうりで、あんまり若い連中とは絡んでないわね」


藍「橙、なんか紫様が楽しそうよ…」
橙「DIOさんの話が面白いからかな?」

114:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
15/07/22 13:37:12.705 gpgbqe4F0.net
DIO「…正直なところ、もうここでずっと飲んでいたいな……ここなら面倒なヤツに絡まれることもない」
幽々子「あら、私も歓迎よ…あなた、他の人たちと違って大人しいし、面白い話もしてくれる」
紫「私もよ…DIO、あなたって今いくつなの?相当熟練した雰囲気があるけど」
DIO「…ジョジョとの戦いで命を落とした時は、20歳ほどだと思っていてくれ」
妖夢「20歳!?そ、そんなに若かったのですか…」
DIO「君よりも若いかもしれないな…フフフ」
妖夢「お、驚きました…あ、お酌しますね」
DIO「君も気が利くな……こういう従者が一人でもいれば、充分じゃないか」
幽々子「あら、これで結構困ったちゃんなのよ」
妖夢「ゆ、幽々子様…」
DIO「茶目っ気があるのも悪くはないだろう……フフ、顔に似合って可愛らしいことをするなら、それもいいじゃあないか」
妖夢「!?」ドキューン
幽々子(あらあら…妖夢ったら、初心なんだから)
紫(こんなのでドキドキしてちゃあ、この先生きてはいけないわね)

115:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
15/07/22 13:38:08.909 gpgbqe4F0.net
DIO「……」
日本酒をくいっと飲み干したDIOは、ふと妖夢の「半霊」について尋ねた
DIO「なぁ妖夢…さっきからずっと思っていたのだが、そのフワフワした雲みたいなのはなんだ?」
妖夢「あぁ、これは半霊でして……私の分身…というか、こう……」
幽々子「妖夢の半分とでも思っていて、これも妖夢なのよ」
DIO「……君は人間か?それとも幽霊なのか?」
妖夢「それのハーフだと思っていただいて結構ですよ」
DIO(人間と幽霊のハーフ…生きているし死んでいるか、面白い…)
紫「DIO、他の連中とはもう飲まないの?もったいないわよ、せっかくこんなに集まったのに」
DIO「私が話していて楽しいと思ったのは、君たちと…あの永琳という女だけだ、あとはやかましいだけの連中よ」
幽々子「あら、永琳も気に入ったの?」
DIO「…」
紫「あなたって、つくづく長寿が好きなのね」
DIO「そうかね…フフフ」
妖夢(…マダムキラー……)
紫「なんか言った?」ゴゴゴ
妖夢「ひぃっ!?」

116:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
15/07/22 13:39:51.950 gpgbqe4F0.net
ジョセフ「だからよー、俺は女の子ってのは、可愛い方がいいと思うのよ」
天狗三人と咲夜を相手に、ジョセフは女の好みについて語っていた
ジョセフ「綺麗系とかおっとり系もいいけど、俺はそう思うな」
はたて「でもさ、可愛いのなんて、年を取れば結局老けちゃうじゃない」
椛「そうですよね」
ジョセフ「ちっちっち、分かってねーな……可愛い女ってのは、年をとっても可愛いまんまなんだよ」
咲夜「…ジョジョ、あなた結局何が言いたいの?」
ジョセフ「だから、俺は別に見た目で人を選ばないってことさ、中身が可愛いヤツがいーんだよッ!!」
咲夜「は、はぁ…?」
文「何言ってるんですか…ジョセフさん、酔ってきてませんか?」
ジョセフ「酔ってねーよッ!!」
文「あのですね…」
ジョセフ「『酔ってる人に限ってそういうこと言うんですよ』という」
文「酔ってる人に限ってそういうこと言うんですよ……ハッ!!」
ジョセフ「ほーれ見ろ、俺はまだ酔ってねーぜ」

117:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
15/07/22 13:40:22.118 gpgbqe4F0.net
咲夜「…」
ジョセフ「あぁ?なんだよ咲夜、お前飲まないの?そういうやぁ、紅魔館でもほっとんど飲んでなかったよな」
咲夜「私はあんまり飲まないから…いつも片づけがあるし、飲まないようにしてるもの」
ジョセフ(はっはーん、さてはこいつ、あんまり酒強くねぇな……よし、ここはいっちょ酔わせてみて、だらしなくなった咲夜でも見てやるかッ!)
ジョセフ(へへへ、そして弱みの一つくらい握ってやるもんねーッ!)
ジョセフ「そう言うなよ、たまには息抜きも必要だろ?飲め飲め」
咲夜「ちょ、ちょっと………私はいいわよ」
ジョセフ「咲夜ちゃんったらノリ悪いのー、そんなんじゃ周りから嫌われるぜ」
咲夜「別に嫌われても…」
ジョセフ「そういうのはいいんだよッ!!俺の酒を飲めないってのか!?」
咲夜「めんどくさ……分かったわよ、飲むから…」
ジョセフ(やりーっ!!)
ジョセフの差し出した日本酒を咲夜が飲み始める

118:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
15/07/22 13:40:47.706 gpgbqe4F0.net
椛(おぉ、ジョセフさんが勝ちましたッ!!!)
はたて(やるわね)
文「…あの、ジョセフさん」
ジョセフ「あぁ?なんだよ」
文「…私、ちょっとDIOさんのところ行ってきますね」
ジョセフ「?お、おい…なんであいつのところなんだ?」
文「いろいろと話を聞いてみたいですし」
ジョセフ「や、やめろって……あいつだけはダメだ!!お、おじいちゃんなら構わないからさッ!!」
文「DIOさんの話を聞いてみたいんですよ、はたて、椛、ジョセフさんをお願いしますね」
椛「は、はぁ……」

119:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
15/07/22 13:41:29.135 gpgbqe4F0.net
DIO「…ム……?」
幽々子「どうしたの、DIO」
日本酒を飲む手が止まったDIOに、幽々子が訪ねる
DIO「…文…だな」
紫「文?あら本当に…あの天狗が何の用かしら」
DIO「…」


文「あ、DIOさん……ちょっといいですか?」
幽々子「あらあら、今DIOは私達と話していたのだけれど」
文「う…」
DIO「いいじゃないか、私は一向に構わん」
妖夢(違う漫画……)
文「ちょっと、失礼します」
DIOの隣にこじんまりと、文が座り込む
その態度は、いつもの文のものとは違う…なぜか、しおらしいものだった

120:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
15/07/22 13:41:55.387 gpgbqe4F0.net
DIO「…」
文「えっと……DIOさん、今から変な質問をしますけど、笑わないでもらえますか?」
幽々子「あら、なになに?」
紫「面白い話?」
文「あなたたちには言ってません…DIOさんを男性と見込んでの話があるのです」
DIO「…」
紫「ちょっとー、私達じゃ頼りないって言うの?」
DIO「紫、文も真剣に悩んでいるらしい…茶化してやるなよ」
紫「はいはい……」
文「…その……ですね」
DIO「…なんだ」



文「…私って、魅力のない女でしょうか」

121:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
15/07/22 13:42:27.964 8fuznpzc0.net
これは文NTRるか

122:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
15/07/22 13:42:49.584 gpgbqe4F0.net
DIO「…突然何を……」
紫「ぷっはははは!!き、聞いた幽々子!?私って…わ、わ、魅力のない女でしょうかって…」クスクス
藍「紫様、いくらなんでも失礼ですよ」
橙「でも、そんなこといきなり訊くかなー?」
文「う……」
DIO「…あまり人の悩みを馬鹿にするもんじゃない、彼女にとっては真剣な悩みなのだ…」
紫「そ、そうだけど、でも…」
DIO「…こうやって人に相談しようとしたということは、それだけ彼女はその悩みと向き合っているのだ…」
DIO「生き物とは、自分の目の前にある問題を乗り越えることによって成長していく…フフフ、それがいいんじゃあないか…」
幽々子(な、なんていうか…DIOって、ちょっと冗談通じないわね)

123:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
15/07/22 13:43:16.329 gpgbqe4F0.net
DIO「そうだな……こちらも質問で返すようで悪いが、どうしてそんなことを思ったんだ」
文「!!い、いえ……なんていうか、こう……ジョ…ジョセフさんが、咲夜さんとか、はたてとか椛とかには優しいのに…私には冷たく当たるからです」
DIO「…」

DIO(この女……まさか、ジョセフに惚れこんでいるのか…?)

DIO「……それは、君に心を許しているからじゃあないのか?遠慮のいらない相手ということだ」
文「そ、そうなんでしょうか…」
DIO「…それに、私は君を決して魅力がないなどとは思わないな……」
幽々子「あら、それはどうして?」
DIO「表面上では明るく振る舞っているが、君はもともと真面目な気質だろう」
文「!!」

124:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
15/07/22 13:43:57.769 gpgbqe4F0.net
DIO「フフフ……適当な性格のようだが、服には皺一つない……髪型も整っている」
DIO「それともう一つ、言葉遣いがしっかりしているのだ……そういうのが意外とボロが出るところなのだ…」
DIO「…いつでも言葉遣いがしっかりしている…そういう者は、中身がかなりしっかりとしている」
DIO「それは、女として以上に…人としての魅力があるのだ」
DIO「…安心しろよ、ジョセフのヤツも君に魅力を感じていないわけではあるまい…というよりもだ、咲夜にしろそのはたてとか椛とかいうのにしろ…どうせ友達としか思ってないヤツだ、あいつはな」
紫「?DIO、あなたジョセフと昔から知り合いなの?なんかそんな感じだけど」
DIO「フフフ……私は相手の内面を見抜くのが得意でね…」
文「…じゃ、じゃあジョセフさんは、私を嫌っているわけじゃないんですね?」
DIO「そうだろうな…そもそも、ジョースターの人間は他人に対しても寛容だ、受け入れないわけがあるまい」
文「!!よ、よかった…」
妖夢「あの、もしかして文さんってジョセフさんのこと好きなんですか?」
文「!?ち、違いますよ!!」

125:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
15/07/22 13:44:24.900 gpgbqe4F0.net
幽々子「女としての魅力、ねえ」
文「あーもうッ!!と、とりあえずDIOさん!!ありがとうございました!!」
嬉しそうに駆けていく文の背中に…DIOは、冷たい視線を浴びせていた

DIO(…面倒なヤツが敵になりそうだな……フン、ジョセフに惚れこむとはな)
DIO(………こうなると…少なくとも、幽々子と紫を味方に引き入れねばな)
DIO(いや、味方でなくとも構わん…敵にならなければな、フフフ)

126:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
15/07/22 13:44:52.385 gpgbqe4F0.net
咲夜「ねぇジョジョ、あなた文とずいぶん仲がいいわよね」
文のいない間に、咲夜がそんなことを言い出した
ジョセフ「はぁ?そうか?」
椛「結構一緒にいるんですよね?」
はたて「そうそう、文もあなたのこと気に入ってるみたいだしさ」
ジョセフ「ふーん……まぁ、あいつはいいヤツだと思うぜ」
咲夜「……天狗のこと、信じれる?二人を前にして言うのもあれだけど、私ちょっと天狗は苦手だわ」
椛「…それに関しては、あまり私達も強くは言えませんね」
はたて「そうね……天狗だって、中には悪いヤツもいるもの」
ジョセフ「俺は全然怖くねぇし、信用するぜ」
咲夜「…」
ジョセフ「周りの目から見た世界を信じてたらどうしようもなくなるぜ、自分の目で見た世界だけを信じる、それが大事さ」
ぐいっと日本酒を飲み干してから、ジョセフが照れたように笑う
ジョセフ「それにさ……なんとなく、あいつってスージーに似てるんだ」

127:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
15/07/22 13:45:16.026 gpgbqe4F0.net
咲夜「スージーって、あなたの奥さんだったかしら」
ジョセフ「そうそう、だからあんまり他人って感じがしないのよ」
椛「それじゃあ、もしかして、文さんに惚れる可能性とかあります?」
ジョセフ「うーん……俺、外の世界で浮気したせいで修羅場になったんだよなァー…」
咲夜「あなた、やーっぱりそういうことする人だったのね」
ジョセフ「そんな冷たいこと言うなよ、それに今はフリーなんだぜーッ!!だから咲夜ちゃーん�


128:I!!おめーも俺の守備範囲内……」 文「ちょっとジョセフさん、何やってるんですか!!」 ジョセフ「ひぃっ!?も、もう帰ってきてたのかッ!!!!」



129:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
15/07/22 13:45:36.052 gpgbqe4F0.net
文「ま、冗談はおいておいて……私も飲んでいいですか?」
ジョセフ「あぁ?なんだおめー、さっきより元気になってないか?」
文「さぁ、気のせいですよッ!!」
椛(…?DIOさんと話したら元気になったみたいね)
ジョセフ「よーし、じゃあ無礼講だな!!!」

三人「おーっ!!!!」
咲夜(はぁ……もういいわ、私も飲もう……)

130:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
15/07/22 13:45:57.662 gpgbqe4F0.net
ジョナサン「…波紋っていうのは、生命のエネルギーなんだ」
美鈴「なるほど…私の気と、何か似ている物がありますね!!」
ジョナサンと美鈴は、波紋についての会話で盛り上がっていた
横から耳を挟むパチュリーも、どこかしら興味深げだった
ジョナサン「呼吸の方法で太陽と同じ波長のエネルギーを血液中に少しずつ貯めるんだ」
美鈴「なるほどなるほど…どんな呼吸法なんですか?」
ジョナサン「こう、一定のリズムを刻んで…」コォォオオオオオオ


ジョナサン「そして、一気に……放出するッ!!!!」
地面に拳をぶつけるジョナサン
するとッ!!そこかしこの石が跳ね始めたッ!!

131:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
15/07/22 13:47:42.542 gpgbqe4F0.net
美鈴「お、おぉっ!!!これはすごい!!!」
レミリア「へぇ、大したものね…」
ジョナサン「あと、傷の治癒とかにも使えるし……僕はやったことないけど、相手を気絶させたりもできるらしい」
パチュリー「なるほど…ジョセフの波紋の何倍も強そうね」
ジョナサン「……レミリアは波紋はできないね、吸血鬼だから…」
レミリア「あら、私はそんなものに頼らなくても充分よ」
美鈴「ジョナサンさん!!わ、私に波紋を教えてください!!!」
ジョナサン「い、いいけど……こう、波紋の呼吸を感覚で覚えるんだ」
美鈴「こうですか!!」フォォォォォォ!!!
ジョナサン「な、なんか違うな……こう、もう少し、規律のとれた呼吸を…」コォォォオオオオオ
美鈴「う、うぅ…難しいです」
レミリア「呼吸なんて、普段は意識しないでやっているものね」
ジョナサン「そうだね、美鈴は普段から体を鍛えているらしいし、波紋も身に着けられそうだけどね…」
美鈴「が、頑張ってみます!!!!」

132:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
15/07/22 13:48:05.588 gpgbqe4F0.net
パチュリー「ねぇジョジョ、波紋が使えれば体も強くなる?」
ジョナサン「もちろん、血液は肉体に深く関係しているからね」
パチュリー(私の喘息もよくなるかも…)
パチュリー「私にも教えてくれない?」
ジョナサン「うん、もちろん!!!」

133:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
15/07/22 13:48:27.122 gpgbqe4F0.net
DIO(…宴もたけなわか…もうそろそろ終わるだろうな)
酒に酔った連中が、そこかしこで横になっている
このまま寝るつもりなのだろうか、本格的にいびきをかき始めている者もいる
DIO「…宴会というのはどうやって終わるのだ?私はあまりそういうことをやったことがないので、分からなくてな」
幽々子「あら、適当に帰りたくなったら帰るのよ…って言っても、もうちらほら帰りだすのもいるみたい」


チルノ「うっほー!あたい最強!!」
レティ「はいはい、帰るわよ…」


ルナサ「そろそろ眠くなってきたわね」
メルラン「そうだね…」
リリカ「今日はもう帰ろうか」

134:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
15/07/22 13:48:42.826 gpgbqe4F0.net
永琳「…DIO、今日は楽しかったわ」
DIOの元に挨拶に来た永琳…彼女たちも帰るのだろう
隣にいるウサギ二人組は、足元がおぼつかない
DIO「…あぁ、私も楽しかった」
輝夜「今度永遠亭に遊びに来て頂戴、DIO」
DIO「考えておくよ……」
永琳「それじゃ、私たちはこれで」

135:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
15/07/22 13:48:54.115 kbhHh3ao0.net
マジでよくそこまで書き溜めたよな

136:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
15/07/22 13:48:58.455 TffytEL5a.net
マチョリーは…まずい…

137:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
15/07/22 13:49:03.143 gpgbqe4F0.net
ジョセフ「なんだなんだ?もう帰るのかよ…ってもうそろそろ夜も明けるのか、そりゃ帰るよな」
文「…あ、あの、ジョセフさんは…紅魔館に帰るんですか?」
ジョセフ「あぁ、そこしかいる場所ないしな」
椛「そうですね、私たちの場所では暮らせませんし」
はたて「じゃあ、そろそろお別れかしら」
ジョセフ「おう、またなんかあったらよろ�


138:オくな」 文「じゃ、じゃあ途中まで送っていきますよ!!」 ジョセフ「そうか?じゃあ、話し相手になってもらうとすっかなー」 咲夜「それじゃ、私は先に帰っておくわね」 ジョセフ「なんだよ、三人で一緒に帰ろうぜ」 咲夜「…まぁ、それでもいいけど」 文「…わ、私も構いませんけど…」



139:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
15/07/22 13:49:26.481 gpgbqe4F0.net
ジョナサン「魔理沙…は寝ているようだ」
アリス「あらジョジョ、魔理沙の家に泊るつもりだったの?」
ジョナサン「そうだけど……これじゃあ、帰れそうにないな」
魔理沙「だぜー……」
霊夢「魔理沙は私が預かるわ…ジョジョ、あなたはアリスの家にでも泊まったら?」
ジョナサン「いいかな、アリス?」
アリス「えぇ、それじゃあ…」


ジョナサン「レミリア、パチュリー、美鈴…今日はありがとう、楽しかったよ」
レミリア「えぇ、私達も」
ジョナサン「それじゃあ…咲夜にもよろしく」
パチュリー「えぇ、またね」
美鈴「今度、波紋を教えてくださいね!!!!」

140:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
15/07/22 13:49:46.071 gpgbqe4F0.net
DIO「…幽々子、今日は君のところにお邪魔してもいいかな…」
幽々子「あら、白玉楼に?」
妖夢「私は構いませんよ、DIO殿」
幽々子「そうね、DIO……今日だけとは言わず、しばらく世話になってもいいのよ?」
DIO「…フフフ、とりあえず今日泊まらせていただいて…いいところだったらそうするよ」
紫「あら、幽々子ったらDIOのこと気に入ったの?」
幽々子「えぇ、彼は面白いし、知的だもの」
DIO(…幽々子は相当な実力者と見た…フフ、親交を深めておいて損はない)
藍「紫様、私達もそろそろ」
橙「それじゃあ、みんなバイバーイ!!!」
幽々子「えぇ、またね」

141:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
15/07/22 13:50:02.185 gpgbqe4F0.net
宴会は少しずつ、幕を閉じていく
残ったのは、霊夢や魔理沙達、ごく一部だった

142:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
15/07/22 13:50:16.983 gpgbqe4F0.net
DIO(…本当に、面白い催しだった)

博麗神社の階段を下りる途中、DIOはくるりと振り返った
鳥居が、まるでDIOを見送るかのようだった
DIO「…また」
幽々子「?何か言った、DIO?」
DIO「また、来ることになるかもしれないな」
妖夢「そうですね、幻想郷で暮らすのでしたら」
DIO「そうだなぁ、フフフ…」

143:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
15/07/22 13:51:02.037 gpgbqe4F0.net
文「ジョセフさん、今度また二人で幻想郷探検しませんか?」
ジョセフ「お、いいな、咲夜も一緒にどうだ?」
文「あ、あの…私は二人でって言ったんですけど」
ジョセフ「大人数のほうが楽しいだろ?」
咲夜「私は仕事が忙しいもの、文と二人で行きなさい」
ジョセフ「そーぉ?じゃあそうするかな」
文「……今度はどこ行きます?」
ジョセフ「……できれば強いヤツがいるところに…」
文「?」
ジョセフ「いや、なんでもない……お前のオススメの場所に連れて行ってくれ」




二人のジョジョとDIOの宴会は、こうして終わった

144:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
15/07/22 13:51:31.973 gpgbqe4F0.net
勇儀「いっやぁ、遅れちまった!!!待たせたなみんな!!!!!!」


勇儀「…って…あ、あれ…?」
萃香「お、勇儀、遅かったな…もうみんな帰っちゃったぞ」
勇儀「な…」



勇儀「なんだってー!!!!!!」

145:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
15/07/22 13:52:02.542 rISdkHdw0.net
勇儀さん今頃ですかwwwwwwwwww

146:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
15/07/22 13:52:46.722 gpgbqe4F0.net
DIO「…」
白玉楼
冥界の中にあるその和風の豪邸の一角にある和室
そこに、DIOはいた
彼の風貌は、和室にはあまりにも似合わない…しかし、DIOは全くそんなことを気にはしていなかった
DIO「…ずいぶんと広い屋敷だな」
壁に掛けられている掛け軸には、美しい花々が描かれていた
その美しさにDIOはしばし見とれていた
DIO(…調度品も私の好みだ……フフ、中々いい場所じゃあないか)
外はもう太陽が出ている頃だろう、尤も…この冥界では陽の光が届かないため、正確なことは言えなかったが

DIO(……静かな場所だ…幻想郷は騒がしい場所だと思っていたが…正にここは天国のような場所だな…)
DIO(…)

147:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
15/07/22 13:53:29.262 gpgbqe4F0.net
幽々子「どう、気に入ってくれたかしら」
DIO「……幽々子か」
障子を開けて入ってきた幽々子に、ちらりと一瞥をくれてから、DIOが再び部屋の中を見回す
DIO「いい場所じゃないか…落ち着いていながら、とても華やかな雰囲気もある…」
幽々子「そう、よかったわ…」
DIO「…君はずっとこんな場所で暮らしているのか?だとしたらとても羨ましいな…」
DIO「……」
幽々子「ふふふ…だったら、ずっとここで暮らしてもいいのよ?」
微笑みながら近づいてくる幽々子に、少しばかりDIOは警戒する
DIO「…何をしに来たんだ?まさかご主人直々に夜伽でもしに来たのか?」
幽々子「あら、夜伽をご所望だったかしら……」
DIO「いや、冗談だよ…そんなに怖い顔をしないでくれ」
幽々子「…そうね、ここに来た理由…」
考える素振りを見せている幽々子に、DIOは白々しさを感じた
どうせ、何かの理由があって来たに違いない
そうでもなければ、妖夢を遣いに出すはずなのだ

148:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
15/07/22 13:54:57.012 gpgbqe4F0.net
DIO「…」
幽々子「…ごめんなさい、そんな怖い顔しないで…あなたを騙そうとか、そういうのじゃないのよ」
DIO「別に怒ってはいないさ……それで、何か用があるのだろう」
幽々子「…あなたがここに来てから、あなたの話をたくさんしてもらったわ…紅魔館の面々には、話したの?」
DIO「あぁ…アリスや魔理沙にも話した…ずいぶんと多くの者にな」
幽々子「…だから、私も自分のことを話しておきたいと思ったの」
DIO「…そんな、借りがあるから、みたいな言い方はよしてくれよ」
小さく笑ったDIOに対して…なぜか、幽々子は寂しい笑みを返した
幽々子「いえ…違うかもしれないわ」
DIO「なに?」


幽々子「…誰かに、私の話を聞いてほしいのかもしれない…それだけかも、しれないの」

149:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
15/07/22 13:55:16.833 gpgbqe4F0.net
白玉楼にて



DIO「…君の話…か、他の誰にも話せないようなことなのか?君がそこまで真剣な顔つきをするのは初めて見たな」
幽々子「あら、あなたと知り合ってまだほんの少しだけれどね」
DIO「…話してくれよ、君のことを…」
幽々子「…そうね、とりあえず…私の身の上話、とでも言うべきかもしれないけど」


幽々子「…私はね、昔は…幽霊じゃなかったの、ただの人間だったのよ」

150:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
15/07/22 13:55:44.380 gpgbqe4F0.net
DIO「…」
幽々子「普通に親から生まれ、普通に愛されて育ち……そして、もちろん友を作り、人を愛したの」
幽々子「ううん、きっとそうだったに…違いないわ」
DIO「違いない?どういうことだ…?」
幽々子「…覚えていないのよ、何もかも、ね」
DIO「…」
幽々子「死の忘却とでも言うべきかしら……生前のことなんて、何も覚えていない、本当に幽々子、なんて名前だったのかも、私がどんな人間だったのかも」
幽々子「……もしかしたら、人間じゃなかったのかもしれないわね」
幽々子「……それでね…紫は、私のことを生前から知っているみたいなの」
DIO「八雲紫、か」
幽々子「…それも本当かどうかはわからない…もしかしたら、彼女の嘘かもしれない、なんて」
幽々子「…冗談、それはないのよ…私は…どこか、彼女のことを知っているような気がしている」
幽々子「初めて会ったにも関わらず、どこかで会ったような気のする相手っているでしょ?運命の相手とか、一目惚れとかもそういうのに含まれるでしょうけど」
幽々子「…彼女のことを私は忘れて…私のことを彼女は覚えている、それって残酷なことだとは思わない?」

151:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
15/07/22 13:56:11.717 gpgbqe4F0.net
DIO「君が私に話したかったのはそれか?」
幽々子「えぇ、そうよ……誰にも話せないわ、こんなこと…妖夢にも、もちろん紫本人にも」
DIO「…」
幽々子「…ちょっとだけね…怖いのよ、私」
悲しそうにつぶやく幽々子の瞳には、何が映っているのか
DIOの姿か?紫の姿か?
生きていた頃の思い出が映ることはない
幽々子「…ねぇ、あなたはどう思う?紫は…私にどんな感情を抱いているのかしら」
DIO「……さぁな…」
ふっ、と馬鹿にしたような笑いを浮かべたDIOに、幽々子は怒りを感じることはなかった
彼のそういうときは、決して「馬鹿にしている」わけではないからだ
DIO「…私は……もしも、もしもだ…ジョジョのやつがいきなり話しかけてきて、もしもその時私がヤツのことを覚えていなくても…そこまで悩みはしない」
幽々子「…どうして?」
DIO「相手が話しかけてきたということは…君に対して、まだ友情を持っているという証拠じゃないのか?」
幽々子「…」

152:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
15/07/22 13:57:31.528 gpgbqe4F0.net
DIO「それに…八雲紫は、君を愛しているのが見てわかる……まるで、唯一無二の親友のように愛しているのが」
DIO「…それがたとえ、君が昔の友人であったことが理由であったとしても…そして、君が彼女のことを忘れていたとしても、変わることのない事実だ」
DIO「…君が生きていた時間よりも、恐らくだが亡霊になってからの時間のほうが長いはずだ、なら…それもいいじゃないか」
DIO「八雲紫が接しているのは今の君だ…過去の君じゃあない」
幽々子「…DIO、本当に…そうだと思う?」

153:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
15/07/22 13:57:54.995 gpgbqe4F0.net
DIO「…八雲紫にしか分からないことだ、君も私も、彼女の心を知ることは出来ない」
DIO「だがな……それは、何も彼女だけに限定できた話ではないのだ…人と人の間には、いつも必ず、越えられない壁があるのだ」
DIO「相手のすべてを愛している人間などいない、どこかに不平を必ず持っているものだ」
DIO「…その不平以上に、相手の愛しているところが多いのだとすれば…それが、友情や愛情といった感情になるのではないのか」
DIO「私は、君と紫の間に友情を感じた、それはとても美しく……フフフ、悩んでいる君には申し訳ないが、子供のように純粋な物だ」
DIO「…幽々子、そんなに悩むことはない……君は彼女に友情を感じているだろう?ならそれでいいんだ…相手のことなんていちいち考えていたら不安になるだけだ」
DIO「安心こそが幸せにつながるのだよ…」
幽々子「…ありがとう、DIO」
DIO「何も大したことは言っていないさ」
ごろん、と横になったDIOは決して眠たいわけではない
内心、この会話を面倒だと感じていた
DIO(友情だと……?フン、笑わせるな…そんな言葉などこのDIOにはまったくもって関係ない話よ…野球の選手に陸状競技の話をするのと同じくらいな)
DIO(…こうやって甘い言葉を吐いていれば、人間などというのは簡単に相手を信じ込むものだからな)

154:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
15/07/22 13:58:15.542 gpgbqe4F0.net
幽々子「…DIO、もう一ついいかしら」
DIO「…なんだ、また相談か?」
幽々子「いえ、違うわ……」


幽々子「あなたは内心、本当にこの幻想郷に住もうと思っている?」
DIO「!!」

155:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
15/07/22 13:58:39.807 gpgbqe4F0.net
幽々子「本当はこう思っているんじゃない……?この世界を支配してやろう、自分こそが世界の頂点にふさわしいと」
DIO「…」
幽々子「ふふ、否定しないのね…あなたは、なんとなくそういう腹黒いところがありそうだもの」
DIO「驚いたな……どうしてそう思う?」
幽々子「今の話もそう、あなたは私を安心させてくれるけど……でも、決してそれは心からの言葉ではないわ」
幽々子「いえ、語弊があるかもね…相手に対して言っている言葉には本心も含まれている、ただそれらのすべてに無関心なのよ」
幽々子「…違うかしら」
DIO「…」

156:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
15/07/22 13:59:03.135 gpgbqe4F0.net
DIO「…フフフ……驚いたな、君の洞察力には」
幽々子「当たりでいいかしら」
DIO「……そうだな…いや、安心してほしいことを言っておきたいが…これは本心だ、君を殺そうとか、そういうつもりは決してない」
幽々子「…?」
DIOの言葉は、幽々子にとって意外な物であった
今の彼の言葉は、恐らく本当の「本心」なのだろう
DIO「…もちろん、君が私に敵対するなら…戦うしかないがな、だが…もともとこのDIOは、幻想郷の支配自体には興味がない」
DIO「…私が得たいのは、権力だとか地位だとか、そんなくだらない物じゃない」

DIO「安心だよ…完全なる安心だ」
幽々子「安心……?」

157:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
15/07/22 13:59:28.887 gpgbqe4F0.net
DIO「…そういう点では、ここは意外とそれに近いな…フフフ」
DIO「…私は、ジョースターの二人を……殺すつもりだ」
幽々子「…」
DIO「…これはまだ誰にも言っていないことだし……正直なところ、今ので君が私に敵対心を持ったんじゃないか、と心配にもなっている」
DIO「だが…どうせ隠しても君にはバレてしまうだろう?なら…私は素直に言うとするよ」
DIO「…なぜ私がジョースターを恐れているのか…それは簡単な話だ、私が一度、敗れた相手だからだよ」
幽々子「それだけでそこまで警戒するなんて、あなたも中々慎重なのね」フフフ
DIO「…私の一番心配だったことは…ジョースターの血統が私の運命の路上に転がり込んでくることだった……この幻想郷には、二人のジョースターがいる…それは排除すれば、私はこの幻想郷で安心して暮らせるのだ…」
DIO「レミリアも萃香も咲夜も……そんな連中はどうでもいいのだ、私にとっては脅威にはならない」
DIO「…もちろん……君にも手を出す必要なんてないんだ……」
DIO「今の話�


158:キいて、君はどう思った?恐怖したかね?疑惑したかね?」 幽々子「いいえ、そんなことなんてないわ…むしろ、ほっとしたくらい」 DIO「ほっとした…だと?」



159:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
15/07/22 13:59:53.800 gpgbqe4F0.net
幽々子「あなたがやーっと本心を吐露してくれたってことに…中々あなた、心の奥底までが分からないから」
DIO「…」
幽々子「正直、私はあのジョースター二人にそこまで交友があるわけではないし…」
幽々子「あなたのその動機も、決して不純とは思わないわ…外の世界では悪とされるでしょうけど、ここは幻想郷…そんな野心を抱えた連中はたくさんいるもの」
DIO「…そうかね」
幽々子「それと、ちょっと意外だったわ……てっきり、吸血鬼の力とスタンド…だったかしら、それで幻想郷の頂点に立って、私達全員を支配しようなんて思っていたのかと思ってたから」
DIO「…なぁ、君は私の目指している『頂点』というものを勘違いしているな…」
寝返りを打って、DIOが幽々子の顔を見つめる
彼の容姿はとても美しい…男性であるにも関わらず、女性のような艶やかささえ持っているのだ

160:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
15/07/22 14:01:13.308 gpgbqe4F0.net
DIO「私の言う頂点は、世界の自分以外を完全に滅ぼすような物ではない…自分自身を昇華し、自分が目指していた究極の『自分』を確立することだ…」
DIO「そうじゃあなければ、私は部下なんてのも用意しない……私が目指すのは、ほんのちっぽけな恐怖さえも持たない者だ…それになったとき、私は『私の世界における頂点』に立つのだよ」
幽々子「……」
DIO「…そして、その恐怖に当たるのは、たった一つ…ジョースターの血統というだけだ…」
幽々子「ねぇ、彼らと和解するという選択肢はないの?」
DIO「ないな、それは出来ないのだ…」
幽々子「…素敵ね…あなたの考え方は」
DIO「…」
幽々子「私は否定なんてしないわ…いえ、むしろ感心さえ覚える…あなたのその生き方は、どこか面白いものがあるわ」
DIO「……君は変わっているな…こんな話、アリスや魔理沙が聞いたら怒るだろう」

161:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
15/07/22 14:01:34.564 gpgbqe4F0.net
幽々子「彼女たちは、まだ若いもの…何も知らないのよ、世界の無情さも」
DIO「…フフフ、『世界』……か」
幽々子「……ねぇDIO、もしもだけど、ジョースターとの戦いに勝利して、幻想郷の誰からも嫌われたとしたら…ここに来たらどう?私はあなたを歓迎するわ…いえ、さすがに全員が嫌うってことはないでしょうけど」
DIO「……考えておくよ」
ゴロン、と再び寝返りを打ったDIOは…目を閉じた
DIO「……君は変わったヤツだな…」
幽々子「…本当は、ジョースターの二人も平和に過ごせれば、それが一番だけど」
DIO「…考えておくよ」
心にもない返答を返してから……DIOは、少しばかり浅い眠りを取ることにした

162:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
15/07/22 14:01:57.773 gpgbqe4F0.net
幽々子(…人間というのは……常に成長する生き物)
幽々子(成長するがゆえに、その終わりを早く迎える生き物)
幽々子(だからこそ美しく、儚い…なのに、彼は違うわ)
幽々子(成長しながらも、決してその終わりがない生き物)
幽々子(レミリアやフランドールとは違う……彼女たちのように停滞してはいない)
幽々子(……もしも、彼が幻想郷を支配しようとしたら、止められる者がいるのかしら…)

163:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
15/07/22 14:02:07.952 rISdkHdw0.net
あぁ……幻想郷が終わる……

164:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
15/07/22 14:02:16.729 gpgbqe4F0.net
DIO「…」
不機嫌そうに起きたDIO…それには理由がある
彼が見たのは…かつて、ジョースター邸でジョナサンと共に猛火の中へ飛び込んだ時の夢だったからだ
DIO(フン、あの時の夢を見るとはな…思えばあの時からだ、このDIOが…ジョジョの爆発力ゆえにヤツとの因縁に巻き込まれていったのは)
DIO「……」

165:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
15/07/22 14:02:39.957 gpgbqe4F0.net
幽々子「あら、起きたの?ずいぶん短い睡眠だったわね」

DIO「…まだいたのか……君は人の寝顔を見るのが趣味なのか?だとしたら悪趣味としか言えないな」
幽々子「あなたの寝顔、とても綺麗だったわよ」
身を乗り出した幽々子が微笑みながら言う
DIO「……あまり、そういう顔を見られたくはないんだ」
幽々子「欲望も、寝ているときには表面に現れないものね…」
DIO「…」


妖夢「DIO殿、そろそろお昼ご飯の時間……!?ゆ、ゆゆゆゆゆ幽々子様がなぜこの部屋に!?」

166:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
15/07/22 14:03:01.269 gpgbqe4F0.net
幽々子「あら、妖夢じゃない」
DIO「…昼食か…すまないな、わざわざ…」

妖夢(!!DIO様が寝ていて、幽々子様がそこに身を乗り出していて……ま、まさかこれはッ!!)

妖夢「お、お邪魔でしたらもう少し後でも構いません!!!」
幽々子「みょんなこと言わないで、別に夜伽をしにきたわけじゃないのよ」
DIO「…ただ、二人で面白い話をしていただけだ…フフフ」
妖夢「そ、そうなのですか?」
DIO「…君の主人を横取りするつもりはないよ……安心してくれ」
幽々子「それより妖夢、ご飯なんでしょ?今日のご飯はなに?」
妖夢「サバの塩焼きを…」
幽々子「まぁ!!美味しそう!!」
DIO「…魚の塩焼きか?あまり食べたことがないな…楽しみだ」
妖夢「では、ご案内しますね」

167:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
15/07/22 14:03:34.179 gpgbqe4F0.net
美しい日本庭園を片目に、DIOは長い廊下を歩いていた
前を歩く幽々子はとてもうれしそうだ…もしかすると、サバの塩焼きが好物なのかもしれない
DIO(……ここで怠けるつもりなどない…もちろん、冥界に留まるつもりもな……)
DIO(…だが、今日一日くらいはゆっくりとさせてもらうか…そろそろ、ジョジョ達をどうやって始末するかも考えねばならん)

妖夢「DIO殿、あとで少し私とお手合わせ願えませんか?」
DIO「…君は、ここに来る客の誰にでもそうやって勝負を挑むのか?」
妖夢「ち、違いますよ…そんな辻斬りみたいなことしません」

168:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
15/07/22 14:04:54.160 gpgbqe4F0.net
DIO「…」
妖夢「DIO殿なら、私の弱点なども見抜ける気がしたんです……あなたは頭がよさそうですし、何より冷静ですから、この幻想郷にもそのタイプはほとんどいません」
DIO「十六夜咲夜なんかはどうだ?あれは相当切れ者じゃないか…」
妖夢「う…咲夜殿は、時間を止めていきなり攻撃してくるので……あまり参考にならないんです」
DIO(フン、まさかこのDIOも時間を止められるなどとは……夢にも思っていないだろうな)

169:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
15/07/22 14:05:15.172 gpgbqe4F0.net
DIO「…なるほど、確かに香ばしい味だ…」
サバの塩焼きを一口頬張ったDIOが、満足げな声を上げる
妖夢「そうですか、それはよかった…お口に合わなかったらどうしようかと思ってましたよ」
幽々子「はむはむはむっ!!!」
DIO「……ただ、小骨が多いのが少し面倒だな…」
妖夢「DIO殿は、イギリス育ちでしたね…箸の扱いには慣れていないのですか」
DIO「あぁ、そうだな……面倒だ」
「世界」を出し、その太い指先で一本一本小骨を取り除いていく
妖夢「DIO殿…はしたないですよ」

170:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
15/07/22 14:05:28.792 8fuznpzc0.net
何言ってるんだ、元辻斬りだろ

171:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
15/07/22 14:06:06.827 gpgbqe4F0.net
DIO「いいじゃないか……それに、箸でわざわざ骨を取るよりもよほど効率的だろう」
幽々子「はむっ!!DIO、テーブルマナーはしっかりしないといけないわよ!」
DIO「君には言われたくないな……なに、ちょいと『世界』の精密性を上げてみたくてな…」
妖夢「精密性…ですか?」
DIO「…この程度のことでも、意外と鍛錬になったりするものだ…何より、私はまだこの『世界』に成長を感じている…この状態で完成ではない」
妖夢「こ、これ以上成長するのですか!?」
幽々子「便利なものね…守護霊とも違うし、何よりパワーが段違いだわ、素早いし精密…それに、スタンド同士以外は干渉できないっていうのも強みね」
DIO「…フフフ、そう褒めるなよ…妖夢のその半霊と、存在は同じような物だ…」
幽々子「でも、半霊は何の役にも立たないもんね」
妖夢「そ、そんなことないですよッ!」
DIO「ムゥ……大体の小骨は取れたか…」
妖夢「あの……DIO殿、たまには箸の鍛錬もなさってくださいね」
DIO「……」
その要望には答えず、DIOはサバを再び頬張った
DIO(…フン、こんな生活に浸かるつもりはない……ぬるま湯よりも生ぬるく…泥沼よりもはまりやすい、そんな生活などくだらん)
DIO(…)

172:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
15/07/22 14:06:40.083 gpgbqe4F0.net
幽々子「ねぇ妖夢、あんまりDIOと戦わない方がいいわよ」
妖夢「幽々子様、安心してください…客人である彼に傷をつけたりはしませんよ」
幽々子「そうじゃないわ、あなたが負ける可能性が高いの」
妖夢「う……」

縁側で、対峙する妖夢とDIOを交互に見比べながら、幽々子が心配そうに言い出す
たしかに、妖夢の実力ではDIOに敵うことはないだろう
何しろ、あの萃香と互角以上に戦ったのだから
妖夢(…DIO殿のスタンド……おそらくだが、この剣では斬れない…)
DIO「…妖夢、これはあくまで君の鍛錬なんだろう?フフフ…なら、私が君を傷つけるようなことはいけないなァ」
妖夢「て、手加減など無用です!!」
DIO「……面白い、ならばやってみろ…このDIOに対してッ!!!」

173:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
15/07/22 14:06:59.725 CCvG8ThW0.net
追い付いたし寝ようと思って更新すると続きが投下されている…。嬉しいが寝れん

174:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
15/07/22 14:07:58.847 gpgbqe4F0.net
妖夢が一瞬にして、DIOの目の前に現れたッ!!
一瞬、風が吹いたと感じるだけの本当に一瞬ッ!!
DIO(速いな…だが、この程度の速さならば見飽きている…)
すっと拳を前に出したDIOは…そこで気づいた
DIO(ち、違う……この斬撃、まさかッ!!)
機転を利かせ飛びのいた瞬間、妖夢の斬撃の軌跡から、弾幕が打ち出された!!
DIO「ヌゥッ!!」
妖夢「この楼観剣は、一振りで妖怪10匹を殺すのに匹敵する剣!!!斬撃だけが相手を斬るのではなく、その軌跡からさえも相手を狙う弾幕が打ち出されるッ!!!」

175:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
15/07/22 14:08:07.628 gpgbqe4F0.net
DIO「ちっ……」
素手で数発の弾幕を打ち砕いてから、DIOはそっと地面に降り立った…
だが既に、周りを弾幕に囲まれている
DIO「…君の鍛錬は、剣術のじゃあないのか…?弾幕ごっこの鍛錬には付き合うなどと言っていないぞ」
妖夢「う……」
DIO「…それともこれが君の剣術か?それならそれで構わないが…」
幽々子「DIO、妖夢のためよ、別に手加減なんてしないでいいの」
DIO「…」

妖夢(な、なんだ…?DIO殿の目つきが変わった…ま、まるで保健所の汚れた犬たちを見つめる職員のような冷たい目…)
妖夢(まるで…わ、私を本当に殺そうかというような…!!!)

176:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
15/07/22 14:08:33.425 gpgbqe4F0.net
DIO「妖夢……私は…この『世界』を成長させたいと思っている、さっきも言ったがな…そして、それには実戦が一番だというわけだ」
妖夢「!!」


DIO「『世界』ッ!!そこでだ、妖夢ッ!!!君と戦うことでこいつを成長させるとしよう!!!」

妖夢(ま、まずい……早く斬撃を)

DIO「くらえッ!!!」

177:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
15/07/22 14:09:38.323 v40JHKhm0.net
あ、妖夢が…

178:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
15/07/22 14:09:50.709 gpgbqe4F0.net
妖夢「!!」
DIOの目から体液が放たれるッ!!それを身を翻して避けるが…
妖夢(い、今の攻撃はあくまで囮にすぎないはず!!)
妖夢「!?」
ドオオオオオオオオン

妖夢(い、いつの間に『世界』が私の後ろにッ!?)
妖夢の後ろ!!DIOから15m近く離れた場所に、「世界」の姿があった!!
DIO「フフフ……このDIOの『世界』の攻撃を避けられるかッ!妖夢!?」
「世界」が、拳を妖夢に向けて打ち付けるッ!!
あまりの迫力ッ!!拳が迫る瞬間ッ!妖夢の背中に戦慄が走った!
振り向いたのと同時に!!剣を振るう!!!
妖夢「喰らえ、楼…」

幽々子「よ、妖夢!!!スタンドにはスタンドでしか触れられないのよ!!!」

妖夢(!!!そ、そうだった……!!!!!!)

179:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
15/07/22 14:10:24.010 gpgbqe4F0.net
完全に、「世界」の間合い!!その巨大に見える拳が妖夢の顔を打ち砕く…


ことはなかった



DIO「�


180:c」 妖夢「…」ヘナヘナ



181:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
15/07/22 14:10:39.366 tpENZJ6Mp.net


182:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
15/07/22 14:10:54.796 gpgbqe4F0.net
DIO「妖夢、君はいささか注意が散漫すぎるんじゃあないのか…戦いにおいて大事なのは力の強さじゃない、いかにして最小限の体力で相手を倒すかなのだ…」
DIO「今の私は、君の後ろに『世界』を回り込ませると言う、君にとっては汚い戦法に出た…だが、これが本当の戦いという物だ」
妖夢「…DIO殿、最初から私に攻撃するつもりなどなかったのですか…て、てっきり…私に対して、本気でかかるのかと…」
DIO「安心しろよ…確かに私は、外の世界じゃそれなりに悪事も働いたがね…君たちのことを嫌っているわけじゃあないんだ…」
DIO「…それで…君はもう諦めるかね?まだ私は付き合ってやってもいいのだがね」
妖夢「!!お、お願いしますッ!!!」


幽々子(フフ…DIOも、自分自身を昇華させたいのね…ジョースターを倒すために)
幽々子(…)

183:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
15/07/22 14:10:57.207 v40JHKhm0.net
あれ、時止めしちまったのか?

184:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
15/07/22 14:11:21.343 gpgbqe4F0.net
妖夢「はぁ…はぁ…DIO殿、さすがです…」

2時間ほどした後だろうか、妖夢はその場に座り込んでしまった
一人で黙々と鍛錬しているときの疲れとは段違いだった
DIOという強者を相手にしているだけで、こうも疲れはたまっていくのか
だが、一方のDIOは全く持って息など乱れていない
DIO「…無理もない、私と違って、君は戦い慣れているわけじゃあない…」
妖夢「で、ですが…まさか息の一つも乱れないなんて」
DIO「…スタンドで戦う分には疲れなどほとんど溜まらない、それに私自身は吸血鬼だから体力もあるのだ」
妖夢「……す、少し休憩を…」
DIO「あまり無理をするなよ…確かに君は従者かもしれないが、その前に一人の少女じゃあないか…時には花を見て楽しみ、風を感じながら安らぐのもいいじゃないか」
妖夢「そ、そんな悠長なことを…」
DIO「時間などたっぷりある…なに、君みたいな可愛らしい少女が、ただ戦いの鍛錬だけに熱中しているのはかわいそうだと思ってな」
妖夢「か、かわ…」カァァッ

185:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
15/07/22 14:11:27.639 s+qAcge00.net
意外と和解ENDもあり得る気がしてきた

186:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
15/07/22 14:11:39.367 gpgbqe4F0.net
幽々子「ちょっとDIO、あんまり妖夢をからかわないであげて」
DIO「フフ…すまないな」
幽々子「妖夢、DIOの言う通りよ…いつもの疲れもあるでしょう?たまには安息も必要よ」
妖夢「そ、そうですね…分かりました、今日はこれにて」
DIO(…中々いい鍛錬になった…それに妖夢も、私に対する警戒は解けているようだ…この二人とは仲良く振る舞っていても問題ない)

187:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
15/07/22 14:12:17.179 gpgbqe4F0.net
DIO「…ところでだ幽々子…あの大きな木はなんだ」
縁側でお茶を飲んでいる幽々子に、DIOが素朴な疑問を投げかける
庭にある大きな桜の木を指差しているDIOに、幽々子が返す
幽々子「あぁ、あれは桜の木で…西行妖っていうの」
DIO「…西行妖?」
妖夢「あの花が満開になった時、何者かの封印が解かれると言われているんです」
DIO「封印だと?あの桜に、何か妖怪などが封印されているのか?」
幽々子「本当に何者か分からないのよ、だから妖怪なのか人間なのか神様なのか、分からない」
DIO「…どうすれば満開になるのだ?」
妖夢「それも分からないのです…春が来ても咲かない桜でして」
DIO「…」
幽々子「春を集めれば咲かせられると思って、前に一度幻想郷中の春を集めたことがあったわ」
DIO「君たちも随分と悪いことをしているなぁ…フフフ」
妖夢「し、仕方ないじゃないですか……気になるでしょう?もしもあれが咲いたらどうなるのか、と」
DIO「くだらんな…封印されているからには、何かの面倒事を抱えている者だろう…それを開放するなど、不安の元凶が増えるだけだ…」
DIO「そんなことをわざわざするなど無駄なんだ、無駄無駄…」

188:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
15/07/22 14:13:15.210 gpgbqe4F0.net
幽々子「…DIO、私たちは面白いことを求めているの、あなたと違って…私たちはむしろ、刺激のなさすぎる世界の住人なの」
DIO「…なぁ幽々子…私は、この幻想郷は私の求めている安心に非常に近い世界だと思っている…それを無駄に引っ掻き回すのは、私からすれば愚かな行動だ…気を悪くしないでほしいのだが…」
幽々子「あなたの言いたいことはよく分かるわよ」
DIO「…それに、だ……あの桜が咲かないのは、その誰かの封印を解かないためなのだろう?自然の行くがまま、というのも重要さ…」
妖夢「まぁ、われわれも今はそこまで封印を解きたいとも思っていません」
DIO「それでいいんだ……」
幽々子「DIO、あなたもお茶を飲む?飲みたいなら妖夢に淹れさせるけど」
DIO「幽々子、君はすべて何もかも従者に任せ切っているのか?ここだけの話だが、君はレミリアのようなヤツとは違うと思っていたのだがな…」
幽々子「レミリアと一緒にしないで、私だってやる時はやるわよ!」
DIO「だったら茶を淹れるくらい自分でするべきだ……」

189:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
15/07/22 14:13:34.440 gpgbqe4F0.net
妖夢「い、いいんですよDIO殿……幽々子様、私が淹れてきますので少し待っていてください」
幽々子「お願い、妖夢」
DIO「…」
すっと立ち上がったDIOが、妖夢の後についていく
妖夢「?DIO殿もほしいのですか、それでしたら私が……」
DIO「紅茶の淹れ方は知っているが緑茶の淹れ方は知らないんだ…紅茶と違うと聞く、実際に見てみたいんだ」
妖夢「は、はぁ…」

190:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
15/07/22 14:13:53.043 gpgbqe4F0.net
DIO「…妖夢、君は十六夜咲夜をどういう人間だと思う?」
お茶を淹れている妖夢に、DIOは質問を投げかける
先ほどから質問ばかりだ、と思いながらも妖夢は答える
妖夢「優しい、というのは少しおかしいですけど……まともな人間ですよ、彼女は」
DIO「…」
妖夢「その能力を悪事に使わないのも、彼女の人柄が良いからではないでしょうか」
DIO「私は」


DIO「私は…彼女は、能力の使い方を間違っていると思う」

191:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
15/07/22 14:14:13.919 gpgbqe4F0.net
妖夢「?」
DIO「…彼女の能力は、正に世界そのものに干渉するものと言える…時間を操るなど、人間…いや、一人の存在に許された能力だなんて思えない、それを彼女は手にしている…」
DIO「それなのに…だ、彼女はそれを主のために使っている、それが私には分からないのだ…」
DIO「…」
妖夢「そうでしょうか?力の使い方は人それぞれだと思います」
DIO「…フフ、確かにそうかもな…ここの住人は本当に面白い、外の世界で見た人間達の数倍も面白い…」
妖夢「…DIO殿、あなたが過ごしてこられた外の世界での生活を、話してくださいませんか?」
DIO「…いいだろう、幽々子と茶を飲むときのつまみにでもするか…フフフフ」

192:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
15/07/22 14:14:34.622 gpgbqe4F0.net
茶を持ったDIOと妖夢は、幽々子と共に2時間も、外の世界について語り合った……
幽々子はDIOの話に心を躍らせ、妖夢はそこにまるでおとぎ話のような美しささえ感じた
それが吸血鬼として人々を殺し、ジョナサンと戦う人生だったとしても、だ



しかしDIOは…その青春の話をしているときに、複雑な気持ちを抱えていた

193:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
15/07/22 14:14:53.164 gpgbqe4F0.net
DIO(……ジョジョとの青春など、私にとってはどうでもいい話よ…)
DIO(そうだとすれば、なぜ私はこうも嬉々として語っているのだ…あの日々の話を)



DIO(……くだらん、このDIOにあるのはただ世界を支配すると言う野望よ…友情や青春など!!)


DIO(このDIOには必要のない物ッ!!!そして私はこれから、そのジョジョとの因縁に決着をつけるのだッ!!!)



DIO(ジョースター   その因縁を完全に消し去るのだ、この幻想郷で!!!)

194:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
15/07/22 14:15:10.608 gpgbqe4F0.net
白玉楼の上空に美しい月が現れる…それは地上のものと同じなのかは分からない
だが…DIOには地上のそれよりも美しく感じられたのだった…

195:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
15/07/22 14:15:51.384 AIusCAeZ0.net
おや?

196:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
15/07/22 14:16:30.853 gpgbqe4F0.net
ジョセフ(お、俺は今…非常に焦っているッ!!あのDIOが、あんなにも実力をあげていたことに!!)
ジョセフ(ど、どうすればいいんだ?俺には、とてもあいつに敵うとは思えないッ!!)
紅魔館の一室、ジョセフは宴会の後、眠ることもできずにDIOのことを考えていた
ジョセフ「…ち、ちくしょう…落ち着け、俺に焦りなんて言葉はない…」
ジョセフ「どうにかして、DIOと張り合えるヤツを探さなければならない…」
ジョセフ「だ、だが誰がいる!?れ、霊夢もいいかもしれない…で、でもあいつって絶対にめんどくさがりだよな…」
ジョセフ「オーノーッ!!!八方ふさがりってのは、まさにこのことだなッ!!」


咲夜「ちょっとジョジョ、朝っぱらから何叫んでるのよ」
がちゃりとドアが開き、咲夜が部屋に入ってくる

197:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
15/07/22 14:16:31.074 6lxwZOQU0.net
茶を持ったDIOという破壊力の塊みたいな単語

198:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
15/07/22 14:16:57.927 gpgbqe4F0.net
ジョセフ「なんでノックしないんだよ……お、俺は考え事してて…」
咲夜「したわよ、聞こえなかったの?」
ジョセフ(!!!う、嘘だろ……ま、まさかあまりに考え事に没頭してて…聞こえなかったのか!?あ、焦りと正反対にいるはずのこの俺がッ!!)
咲夜「…それより、上を着なさいよ…上半身裸でベッドの上にいるなんて、何してたのか妖しく見えるわ」
ジョセフ「は、はははーッ!!咲夜ちゃんったら冗談きついぜ…」
咲夜「…DIO様のこと?そんなに不安?」
ジョセフ「…」
突然核心を突いてきた咲夜に、ジョセフは言葉を返せなかった
咲夜「…確かに、あなたにとっては因縁の相手よね、祖父を殺した吸血鬼…」
ジョセフ(…それだけじゃあない…俺だって、一度はあいつに殺された身だ!!)

199:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
15/07/22 14:17:21.738 gpgbqe4F0.net
咲夜「…でもジョジョ、あなたは笑顔が似合う人間よ、そんなに不安な顔されてたらこっちも調子が狂うわ」
ジョセフ「お、俺だって笑っていたいが…」
咲夜「それに、あなたは一人で戦うつもり?そんなことないわ、もしもあなたがDIO様と戦うなら…私は、あなたと一緒に戦う」
ジョセフ「!!ほ、本当か!?」
咲夜「……えぇ、あなたを信用しているもの」
ジョセフ「そ、そうか……へへへ、なんかちょーっとうれしいな」
咲夜「…だから、そんなに思い詰めないの…」
ジョセフ「…なぁ、お前もしかして俺に惚れてんの?なーんか妙に優しくない?」
咲夜「そんなわけないでしょ……」
ジョセフ「冗談だよ冗談……ありがとよ、咲夜…元気出たぜッ!!今日も一日張り切ってやるッ!!!」
咲夜「あぁそうそう…あなたに客人が来てるわよ、それを言いに来たんだったわ」
ジョセフ「客人?」



咲夜「文よ、もう一時間前くらいからずーっと待ってるみたい」

200:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
15/07/22 14:17:42.006 gpgbqe4F0.net
ジョセフ「な、なんだなんだ?なんで文が門にいるんだ?」
窓から門を見てみると…美鈴と話し込んでいる文が目に飛び込んできた
しかし、ジョセフには心覚えがない
レミリア「ジョジョ、あなた文と待ち合わせでもしたの?」
ジョセフ「よ、よぉレミリア…してねーよ、俺だって咲夜から聞いて驚いたんだからさ」
パチュリー「そうなの?でも彼女、美鈴にあなたが起きてるかどうかってすぐに尋ねたみたいだけど」
ジョセフ「お、おいおい…マジかよ、なーんか怒らせるようなことでもしたのかぁ?俺…」
咲夜「とりあえずすぐに彼女のところに行きなさい、美鈴もあれだと門番の仕事できないし」
ジョセフ「い、いや…もともとしてねーだろ」
咲夜「そういう問題じゃないの、私が気に食わないってだけ」
ジョセフ「あ、そー……ま、まぁいいや…ちょうど俺も出かけようと思ってたところだしさ、今日はたぶん夕方くらいに帰ってくるから昼飯はいらねぇよ」
咲夜「分かったわ、気を付けて」


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