14/05/30 16:20:07.70 RO1+wjCx0.net
しばらくすると痛みも引いてきた。
「自分の部屋に、行かないと」
夢遊病者のようにフラフラとした足取りで階段を昇る。
そして自室のドアノブに手をかけたとき、唯は気付いた。
「私、どうしてここが自分の部屋だって……」
また頭が痛みだした。
へたり込みそうになる自分を奮い立たせて、
一気にドアを押し開く。
「ああ……」
ぱぁっとした光が押し寄せてきて、唯を襲った。
無数の言葉の羅列が体を駆け巡る。
そして頭が軋むような音をたてた。
部屋には「平沢唯」と名前が彫られた位牌が置いてあった。