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理3に入学したからには、当面は医師を目指すが、数学への思いは捨てていない。
「父が医師ということもあり、40歳までは医師として働いてお金を貯めて、
そのあとは好きな数学の研究をして過ごしたいと思っています」(太田さん)
一方、東大の文系最難関である、文科1類(法学部コース)に首席で入学したのは、
高本啓介さん(仮名)だ。実は彼、灘高で、理3首席の太田さんとソフトテニス部でともに汗を流した同級生である。
彼は、「センター試験も2次試験も、全科目制限時間半分でも合格できると思います」と豪語する自信家。
なにしろ彼は、東大の2次試験の数学で、制限時間80分のところを、半分以下の30分足らずで解き終わり、
全問正解だったというのだから、その話にも頷ける。
それでも彼自身は「東大の過去問を再現した模試のときは、いつも20分で終わっていたので、
丁寧にやりすぎたのかもしれません」と悔しさをにじませるのだから驚かされる。
ちなみに普通の文系東大受験生は、制限時間の短い数学では、「2完」と言って、大問4つのうち2つを完答することを目指す。
実際の合格者には「0完」の者も多数含まれる。
彼の武勇伝はこれにとどまらない。小学校時代、進学塾浜学園では、飛び級で1学年上のクラスに入り、
その1つ上の学年の模試でも常に首位をキープ。中学受験を迎え、灘中学に首席で合格。
入学後も前出の太田さんとともにトップの成績を維持し、全国模試でも常に上位にランクイン。
その絶大な自信から、友人に、「俺の受けていない模試は全国模試ではない」とうそぶいていたという。
「太田と高本は、灘の生徒の間では学年の双璧として認知されていました。
二人は学業だけでなく、校内活動にも熱心に取り組み、文化祭や体育祭、
そしてクラスごとに演劇をやる学芸祭でも中心的な役割を担ってくれました。
太田は高校の3年間は級長(学級委員)を務めましたし、高本は高校1年のとき、
学芸祭で新人助演賞もとっていた。余裕があるということでしょうね。
灘では高校2年からは、数学の授業を、前後の黒板を使った演習にあてます。問題を書いて、
教師の指名だったり立候補だったりで選ばれた生徒が、皆の前で解いていくわけです。
そこで独創的な美しい解法を披露した生徒は無条件に尊敬されます。二人とも何度も鮮やかな解法を見せてくれました」(前出・鴨野氏)
高本さんは数学だけでなく英語も得意で、高校で英検1級をとり、TOEICは950点。
高校2年時に、通常3年生が受ける東大実戦模試の英語で全国1位に輝いた。
東大入試の本番でもその能力を遺憾なく発揮し、二次試験の英語で、120点満点中112点をあげた。
現在はその語学力を生かすべく、国際弁護士を目指し、法律の勉強に勤しんでいるという。