10/08/14 11:09:37 Ouroan830
ある日曜日の夜に電車に数人の老人がワイワイガヤガヤと乗ってきた。
老人たちは登山の帰りらしく、大きなリュックを背負っていた。
「今日は混んでいるな」「あ~、疲れた、疲れた」
「それにしても、こんなに若い人がいるのにだ~れも席を譲らないわねぇ」
「ホント、今の若者ってマナーがないわよねぇ」
「そうそう、年寄りがこんなに疲れているってのに、気が利かないわねぇ」
「誰が今の豊かな社会を作ったと思ってんのかしら」
老人たちはわざと聞こえるように愚痴を言いだした。
すると、席に座っていた一人の若者が老人たちに言った。
「あのさぁ、おじさん、おばさんたち。
俺らは将来年金なんかほとんどもらえないんだよ。
でも、 俺達若者は、こんな休日にも出勤して働いてんの。
あんたらの年金を支えるためにね
そもそもあんたら、登山にいけるくらいに元気なのに、仕事で疲れている若者が
席をどうして譲らないといけないわけ?」
老人たちは顔を真っ赤にして意味不明なことをわめきちらしながら、次の駅で降りて行った。