08/04/08 23:29:49 +kf1WWenO
「お昼にもらったメールで起きたんだ…、ごめんね、先にお風呂入っちゃって、その間にご飯の用意するから…」
若者の上着とネクタイをハンガーに掛けながら持田は言った。
「分かった、じゃ先にお風呂に入っちゃうね。香織ちゃん大丈夫だから。今日と明日はゆっくりしようよ」
若者はまだ元気のない持田の腕を軽く叩くとバスルームへと歩いて行った。部屋の間取りは熟知しているようだ。
普通のサラリーマンである若者と、芸能界で活躍する持田が外で会うにはどうしても制限が加わる。
二人はこの8ヵ月間、若者の車でドライブし、持田の部屋で夜を過ごすというのが定番になっていた。
でも二人に不満は無かった。当初は芸能人という持田の肩書きに戸惑っていた若者も、飾らない持田の愛情を十分に感じていた。