12/09/30 16:29:56.20 gLu31TcW
>>685
吉田兼好は酒に飲まれる酔っ払いを超が付くレベルで嫌ってただけ
徒然草 第百七十五段
現代語訳
世間には、理解に苦しむことが多い。
何かある度に、「まずは一杯」と、無理に酒を飲ませて喜ぶ風習は、どういう事か理解できない。
飲まされる側は、嫌そうにしかめ面をし、人目を見計らって盃の中身を捨てて逃げる予定だ。それを捕まえて引き止め、
むやみに飲ませると、育ちの良い人でも、たちまち乱暴者に変身して暴れ出す。
健康な人でも、目の前で瀕死の重体になり、前後不覚に倒れる。これが祝いの席だったら大惨事だ。
他人事だとしても、酔っぱらいは見ていて嫌になる。
用心深く、真面目そうな人でも、酔えば、馬鹿のように笑い出し、大声で喋り散らす。
カツラを乱し、ネクタイを弛め、靴下を脱いでスネ毛を風にそよがせる。
普段の本人からは想像できない醜態だ。女が酔えば、前髪をバサリとかき上げ、恥じらいもなく大口で笑い、
男の盃を持つ手にまとわりつく。もっと非道くなると、男に食べ物をくわえさせ、自分もそれを食うのだから、汚らわしい。
そして、声が潰れるまで歌い、踊るうちに、ヨボヨボな坊主が呼び出され、黒くて汚らしい肩をはだけて、
ヨロヨロと身体をよじって踊る。この見るに堪えない余興を喜ぶ人達が、鬱陶しく憎たらしい
でもやっぱり酒を捨てるのは、もったいない。月見酒、雪見酒、花見酒。思う存分語り合って盃をやりとりするのは、至高の喜びだ。
何もすることがない日に、友が現れ一席を設けるのも楽しみの一つだ。
馴れ馴れしくできない人が簾の向こうから、果物と一緒にお酒を優雅に振る舞ってくれたとしたら感激物だ。
冬の狭い場所で、火を囲み差し向かいで熱燗をやるのも一興だ。旅先で「何かつまむ物があったら」と言いながら飲むのも、さっぱりしている。
無礼講で、「もっと飲みなさい。お酒が減っていませんね」と言ってくれるのは、ありがたい。
気になる人が酒好きで飲み明かせるのは、楽しいものだ