11/10/10 12:53:49.81 e2PGBfhN
>>177
だね。
そもそも黒澤映画の話法は、宗教勧誘話と同じ構造の、感動作成話。
最初に可哀想/苦しい(若い)状況を設定しておいて、それを乗り越えるという昔ながらの説法構造。
三島が「中学生」と言ったのは、そんなところもあるかも。
なので、その構造からはずれた「白痴」「生き物の記録」「悪い奴ほどよく眠る」などは、全盛期においても影が薄かった。
それが「トラx3」の失敗以降、吹っ切れてしまったんだろうね。
「どですかでん」「デルス・ウザーラ」「影武者」「乱」と、「主人公が苦難を乗り越える」ではなく、「何も変わらない」「押し潰される」という話で物語を構築し、その中で映像美などを繰り広げるようになった。
そこが判らないで、全盛期の話法と同じ線で見ても理解出来ない。