12/04/28 23:53:25.50
>>656
つい最近、経験した、俺的に洒落にならない怖い話。
幽霊とかじゃないんだけど。
バイクが趣味でお盆休み一杯、帰省もかねてあちこちをウロウロしてた。
で、休みの最終日の夕方、また一人暮らしのワンルームマンションに帰ってきた。
一週間、誰一人入る者のいなかった独身男の部屋は、むわっと蒸し暑い。クーラーをつけて熱いシャワーを浴びて、ビールのカンを空けてソファーに座り、ひといきついたその時。
ジジジジジジジジジジジジジジジジ!
部屋の中に大音量で奇妙な音が鳴り響いた。
音がした方向を見て、俺は「え!?」と固まった。
白い壁に、蝉、蝉、蝉。
蝉が10匹ほどとまっていた。
そのうちの一匹が、人の気配を感じてか、急に鳴きだしたのだ。
気持ち悪い。
だが、俺も男だ。
別に、虫が怖いわけでもなし。
どこから入ってきたのだろう?換気扇?
などと思いながら、壁の蝉の群れに近づいて、ぞっとした。
その蝉の、一匹一匹が、壁に虫ピンで固定されていた。
鳴いた蝉以外の他の蝉は、既に死んでおり、すっかり乾燥していた。
とりあえず、警察を呼んだ。盗られたものなし。
変質者の仕業であろう、と言う結論に。
カギをかけ忘れた小窓から進入した可能性あり、と。
5Fなんだけどね、俺の部屋。
蝉の乾燥の具合の程度が異なることから、何日にもわたって変質者が俺の部屋に居座った可能性もある、とのこと。あらかじめ、死んだ蝉を持ち込んだ可能性もあるけど。
生きた蝉もいたことから、最悪、その日の朝くらいまで変質者が居た可能性も…。
さすがに気持ち悪かったので、冷蔵庫の中のもの、飲みかけのウィスキーのボトルの中身、全部捨てた。
蝉と虫ピンは、警察が全部持っていった。