志貴「ああ…それにしても金が欲しいっ…!」at NEWS4VIP
志貴「ああ…それにしても金が欲しいっ…!」 - 暇つぶし2ch50:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
14/07/21 00:12:42.99 VIJ38KsjO.net
落ちたかな?

51:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
14/07/21 00:14:34.70 RfTFZU/I0.net
おいおい鷲巣麻雀じゃねーかwwww

52:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
14/07/21 00:19:47.61 idxch3JE0.net
シオン「レートはどうしましょう?」

臓硯「そうじゃの……遠野くんが賭けられる血液が2000CCとして……」


臓硯「2千万円……1cc1万でどうじゃろうか」

シオン「ん……そうですね……」


志貴(ぐうっ……! ばかなっ……! バカナッ……!)

志貴(そこまでせずとも……こっちは1.5……いや、1ℓも抜けば……)

志貴(危ういっ……! 失血死の可能性っ……! あり得る……!)


臓硯「それを点棒で割ると……遠野くんの持ち点は20万点といったところか?」

シオン「…………」

志貴(シオン……)


(ざわ……ざわ……)

53:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
14/07/21 00:29:38.99 idxch3JE0.net
臓硯「そうそう…忘れていた。もう一つ重要なことがあったっけ……」


臓硯「このサシ勝負鷲z……間桐(マキリ)麻雀には……祝儀というか一種のボーナスのようなものがあっての……」

シオン「……?」

志貴(今“鷲”まで言ったな……鷲“巣”まで言いかけたな……)


臓硯「話は簡単だ。ようするにサシウマ同士で直撃があったり、ツモで……点棒を払う時」

臓硯「その点棒の他に、それに見合うレートか血を支払わねば……ならんのだが……」

志貴(……?)


臓硯「すまんな、生憎金の準備が未だ出来ておらん。よって生産するのはこの勝負が終わった後で良い」

シオン「…………」

志貴「…………」ホッ


志貴(思えば……この時点で予期しておくべきだった……)

54:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
14/07/21 00:37:47.60 VIJ38KsjO.net
ho

55:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
14/07/21 00:40:36.23 idxch3JE0.net
志貴『血液を払うのは勝負の後……その言葉が……俺から奪ってしまったっ……!』

志貴『勝負師の必要な一時の熱……緊張感をっ……!』



臓硯「……ここまでは、いいかな……?」

志貴(――……あ。聞いて、なかった……)


シオン「フフフ……」

シオン「念を押されるまでもない……ここまではその範疇……!」


シオン「問題はその先……!」

臓硯「先……?」

シオン「ええ……ひとつだけ……変更して頂きたいことがある……」

臓硯「……?」


>>53を、誤字です
×生産
○清算

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14/07/21 00:44:03.93 xz5CVKkq0.net
他の名作が7や8に対応する中未だにリメイクの続報が来ない月姫…

57:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
14/07/21 00:52:28.20 idxch3JE0.net
シオン「つまりレートを、10倍にして頂きたい…………!!」


志貴「…………」

志貴「ヌッ!?」


臓硯「バカなっ……!」

シオン「別に20万点を二億円にして欲しい……と言っている訳ではないのです……」

シオン「つまり……2000万を20万点とするからダメなんで、2000万を……」


シオン「2万点にすればいい……!」


志貴「無理無理無理無理っ!! 死ぬっ、俺が死ぬっ、絶対死ぬっ!!」

志貴「アカギと同レートとか何考えてんだシオンっ!!」

志貴「俺は二十年以上麻雀なんてしたくねえっ!」


>>35で誤字…
×そのの
○その

58:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
14/07/21 01:02:09.70 idxch3JE0.net
シオン「? 何を慌てているのですか、志貴。貴方は賭博黙示録・志貴と呼ばれるほどの博徒なのでしょう?」

志貴「そりゃカイジだ!! カイジがあの麻雀やってみろ、何か役満とかツモられてすぐ死にそうだろ!!」


臓硯「ふむ……つまり遠野くんは持ち点を二万にする代わり、レートを10倍にして欲しい……と」

志貴「いえいえいえ、そんな事ないです! 普段どおりのレートでお願いします!」


ネコアルク『初っ端からグダグダになる気配をさせながらも……スタート……!』

ネコアルク『始められたっ……! 間桐麻雀……!』


…………


またまたその頃、コクトーくんのアパートでは……

59:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
14/07/21 01:07:46.10 VIJ38KsjO.net


60:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
14/07/21 01:16:52.05 idxch3JE0.net
黒桐「―ヌッ」(高エネルギー長射程ビーム砲)

式「……ぁっ」


…………


黒桐「…………」

式「汚れてるんだよな、着物がさ」

式「なあ……どうすんだよ。どうしてくれるんだよ」

式「お気に入りだったのにさ……見ろよこれ、この無残な汚れをよ……な」


黒桐「……防水加工とか、してないの?」

式「してない」

黒桐「……ごめんなさい」


式(―――)

61:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
14/07/21 01:25:11.52 idxch3JE0.net
式「コクトーさっきなんて言った?」

黒桐「君を楽しませるって……」


式「――私を楽しませる事が、出来ましたか……?」(小声)

黒桐「……出来ませんでした……」



式「そうよね………………じゃあオラオラ来いよオラァァッ!!」

(グイッ!)


黒桐「えぇっ――?」

式「―――」

(ズルズル……)


黒桐「ちょっと式、そっちは……」

62:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
14/07/21 01:34:59.83 VIJ38KsjO.net


63:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
14/07/21 01:44:38.04 VIJ38KsjO.net


64:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
14/07/21 01:49:12.20 YItoCk4r0.net
式はかわいいのになぁ

65:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
14/07/21 01:55:49.63 idxch3JE0.net
黒桐「お風呂だよ……?」


 ― 脱衣場 ―


式「…………」

(ヌギヌギ……)


式「……もういい。汚れの方は、秋隆に何とかして�


66:烽轤、から」 黒桐「え。その着物、秋隆さんに見せるの?」 式「当たり前じゃないかっ……」 黒桐(……そういえば。今まで式が血とかで汚しちゃった着物も、次に見る頃には染み一つ無くなってたけど……) 黒桐(―――あれ、全部秋隆さんが洗ってたのか……。やっぱり、秋隆さんは、凄い) 式「それより今は体を洗わなくっちゃな。……汚されちゃったから」ギロッ 黒桐「…………」



67:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
14/07/21 02:03:42.86 VIJ38KsjO.net
YAS

68:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
14/07/21 02:13:09.71 idxch3JE0.net
黒桐「君、今日はサラシなんだね」

式「…………」(無視)

(ガチャッ……キイ……)


黒桐「……怒らせちゃったな。無理もないか……」

(むし……むし……)


黒桐「やっぱり今日は蒸すなぁ……さっきシャワー浴びたばかりなのに」

黒桐「あー、暑いなー……僕も脱ごっ」

(ヌギヌギ)

…………

 ― 風呂場 ―


(シャワー……シャワー……)

69:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
14/07/21 02:31:27.40 idxch3JE0.net
式「…………」

黒桐「お邪魔するけど……」


式「…………」

黒桐「…………」


式「あぁ……疲れた、もう……今日は大変だったなぁ……」

黒桐「…………」

式「……何か言ってよ」

黒桐「色々歩き回って大変だったね、今日は」


式「――、まあその分楽しかったから良しとする」

式「あっ、そうだ(唐突)。ねえ、コクトー。手が届かない。背中、洗って」

70:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
14/07/21 02:46:44.18 idxch3JE0.net
黒桐「ん、良いの?」

式「当たり前だよ、なぁ」

黒桐「――良いんだ。じゃあ、遠慮なく」


…………


……その頃の鮮花さんは


橙子「…………」スタスタ

橙子(―ツイてない。せっかく今日は久々に、美少年をはべらせられると思ったのに)

橙子(あの七夜とかいう奴が居たせいで……後一歩のところで解放……逃がしてしまった)

七夜『悪いね!』


橙子(ま、その代わりと言ってはなんだが……今日はあのネコの奢りで飲んでやったが)

ネコカオス『蒼崎さんすみません……申し訳ナイス』

71:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
14/07/21 02:55:03.84 idxch3JE0.net
橙子「……これなら秋巳刑事と食事に行った方が良かったかもな」

橙子「ん?」


鮮花「あぁ……大きな声で……突いたり、消えたりしてる……」

鮮花「はは、『大きいぃ……』……BLかな?」

鮮花「違うな……BLはもっと……ンアーッって喘ぐもんな……」

橙子「何を言ってるんだおまえは」


鮮花「『出してください』……?」

橙子「鮮花っっっ!」


鮮花「―――はっ!?」ビクッ!

橙子「何をやってるんだおまえは……」

橙子「というより、何を聞いてるんだおまえは」

72:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
14/07/21 03:06:26.84 VIJ38KsjO.net


73:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
14/07/21 03:16:59.49 idxch3JE0.net
鮮花「と……橙子さん? あれ、私、一体、何を……」

橙子「さっきから道の真ん中でブツブツ何かを呟いてたぞ」


鮮花「……い、今何だか……一瞬意識が宇宙(そら)を駆けていたような気が……します……」

橙子「錯覚だよ、それは。深く考えるな」

橙子(礼園事件で何度も記憶を引き抜かれた事が……思ったより後を引いているんだろうか)


橙子「まあそれはそれで置いておいて……君は一体ここで何してるんだ、鮮花」

鮮花「え……何、って」

橙子「……あのな。ただでさえ礼園女学院は有名なんだ。お嬢様の通う進学校としてね」

橙子「そこの制服を着ているおまえが、こんな時間にお巡りさんにでも見つかってみろ」


飯食ってきます

74:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
14/07/21 03:25:28.88 VIJ38KsjO.net


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14/07/21 03:38:48.98 idxch3JE0.net
橙子「これはもう大変なスキャンダラスだ、良くて長期間の謹慎、悪ければ一発で退学処分だ」

鮮花「……近親……ですか」

橙子「字が違う。……全く、見つけたのが私で良かったな、鮮花」


橙子「……で。話は戻るが、何聞いてるんだおまえ」

鮮花「え……あ、いや、その……」

橙子「――ちょっと貸してみろ」

鮮花「あっ……ちょっ……」


橙子「―――」


橙子「……鮮花。おまえ、これ、ひょっとして……」

鮮花「…………」

橙子「どこで手に入れた?」

鮮花「さっきロングスカートを履いた男の人から……何か獣っぽい人でしたけど」

76:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
14/07/21 04:01:36.74 idxch3JE0.net
橙子「顔は見たのか」

鮮花「この暗さですから……顔は見ていません」


橙子「ふぅーん……?」チラッ

鮮花「…………」


橙子「まあ根掘り葉掘り聞く気も無いが……しかしなぁ」

橙子「これ、盗聴器だぞ。イタズラにしては、ちょっとイキスギちゃいないか」

鮮花「…………すみません。誘惑に勝てず、つい……」


橙子(……この手のネタに弱いからな、この子は。流石『禁忌』が起源なだけの事はある)

77:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
14/07/21 04:08:29.94 VIJ38KsjO.net


78:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
14/07/21 04:22:24.02 idxch3JE0.net
橙子(………………)

橙子「……ん? どこかで聞いた覚えのある声だな……」

鮮花「…………」ビクッ


橙子「これは……まさか……」

鮮花(……いやっ、聴きたくない……聴きたくない……)サッ


橙子「――黒桐と、式の声……か……?」


鮮花「――ぐはっ!」

(バタンッ)


鮮花「………………」チーン

「む、倒れたか。おい鮮花、大丈夫か。しっかりしろ」

79:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
14/07/21 04:41:40.08 VIJ38KsjO.net


80:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
14/07/21 04:48:28.17 idxch3JE0.net
鮮花(うう……知りたくなかった……聴きたくなかった……)

「……いかん、意識が無い。さてはこいつ、大分無理をしてきたな……」


『……っ、はぁー………』

『……ん……ふ、ぅ……』


鮮花(――幹也と、式の…………あんな、声……)

………………


 ― 伽藍の堂 ―


鮮花「……うーん…………うーん…………泥棒猫、殴っ血KILL……」

鮮花「――はっ……」


橙子「おー、起きたか。随分うなされてたようだが、大丈夫か」

鮮花「ここは――伽藍の堂? 橙子さん……運んで来て、くれたんですか……」

81:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
14/07/21 05:06:00.32 idxch3JE0.net
橙子「んー。可愛い一番弟子を道の真ん中で放っておく訳にもいかないでしょう?」

鮮花「……ごめんなさい。私……重かった、ですよね……」

橙子「なに、気にする事は無いよ。――その分、たっぷりと楽しませてもらったから」ニヤニヤ

(わきわき……わきわき……)


鮮花(え――眠ってる間になにされたの、わたし……)


橙子「やはり私が見込んだだけの事はあるよ、おまえは。あの式に匹敵する逸材だな……」

鮮花(そういえばこの人、あの礼園学園のOG……つまり、)


橙子「――何されたか、知りたい?」

鮮花「さ……さっきとは違う意味で知りたくないです、ええ……」

誤字…また誤字…!
>>53
×見合うレートか血を
○見合うレートの金か血を

82:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
14/07/21 05:19:45.78 VIJ38KsjO.net


83:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
14/07/21 05:42:51.47 idxch3JE0.net
橙子「その方が良いよ、おまえは」クスクス


鮮花「―――」

鮮花「………………」フゥ

鮮花「――橙子さん」

橙子「なんだ、鮮花」


鮮花「――ただいま、戻りました」

橙子「―ああ。お帰り、鮮花。よく生きて戻ってきた」



>>23の上から三行抜けてました

シオン『――いいえ、私の降参です。どのような事になっても、私はあなたを襲うことはできません』

シオン『……そして抱きたい、と思った人間は今のところ志貴だけですから、志貴以外の人間は襲いません』

シオン『……志貴は私に、勝ったんですから』

84:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
14/07/21 05:51:41.98 idxch3JE0.net
鮮花「……といっても、自分の足で帰って来た訳じゃないから……カッコ付かないですね」

橙子「なに、五体満足で戻ってきただけ上出来だ」


鮮花「橙子さんにそう言って頂けると、救われます、けど……、あっ――」

鮮花「………………」

橙子「どうした鮮花」


鮮花「…………私。橙子さんに頼まれた物……買ってきて、いません……」

橙子「ん……なんだったかな?」

鮮花「今日のお昼、電話で……『生きて帰ってこれたら、ビール買ってきて』って……」

橙子「ああ、その事か。それならもういいから、気に病むな」


>>1誤字……
×自給
○時給

85:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
14/07/21 05:53:49.97 UdfWKmJU0.net
支援

86:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
14/07/21 05:55:56.98 UdfWKmJU0.net
支援

87:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
14/07/21 06:10:14.17 VIJ38KsjO.net


88:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
14/07/21 06:31:11.99 idxch3JE0.net



89:橙子「あれはね、半分願掛けのような物なんだ」 橙子「鮮花がしっかりと……生きて、自分の足で帰って来られますように、というね」 鮮花「……でも、ということは、半分は本気だったんですよね……?」 橙子「実はね、そのもう半分は解決済みなんだ。今日は馴染みの店に飲みに行ってね」 橙子「そこで少し店の対応の不手際があったから……向こうの奢りでたんまり飲んできた」ニィ 鮮花「―――そうだったんですか」 橙子「―――ふふん。足りない物は、人にたかって補う。それが魔術師というものだよ、鮮花」 鮮花(…………、まあ人にたかるのも、他所から持ってくるのも、同じといえば同じなんだろうけど) 鮮花「あれ……でも、橙子さん。今日は大輔さんが橙子さんを食事に誘うって意気込んでましたけど……」 橙子「ああ、あれか。都合が合わなかったから断ったよ……」



90:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
14/07/21 06:52:30.66 VIJ38KsjO.net


91:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
14/07/21 06:56:10.29 idxch3JE0.net
大輔『まあ……都合の合わない日もあらぁな。いつまでも気にしても仕方ないだろ』ハハハ

鮮花(―大輔兄さん。何ていうか……ご愁傷様です)


橙子「それでな。話は大分戻るんだが……鮮花」

鮮花「―はい」


橙子「……この盗聴器から時折聞こえてくる声は、私には黒桐と式の物に聞こえるんだが」

鮮花「………………っ」

橙子「……やっぱりおまえにも聞こえるか。間違いないね?」

鮮花「…………はい」


橙子「そうか……鮮花はさっき、これをよこした者の顔など見ていないと言ったが……」

橙子「黒桐、あるいは式の家――そのどちらかに忍び込める者といえば、大分犯人像が絞り込めてくる」

橙子「まあ私は犯人捜しなどする気はないし、興味もないがね」

92:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
14/07/21 07:20:19.50 idxch3JE0.net
鮮花「橙子さん。それ、本当に式の声なんですか……?」

橙子「私にはそう聞こえるが。何だ、鮮花は違うのか?」


鮮花「――だって。あの式が……あの式……なんですよ?」

橙子「それは一面に過ぎないよ、鮮花。式はね、両儀なんだよ。二面性を持つのは当然じゃないか」

鮮花「でも……」


橙子「――そうか。鮮花は式の特技を知らなかったな。式はね、これくらいの事は、普通に出来て当然なんだよ」

鮮花「式の特技……暗器術ですか?」

橙子「それもまた一つの要素に過ぎない。いいかい鮮花? 式のね、両儀式の本当の特技というのはね……」


橙子「文字通り――変態することなんだ」

93:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
14/07/21 07:34:54.63 VIJ38KsjO.net


94:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
14/07/21 07:44:50.89 FM3ayaJNi.net
まだ書いてたのかよ
がんばれ

95:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
14/07/21 07:56:04.34 idxch3JE0.net
鮮花「――やっぱりあの女そうだったのねっ!! 人にヘンタイだの言っておいて!」

鮮花「って事は――何ですか、私がただのヘンタイなら、向こうは変態で異常者って事じゃないですかっ!」


橙子「その変態じゃないっ。……いや、そうとも言えるんだが……とにかく、そういう意味じゃない」

鮮花「じゃあどういう事なんです?」

橙子「スイッチなんだ、要は。体の使い方を、完全に切り替えてる」

橙子「式が刀の柄を持つ事で体を戦闘用に作り変える事はあまりにも有名だが」


橙子「あの両儀家が、一族の悲願ともいえる最高の式(ハードウェアッ!)に」

橙子「まさか現代(いま)では埃の被った剣術しか組み込んでいない……ということは有り得ない」

鮮花「―つまり?」


橙子「――房中術。まず間違いなく……組み込まれているっ……!」

鮮花「ぼっ……!!」

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14/07/21 08:13:28.89 VIJ38KsjO.net
長い…

97:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
14/07/21 08:16:36.99 idxch3JE0.net
鮮花「うそでしょ橙子さん!」

橙子「ああ、うそだ」


鮮花「…………え、うそなんですか?」

橙子「半分以上は私の憶測に過ぎないからな。これが事実だとは言えんよ」

橙子「―だからと言って丸っきり嘘とも言えないがね。式は両儀家次期当主だ。当然、確実に後継ぎを作る義務がある」

鮮花「だからって体を作り変えるって……そんなの、そこまで……しちゃうんですか」


橙子「まあ、何はともあれ……今頃黒桐に、本気の体を見せ付けてるんじゃないかな、式は」ハハハ


…………


……少し遡り、コクトーくんのアパート


黒桐「じゃあ、まず背中から洗うね」

式「ああ、頼むよ」

98:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
14/07/21 08:36:38.32 idxch3JE0.net
式「あのさコクトー」

黒桐「ん?」

式「おまえさ、先月も先々月も給料出なかったんだよな」

黒桐「……ああ、そうだよ」


式「そんなの毎月続いたら、辞めたくならない?」

黒桐「―――」

(ごしごし…………)


黒桐「……まあ、多少嫌気が差すのは本当」

黒桐「給料日だってのに、逆にお金をたかられた時なんか本当に堪んなかった」


黒桐「でもね、式。それを除けば、僕はあの職場で……式が居て、橙子さんが居て、たまに鮮花が居る……」

黒桐「あの伽藍の堂が――本当に楽しいんだ。もうこれ以上はないってくらいに、充実してる」

99:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
14/07/21 08:52:21.50 VIJ38KsjO.net
ho

100:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
14/07/21 08:52:59.46 idxch3JE0.net
式「給料日を除けば?」

黒桐「給料日を除けば。じゃあ流すよ」

式「ん、お願い」

(シャワー……)


黒桐「頭行くよー」

式「おー、もう一回行ってくれ」

黒桐「いいんだね? はーい」

(シャワー……)


式「ああ、サンキュ。……ところでコクトー?」

黒桐「何」

式「先月、先々月と給料貰えなかったのに、よく生きてたね」

黒桐「……ああ。いつもの事だけど、また学人に借りたんだよ」

101:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
14/07/21 09:11:27.18 idxch3JE0.net
式「え? うちのニートから?」

黒桐「ニ……えーと、式のお兄さんの事だっけ。どうしてここでお兄さんの名前が出てくるのかな」


式「ああ、勘違いか。家の使用人が兄貴の事がくとっぽい、がくとっぽい、って言ってたから」

黒桐(……どんな人なんだろう。一度、会ってみたい)


黒桐「僕の言う学人っていうのはね、小学校からの同級生でさ……ほら、式も高校で何回か会っただろう」


式「…………」


黒桐「うん……まあ、半分くらいは忘れているだろうと思ったよ」

黒桐「とにかく、そいつにはいつも世話になっててさ。正直、頭が上がらない」


…………

102:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
14/07/21 09:25:31.80 idxch3JE0.net
学人『ほら、これだ』

黒桐『いつも悪いね、学人……』

学人『俺はまあ別に構わないけど……しかしまあ、おまえも変わったなぁ』

学人『毎月毎月、給料日前になると俺にたかりに来るか。前も聞いたが、おまえ本当に黒桐幹也くんか」


黒桐『……学人に借りなきゃ後三十日間、先月借りた分だけで過ごさなきゃいけないんだよ』

黒桐『ほら、これって消極的な自殺だろ。で、僕は特別死にたい訳じゃない』

学人『はいはい。俺も昔っからの友達を見殺しにする気はねえよ』


学人『ただしだ、幹也。仏の顔も三度って言うだろ? だから流石の俺でも「来月も貸せー」なんて言って来たら怒るぞ』

学人『それと、借りた金は必ず返す事。これはまあ人として当然の事だから、言うまでもないが』

103:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
14/07/21 09:37:42.74 idxch3JE0.net
黒桐『分かってる。……72回払いだろうが何だろうが、借りたお金は必ず返すよ』

学人(……六年待たなきゃならんのか、俺は)


黒桐『世話になったね。この借りは必ず返すよ、学人』

学人『あいよ。出来れば利子が付いて帰ってくると嬉しいね、俺は』


黒桐『―――あ。そうだ、学人。一つ言い忘れてた」

学人『なんだ?』

黒桐『うん――』


黒桐『――おまえ、親友キャラにしては掘り下げ薄いよな』

学人『放っとけっ!! ……ったく、金の無心に快く応えてくれる友人なんて、そうは居ねえぞっ』


黒桐『――ごめん、悪かった、謝るよ。――今度、学人のライブ見に行くからさ!』タタタッ

学人(誰と間違えてんだろう……)

104:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
14/07/21 09:52:20.07 VIJ38KsjO.net
mo

105:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
14/07/21 09:56:30.48 idxch3JE0.net
黒桐「――と、まあこんな感じで」

式「…………ふぅーん…………」

黒桐「……どうしたの君」

式「…………別にー…………?」


式「ただ……そのガクトって奴とコクトーは、えらく気が置けない仲なんだなー……って……」

黒桐「え……僕と学人の仲が良いのが、そんなに気になる?」

式「いや、別にそんなんじゃないけどさ……」


黒桐「……あ。まさか、とは思うけど――君、もしかして嫉妬してる?」

式「…………嫉妬? オレがそいつに?」


式「よくわからない。けど、なんか苛立つ。……ヘンだね、そいつは男だっていうのに」


どうしてかな、と式は笑う。

106:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
14/07/21 10:00:09.64 uL9JpKcV0.net
学人は有彦みたいな容姿だと思っていた時期が私にもありました

107:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
14/07/21 10:14:09.42 idxch3JE0.net
式「コクトー、今度は前を頼む」

黒桐「え、前もやるの」

式「当たり前だよ、なあ?」

黒桐「うーん……そりゃして欲しいっていうならするけど」

(ごしごし……ごしごし……)


式「―コクトー、結構……洗い方、上手いじゃん……」

黒桐「ありがとう……」


式「じゃあオレもあとから洗ってやるか……」

黒桐「えっ……」

式「まあ任せてよ」

(ごし……ごし……、ごし……ごし……)


髪形似てますよね、学人と有彦くん

108:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
14/07/21 10:31:44.92 idxch3JE0.net
式「…………」


黒桐「じゃ、流すよ」

式「あっ、おい、待てい。肝心な所洗い忘れてるぞ」

黒桐「え、肝心な所?」


式「何とぼけてんだよ。ここ、洗えよ」

黒桐(…………どこ?)


黒桐「……分かった……」

黒桐(どこかは分からないけど……とりあえず、今まで触れなかった所を洗えばいいんだな)

(ごしごし……ごしごし……)

109:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
14/07/21 10:36:57.38 idxch3JE0.net
式「…………」

黒桐「…………」

(ごし……ごし……)


式「かんのようこ……」フゥー…


式「なんだ幹也嬉しそうじゃねえかよ?」

黒桐「いや、そんな……」


式「ふぅー…………」

黒桐「そろそろ上がろうか」

式「……そうだな。流してくれ……」

(シャワー……)


式「――あっ」

黒桐「どうしたの? 熱かった?」

110:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
14/07/21 10:45:11.28 VIJ38KsjO.net
さるさん

111:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
14/07/21 11:03:13.98 idxch3JE0.net
式「オレ、おまえを洗ってない」

黒桐「え?」


式「洗ってもらったのに、洗ってない。不公平だろ、そういうのって」

黒桐「いいよ、僕君ん家で一度洗ったから」


式「…………………………」

黒桐「いや、あのね」

式「…………………………」

黒桐(む、無言なのに圧力……)


黒桐「……分かった、こうしよう」

黒桐「じゃあ僕が君の髪を洗うから……その後に、僕の背中洗ってくれる?」


式「……え? 『じゃあ』の意味がよく分からないのだけれど」

黒桐「ああ、気にしなくていいよ。単に、僕が式の髪に触りたいだけだから」

112:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
14/07/21 11:03:23.06 XiBpwYZC0.net


113:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
14/07/21 11:18:01.56 idxch3JE0.net
黒桐「どうする」

式「…………えーと」


黒桐「良いよね。よし、決まりっ」


式「―っ、おまえ、勝手に決めるか?」

黒桐「君も知ってるだろうけど……僕って結構、勝手な奴なんだよ」


式「……言いたい事を先に言うなよ、莫迦……」


…………


式「…………」

黒桐「――髪、結構伸びたね」

式「……ああ」

114:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
14/07/21 11:25:12.27 YItoCk4r0.net
式だけでいい

115:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
14/07/21 11:32:36.51 idxch3JE0.net
(わしゃわしゃ……わしゃわしゃ……)


黒桐「そういえばさ……前に橙子さんから聞いたんだけど」

式「…………ん?」


黒桐「君、人に髪の毛触れられるの、嫌いなんだって?」

式「ああ……何だ、知ってたのか」

黒桐「……ひょっとして僕、今、悪い事してるかな?」

式「いや、おまえは特別。嫌じゃないよ」

黒桐「……そう?」

式「おまえ、自分勝手な奴って言った割には、おかしな事気にするんだな?」アハハ


黒桐(…………特別か…………)

116:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
14/07/21 11:40:25.68 xz5CVKkq0.net
まだ続けてたのか

117:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
14/07/21 11:42:08.72 VIJ38KsjO.net
終らんな…

118:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
14/07/21 11:48:49.40 idxch3JE0.net
黒桐「じゃあ、髪も自分で切ってるんだ」

式「いや。それは兄貴に任せてる」

黒桐「兄貴って……ニートさん、じゃなくてっ、がくとさん、でもなくて……」

式「要」

黒桐「そうっ、要さん」


黒桐(……あ、式のお兄さん、要さんって言うんだ…)


黒桐「式、お兄さんと仲良いんだね」

式「いつも離れで腐ってるからな、あのニート。たまにはそれくらいしても罰は当たらないと思うぜ」

式「ただし、一ミリでも狂ったらおしおきタイム……と」

黒桐(仲良いんだな……仲良いんだよね……?)

119:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
14/07/21 12:03:12.39 VIJ38KsjO.net
これ終わるのかな

120:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
14/07/21 12:16:59.16 idxch3JE0.net
黒桐「こんな感じで良いかな」

(わしゃわしゃ……わしゃわしゃ……)


式「ああ、うん、良いよ……」


黒桐「…………」

黒桐(素直だな。普段の式なら、もう少し照れた感じで言うんだろうけど……今日は表現が真っ直ぐだ)

黒桐(コクトーって呼び方も普段は使わないのだけれど。……どうしたんだろう、今日の式は)


式「………………」



橙子『あの子はさ、昔から自分の中にもう一人他人が居たからさ』

橙子『あまり、自分は他人から愛されてるって勘違いをしないで育ってきたんだ』


鮮花『……そうなんですか?』

121:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
14/07/21 12:31:17.55 idxch3JE0.net
鮮花『まあ何となく……愛ってモノに、慣れてなさそうな感じはしましたけど』

橙子『言うね、鮮花。ならおまえは愛の何たるかを理解しているという事か!』

鮮花『少なくとも、愛す事の何たるかなら!』

橙子『まあ今は正直鮮花の事は後回しだ。式の話だからね』

鮮花『…………』


橙子『つまりそれってさ、愛されてる実感に飢えてるって事になるだろう』

橙子『多分さ、切り替えのスイッチはそこにあると思うんだ』




わたし、寝てしまいそうで――寝て、いいですか

122:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
14/07/21 12:43:39.14 idxch3JE0.net
橙子『例えばここに、無痛症の人間が居たとする』

鮮花『はぁ……?』

橙子『…………』

橙子(そういえば……あの子は鮮花の親友だったか。……例えに出すのは止めておこう)


橙子『まあそれはそれとしておいて、だ……』

橙子『愛されてる実感に飢えてる人間が、他人の愛を実感した時、どんな行動に出ると思う』

鮮花『それは……そりゃ、飢えてるんだから、もっと愛されようとするんじゃないですか』

橙子『政治家の集まり!』

鮮花『え?』

橙子『正解』


鮮花『橙子さん、酔ってます?』

橙子『む……先ほど飲んだ酒がまだ抜けていないようだ。忘れてくれ』

123:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
14/07/21 12:56:46.56 idxch3JE0.net
橙子『まあ、結局はそういう事かね』

鮮花『……他人に愛されたいがため……愛されよう、愛されようと行動する……』

鮮花『つまり……ぶりっ子ですか?』


橙子『早い話が……』

鮮花『遅く言おうと同じじゃないですか!』


橙子『式の場合そんな簡単な話でも無いんだろうが……あいつの場合、他と違うのはね……』

橙子『脳が、相手の愛情を得る為なら、肉体を作り変えないって事さ』

鮮花『……そこまで行くと素直に凄いですね』

124:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
14/07/21 13:07:44.48 idxch3JE0.net
鮮花『……でも、結局肉体を作り変えようとするのは式自身の意思でしょう』

鮮花『あの強情っぱりで照れ屋な式が、恥を捨ててそんな事出来ますかね?』


橙子『その問題は既にクリアしてるんだな、これが。あいつは性格が反転する薬を飲んでいるからね』

鮮花『えっ、何ですそれは……』


…………


橙子『つまりはそういう薬なワケだが』

鮮花『何てモノを……』

橙子『……ところで鮮花。もし目の前にその薬があったら、君はどうする?』


鮮花『決まってます。勿論幹也に飲ませて……』

橙子(式の想像のまんまだな……あいつの鮮花評は至極正しかったといえる)

125:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
14/07/21 13:21:00.42 idxch3JE0.net
橙子『簡単に言うとだ。今の式は普段の彼女なら素直に出来ないような事を平気で』

橙子『する』



式「…………」

黒桐「じゃあ流すよ」

(シャワー……シャワー)


式「…………」

黒桐「すっきりした?」


式「ああ、とっても」

黒桐「それは何より」

黒桐「じゃあ、そろそろ出ようかな……」スッ…


前振り長かった……

126:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
14/07/21 13:30:58.96 qKVJ/6VT0.net
やっぱあんた最高だよ

127:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
14/07/21 13:32:51.31 idxch3JE0.net
式「ちょっと待って」

(グイッ)


黒桐「……うわっ、……!」

黒桐「はぁ、危ない危ない。……何、式?」


式「続き、やろう」

黒桐「なんの?」

式「だから、続き」

黒桐「………………」


黒桐「……あっ。いや、でも君、体が汚れるの嫌でここに」


式「汚れはもう取れたよ」

式「それに――ここなら服が汚れる心配も無いもの」

128:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
14/07/21 13:43:57.79 idxch3JE0.net
黒桐「あっ、そっか……」

黒桐(だとすると、最初からそういう考えでここに連れて来たのかな)


式「それにさ、幹也。やっぱり不公平だよ」

黒桐「?」


式「さっき、私を楽しませるって言ったのに……」

式「オレ、まだ満足してないよ。楽しんだの、幹也一人じゃない」


黒桐「…………、っぁ…………」

黒桐(そう言えば……そうだった……)


式「……逃げちゃうの?」

黒桐「………………」

129:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
14/07/21 13:56:35.28 idxch3JE0.net
式「さっきから、体の洗い方が、やけに……やらしいから……」

式「そっちもその気なんだと思ってたのだけど」


黒桐「他意はない、つもり……だったんだけどね」

黒桐(期待させるような事をしてしまったのか、それとも無意識下の欲求かな)


式「幹也。ここで止めるのは、凄く無責任だと思う」

黒桐「…………」


黒桐「うん、そうだね。僕は案外勝手かもしれないけど」

黒桐「無責任男、にはなりたくない」


式「じゃあ」

黒桐「うん。実を言うと、こっちもまだ物足りなかった」

130:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
14/07/21 13:58:57.29 VIJ38KsjO.net
やっとだ…

131:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
14/07/21 14:10:18.41 idxch3JE0.net
黒桐(……とは言った物の……僕は遠野くんや衛宮くんほど体力に自信がある訳でもなし)


黒桐「それでも……思えば十代の体力っていうのは、凄まじかった」

式「……なに、今と昔でそんなに違うの?」


黒桐「うん。せめて……あと一歳若かったら、大分違うんだけどね」

式「……えらい最近だな。なら、誤差の範囲内だ。気合で何とかしろ」


黒桐「とはいっても……僕は今、長い事出来る体になってないし……」



「一呼吸ですめばいいんだけど」

「……一呼吸?」

「十回か、二十回―…………」


…………

やりたいネタをやってしまった…

132:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
14/07/21 14:19:47.92 jeRh9kLW0.net
漫画版メルブラは主人公不在の第二部で本領発揮するかわいそうな名作
……いや、第一部もギトギトに滾るし好きだけど

133:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
14/07/21 14:22:16.26 VIJ38KsjO.net
あれ、メルブラの主人公って志貴…

134:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
14/07/21 14:31:22.21 idxch3JE0.net
黒桐「…………」

(わきわきわきわき……)


式「……何だかんだ言って、おまえも乗り気じゃないか」

黒桐「そりゃ好きな女の子にああ言われればね」


黒桐「さて……えっと、どこ洗うんだって」

式「…………」チョイチョイ


黒桐「うん、分かった……」

(スッ……)

コクトーくんは、手を伸ばした。


式「…………」

(スカッ……)

しかしその手は、空を切ってしまった。

135:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
14/07/21 14:41:25.80 idxch3JE0.net
黒桐「あれ」

(スカッ……スカッ……)

しかしその手は、虚空を掴んでしまった。



式「…………」

式「何やってんだおまえ」


黒桐「…………これは」

黒桐「無い袖は振れない……ナイムネは触れない……って、事なんだろうか」

式「全然巧くないぞ」


黒桐「……どうすれば良いんだろう」

黒桐「――ピンチの時はまず落ち着いて、その後……何するんだっけな」

136:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
14/07/21 14:51:39.81 idxch3JE0.net
式「……お腹から上に沿って行けば良いんじゃないの?」

黒桐「―それだっ」

コクトーくん、両儀さんのお腹に手をあて、少しずつ上方へと動かしていきます


(ツーーー…………)


式「……、っー……」

黒桐「………………」

そして到着――が……!



黒桐「―――」

式「……どうしたの」


黒桐「式。今緊張してる?」

式「大丈夫、リラックスしてる」

137:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
14/07/21 14:52:05.34 CEsqFMon0.net
ほっす

138:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
14/07/21 15:03:11.99 idxch3JE0.net
黒桐「そっか……良かった」


黒桐「じゃあ今胸やお腹に力とか入れてる?」

式「いや。普通にしてるよ」

黒桐「―え? あ、そうだよね……」

困惑……!コクトーくん、つかの間の困惑……!



黒桐「―――」

(シュルッ……シュルッ……)


式「―あっ……」


黒桐「―――」

(シュルッ……シュルッ……)

139:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
14/07/21 15:17:00.95 VIJ38KsjO.net
さる

140:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
14/07/21 15:20:52.91 idxch3JE0.net
式「んっ、ぁ、あ…………はぁっ……」


黒桐「――――」

が……駄目っ…………!
掴めない…………!掴めない…………!


掴み所がないっ…………!


黒桐「…………何でだろう」


ボディソープ……!これが原因……!滑らせてしまう……!肌を……!
これではただ擦っているのと何ら変わりはない……!


式「………ぁ、ふっ……、ぅ………」

黒桐「ごめん、式。一度手、洗って良いかな」


式「あぁ………………、え?」


…………

141:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
14/07/21 15:31:55.37 VIJ38KsjO.net
ここまで来て落ちるのは…

142:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
14/07/21 15:34:42.80 YItoCk4r0.net
式はもうメディア展開ないのかなぁ

143:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
14/07/21 15:40:54.40 idxch3JE0.net
仕切り直し……再開……!


黒桐「…………」

(わきわきわきわき……)


式「……さっきよりノリノリだな、幹也」

黒桐「そりゃあお預けを食らったような物だからね」


黒桐「じゃあ、改めて」

(スッ……)

コクトーくんは、手を伸ばした。


式「…………」

(…………ふにっ……)

今度は外さないっ……!


多分その内未来福音の外伝か続編が出れば良いのに

144:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
14/07/21 15:53:18.66 idxch3JE0.net
黒桐「――――」

(ふに、ふにっ……ふに、ふにっ……)


式(――う…………)

(ふにふにっ……ふにふにっ……)


式(……うっ、……ふ、っ……)

(ふにふにふにふにふにふにっ……)


式「――ぃ…………」

黒桐「――あっ、痛かった?」


式「いや、痛くは、ない、けど……」

式「何で……そこまで、真剣になれるの?」

145:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
14/07/21 16:07:51.45 idxch3JE0.net
黒桐「………………」


黒桐「理由はないんだ。けど、僕は胸を触り続けるんじゃないかな。……うん、胸が好きだから、触り続けていたいんだ」

……勿論相手は式限定だけど、と最後に呟く。



式「―――」

黒桐「……まいったな。これじゃ眼鏡男子は助平な事しか考えない、って言われても言い返せない」

黒桐「ごめん、嫌なら止めるよ」

式「別に、嫌じゃないよ。痛いというより、こそばゆいだけだから」


式「――うん、続けて幹也」

黒桐「そう? じゃあ、続けるよ」



…………
………………
……………………

146:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
14/07/21 16:19:06.17 VIJ38KsjO.net


147:以下、\(^o^)/でVIPがお送りします
14/07/21 16:34:23.87 idxch3JE0.net
展開が浮かばない…
すみません、また今週土日のどちらかに立て直すかもしれません…

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